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佐藤二朗は「本当のお父さんみたい」共演した伊東蒼が感謝の思いを語る

佐藤二朗は「本当のお父さんみたい」共演した伊東蒼が感謝の思いを語る

佐藤二朗主演の映画『さがす』がテアトル新宿ほかにて全国公開中! 公開記念舞台挨拶に主演の佐藤二朗と共演の伊東蒼、そして片山慎三監督が参加した。

「指名手配犯を見た」と告げ、娘をひとり残して消える父・原田智役の佐藤。2022年に“さがして手に入れたいもの”を聞かれると「落ち着きを手に入れたい」と即答。自称“8歳の52歳児”というが「この映画の前回のイベントで占ってもらったら15歳にジャンプアップ。飛躍しました。でも15歳なので蒼ちゃんよりも年下。これ以上下がったら大変なことになる」と何が何でも落ち着きを手に入れたいとした。

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一方、失踪した父・智を必死にさがす娘・原田楓役の伊東の手に入れたいものとは? 「朝起きる方法を手に入れたい」と現役高校生らしく可愛らしい返答。目覚まし時計を二個かけても起きられないそうで、「お母さんからは『最後のチャンスで起きないと何もしないよ!』と毎日脅されています」と切実に語り、笑いを誘った。そして片山監督は「自分がこれから撮る新しい映画の題材になるようなことが見つかればいい」とアイデアを“さがす”つもりだと話した。

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また伊東の“唯一無二”だと思う点について佐藤は「この年齢でこの感性はモンスター! 一日目の撮影で“すごいのがいるぞ!”と思わされた」と俳優としてのセンスに脱帽。また約20年前に某ドラマを通して若き片山監督と知り合っていたという佐藤は「サルみたいだった男が、監督作『岬の兄妹』(2019)を経て『さがす』を繊細に演出していた。その感性は素晴らしく、成長具合こそ唯一無二です」と称賛した。

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その片山監督は「二朗さんは幅広い役柄が出来る人。それをこれからみなさんにお見せできる」と念願のタッグにしみじみし、伊東については「伊東さんの理解力の早さは唯一無二。こちらの指示を的確に修正して演技できるのはすごい」とセンス絶賛。佐藤からも「柔らかく変えられるのは俳優として大切なこと」と舌を巻かれると、伊東は照れながら「嬉しいです」と喜んでいた。

伊東は“父”佐藤との撮影の思い出を聞かれると「楽屋でソリティアをしていた」とスマホゲームに熱中していた佐藤の姿を暴露。佐藤をタジタジにさせるも「進路の話を聞いて下さったり、私がシーンでの感情が残っているときに優しく声をかけて下さったり。本当のお父さんみたいでした」と感謝していた。

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そんな中、片山監督と伊東には内緒で佐藤からサプライズレターが読み上げられた。照れ隠しなのか「老眼で字が……」と笑わせた佐藤だったが「蒼ちゃん。僕は君のことを『怪物』と称していますが、よく考えたら16歳の女の子に『怪物』なんてごめんなさい。でも、16歳であの芝居の感性と技術はやはり怪物だと思います。小さな小さな怪物のこれからを本当に楽しみにしています。そして『おかえりモネ』で演じた石井あかり役、とってもよかったですよ。これからも頑張って」とエール。これに伊東は「これからも頑張る力になる言葉ばかり」と感動していた。

そして片山監督には「間違いないのは、映画『さがす』がたくさんの人の胸に響くことと、あなたがこれからの日本映画を背負うことです。20年前のあの若造に僕はこう言いたい。『そこのウロチョロしている君。君と出会ったことは、20年後に俺の誇りになるんだぞ』と……」と読み上げると、佐藤は声を詰まらせてあふれ出る涙を我慢。なんとか続けて「片山、ありがとう。『おかえりモネ』を演出するときは、どこかに俺をキャスティングしてくれ。ちなみに、モネになる準備は既にできている」とサプライズレターを笑いで締めくくった。

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まさかの自爆に佐藤は「ごめんなさい!自分で書いて自分で感極まるって……」と大慌てで、片山監督に向かって「お前も少しは泣け!」とツッコミ。その片山監督が「嬉しい」と佐藤からの手紙の感想を漏らすと、佐藤は「泣いたって言え!」と耳打ちし、すぐさま片山監督は「泣きそうになりました!」と感想を訂正していた。



(取材=石井隼人)

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