J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。
2月26日(金)のオンエアでは、シンガーソングライター・関取 花が登場。ここでは、触れてきた音楽の移り変わりや母とのエピソードについて語った部分を紹介する。
関取は3月3日(水)メジャーファーストフルアルバム『新しい花』をリリース。
クリス:ドイツの思い出はかなり濃密なんですか?
関取:「すばらしい環境にいたな」というのはけっこう思います。ライン川のすぐそばに住んでいたんです。日本人学校だったのでドイツ語はしゃべれなかったんですけど、しゃべれないなりに、通学路で盲導犬を連れたドイツ人のおじいちゃんに「Guten Morgen(グーテンモルゲン/おはよう)」って毎朝あいさつするようになって。お兄ちゃんと登校していたんですが、ある日から私たちの足音でおじいちゃんがわかるようになってくれて、「いつもの兄妹だね」みたいな感じで話しかけてくれるようになって。そういう何気ないことがすごく印象に残っていますね。
関取:大学になってバンドサークルに入って、同級生にザ・ビートルズ、ザ・バンド、ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドとかを教えてもらって、やっと洋楽に触れ始めて。そのときにはもうアコースティックギターを持って弾き語りをちょこちょこやっていたんですけど、たまたまそれを知った大学の先生が、なにかしらで私の音楽を聴いてくれて「きみはたぶん、こういう音楽が好きなんだと思うよ」ってCDをくれたのがジョニ・ミッチェルだったんですよね。そこから「私がやりたいのはこういう音かも」と思って、レコードを買って聴くようになりましたね。
「外では人気者でいたい」と無意識に頑張って疲弊していた関取が学校から帰宅した際、母から「何かあった?」と言われ、内面を見透かされて悔しい思いになってしまったと当時を振り返る。
関取:「なんでもわかってるようなフリしないでよ」という反発で、「うるさい!」とか言っちゃってたんですよね。
クリス:そのとき、お父さんお母さんはどんな感じだったの?
関取:強くて前向きな人なので、私がすごく反抗して何かやっても笑い飛ばしたり、ポジティブなほうに持っていったりしていましたね。ある日、私がすごく機嫌が悪くなって母と喧嘩をしたことがあって。母はそのときに韓流ドラマにハマっていて、番組表に赤い丸をつけて「これは観る」って1カ月分一生懸命やっていたんですよ。それを私は怒ってビリビリに破いて。
クリス:ひどいね。
関取:ひどいんです。それも、「何をやったら母を一番困らせることができるだろう」と考えた結果、「じっくりと時間をかけて赤丸をつけた番組表だ!」と思って破いたんです。
クリス:それに対してお母さんはなんと言ったの?
関取:「なにするのよ!」とか「どうして人を傷つけるようなことができるの?」みたいに言うのかなと思ってやったのに、母はケラケラ笑ってて、「なんでそんな笑ってるの!」って言ったら「明日燃えるゴミの日だから。うちの地域は破いてくれたら資源ゴミじゃなくて燃えるゴミで出せるからちょうどよかったわ」とか言ってゴミ捨てに行って。
クリス:すごい。賢いお母さんだね。
関取:そういうのがジワジワと重なっていって「この人にはかなわないな」と思うことがすごくあって、徐々に反抗期は幕を閉じましたね。
クリス:お母さん素敵な人だよね。普通だったら「なにやってるのよ!」ってなるところを「話をすり替える」というか。
関取が、最近娘が生まれたクリスに「どうですか? 娘さんにすごい反抗期が来ちゃったら」と問いかけると、クリスは「まあ、今だったら何をされてもいいけどね。顔を蹴られようが何をされようが、赤ちゃんですからね」と今の親心を語りつつ、関取の母の偉大さを絶賛した。
関取:困ったときや落ち込んだとき、いまだに「母だったらどうするだろう?」って考えますね。そうすると自然と前向きになって前に進めるので。
クリス:今は最高に仲がいいっていう感じですか?
関取:めちゃめちゃ仲いいです。新型コロナ前は2人で温泉旅行に行ったりお買い物に行ったり、親子より友だちみたいな感じですかね。
関取の最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
3月5日(金)の同番組でも、引き続き関取が登場する。放送は毎週金曜23時から。
2月26日(金)のオンエアでは、シンガーソングライター・関取 花が登場。ここでは、触れてきた音楽の移り変わりや母とのエピソードについて語った部分を紹介する。
関取は3月3日(水)メジャーファーストフルアルバム『新しい花』をリリース。
ドイツで過ごした幼少期
関取は2歳から8歳までドイツで過ごしたのち、中国に2、3カ月ほど滞在し、日本に来たという。クリス:ドイツの思い出はかなり濃密なんですか?
関取:「すばらしい環境にいたな」というのはけっこう思います。ライン川のすぐそばに住んでいたんです。日本人学校だったのでドイツ語はしゃべれなかったんですけど、しゃべれないなりに、通学路で盲導犬を連れたドイツ人のおじいちゃんに「Guten Morgen(グーテンモルゲン/おはよう)」って毎朝あいさつするようになって。お兄ちゃんと登校していたんですが、ある日から私たちの足音でおじいちゃんがわかるようになってくれて、「いつもの兄妹だね」みたいな感じで話しかけてくれるようになって。そういう何気ないことがすごく印象に残っていますね。
関取の音楽遍歴
関取は、高校生のころに兄の同級生の先輩とバンドを組み、ボーカルを担当していたという。そのころは、BUMP OF CHICKENなど当時ヒットしていた日本のアーティストを聴いていたそうだ。高校からは、バンドの先輩に影響受け、「シガー・ロスとかビョークとか急にポストロックやアイスランドの音楽を聴くようになって」と振り返る。関取:大学になってバンドサークルに入って、同級生にザ・ビートルズ、ザ・バンド、ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドとかを教えてもらって、やっと洋楽に触れ始めて。そのときにはもうアコースティックギターを持って弾き語りをちょこちょこやっていたんですけど、たまたまそれを知った大学の先生が、なにかしらで私の音楽を聴いてくれて「きみはたぶん、こういう音楽が好きなんだと思うよ」ってCDをくれたのがジョニ・ミッチェルだったんですよね。そこから「私がやりたいのはこういう音かも」と思って、レコードを買って聴くようになりましたね。
関取の反抗期を支えた母
さらに関取の高校時代を掘り下げる。関取はそのころに反抗期を迎え、母は穂積隆信の著書『積木くずし―親と子の二百日戦争』(桐原書店)の子みたいね、と関取の様子を表現したそうだ。「外では人気者でいたい」と無意識に頑張って疲弊していた関取が学校から帰宅した際、母から「何かあった?」と言われ、内面を見透かされて悔しい思いになってしまったと当時を振り返る。
関取:「なんでもわかってるようなフリしないでよ」という反発で、「うるさい!」とか言っちゃってたんですよね。
クリス:そのとき、お父さんお母さんはどんな感じだったの?
関取:強くて前向きな人なので、私がすごく反抗して何かやっても笑い飛ばしたり、ポジティブなほうに持っていったりしていましたね。ある日、私がすごく機嫌が悪くなって母と喧嘩をしたことがあって。母はそのときに韓流ドラマにハマっていて、番組表に赤い丸をつけて「これは観る」って1カ月分一生懸命やっていたんですよ。それを私は怒ってビリビリに破いて。
クリス:ひどいね。
関取:ひどいんです。それも、「何をやったら母を一番困らせることができるだろう」と考えた結果、「じっくりと時間をかけて赤丸をつけた番組表だ!」と思って破いたんです。
クリス:それに対してお母さんはなんと言ったの?
関取:「なにするのよ!」とか「どうして人を傷つけるようなことができるの?」みたいに言うのかなと思ってやったのに、母はケラケラ笑ってて、「なんでそんな笑ってるの!」って言ったら「明日燃えるゴミの日だから。うちの地域は破いてくれたら資源ゴミじゃなくて燃えるゴミで出せるからちょうどよかったわ」とか言ってゴミ捨てに行って。
クリス:すごい。賢いお母さんだね。
関取:そういうのがジワジワと重なっていって「この人にはかなわないな」と思うことがすごくあって、徐々に反抗期は幕を閉じましたね。
クリス:お母さん素敵な人だよね。普通だったら「なにやってるのよ!」ってなるところを「話をすり替える」というか。
関取が、最近娘が生まれたクリスに「どうですか? 娘さんにすごい反抗期が来ちゃったら」と問いかけると、クリスは「まあ、今だったら何をされてもいいけどね。顔を蹴られようが何をされようが、赤ちゃんですからね」と今の親心を語りつつ、関取の母の偉大さを絶賛した。
関取:困ったときや落ち込んだとき、いまだに「母だったらどうするだろう?」って考えますね。そうすると自然と前向きになって前に進めるので。
クリス:今は最高に仲がいいっていう感じですか?
関取:めちゃめちゃ仲いいです。新型コロナ前は2人で温泉旅行に行ったりお買い物に行ったり、親子より友だちみたいな感じですかね。
関取の最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
3月5日(金)の同番組でも、引き続き関取が登場する。放送は毎週金曜23時から。
radikoで聴く
2021年3月5日28時59分まで
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番組情報
- SAPPORO BEER OTOAJITO
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毎週金曜23:00-23:30