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メタルは怖い? いや、楽しい! その歴史と「超絶テク」のバンドを紹介

メタルは怖い? いや、楽しい! その歴史と「超絶テク」のバンドを紹介

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。

2020年12月7日(月)のオンエアでは、ハマザキカクとSurvive Said The ProphetのTatsuyaがゲストに登場。「怖くなんてない! 知ればきっと好きになる! 明るく楽しいメタルの世界!」をテーマにお届け。

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メタルは、ハードロックから発展してヘヴィメタルに

『SONAR MUSIC』には、リスナーから「メタルの特集をやってほしい」との声が届いていた。一方で、「メタルって怖い」「なんか近寄りがたい」など食わず嫌いの方も多いのではないだろうか。そこで番組では、そんなイメージを払拭するべく、「怖くなんてない! 知ればきっと好きになる! 明るく楽しいメタルの世界!」と題して、メタルを聴いてこなかった人やなんとなく興味があったという人に向けて、明るく楽しいメタルの世界を紹介した。

ゲストには、メタルに魅了された、生きるデスメタル辞典、ハマザキカクが登場。デスメタル界で一目置かれる存在のハマザキは、メタル関連の書籍などを多く手掛ける合同会社「パブリブ」の代表を務めている。そして、もう一人のゲストは、サバプロことSurvive Said The ProphetのTatsuya(Gt.)。

あっこゴリラ:そもそもハマザキさんがメタルにハマったきっかけは?
ハマザキ:子どもの頃、チュニジアというマイナーな国で育ったんですけど、通ってたアメリカンスクールで年上の人たちが、M.C.ハマーとかVanilla Iceとか洋楽を聴いてて、最初からそういうハードロックみたいのが流れてたんで、そこからですね。
あっこゴリラ:なるほど~。Tatsuyaさんは?
Tatsuya:小学生の時、友達にchildren of bodomのアルバムを聴かされたのがメタルとの出会いですね。それまでは歌謡曲ばっかり聴いてたので、初めてのデスボイスに衝撃を受けましたね。

番組では、Children of Bodom『Deadnight Warrior』をオンエアした。



あっこゴリラ:早速、メタルの歴史から始めたいと思いますが、メタルといってもヘヴィメタル、スラッシュメタルなど色んなジャンルがあります。その辺について教えてもらってもいいですか?
ハマザキ:これがなかなか難しくて、来る前に僕もいろいろ勉強してきました(笑)。そもそもメタルは、ハードロックから発展してヘヴィメタルになったんですよね。70年代後半や80年代初期くらいに、アイアンメイデンとかジューダスプリーストがイギリスで登場し始めます。
あっこゴリラ:最初にメタルという言葉が生まれたのはヘヴィメタルからなんですね。
ハマザキ:この頃イギリスは不況で、労働者階級のパンクも流行ってて、反抗的な、反体制的な、あとパンクっぽさのあるファッションとかも出てきました。やっぱり一番有名なのは、アイアンメイデンですね。
あっこゴリラ:このヘヴィメタルというジャンルは、どういう音楽的特徴があるんですか?
ハマザキ:ギターのオーバードライブのエフェクターをもっとディストーションっぽく重たい感じにして、ある程度早くなって、ヴォーカルも歌い上げるような感じが特徴です。あとは、悪魔的でちょっと露悪的なファッションや世界観、歌詞ですね。
あっこゴリラ:思想や考え方などはどうですか?
ハマザキ:まだこの頃はヘヴィメタルのポリティカルな姿勢っていうのはそこまで出てないですね。

その後、この「ヘヴィメタル」からどのように変化していったのか。

ハマザキ:いろんなジャンルに分岐するんですけど、特に一番大きな勢力になったのが、スラッシュメタルっていうジャンルです。
あっこゴリラ:大好きです!
ハマザキ:メタルの中でいうと、激しい音の代表はこのスラッシュメタルかもしれないですね。代表するアーティストといえば、スラッシュ四天王のスレイヤー。スラッシュメタルとしては、一番カリスマ性が高いバンドです。
あっこゴリラ:これは80年代ですか?
ハマザキ:そうですね。初期とか中期くらいです。メタリカっていうバンドがもっと有名で、スラッシュメタルとして登場したけど、もうヘヴィメタルの代名詞になっちゃうくらい。
あっこゴリラ:ヘヴィメタルとこのスラッシュメタルは、音楽的にどういう違いがあるんですか?
ハマザキ:スピード重視で早くて、激しいです。ソロとかはあんまり強調しなくなってきて、ビートを追及するようになって、ヴォーカルもシャウトっぽい感じです。
あっこゴリラ:ちなみに思想はヘヴィメタルから何か変わるんですか?
ハマザキ:スレイヤーは、本人たちは否定していますけど一部で右翼と言われたり、ナチスっぽいテーマを扱ったりとかして物議を醸しています。でも、まだそんな思想は出てこないです。
あっこゴリラ:そこからまたどの様に変化していったんですか?
ハマザキ:その後全世界でいろいろと波及したんですけど、ネタ切れ感が出てくるんですよ。速さを追及しても、リフの差別化をするくらいしかなかったので。
あっこゴリラ:うんうん。
ハマザキ:そんな時にパンテラっていうバンドが登場します。スラッシュメタルではなくて、もっとグルーヴ感とか重さを強調するバンドです。同時にメインストリームでは、グランジが流行り始めて一世を風靡して、スラッシュメタルのファッションやスタイルが古臭いみたくなっちゃったんですよ(笑)。そこで世代交代が起こり、出てきたのがニュー・メタルです。
あっこゴリラ:(曲を聴いて)全然違う! 速さ追求の時代が終わり、メロディーラインもすごくはっきりしてますね。
ハマザキ:休符を入れて、刻みを強調したような、ドラムももっと跳ねるような感じが取り入れられています。そこから、コーンとかスリップノットなどのバンドが出てきます。
Tatsuya:僕の時代は、このあたりのニュー・メタルが大好きな子たちが多いかなと思います。
あっこゴリラ:その後、これらはどの様に変化していったんですか?
ハマザキ:ニュー・メタルってちょっとポップスっぽいところもあって、アンダーグラウンドではスラッシュメタルをもっと過激にしなきゃいけないと思うような人たちが出てきます。それがデスメタルです。
Tatsuya:そういう流れでデスメタルにいくんですね。
ハマザキ:デスメタルは、スラッシュメタルの早いってところがさらに極端になっていきます。そして、もう一つの特徴がデスボイスですね。
あっこゴリラ:その後はどのように変化していくんですか?
ハマザキ:次に出てくるのが、ブラックメタルです。
あっこゴリラ:おお~! (曲を聴いて)ここまで来ると、思想とかが入ってきそうですね。
ハマザキ:そうですね。いま聴いてもらったEmperorは、反キリスト的思想になります。

メタルのサブジャンルとは?

ここからは、メタルの「サブジャンル」について紹介。ハマザキ曰く、サブジャンルは100個くらいあるという。そこで、いくつか例を挙げながら解説した。

・フォークメタル

中華人民共和国内モンゴル自治区出身のフォークメタル。ノルウェーで始まったブラックメタルはその後、ヴァイキングメタルに進化。海に面していない国でも、自国のルーツの民族音楽を取り入れたフォークメタルが席巻。全世界にいろんなバンドがおり、「ワールドミュージック+メタル」として面白い。

・ゴアグラインド

オランダ出身のゴアグラインド。デスメタルとは別の流れを汲むグラインドコアからの発展型。下水道ヴォーカルと揶揄されるピッチシフターを使ったヴォーカル、ひたすら乱打するブラスト、スプラッターイメージが特徴。近隣ジャンルに、ポルノグラインド、ノイズグラインド、サイバーグラインドなどがある。有名なのは、Last Days Of Humanity。他には、Dead Infection、Haemorrhageなどがいる。

・ゴアホップ

サンクトペテルブルク出身のゴアホップ。ヒップホップのギャングスタ、トラップよりもアンダーグラウンドなホラーコア。それとスラミング・デスメタルのグルーヴ感、アートワーク、世界観、さらにテクノの過激派ブレイクコアを融合させたスタイル。現在進行系のサブジャンルで最極端・最先端だが、知っている人は日本にはほとんどいない。ロシア語で、YouTubeではなく、SoundCloudかBandcamp、Vkontakteなどストリーミングでしか聴けないというマニアックさがある。

メタルといえば「超絶テクニック」、注目のバカテク

メタルといえば「超絶テクニック」。続いては、「俺のバカテク!」と題して、ハマザキが注目の超絶テクニックを紹介した。

・Putridity

デスメタルの進化系ブルータルデスメタルの中でも、特にブラストビートが速く、連打しっぱなしなブルータルデスメタルとして有名。リズムチェンジだけで起伏を付けている。ライブでも280BPMを常時維持。もちろん瞬発力などでは300BPM超えもいるが、疾走感ではトップクラス。イタリア出身。他にインドネシアやトルコ、ギリシャが盛ん。

・Frontierer

スコットランド、アメリカのマスコアというジャンル。ルーツとしては、Dillinger Escape Plan、Carbomb、Messhugah辺りのDjent、ノイズコア。最近はプログレッシヴ・メタルコアと呼ばれる集団と融合してきている。変拍子、ポリリズム、ハーモニックスが特徴。

・Infant Annihilator

イギリス出身。テクニカル・デスコアで、デスメタルのライバルジャンルと言ってもよいかもしれない。デスコアはもともとシンプルだったが、急激にバカテク化。しかし、感受性やセンスがメタルと違って、おふざけ、パロディ路線。イギリスやオーストラリア、スコットランドなどアングロサクソン系に多い。デスメタルとちょっと似てるが、もっとハードコアっぽい、そしてバカテク。

番組では、Infant Annihilator『Ov Sacrament and Sincest (feat. Storm Strope)』をオンエアした。



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番組情報
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