母・樹木希林、父・内田裕也の「喧嘩腰」の影響で…内田也哉子が夫婦のコミュニケーションを語る

J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。

2月12日(金)のオンエアでは、文筆家、俳優、音楽家の内田也哉子が登場。ここでは、「サッポロ生ビール 黒ラベル」のCM出演時のエピソードや、母・樹木希林と父・内田裕也の話など、プライベートについて語った部分を紹介する。

「大人エレベーター」CMは妻夫木聡の質問攻め

内田は中学生のころからJ-WAVEを聴き続け、クリスの声にほれぼれしていたと語る。そんな内田は、2021年1月に公開された「サッポロ生ビール 黒ラベル」のTVCM「大人エレベーター」第36弾に、初の女性大人代表として登場した。

大人EV 内田也哉子ロングバージョン篇 B

クリス:44階に登場されました。歳がバレちゃいますね。
内田:そうですね(笑)。44歳でございます。でも10年も続いているCMに、しかも初女性として参加できて、とてもうれしかったんです。ですがあれ、台詞が一切決まってなくて、朝から晩まで7時間ぐらい、ちょっと休憩をはさみながら、ずっと妻夫木(聡)さんの質問攻めで、禅問答のような。
クリス:それだけ回して、いろいろなコメントのなかから……。
内田:はい、ほんの15秒とか30秒に。黒ラベルのウェブサイトにはいろいろなバージョンが載ってます。

企業 大人EV 内田也哉子ロングバージョン篇 A

クリス:お歳を聞いてビックリして。まだすごくお若い、10代ぐらいのときに初めて媒体に出られたのかな?
内田:そうでしたね。18、9歳かな?
クリス:ですよね。僕がもう今年64歳になりますから。
内田:いやあ、かっこよすぎ! 小耳に挟んだんですけど、お子様が誕生されたんですよね。おめでとうございます。
クリス:ありがとうございます。ちょうど夏に女の子を授かりまして。
内田:あらあ、カワイイでしょ。
クリス:本当に変な話ですけど、晩年の子ってありかもしれないですね。ほとんど煩悩がないので(笑)。
内田:子育てに集中できますね(笑)。
クリス:時間も一緒に過ごせるし、すごく懐いてくれるんですよね。いまちょうど半年ぐらいなのかな。なんかジョン・レノンになった気分ですね(笑)。

母・樹木希林、父・内田裕也からの影響

「大人エレベーター」のなかで、内田が「喧嘩」を語ったことに注目。「喧嘩大好きなんですよ」「喧嘩というエネルギーの放出で、一回軌道修正できる」と持論を述べている。内田は、父・内田裕也と母・樹木希林の影響があると告白した。

内田:7時間ぐらいのなかのほんの一瞬に言った言葉が、あんなに拾われるとは思わなかったんですけど(笑)。遺伝子のせいにしてはいけないのかもしれないんですが、私の両親がともにすごくマグマがふつふつとしている父と母だったので、会えばしょっちゅう喧嘩をしていて。そういうなかで育っているので、普通にコミュニケーションのひとつとして“喧嘩腰”ということが多かったんです。旦那さん(本木雅弘)はすごく穏やかな人なので、自分のファミリーを築いたときに、すごく静かな淡々とした会話というか、それがちょっと物足りないときに……。
クリス:物足りない(笑)。
内田:ちょっと突っかかってみて、そこからワッと声を出してみたりして、10回に1回ぐらいは返してくれるんですけど、ほとんど不発で、あんまり喧嘩という喧嘩にならないです。エネルギーがバッと放出されるというか、日常でいろいろなことがあってテンションが徐々に張り詰めていって「どこかで風穴を空けたい」みたいな、そのぐらいの話なんですけどね(笑)。
クリス:それはお父さんゆずりなんですか? それとも、お母さんゆずりなんですかね?
内田:2人ともですね。
クリス:昭和のクリエイターってそういう方が多いイメージですね。
内田:でもやっぱり、あまりにも破壊しすぎるとひずみが出るので(笑)。新しい内田ファミリーはみんなとても物静かで穏やかなので、長い人生のなか、“陰と陽”でバランスをとっています。

家で唯一かかっていた、内田裕也が携わった楽曲

クリスが「小さいころに家で流れていた音楽は?」と質問。内田によると樹木がまったくロックが好きではなかったことから、クラシックばかりを聴いていたそうだ。しかし唯一、樹木が「これは裕也がプロデュースした曲で好きだ」と語った曲が、Flower Travellin' Band『Satori』。



内田:2年ぐらい前にショーン・レノンくんがカバーしてくれたり、Jay-Zがサンプリングしたりしています。そのぐらいでしたかね、父の関わったものがかかっていたのは。

クリスは内田が初めて購入した曲について質問。当時はCDではなくカセットテープで、ウォークマンで聴いていたそうだ。

内田:Beastie Boysのアルバム『Licensed To Ill』やRun-D.M.C.とかですね。好きだった男の子が聴いていて、聴かせてもらったらすごく男の子らしいヒップホップで「こんな音楽があるんだ」っていう。ずっと私の原点にあります。これがかかると無条件にノリたくなっちゃう(笑)。
クリス:Beastieはロックですよね。もともとパンクロッカーたちがラップを始めたという感じですからね。ちょうどこの時代はパンクとヒップホップが混在していたような時代ですよね。聴いていたのはジュニアハイスクール(中学校)ぐらいのとき?
内田:小学生でした。
クリス:小学生!? すごいな。
内田:4、5年生だったかな。

ほかに聴いていた音楽としてRadioheadの名前を挙げた内田。ボーカルのThom Yorkeの歌声と存在感、世界観にすっかり魅了されたそうだ。

内田:こうしてみると、私ちょっと男の子っぽい音楽が好きなんですかね?
クリス:男の子っぽい感じだと思いますね。バラードとか純粋なポップスはあまり聴かれなかった感じですか?
内田:でもRed Hot Chili Peppers『Under The Bridge』とかを聴くと切なくなりますよね。

Red Hot Chili Peppers - Under The Bridge [Video]

クリス:でもあれもけっこう野郎な音楽ですよ(笑)。
内田:そうなんだ(笑)。
クリス:女子がなびくのもわかるような気がするけど、けっこう“男センチ”な感じはするかな。
内田:どうしたらフェミニンになれるんだろう(笑)。
クリス:十分フェミニンでいらっしゃると思います。

2月19日(金)の同番組も、引き続き内田が登場する。放送は毎週金曜23時から。『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。
radikoで聴く
2021年2月19日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
SAPPORO BEER OTOAJITO
毎週金曜
23:00-23:30

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