11月11日は、4つの「1」を4本の弦に見立てて「ベースの日」だった。ベースの日が制定されてから、今年で6年目を迎える。
J-WAVEでは、例年ライブハウスで開催している「THE BASS DAY LIVE」に代わり、オンエアでベースの日を盛り上げる3時間のスペシャルプログラム『J-WAVE SPECIAL THE BASS DAY RADIO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)を11月11日(水)21時から3時間にわたって放送した。
ここでは、ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)とクリス・ペプラーが、今年亡くなった2人の偉大なベーシストであるルイズルイス加部さん、タワー・オブ・パワーのフランシス・“ロッコ”・プレスティアさんの魅力について語った部分をお届けする。
【トークをradikoで聴く】(2020年11月18日28時59分まで)
クリス:ピンククラウドのあのグルーヴって、日本独特のロックだと思うんだよ。USとか海外ではないじゃない。あれはやっぱり加部さん独特のものだよね。
ハマ:外国勢のミュージシャンの“重たさ”みたいなのとは全然違いますよね。
クリス:加部さんは1967年、ザ・ゴールデン・カップスのメンバーとしてプロデビューし、ピンククラウドを経ていろいろなミュージシャンと演奏してきました。ハマくんはゴールデン・カップス時代の加部さんは……当然リアルタイムだよね(笑)?
ハマ:と、言いたいですけどね(笑)。
クリス:ハマくんはそういう歴史観もすごいもの。生まれる前の出来事をよく知っているという。
ハマ:好きですね。カップスは本当に衝撃を受けたという、月並みですけどそういう出会いをしたので。
クリス:なにが衝撃だったの?
ハマ:うちのバンドのドラムのオカモトレイジの父親もミュージシャンなんですけど、学生時代にレイジの親父の家に集まって、メンバーそれぞれに音楽をレコメンドをしてくれたんです。僕には、ミーターズの『Cissy Strut』と、カップスの『銀色のグラス』を聴かされてくれたんです。加部さんはもともとギタリストなので、ギタリスト特有というか、あまりベース然としていない、ジョン・エントウィッスルじゃないですけど、リードベースっぽいですよね。若かったというのもあるんですけれど、ああいうスタイルが飛びぬけてかっこよく聴こえて。そこからもう、カップスは全部持ってます。シングルもアルバムも、映像も観ましたし。なので中学校2、3年のころに知ったんです。
ここでハマが、加部さんのベースプレイが聴ける1曲をピックアップした。
ハマ:カップスって「作家さんが書いたシングル曲の歌謡曲をやる代わりに、アルバムは俺たちの好きなカバーを入れさせろ」という、とてもかっこいい姿勢のバンドだったんです。そのカバーナンバーで、『ヘイ・ジョー』という、ジミ・ヘンドリックスもやっている曲。ジミヘンの『ヘイ・ジョー』はちょっと遅めのバラードみたいな曲調なんですけど、もともとアメリカのザ・リーヴズというバンドがけっこう早いバージョンでやっていて、カップスはたぶん、リーヴズのバージョンなんです。かなりロックで、そこでの加部さんがすごくかっこいい。
【radikoで聴く】ゴールデン・カップスバージョンの『ヘイ・ジョー』(2020年11月18日28時59分まで)
番組ではザ・ゴールデン・カップスの『ヘイ・ジョー』をオンエアした。
クリス:サイケだね。
ハマ:すごくないですか。このカバーというか、アレンジというか。
クリス:だって、ミックスがほとんどベース。
ハマ:そうです。左のチャンネルがほぼ全部ベースなので、すごいんですよ。
クリス:かすかにファズギターがちょっと鳴ってるけど、ほぼベースだよね。やっぱりハマくんはこういうのを掘り起こすっていうのがすごいんだよ。みんなベースをフューチャーしているんだけど、このあたりは盲点だったね。
ハマ:OKAMOTO'Sはビートバンド出身みたいなところがあるので。本当にかっこいいですね、このバージョンは。
クリス:加部さんはスピード・グルー&シンキもやっていて、あれもかっこよかったよね。
ハマ:加部さんのドライブ感というか、あの感じというのが本当に他の誰にもないですよね。
クリス:たたずまいがかっこいいんだよね。
ハマ:そうなんですよ!
クリス:寡黙でね。
ハマ:本当に興味なさそうにしていて、あの姿勢は今でも憧れます。
クリス:あれがかっこいい、ひな形としてアリだよね。
ハマ:ロックのベーシスト像というかね。
クリス:日本のベーシストのなかではたたずまい、あとはサウンドも独特で。
ハマ:ひとつ抜けてますね。
クリス:ちょうどアメリカでは選挙があったりして、あとはエディ・ヴァン・ヘイレンも亡くなったりね。
ハマ:訃報が多かったんです、加部さんもロッコも9月なので。
クリス:俺も何回か観たけど、ロッコは特別だよね。
ハマ:特別ですね。他の人をたとえで出せない。
クリス:ロッコのどこが好きですか?
ハマ:「どう数えているんだろう?」と思うというか、フレーズの終わりとかが想像ができない。どこまでも続いてくような、ああいう……なんだろう、すごく派手なテクニックを使う演奏ではないじゃないですか。それこそ今のジョー・ダートとかのスタッカート気味の立ち上がりのいい、ああいう16(ビート)みたいなのを最初のほうでやっている感じもするし。あとロッコはバラードでも常にアレじゃないですか、16で音数も多いっていう。あれがやっぱりすごいなと思うんですよ。
クリス:これはロッコ自体が言っていたんだけど、タワー・オブ・パワーが(ニューヨークの名門ライブハウスの)ボトムラインでやっていたときに、若かりしころのジャコ・パストリアスが来ていて。よくジャンプイン(飛び入り参加)して1、2曲やっていて、全然奏法は違うんだけど、ジャコの16ってロッコなんだって。
ハマ:へー!
クリス:ロッコありきのジャコパスなんだよ。これはロッコが言ってたの。
ハマ:すごいですね。
クリス:ただ、聞いた話だと演奏の仕方がロッコってアクションがすごく高いらしいのね。
ハマ:うんうん。
クリス:それでジャコは低いじゃない? リアをブリッジサイドで弾いてるんだけど、だからロッコはすごくアクションが高くて。
ハマ:確かにね。
クリス:よく「てこの原理で弾く」みたいなことを言ってるじゃない? こう……。
ハマ:ロッコの手の真似、上手っすね(笑)。そうそう、あの人は左手の感じとか本当に不思議ですよね。あとロッコはテンションが上がっていって、フレーズが続くとどんどんと構える角度が縦になっていくっていうのが好きで。ああいうアクションもすごく好きですね。写真を見ると楽器が縦になっているのが多いんです。
クリス:何回か観たけど、タワー・オブ・パワーだとだいたいブルーノートなんだよね。
ハマ:来日されたときにご覧になったんですか?
クリス:そうなんですよ。
ハマ:僕は結局、観れずじまいだったので、本当に悔やんでいます。外国人じゃなくてもそうですけど、気になるライブは観に行くべきだなと思いました。
クリス:マーカス・ミラーもロッコを挙げてるもんね。マーカスはけっこうロッコをスラップでやるじゃない? 親指だけでやったりとかするし。本当に唯一無二というかね。
ハマ:源流な感じがしますね。そこから枝分かれをしていっているような。ジャズベースヒーローみたいなのが多いなか、彼はプレべ(プレシジョン・ベース)スタイルが長かったじゃないですか。あれもやっぱりかっこいいなと思いました。
クリス:ハマくんもプレベプレイヤーだものね。
ハマ:僕も多いので、ものすごく影響というか研究をしていますね。
【radikoで聴く】タワー・オブ・パワー『What is Hip』
番組ではタワー・オブ・パワーの『What is Hip』をオンエアした。
ハマ:かっこいい。
クリス:タワー・オブ・パワーはこの曲が代名詞というか。一番目立つのはロッコのベースラインですね。
ハマ:常にポコポコいってますね。
クリス:ね。日米の偉大なベーシスト、ルイズルイス加部さんが9月26日、そしてロッコが9月29日というね。
ハマ:3日違い……。
クリス:なんかね……。
ハマ:穴がポッコリ空いたような気持ちになってしまいますね、改めて聴くと。
クリス:エディ・ヴァン・ヘイレンも亡くなったし、今年はそう考えると我々のヒーローがどんどんとね。
ハマ:そうですね、かっこいい人たちが……という感じですが。
ハマ:3年前に赤坂BLITZでカップスが2部制のライブをやったとき、一緒に行ったKenKenと、1部と2部のあいだに挨拶をしに行ったんです。僕はそのとき初めてカップスのメンバーにお会いしました。すごい大先輩なので楽屋の隅にいたら、Charさんがいらっしゃって。「Charが来ているんだったら、アンコールで一緒にやろうよ」という話をしていて、「わー、すごいのを見ているな」と思って。そのまま2部が始まってライブを観ていたら、最後に「今日は友だちも来てくれています。Char!」とか言って、客席からCharさんが出てきて、お客さんは大盛り上がりじゃないですか。そうしたら「KenKenとハマくんも来ています」とか言ってもらっちゃって。それで上がっていったら、加部さんが僕の耳元で「もう疲れちゃったから弾いていいよ」って(笑)。それでそのときに、加部さんがその日使っていたエコーのロケットベースのリイシューを下げてもらって、僕とKenKenが変わりばんこで『Gloria』をカップスの面々とCharさんと一緒にやったという。なので加部さんは僕らの横に座っていたんです(笑)。
クリス:へー!
ハマ:最高の思い出ですね。僕はヒーローとお会いできたので、いまだにいい思い出です。
クリス:かっこよかったもんね。
ハマ:お年を召してもあの感じなのでメチャメチャかっこよかったです。
クリス:でも、よく弾きなれていないベースをバッと渡されて(弾けた)ね。
ハマ:いや、本当にだから……。
クリス:ああいうときってビビらない?
ハマ:ビビります(笑)。イギリスのビートバンドを聴いていて心底よかったなと思いましたよ。普通知らない曲だったら弾けないじゃないですか。そんな会話の流れで『Gloria』をやろうなんて、知らなかった絶対についていけないけど「聴いといてよかったなあ」と思いました。
クリス:ラッキーだったね。
<2020年11月11日 スペシャルプログラム『J-WAVE SPECIAL THE BASS DAY RADIO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)より>
J-WAVEでは、例年ライブハウスで開催している「THE BASS DAY LIVE」に代わり、オンエアでベースの日を盛り上げる3時間のスペシャルプログラム『J-WAVE SPECIAL THE BASS DAY RADIO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)を11月11日(水)21時から3時間にわたって放送した。
ここでは、ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)とクリス・ペプラーが、今年亡くなった2人の偉大なベーシストであるルイズルイス加部さん、タワー・オブ・パワーのフランシス・“ロッコ”・プレスティアさんの魅力について語った部分をお届けする。
【トークをradikoで聴く】(2020年11月18日28時59分まで)
ルイズルイス加部のドライブ感は「他の誰にもない」
クリスは「ピック弾きと言ったら加部さん」と切り出す。Charとジョニー吉長との3人で結成をした、「ジョニー、ルイス&チャー」(後にピンククラウドに名前を変更)について触れた。クリス:ピンククラウドのあのグルーヴって、日本独特のロックだと思うんだよ。USとか海外ではないじゃない。あれはやっぱり加部さん独特のものだよね。
ハマ:外国勢のミュージシャンの“重たさ”みたいなのとは全然違いますよね。
クリス:加部さんは1967年、ザ・ゴールデン・カップスのメンバーとしてプロデビューし、ピンククラウドを経ていろいろなミュージシャンと演奏してきました。ハマくんはゴールデン・カップス時代の加部さんは……当然リアルタイムだよね(笑)?
ハマ:と、言いたいですけどね(笑)。
クリス:ハマくんはそういう歴史観もすごいもの。生まれる前の出来事をよく知っているという。
ハマ:好きですね。カップスは本当に衝撃を受けたという、月並みですけどそういう出会いをしたので。
クリス:なにが衝撃だったの?
ハマ:うちのバンドのドラムのオカモトレイジの父親もミュージシャンなんですけど、学生時代にレイジの親父の家に集まって、メンバーそれぞれに音楽をレコメンドをしてくれたんです。僕には、ミーターズの『Cissy Strut』と、カップスの『銀色のグラス』を聴かされてくれたんです。加部さんはもともとギタリストなので、ギタリスト特有というか、あまりベース然としていない、ジョン・エントウィッスルじゃないですけど、リードベースっぽいですよね。若かったというのもあるんですけれど、ああいうスタイルが飛びぬけてかっこよく聴こえて。そこからもう、カップスは全部持ってます。シングルもアルバムも、映像も観ましたし。なので中学校2、3年のころに知ったんです。
ここでハマが、加部さんのベースプレイが聴ける1曲をピックアップした。
ハマ:カップスって「作家さんが書いたシングル曲の歌謡曲をやる代わりに、アルバムは俺たちの好きなカバーを入れさせろ」という、とてもかっこいい姿勢のバンドだったんです。そのカバーナンバーで、『ヘイ・ジョー』という、ジミ・ヘンドリックスもやっている曲。ジミヘンの『ヘイ・ジョー』はちょっと遅めのバラードみたいな曲調なんですけど、もともとアメリカのザ・リーヴズというバンドがけっこう早いバージョンでやっていて、カップスはたぶん、リーヴズのバージョンなんです。かなりロックで、そこでの加部さんがすごくかっこいい。
【radikoで聴く】ゴールデン・カップスバージョンの『ヘイ・ジョー』(2020年11月18日28時59分まで)
番組ではザ・ゴールデン・カップスの『ヘイ・ジョー』をオンエアした。
クリス:サイケだね。
ハマ:すごくないですか。このカバーというか、アレンジというか。
クリス:だって、ミックスがほとんどベース。
ハマ:そうです。左のチャンネルがほぼ全部ベースなので、すごいんですよ。
クリス:かすかにファズギターがちょっと鳴ってるけど、ほぼベースだよね。やっぱりハマくんはこういうのを掘り起こすっていうのがすごいんだよ。みんなベースをフューチャーしているんだけど、このあたりは盲点だったね。
ハマ:OKAMOTO'Sはビートバンド出身みたいなところがあるので。本当にかっこいいですね、このバージョンは。
クリス:加部さんはスピード・グルー&シンキもやっていて、あれもかっこよかったよね。
ハマ:加部さんのドライブ感というか、あの感じというのが本当に他の誰にもないですよね。
クリス:たたずまいがかっこいいんだよね。
ハマ:そうなんですよ!
クリス:寡黙でね。
ハマ:本当に興味なさそうにしていて、あの姿勢は今でも憧れます。
クリス:あれがかっこいい、ひな形としてアリだよね。
ハマ:ロックのベーシスト像というかね。
クリス:日本のベーシストのなかではたたずまい、あとはサウンドも独特で。
ハマ:ひとつ抜けてますね。
「源流」を感じるフランシス・“ロッコ”・プレスティアさんのベースプレイ
続いてはタワー・オブ・パワーのベーシスト、フランシス・“ロッコ”・プレスティアさんの話題に。この時期にはさまざまなニュースがあったことから、クリスが訃報を知ったのは1週間ほど経ったころだったという。クリス:ちょうどアメリカでは選挙があったりして、あとはエディ・ヴァン・ヘイレンも亡くなったりね。
ハマ:訃報が多かったんです、加部さんもロッコも9月なので。
クリス:俺も何回か観たけど、ロッコは特別だよね。
ハマ:特別ですね。他の人をたとえで出せない。
クリス:ロッコのどこが好きですか?
ハマ:「どう数えているんだろう?」と思うというか、フレーズの終わりとかが想像ができない。どこまでも続いてくような、ああいう……なんだろう、すごく派手なテクニックを使う演奏ではないじゃないですか。それこそ今のジョー・ダートとかのスタッカート気味の立ち上がりのいい、ああいう16(ビート)みたいなのを最初のほうでやっている感じもするし。あとロッコはバラードでも常にアレじゃないですか、16で音数も多いっていう。あれがやっぱりすごいなと思うんですよ。
クリス:これはロッコ自体が言っていたんだけど、タワー・オブ・パワーが(ニューヨークの名門ライブハウスの)ボトムラインでやっていたときに、若かりしころのジャコ・パストリアスが来ていて。よくジャンプイン(飛び入り参加)して1、2曲やっていて、全然奏法は違うんだけど、ジャコの16ってロッコなんだって。
ハマ:へー!
クリス:ロッコありきのジャコパスなんだよ。これはロッコが言ってたの。
ハマ:すごいですね。
クリス:ただ、聞いた話だと演奏の仕方がロッコってアクションがすごく高いらしいのね。
ハマ:うんうん。
クリス:それでジャコは低いじゃない? リアをブリッジサイドで弾いてるんだけど、だからロッコはすごくアクションが高くて。
ハマ:確かにね。
クリス:よく「てこの原理で弾く」みたいなことを言ってるじゃない? こう……。
ハマ:ロッコの手の真似、上手っすね(笑)。そうそう、あの人は左手の感じとか本当に不思議ですよね。あとロッコはテンションが上がっていって、フレーズが続くとどんどんと構える角度が縦になっていくっていうのが好きで。ああいうアクションもすごく好きですね。写真を見ると楽器が縦になっているのが多いんです。
クリス:何回か観たけど、タワー・オブ・パワーだとだいたいブルーノートなんだよね。
ハマ:来日されたときにご覧になったんですか?
クリス:そうなんですよ。
ハマ:僕は結局、観れずじまいだったので、本当に悔やんでいます。外国人じゃなくてもそうですけど、気になるライブは観に行くべきだなと思いました。
クリス:マーカス・ミラーもロッコを挙げてるもんね。マーカスはけっこうロッコをスラップでやるじゃない? 親指だけでやったりとかするし。本当に唯一無二というかね。
ハマ:源流な感じがしますね。そこから枝分かれをしていっているような。ジャズベースヒーローみたいなのが多いなか、彼はプレべ(プレシジョン・ベース)スタイルが長かったじゃないですか。あれもやっぱりかっこいいなと思いました。
クリス:ハマくんもプレベプレイヤーだものね。
ハマ:僕も多いので、ものすごく影響というか研究をしていますね。
【radikoで聴く】タワー・オブ・パワー『What is Hip』
番組ではタワー・オブ・パワーの『What is Hip』をオンエアした。
ハマ:かっこいい。
クリス:タワー・オブ・パワーはこの曲が代名詞というか。一番目立つのはロッコのベースラインですね。
ハマ:常にポコポコいってますね。
クリス:ね。日米の偉大なベーシスト、ルイズルイス加部さんが9月26日、そしてロッコが9月29日というね。
ハマ:3日違い……。
クリス:なんかね……。
ハマ:穴がポッコリ空いたような気持ちになってしまいますね、改めて聴くと。
クリス:エディ・ヴァン・ヘイレンも亡くなったし、今年はそう考えると我々のヒーローがどんどんとね。
ハマ:そうですね、かっこいい人たちが……という感じですが。
ハマが加部さんと上がったステージ
ハマは過去に1度、加部さん一緒にステージに上がった経験があるそう。偶然に偶然が重なったような出来事だったという。ハマ:3年前に赤坂BLITZでカップスが2部制のライブをやったとき、一緒に行ったKenKenと、1部と2部のあいだに挨拶をしに行ったんです。僕はそのとき初めてカップスのメンバーにお会いしました。すごい大先輩なので楽屋の隅にいたら、Charさんがいらっしゃって。「Charが来ているんだったら、アンコールで一緒にやろうよ」という話をしていて、「わー、すごいのを見ているな」と思って。そのまま2部が始まってライブを観ていたら、最後に「今日は友だちも来てくれています。Char!」とか言って、客席からCharさんが出てきて、お客さんは大盛り上がりじゃないですか。そうしたら「KenKenとハマくんも来ています」とか言ってもらっちゃって。それで上がっていったら、加部さんが僕の耳元で「もう疲れちゃったから弾いていいよ」って(笑)。それでそのときに、加部さんがその日使っていたエコーのロケットベースのリイシューを下げてもらって、僕とKenKenが変わりばんこで『Gloria』をカップスの面々とCharさんと一緒にやったという。なので加部さんは僕らの横に座っていたんです(笑)。
クリス:へー!
ハマ:最高の思い出ですね。僕はヒーローとお会いできたので、いまだにいい思い出です。
クリス:かっこよかったもんね。
ハマ:お年を召してもあの感じなのでメチャメチャかっこよかったです。
クリス:でも、よく弾きなれていないベースをバッと渡されて(弾けた)ね。
ハマ:いや、本当にだから……。
クリス:ああいうときってビビらない?
ハマ:ビビります(笑)。イギリスのビートバンドを聴いていて心底よかったなと思いましたよ。普通知らない曲だったら弾けないじゃないですか。そんな会話の流れで『Gloria』をやろうなんて、知らなかった絶対についていけないけど「聴いといてよかったなあ」と思いました。
クリス:ラッキーだったね。
<2020年11月11日 スペシャルプログラム『J-WAVE SPECIAL THE BASS DAY RADIO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)より>
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