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エンタメは死なない。「心の逃げ場所」としてのサブカルの機能【岡山天音】

エンタメは死なない。「心の逃げ場所」としてのサブカルの機能【岡山天音】

岡山天音主演の映画『リトル・サブカル・ウォーズ ~ヴィレヴァン!の逆襲〜』(10月23日公開)の舞台は、サブカルチャーを排除する異様な世界。遊べる本屋・ヴィレッジヴァンガード本来の姿を取り戻すべく、サブカル系店員の杉下(岡山)が孤軍奮闘する。

『リトル・サブカル・ウォーズ ~ヴィレヴァン!の逆襲〜』予告編

エンターテインメントは不要不急か? そんな議論を生んだコロナの時代。偶然か必然か、そんな今の時世にフィットするかのような深い内容になっている。「僕にとってサブカルとは心の逃げ場所」という岡山に心境を聞いた。

撮影は緊急事態宣言解除後。まさにウィズコロナの時代の作品だ。「床に寝転がったり、ものに触れたり、顔をうずめたりするシーンでは頻繁にスタッフさんたちが消毒。撮影現場ではフェイスシールドを着けるなど最初は戸惑いましたが、徐々に慣れていきました。今ではそれが普通です」。新たな撮影様式にも順応している。

サブカルが害悪とされる世界は、サブカルを取り戻そうとする杉下同様に岡山にとっても生きづらい世界だ。「なぜならば僕にとってサブカルとは心の逃げ場所だからです。晩酌をしてストレスを発散する人がいるように、僕も漫画を読んだりして一日の気持ちをリセットする。仕事終わりに家に帰って漫画を読む時間は、誰にも邪魔されないけれど、ひとりぼっちでもない心が救われる時間。自分にとっての聖域でもあります」と心の拠り所になっている。

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最近のおすすめは、漫画家・山口つばさによる『ブルーピリオド』。幼少期から絵を描くのが好きだった岡山は、絵を描くことの楽しさに目覚めた主人公・矢口八虎に自分を重ねる。「挫折し、起き上がり、またどん底に落ちる。その山あり谷ありの感じは自分の仕事にも当てはまる。そこで矢口八虎が何を見て、どのような結論を出すのか。自分の中で言語化できなかった感情が矢口のセリフによって明確になることもあるので、読むと胸が熱くなります」。立て板に水のように共感がほとばしる。

世界的パンデミックのあおりを受けて、エンターテインメント業界に影が差した2020年。しかしピンチはチャンスとよくいうもので、新しいうねりも生まれた。「自粛期間中は生で何かを見るという場はなくなってしまったけれど、ネットを介して新しい形でのエンタメの場を模索する動きがありました。制約が生まれたら生まれたで、そこから新しい何かが始まる。世界的に大変な時期ではありましたが、ことエンタメに関しての現象は面白いと思えた。そのワクワク感があの時期の鬱屈とした気持ちを救ってくれた」。どんな状況でもエンタメは死なない。

撮影場所でも話題の中心はエンタメだった。「共演者の最上もがさんが僕と同じくアニメ好き。アニメについての情報交換をしたのが印象的で、お互いに一致した意見としては『聲の形』は最高だということ。“あれはヤバいアニメだ!”と話し合ってテンションが上がりました」と心の距離も近づける。

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『リトル・サブカル・ウォーズ ~ヴィレヴァン!の逆襲〜』は、昨年放送されて好評だったドラマの劇場版。現在、連続ドラマ版のシーズン2も放送されている。ヴィレヴァン店員役も板についたが「一度はやってみたいアルバイトは、アイドルの握手会での剥がし役。あの長蛇の列の先で一体何が起きているのかを、冷静な視点で確認できるのは剥がし役の人だけ。当事者でしか知りえない状況を肉眼で見届けてみたい。ある意味、人間観察です」と興味津々。

劇場版の見どころは「杉下以外が“サブカル不要!”と洗脳されてしまう世界が舞台です。かつてサブカルを愛して一緒に働いていたバイト仲間一人一人に対して、杉下があの手この手で懐柔していく様は演じていて面白かった。店内では自然と対立構造になるので、心を解きほぐす中で徐々にその構造が崩れていく展開も見所」とアピールしている。

(文・写真=石井隼人/ヘアメイク:相川裕美、スタイリスト:稲田涼子)

『リトル・サブカル・ウォーズ ~ヴィレヴァン!の逆襲〜』作品情報

10月23日(金)全国ロードショー

【STORY】
自称「空っぽ」の大学生・杉下啓三は、ヴィレッジヴァンガードで儲け度外視で集められたガラクタや、常識からかけ離れた変人バイトたちに囲まれはちゃめちゃで刺激的な日々を送っていた。そんな、刺激にも慣れ始め早1年、平和だが、何かが足りていないことに気づく。この世から“サブカル”がなくなっていたのだ!
サブカルを、カルチャーそのものを取り戻すべく、杉下の壮絶なバトルがいよいよ幕を開ける!
公式サイトより)

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