J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MORNING INSIGHT」。6月9日(火)のオンエアは、急速にファンを増やしているYouTubeファーストなアニメ「YouTubeアニメ」にインサイト! 株式会社Plott代表取締役の奥野翔太さんがリモート出演し、YouTubeアニメ制作やヒットの裏側、今後の展開について話を伺った。
■新たなジャンルを築く「YouTubeアニメ」
株式会社Plottは、チャンネル登録数65万を超えるYouTubeアニメ『テイコウペンギン』をはじめ、数々のヒット作を生み出している。既存のアニメとYouTubeアニメの違いとは何なのだろうか。
奥野:既存のアニメ(テレビアニメ)はテレビを中心に放送されて、Netflixなどに移ることが多いです。だけど、僕らのアニメは、YouTubeでしか配信していません。そのため、「YouTubeアニメ」という呼び方をしています。
別所:手法としては変わらないと思っていいですか? 使うソフトやデバイス、アニメの作り方など……。
奥野:微妙に違います。たとえば、ソフトとかもモノによっては先にキャラクターのモデルを作って、それを動かすみたいなことをしています。とにかく徹底的に効率化を図っていますね。
別所:かつてフラッシュ(動画)がありましたが、そこから進化していった感じでしょうか。
奥野:『テイコウペンギン』は、かなり近いですね。
別所:でも、それぞれスタイルがあるわけですよね?
奥野:そうですね。色々な方向性の、うまい効率化した作り方があります。
■『テイコウペンギン』の気になる内容は?
奥野さんに『テイコウペンギン』のストーリーを伺った。
別所:YouTubeアニメの人気の高まりを感じますか?
奥野:そうですね。1年前くらいまではマンガをYouTubeでやる、マンガ動画と呼ばれるジャンルがすごく盛り上がっていました。最近はよりアニメにしたような世界観、キャラクターもついたチャンネルがどんどん出てきているのをよく見かけます。
別所:ヒットしている『テイコウペンギン』は、どんなお話でしょう?
奥野:ブラック企業で働くペンギンが、同僚のパンダ、上司のモニター、後輩のシャチに必死に抵抗する、という話です(笑)。
別所:ははは(笑)。もう面白い! 先ほど僕も観ました。同僚のパンダとお互い白黒ですからね。
奥野:そうです。シャチも白黒なんですよ。
別所:そうですよね。キャラクター設定が面白いですよね。
奥野:元々Twitterで漫画家さんがマンガでアップしたんです。僕らが2019年1月からアニメ化しました。
■YouTubeの秘めた可能性に注目
奥野はYouTubeアニメのどんな部分に勝機を感じ、アニメ制作を始めたのだろうか。
奥野:僕が起業しようと思ったのは21のときで、そのときはスキルもお金もありませんでした。様々な人との出会いを通して、できることも増えていきました。YouTubeをよく観ていますが、YouTubeは多くてもアニメをやっている人が誰もいなくて、めちゃくちゃ(可能性や需要が)あるなと思って。ここから次の『少年ジャンプ』や『ONE PIECE』が出てくるんじゃないかなと思いYouTubeアニメを始めました。
別所:YouTubeアニメの作り方として、テンポやキャラ設定など気を付けていることはありますか?
奥野:テレビだったら1クールって区切って放映しますよね。YouTubeは1クールと区切ることがないので、僕ら全て1話完結でやっています。そこがまず大きく違う点ですね。もちろんテンポも全く違います。とてもテンポが早いんです。YouTuberの動画も、間をどんどん切っているじゃないですか。あれをアニメでもやっている感じはあります。
社内のクリエイターが額を寄せ合い作るYouTubeアニメ。奥野は、視聴者の動画離脱率にも注意を払っているという。
別所:YouTubeだと最初の5秒、15秒で(視聴者が)離れてしまう、とよく聞きますよね。『テイコウペンギン』は5分程度のアニメでしたよね?
奥野:そうですね。5分くらい、たまに10分くらいの動画をあげています。尺は大事ですね。でも、YouTubeは10分以上の動画を推奨しているんですよ。だから、僕らもなるべく長い動画をあげるなど心がけてはいます。
別所:10分以内を推奨していると思っていました。
奥野:ビジネスモデル的な問題だと思います。YouTubeは広告を挟むことを目的にしているので、(尺が)長い方がたくさん挟めるんです。
別所:YouTubeには独自の審査基準がありますが、違反するとBAN(アカウント停止など)されてしまいますよね。その辺はどういう風に意識されてますか?
奥野:炎上リスクやBANされるなど、収益化が止まってしまうというリスクはありますが、1年半ほど運営してきたなかで社内で独自の審査基準を設けています。その基準をクリアした動画しか出さないようにしています。
■YouTubeアニメから幅広いジャンルへ
奥野さんは最後に、今後の目標を語った。
奥野:今後、YouTubeのアニメはもっともっと盛り上がっていくと思っています。僕らはただその先駆けであっただけで、今後もっと面白い人、面白いコンテンツがどんどん出てくると思っています。そのなかで負けない足腰を作っていきたいですし、僕らが絶対に大ヒットを生みたいと思っています。今は『テイコウペンギン』含めて4チャンネルですが、今後も新しいチャンネルをどんどん出していきます。ただ投稿するのではなく、そこにストーリーがあったり、グッズなどでYouTube外からのファンの方へのプレゼントをやっていくなど、そこでコミュニティが生まれるような取り組みをやっていきたいです。
4月には、東映株式会社が運営する特撮に特化したYouTubeチャンネル「東映特撮YouTube Official」によるコラボも実現。「スーパー戦隊になるとどうなるのか?」というタイトルで動画を配信中だ。
『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のワンコーナー「MORNING INSIGHT」では、あらゆる世界の本質にインサイトしていく。放送は月曜~木曜の6時30分頃から。お楽しみに!
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年6月16日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/tmr
■新たなジャンルを築く「YouTubeアニメ」
株式会社Plottは、チャンネル登録数65万を超えるYouTubeアニメ『テイコウペンギン』をはじめ、数々のヒット作を生み出している。既存のアニメとYouTubeアニメの違いとは何なのだろうか。
奥野:既存のアニメ(テレビアニメ)はテレビを中心に放送されて、Netflixなどに移ることが多いです。だけど、僕らのアニメは、YouTubeでしか配信していません。そのため、「YouTubeアニメ」という呼び方をしています。
別所:手法としては変わらないと思っていいですか? 使うソフトやデバイス、アニメの作り方など……。
奥野:微妙に違います。たとえば、ソフトとかもモノによっては先にキャラクターのモデルを作って、それを動かすみたいなことをしています。とにかく徹底的に効率化を図っていますね。
別所:かつてフラッシュ(動画)がありましたが、そこから進化していった感じでしょうか。
奥野:『テイコウペンギン』は、かなり近いですね。
別所:でも、それぞれスタイルがあるわけですよね?
奥野:そうですね。色々な方向性の、うまい効率化した作り方があります。
■『テイコウペンギン』の気になる内容は?
奥野さんに『テイコウペンギン』のストーリーを伺った。
別所:YouTubeアニメの人気の高まりを感じますか?
奥野:そうですね。1年前くらいまではマンガをYouTubeでやる、マンガ動画と呼ばれるジャンルがすごく盛り上がっていました。最近はよりアニメにしたような世界観、キャラクターもついたチャンネルがどんどん出てきているのをよく見かけます。
別所:ヒットしている『テイコウペンギン』は、どんなお話でしょう?
奥野:ブラック企業で働くペンギンが、同僚のパンダ、上司のモニター、後輩のシャチに必死に抵抗する、という話です(笑)。
別所:ははは(笑)。もう面白い! 先ほど僕も観ました。同僚のパンダとお互い白黒ですからね。
奥野:そうです。シャチも白黒なんですよ。
別所:そうですよね。キャラクター設定が面白いですよね。
奥野:元々Twitterで漫画家さんがマンガでアップしたんです。僕らが2019年1月からアニメ化しました。
■YouTubeの秘めた可能性に注目
奥野はYouTubeアニメのどんな部分に勝機を感じ、アニメ制作を始めたのだろうか。
奥野:僕が起業しようと思ったのは21のときで、そのときはスキルもお金もありませんでした。様々な人との出会いを通して、できることも増えていきました。YouTubeをよく観ていますが、YouTubeは多くてもアニメをやっている人が誰もいなくて、めちゃくちゃ(可能性や需要が)あるなと思って。ここから次の『少年ジャンプ』や『ONE PIECE』が出てくるんじゃないかなと思いYouTubeアニメを始めました。
別所:YouTubeアニメの作り方として、テンポやキャラ設定など気を付けていることはありますか?
奥野:テレビだったら1クールって区切って放映しますよね。YouTubeは1クールと区切ることがないので、僕ら全て1話完結でやっています。そこがまず大きく違う点ですね。もちろんテンポも全く違います。とてもテンポが早いんです。YouTuberの動画も、間をどんどん切っているじゃないですか。あれをアニメでもやっている感じはあります。
社内のクリエイターが額を寄せ合い作るYouTubeアニメ。奥野は、視聴者の動画離脱率にも注意を払っているという。
別所:YouTubeだと最初の5秒、15秒で(視聴者が)離れてしまう、とよく聞きますよね。『テイコウペンギン』は5分程度のアニメでしたよね?
奥野:そうですね。5分くらい、たまに10分くらいの動画をあげています。尺は大事ですね。でも、YouTubeは10分以上の動画を推奨しているんですよ。だから、僕らもなるべく長い動画をあげるなど心がけてはいます。
別所:10分以内を推奨していると思っていました。
奥野:ビジネスモデル的な問題だと思います。YouTubeは広告を挟むことを目的にしているので、(尺が)長い方がたくさん挟めるんです。
別所:YouTubeには独自の審査基準がありますが、違反するとBAN(アカウント停止など)されてしまいますよね。その辺はどういう風に意識されてますか?
奥野:炎上リスクやBANされるなど、収益化が止まってしまうというリスクはありますが、1年半ほど運営してきたなかで社内で独自の審査基準を設けています。その基準をクリアした動画しか出さないようにしています。
■YouTubeアニメから幅広いジャンルへ
奥野さんは最後に、今後の目標を語った。
奥野:今後、YouTubeのアニメはもっともっと盛り上がっていくと思っています。僕らはただその先駆けであっただけで、今後もっと面白い人、面白いコンテンツがどんどん出てくると思っています。そのなかで負けない足腰を作っていきたいですし、僕らが絶対に大ヒットを生みたいと思っています。今は『テイコウペンギン』含めて4チャンネルですが、今後も新しいチャンネルをどんどん出していきます。ただ投稿するのではなく、そこにストーリーがあったり、グッズなどでYouTube外からのファンの方へのプレゼントをやっていくなど、そこでコミュニティが生まれるような取り組みをやっていきたいです。
4月には、東映株式会社が運営する特撮に特化したYouTubeチャンネル「東映特撮YouTube Official」によるコラボも実現。「スーパー戦隊になるとどうなるのか?」というタイトルで動画を配信中だ。
『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のワンコーナー「MORNING INSIGHT」では、あらゆる世界の本質にインサイトしていく。放送は月曜~木曜の6時30分頃から。お楽しみに!
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年6月16日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/tmr