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POLYSICS・ハヤシ、怖さに耐えて聴き続けたら「人生の1曲」になったナンバーは?

POLYSICS・ハヤシ、怖さに耐えて聴き続けたら「人生の1曲」になったナンバーは?

J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。クリス・ペプラーが音楽を聴く隠れ家=「オトアジト」に毎週ゲストを迎え、大人な音楽談義を繰り広げるという番組だ。

10月5日(土)のオンエアでは、POLYSICSのリーダー・ハヤシヒロユキが登場。ミュージシャンを志したきっかけなどについて語った。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年10月12日28時59分まで)


■クラシックギターでUNICORN、筋肉少女帯をコピー

ハヤシが音楽に興味を持ち始めたのは、小学校高学年の頃。5歳上の姉の影響でユニコーンが好きになったそうだ。

ハヤシ:ユニコーンはいろんな実験的なことをいっぱいしてたんですよ。民族音楽を取り入れたりとか、あとダブとかレゲエの解釈とか。ああいうのをロックに取り入れているのは、UNICORNで初めて体験したんです、あれはけっこう今に活きているというか、繋がってますね。

当時のハヤシは「ユニコーンをコピーしておけば、いろんなジャンルを吸収できる」と考え、父親が粗大ゴミ置き場で拾ってきたクラシックギターを使って演奏していたという。姉が軽音部に入っていたため家にエレキギターはあったのだが、親に「エレキギターを持っているのは不良。あんたはお姉ちゃんみたいになるんじゃない」と言われ、クラシックギターで練習していた。

ユニコーン以外にコピーしていたのは、筋肉少女帯。最初は「ふざけたバンド」という印象を受けたが、PVの雰囲気や『元祖 高木ブー伝説』の悲しい内容などに「俺はとんでもない音楽を聴いてるんだな!」と感じ、一気にハマったと明かした。


■音楽の道へ進むきっかけは電気グルーヴ

とにかく熱中して聴いたアルバムは、電気グルーヴの『VITAMIN』だという。クリスも「今のPOLYSICSに繋がっている感がある気はしますね」と納得の様子だった。

ハヤシ:高校生だったかな。発売日に買って聴いたんですけど、興奮しっぱなしで一気に聴き終えました。なんかウルウルしてきちゃって。「なんだろうこの音楽。初めての経験だな」って。「なんてカッコいい音楽を聴いてるんだろう」って思いましたね。
クリス:じゃあ、ミュージシャンの道を歩むきっかけになった感じなのかな?
ハヤシ:はい。シンセサイザーに一気に興味が湧きました。(石野)卓球さんのインタビューを読んで、KraftwerkとかYELLOW MAGIC ORCHESTRAっていうキーワードは出てて、もちろん今でも大好きなんですけど、「シンセを買おう」って思ったのは電気グルーヴの影響は大きかったですね。実際に買って、打ち込みをしました。


■自然と涙が流れた「人生の1曲」とは?

ハヤシは、電気グルーヴから派生してKraftwerkにもハマった。ただ、最初に聴いたときは「暗い」「怖い」という印象だった。「たまたま自分が買ったアルバムが暗かっただけで、違うアルバムはもっと明るいはず!」と思いアルバム『Radio-Activity』を購入したのだが、さらに暗かったそうだ。「ほんと怖くて(笑)。でも、頑張って聴いてたんです」と、ハヤシは振り返った。

ハヤシ:『Radio-Activity』の最後の曲が『Ohm Sweet Ohm』っていう曲なんですけど、「怖いな」って思いながら聴いてたら、この曲が始まったときに、今まで体感したことのないシンセサイザーのメロディにちょっとウルっときちゃったんですよ。で、つるーっと涙が出て。
クリス:すごい感受性豊かなんですね?
ハヤシ:僕も初めてなんですよ。部屋の勉強机の椅子に体育座りしてボーッと聴いてたんですけど、なんだろう、「人生の1曲」みたいになっちゃいましたね。
クリス:なっちゃった?
ハヤシ:このアナログシンセのメロディの感じと、リズムマシンのちょっといびつな感じが、「すごい音楽を聴いてるんだなぁ」って思って。


■POLYSICSをやるきっかけになったバンド

ハヤシはその後、幼馴染みと、POLYSICSの原型となるバンドを始めた。その際に「やるならこれをやりたい!」と聴かせたのは、アメリカのバンド・Devoだった。

ハヤシ:当時の日本のテクノってダンスミュージックだったんです。電気グルーヴの『VITAMIN』以降、テクノミュージックっていうものが一気に世に広まったんですけど。でも、自分がやりたいものってYELLOW MAGIC ORCHESTRAだったりするし、「バンドっぽいテクノってできないかなぁ。どうすればいいのかなぁ」って思ったときに、Devoの音源は聴いてたんですけど、MVを見たんです。特に『(I Can't Get No)Satisfaction』を見たときに、「これだ!」って思いました。ライブハウスでこれをやったらめっちゃカッコいいだろうと思って。テクノポップでもあるし、パンクでもあるし。「俺もこれをやるんだ!」って思いました。

多大な影響を受けたDevoと対バンをするのが夢だったハヤシ。2008年に行われたDevoの来日公演で前座を務め、その夢を実現させた。

クリス:やっぱり感動した?
ハヤシ:泣きましたね。
クリス:泣いた? また泣いたんだ(笑)。
ハヤシ:泣きました! POLYSICSをやるきっかけになった『(I Can't Get No)Satisfaction』もやるし、『Uncontrollable Urge』もやるし。しかも未だにカッコいいっていう。本当に夢のようでしたね。

オンエアでは他にも、10月9日(水)にリリースのPOLYSICSのニューアルバム『In The Sync』について語る場面もあった。ぜひradikoをチェックしてほしい。音源はradikoで2019年10月12日28時59分まで。



【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年10月12日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『SAPPORO BEER OTOAJITO』
放送日時:毎週土曜 18時−18時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/

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