「働き方改革」の一環として、厚生労働省は副業・兼業の普及促進を進めています。そんな中、みずほフィナンシャルグループが今年度中にも社員の副業や兼業を認める方針を固めた、というニュースが話題となっています。そこで、副業・兼業として実際にどのような仕事ができるのか、課題としてはどんなことが考えられるのか、株式会社リクルートの山崎浩平さんと今里亮介さんに伺いました。
【7月4日(木)『STEP ONE』の「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、増井なぎさ)】
http://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20190627101025(2019年7月11日28時59分まで)
■人材の囲い込みより多様な働き方を推奨
山崎さんと今里さんは、株式会社リクルートで副業に関する新規事業を担当しています。現在の副業を認める流れについて、どのように捉えているのでしょうか。
山崎:私は好意的に捉えています。以前は中途採用が難しかったけど当たり前になっているように、副業も新しい働き方の兆しとしてはじまりつつあると考えています。副業従事者の数も、大手企業の副業解禁に押されて増加傾向にあります。ただ、受け入れる側の企業が、活用方法などについて手探りの状態ではあると思います。
今里:色々な企業の話を伺うと、転職市場も活性化しているなかで、人材を囲い込むよりも多様な働き方を推奨することで優秀な人材を確保できる。そのように志向する会社が増えているように感じます。
■専門性の高い副業のマッチングサービス「BizGROWTH」
山崎さんは、副業人材マッチングサービス「BizGROWTH(ビズグロース)」の事業責任者を務めています。こちらはどのようなサービスなのでしょうか。
山崎:現職のスキルをそのまま活かして副業をしたい人と、そのスキルを活用した仕事を依頼したい企業をマッチングするプラットフォームです。副業がやりやすいように、仕事内容をタスク単位のカタログ化して、タスク単位で仕事を依頼できるようにしています。たとえばインスタグラムの広告運用とか、職種で言うとウェブマーケティングや、ウェブデザイナー、プログラミング、経理や人事などの変わり種もあります。
「BizGROWTH」がスタートしたきっかけを訊きました。
山崎:私がウェブマーケティングの仕事をしていて、自分のスキルを活かして副業したいと思っていたんですけど、それができる場所が当時見つからなかったので作りました。周りに訊いてもそういうニーズが強かったので、「これはサービスになる」と思いました。
サッシャ:資格を持ってたりするプロフェッショナルな人のための副業、というニュアンスになると、仕事を受ける側も仕事の質をキープしなければならない。そこの信頼関係がないとマッチングが難しいと思いますが、どのように維持しているのですか?
山崎:仕事をカタログ化しているので、仕事内容を細かく定義しています。たとえば、SNSの広告であれば、「アカウント開設」「入稿」など細かく書いてあり、未経験の人ではわからないようになっています。
サッシャ:読んでもちんぷんかんぷんだと?
山崎:そうです。そこでフィルタリングができて、「自分には関係ない」と思う人は登録してこないので、基本的には質の高い方が多く登録しています。
利用者からは、現職のスキルが使えてそれなりの報酬が得られることができ、業務内容が明確なので仕事が増えることもなく企業との認識の齟齬も少ないという声が届いているそうです。
■スキマ時間に働けるサービス「エリクラ」
今里さんは、「エリクラ」というサービスの事業責任者を担当しています。どのようなサービスなのでしょうか。
今里:キャッチコピーは「近所で好きなときに好きなだけ働ける、仕事の地産地消サービス」です。徒歩や自転車で行ける圏内でやってもらうイメージです。お仕事はアパートの共用スペースの掃き掃除とか、街の広告看板の目視点検など、スマホさえ持っていれば誰でもできるような仕事がたくさん載っているサービスです。
サッシャ:看板の目視点検ってどういう仕事なんですか?
今里:たとえば、渋谷駅とかで街を歩いていると大きなポスターや看板がありますよね。それが剥がれてないかとか、落書きがないかとかをチェックして、写真だけ撮ってアップロードして、その報告だけをしてもらう仕事です。
サッシャ:本当にちょっとした時間で、今日とか明日からできる仕事があるんですか?
今里:ユーザーさんは、来週や今月の予定を決めるというより「今日、明日にスキマ時間があるから働けることはないかな」というふうに思っている方が多くて、夜に仕事を探して次の日の仕事を決める、という感じで使ってる方が多いです。
誰でも登録が可能で、登録者は女性が8割。20代から40代の、育児などでバイトができない主婦の方がメインのユーザーだそうです。
副業として得られる収入の目安は、「BizGROWTH」が月に5万円から10万円程度、「エリクラ」は数千円から3万円ほど。課題は、働きたい需要が多いのに対して、企業が個人に仕事を依頼するハードルが高いこと。発注の簡略化や個人の信用が可視化される機能などを考えていると話しました。
※山崎浩平の崎は立つ崎が正式表記です。
【この記事の放送回をradikoで聴く(2019年7月11日28時59分まで)】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
【7月4日(木)『STEP ONE』の「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、増井なぎさ)】
http://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20190627101025(2019年7月11日28時59分まで)
■人材の囲い込みより多様な働き方を推奨
山崎さんと今里さんは、株式会社リクルートで副業に関する新規事業を担当しています。現在の副業を認める流れについて、どのように捉えているのでしょうか。
山崎:私は好意的に捉えています。以前は中途採用が難しかったけど当たり前になっているように、副業も新しい働き方の兆しとしてはじまりつつあると考えています。副業従事者の数も、大手企業の副業解禁に押されて増加傾向にあります。ただ、受け入れる側の企業が、活用方法などについて手探りの状態ではあると思います。
今里:色々な企業の話を伺うと、転職市場も活性化しているなかで、人材を囲い込むよりも多様な働き方を推奨することで優秀な人材を確保できる。そのように志向する会社が増えているように感じます。
■専門性の高い副業のマッチングサービス「BizGROWTH」
山崎さんは、副業人材マッチングサービス「BizGROWTH(ビズグロース)」の事業責任者を務めています。こちらはどのようなサービスなのでしょうか。
山崎:現職のスキルをそのまま活かして副業をしたい人と、そのスキルを活用した仕事を依頼したい企業をマッチングするプラットフォームです。副業がやりやすいように、仕事内容をタスク単位のカタログ化して、タスク単位で仕事を依頼できるようにしています。たとえばインスタグラムの広告運用とか、職種で言うとウェブマーケティングや、ウェブデザイナー、プログラミング、経理や人事などの変わり種もあります。
「BizGROWTH」がスタートしたきっかけを訊きました。
山崎:私がウェブマーケティングの仕事をしていて、自分のスキルを活かして副業したいと思っていたんですけど、それができる場所が当時見つからなかったので作りました。周りに訊いてもそういうニーズが強かったので、「これはサービスになる」と思いました。
サッシャ:資格を持ってたりするプロフェッショナルな人のための副業、というニュアンスになると、仕事を受ける側も仕事の質をキープしなければならない。そこの信頼関係がないとマッチングが難しいと思いますが、どのように維持しているのですか?
山崎:仕事をカタログ化しているので、仕事内容を細かく定義しています。たとえば、SNSの広告であれば、「アカウント開設」「入稿」など細かく書いてあり、未経験の人ではわからないようになっています。
サッシャ:読んでもちんぷんかんぷんだと?
山崎:そうです。そこでフィルタリングができて、「自分には関係ない」と思う人は登録してこないので、基本的には質の高い方が多く登録しています。
利用者からは、現職のスキルが使えてそれなりの報酬が得られることができ、業務内容が明確なので仕事が増えることもなく企業との認識の齟齬も少ないという声が届いているそうです。
■スキマ時間に働けるサービス「エリクラ」
今里さんは、「エリクラ」というサービスの事業責任者を担当しています。どのようなサービスなのでしょうか。
今里:キャッチコピーは「近所で好きなときに好きなだけ働ける、仕事の地産地消サービス」です。徒歩や自転車で行ける圏内でやってもらうイメージです。お仕事はアパートの共用スペースの掃き掃除とか、街の広告看板の目視点検など、スマホさえ持っていれば誰でもできるような仕事がたくさん載っているサービスです。
サッシャ:看板の目視点検ってどういう仕事なんですか?
今里:たとえば、渋谷駅とかで街を歩いていると大きなポスターや看板がありますよね。それが剥がれてないかとか、落書きがないかとかをチェックして、写真だけ撮ってアップロードして、その報告だけをしてもらう仕事です。
サッシャ:本当にちょっとした時間で、今日とか明日からできる仕事があるんですか?
今里:ユーザーさんは、来週や今月の予定を決めるというより「今日、明日にスキマ時間があるから働けることはないかな」というふうに思っている方が多くて、夜に仕事を探して次の日の仕事を決める、という感じで使ってる方が多いです。
誰でも登録が可能で、登録者は女性が8割。20代から40代の、育児などでバイトができない主婦の方がメインのユーザーだそうです。
副業として得られる収入の目安は、「BizGROWTH」が月に5万円から10万円程度、「エリクラ」は数千円から3万円ほど。課題は、働きたい需要が多いのに対して、企業が個人に仕事を依頼するハードルが高いこと。発注の簡略化や個人の信用が可視化される機能などを考えていると話しました。
※山崎浩平の崎は立つ崎が正式表記です。
【この記事の放送回をradikoで聴く(2019年7月11日28時59分まで)】
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/