俳優の永瀬正敏が、人からの学びについて語り、おすすめの楽曲を紹介した。
永瀬が登場したのは、J-WAVE『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)のコーナー「Expedia LISTEN AND LEARN」。週替わりのゲストを招き、人生で得た学びや気づきを教えてもらうコーナーだ。ここでは、7月22日(火)のオンエア内容をテキストで紹介する。
【radikoで聴く】
22日(火)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250722093535
23日(水)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250723093605
※それぞれ再生期限はオンエアの1週間後まで
そんな彼の人生に影響を与えたのは、映画監督・相米慎二との出会いだと言う。
永瀬:相米監督は僕がデビューした作品の監督で、僕の生きる道を決めてくれた方であり、映画の先生でもあります。いろいろと訊きに行っても何も教えてくれない監督だったのですが、それは「お前が演じているんだから、お前がいちばん知っているはずじゃないか」という理由からで。いまでもそれが「自分から出てきたキャラクターを演じているわけだから、いちばん知っていなきゃいけない」という、演じるうえでの基本になっているように思います。
永瀬のデビュー作は1983年公開の『ションベン・ライダー』だ。
永瀬:僕は撮影当時15歳で、『ションベン・ライダー』という作品のガキ大将というか、悪ガキの一員を演じました。大人と一緒に旅をしたり、いろいろな経験をしていくっていう内容の作品でしたが、僕はまったくのド素人で、演技の勉強もしたことがないし、劇団に入っていたわけでもない、宮崎の田舎のお兄ちゃんだったので、全部(相米監督に)訊いていたんですよね。なかなかOKがもらえず、リハーサルを何日も繰り返しているような感じだったので、シーンごとにいつも訊いていたんですけど、言葉では教えてくれなかったですね。
永瀬の求める答えを、言葉にはしなかったという相米監督。しかし、そんな相米監督を永瀬が「師」として慕い続けるのは、撮影時のある出来事が大きく影響していた。
永瀬:僕を含めて子どもが4人出ていて、旅館みたいなところで合宿をしていたのですが、リハーサルをやったり準備をしたりしたあとに、監督が毎晩必ず来てくれていました。そこでお芝居の話をするわけでも、映画の話をするわけでもなく、監督はビールを飲んでただそこにいるという感じだったんですけど、いま思えば本当に何にも教えてくれないし厳しい監督でしたけど、そうやって常に寄り添ってくれていたという気がしますね。小さくても、愛情は感じるんですよね。
永瀬:生前、彼が東京で作品を撮るときは必ず陣中見舞いに行っていましたし、たまにごはんを食べに行くこともあり、僕はなんだかんだ頼りにしていたんだと思います。そして、僕の俳優としての目標は「もう1回、相米さんの作品に出て、OKをもらう」というものでした。僕は1回もOKをもらっていなくて「まぁそんなもんだろう」みたいな感じだったので、僕のお芝居を見て、監督が思わず「OK!」って言ってしまうような俳優になりたいと思い、いまでもずっとそれを追いかけているんですけど、先に天国に行ってしまったので、永遠に「まあまあ、そんなもんだろうの役者」になってしまったなと思っていますね。
永瀬の話を聞いた、ナビゲーターのサッシャは次のようにコメントした。
サッシャ:たしかに昔気質な感じもしますが、やはり自分で考えて解決しないと、物事はなかなか覚えられないというか、全部手を差し伸べて答えを出してしまうと、結局学ばないまま同じことを繰り返してしまうのが、人間のような気がするんですよね。だから、そういった意味ではすごく愛情深い監督だし、それが永瀬さんの役者としての成長を後押ししていたのかな。「OKがまだもらえていない」と言っていましたが、『国宝』の演技はすべて「OK!」どころの騒ぎじゃないくらいの存在感を出していますしね。
ノイハウス:本当ですね。
永瀬には選曲もしてもらう。この日、選んだのは原 摩利彦 feat. 井口 理『LUMINANCE』。永瀬が出演する映画『国宝』の主題歌だ。
永瀬:『国宝』はたくさんの方に劇場に来ていただいている作品で、僕も少しだけですけど参加させていただいています。素晴らしい楽曲で素晴らしい歌声、素晴らしい詞ですし、映画も絶賛上映中なので、これからもまたたくさんの方に劇場に来ていただきたいなという思いも込めて「ぜひ聴いていただきたいな」と思いました。
国内作品はもちろん、海外作品にも多数出演している永瀬が、インターナショナルな作品について考察し、自らひとり語りした著書『NAGASE Nagase Stands On That Land ある俳優に関する考察』(A PEOPLE)が7月25日(金)に発売される。
J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「Expedia LISTEN AND LEARN」では、さまざまな業界のトップランナーが、これまでの経験から得た学びをシェアする。放送は月曜~木曜の9時35分ごろから。
永瀬が登場したのは、J-WAVE『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)のコーナー「Expedia LISTEN AND LEARN」。週替わりのゲストを招き、人生で得た学びや気づきを教えてもらうコーナーだ。ここでは、7月22日(火)のオンエア内容をテキストで紹介する。
【radikoで聴く】
22日(火)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250722093535
23日(水)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20250723093605
※それぞれ再生期限はオンエアの1週間後まで
厳しくも常に寄り添ってくれた愛情深い師との出会い
俳優として、国内外の映画やドラマなど、さまざまな作品で活躍中の永瀬。話題の映画『国宝』では吉沢 亮が演じる立花喜久雄の父・立花権五郎役を演じている。そんな彼の人生に影響を与えたのは、映画監督・相米慎二との出会いだと言う。
永瀬:相米監督は僕がデビューした作品の監督で、僕の生きる道を決めてくれた方であり、映画の先生でもあります。いろいろと訊きに行っても何も教えてくれない監督だったのですが、それは「お前が演じているんだから、お前がいちばん知っているはずじゃないか」という理由からで。いまでもそれが「自分から出てきたキャラクターを演じているわけだから、いちばん知っていなきゃいけない」という、演じるうえでの基本になっているように思います。
永瀬のデビュー作は1983年公開の『ションベン・ライダー』だ。
永瀬:僕は撮影当時15歳で、『ションベン・ライダー』という作品のガキ大将というか、悪ガキの一員を演じました。大人と一緒に旅をしたり、いろいろな経験をしていくっていう内容の作品でしたが、僕はまったくのド素人で、演技の勉強もしたことがないし、劇団に入っていたわけでもない、宮崎の田舎のお兄ちゃんだったので、全部(相米監督に)訊いていたんですよね。なかなかOKがもらえず、リハーサルを何日も繰り返しているような感じだったので、シーンごとにいつも訊いていたんですけど、言葉では教えてくれなかったですね。
永瀬の求める答えを、言葉にはしなかったという相米監督。しかし、そんな相米監督を永瀬が「師」として慕い続けるのは、撮影時のある出来事が大きく影響していた。
永瀬:僕を含めて子どもが4人出ていて、旅館みたいなところで合宿をしていたのですが、リハーサルをやったり準備をしたりしたあとに、監督が毎晩必ず来てくれていました。そこでお芝居の話をするわけでも、映画の話をするわけでもなく、監督はビールを飲んでただそこにいるという感じだったんですけど、いま思えば本当に何にも教えてくれないし厳しい監督でしたけど、そうやって常に寄り添ってくれていたという気がしますね。小さくても、愛情は感じるんですよね。
曲も、歌声も、歌詞も素晴らしい1曲
永瀬のデビューを見守った相米監督は、ほかにも『セーラー服と機関銃』など数々の作品を手がけた、青春映画の名手として知られる。しかし、2001年に53歳の若さで亡くなった。永瀬:生前、彼が東京で作品を撮るときは必ず陣中見舞いに行っていましたし、たまにごはんを食べに行くこともあり、僕はなんだかんだ頼りにしていたんだと思います。そして、僕の俳優としての目標は「もう1回、相米さんの作品に出て、OKをもらう」というものでした。僕は1回もOKをもらっていなくて「まぁそんなもんだろう」みたいな感じだったので、僕のお芝居を見て、監督が思わず「OK!」って言ってしまうような俳優になりたいと思い、いまでもずっとそれを追いかけているんですけど、先に天国に行ってしまったので、永遠に「まあまあ、そんなもんだろうの役者」になってしまったなと思っていますね。
永瀬の話を聞いた、ナビゲーターのサッシャは次のようにコメントした。
サッシャ:たしかに昔気質な感じもしますが、やはり自分で考えて解決しないと、物事はなかなか覚えられないというか、全部手を差し伸べて答えを出してしまうと、結局学ばないまま同じことを繰り返してしまうのが、人間のような気がするんですよね。だから、そういった意味ではすごく愛情深い監督だし、それが永瀬さんの役者としての成長を後押ししていたのかな。「OKがまだもらえていない」と言っていましたが、『国宝』の演技はすべて「OK!」どころの騒ぎじゃないくらいの存在感を出していますしね。
ノイハウス:本当ですね。
永瀬には選曲もしてもらう。この日、選んだのは原 摩利彦 feat. 井口 理『LUMINANCE』。永瀬が出演する映画『国宝』の主題歌だ。
永瀬:『国宝』はたくさんの方に劇場に来ていただいている作品で、僕も少しだけですけど参加させていただいています。素晴らしい楽曲で素晴らしい歌声、素晴らしい詞ですし、映画も絶賛上映中なので、これからもまたたくさんの方に劇場に来ていただきたいなという思いも込めて「ぜひ聴いていただきたいな」と思いました。
国内作品はもちろん、海外作品にも多数出演している永瀬が、インターナショナルな作品について考察し、自らひとり語りした著書『NAGASE Nagase Stands On That Land ある俳優に関する考察』(A PEOPLE)が7月25日(金)に発売される。
J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「Expedia LISTEN AND LEARN」では、さまざまな業界のトップランナーが、これまでの経験から得た学びをシェアする。放送は月曜~木曜の9時35分ごろから。
番組情報
- STEP ONE
-
月・火・水・木曜9:00-13:00