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映画ライターが今年のアカデミー賞を分析!「恐らくこの一騎打ち」と語る注目の2作品は?

映画ライターが今年のアカデミー賞を分析!「恐らくこの一騎打ち」と語る注目の2作品は?

J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)。2月20日(水)のオンエアでは、映画ライター・よしひろまさみちさんが登場。日本時間の2月25日(月)に開催される「第91回アカデミー賞授賞式」について解説しました。


■選出方法が複雑な「作品賞」

よしひろさんが「自分がどれだけその映画を好きだと言ってもダメな人はダメだし、逆もまたそう」と言うように、映画を評価することは非常に難しいことです。アカデミー賞の数ある部門のなかで、作品賞の選出は特に「複雑怪奇」なのだそう。

よしひろ:人気投票だと思ってる方も多いと思うんですけども、作品賞だけは違うんです。映画芸術科学アカデミーと呼ばれるアカデミー賞を決める団体があり、会員が7000人弱います。その人達の投票で決まるのですが、作品賞だけは一つだけではなく、ノミネート作品全部に1位から最下位まで順位をつけます。そこで、1位が過半数の票を取れば決定ですが、だいたい決まりません。そうすると最下位が除外され、最下位の作品に投票していた人たちが2位に選んだ作品が、1位として換算されます。これを繰り返し、最終的にどれかが過半数を超えるまでやらないといけないんです。今、自分で喋っててもよく分かってないです(笑)。

よしひろさんも上手く説明できないほど選出方法が複雑な「作品賞」。今年は『ブラックパンサー』『ブラック・クランズマン』『ボヘミアン・ラプソディ』『女王陛下のお気に入り』『グリーンブック』『ROMA/ローマ』『アリー/ スター誕生』『バイス』の8作品がノミネートされています。

クリス:今の日本の盛り上がりから、『ボヘミアン・ラプソディ』はどうですか?
よしひろ:もともと評価がとても低かった作品なんです。公開前は、(主演の)ラミ・マレックしか見どころがないだの、クイーンの曲しか見どころがないだの散々言われていましたが、蓋を開けてみれば北米もヨーロッパも日本も、映画をそんなに観ない人たちに支持された映画ということで注目されています。

『ボヘミアン・ラプソディ』と同じように、マーベルの人気映画『ブラックパンサー』も「興行的に成功した映画」とよしひろさん。同作は文化的にも評価が高く、アカデミー賞もノミネートに前向きでした。しかし、今までの傾向からこういった作品が作品賞にノミネートされない可能性があると考えたアカデミー賞が、同作を招待するために新しく「人気映画賞」を作ろうとしたという話もあったそうです。

よしひろ:そうすれば興行的にヒットした映画も呼んでこれる。それがひいてはアカデミー賞の視聴率回復にもつながると。でも(『ブラックパンサー』は)作品賞にノミネートされたので、人気映画賞を作るまでもなかったんですけどね。


■「配信 VS 映画館」という構図が見どころ

そして、よしひろさんが「作品賞は恐らくこの一騎打ち」と語る作品が、『グリーンブック』と『ROMA/ローマ』です。

よしひろ:どちらも「アカデミー賞を獲るだろう」と言われるメリットもあれば、デメリットもあります。『ROMA/ローマ』はNetflixの配信用に作られた映画で、『グリーンブック』はコメディというところが引っ掛かります。

『グリーンブック』は人種差別や同性愛の問題を取り上げつつも、小気味よいやり取りや面白いシーンも出てくるため、コメディに分類されるそうです。監督は『メリーに首ったけ』などコメディ映画を多く手掛けてきたピーター・ファレリー。一方の『ROMA/ローマ』は、『ゼロ・グラビティ』のアルフォンソ・キュアロンが監督・脚本を務めたヒューマンドラマです。

よしひろ:アルフォンソ・キュアロンが本気出しやがりました(笑)。今までの『ゼロ・グラビティ』とかとは全く逆のものです。全編モノクロでスペイン語で、全員が全く知られてない役者です。主演女優賞候補の人も素人です。正直これがNetflixの配信作品として作られていなくて、劇場公開作だったとしたら、「確実にこれが今年のオスカー」と言えます。「映画館に人を戻さないといけないときになんてことをしてくれるんだ」と(笑)。

ということで、「配信 VS 映画館」という構図になっている今年のアカデミー賞。しかし、よしひろさんは、仮に『グリーンブック』が作品賞を獲ったとしてもこの構図は崩れないと分析します。

よしひろ:Netflixはもう、誰もが知っている監督とかスターを捕まえてきちゃっているんです。今年とれなくても「来年ももう一回これをやるぞ」となっちゃうと思うんです。
クリス:Netflixはお金があるということなんですか?
よしひろ:そうです。著名な監督が配信の方にどんどん流れている理由は、潤沢な資金と自由度です。「何を撮ってもいいよ」と言ってくれるんです。レーティングも低いので。

今年のアカデミー賞、果たしてどんな結果になるでしょうか。ぜひチェックしてみてください!

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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/

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