J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「ZOJIRUSHI MORNING INSIGHT」。12月26日(水)のオンエアでは、今年10月に誕生した電通ジャパニメーションスタジオの設立に携わった電通の武藤隆史さんと金永振さんが登場。その取り組みについて訊きました。
2012年から4年間、上海の電通に海外赴任していた武藤さん。そこで、現地社員の日本アニメに対する熱量に驚いたものの、海外の電通拠点はアニメの仕事がしづらい環境にありました。その状況を変えようと、2016年に日本に帰ってきたときに、電通でアニメやキャラクター関連の仕事をしていた金さんに相談をして検討を重ねたと振り返ります。
武藤:日本と海外のクライアントに対して、日本の有力アニメスタジオと連携しながら、アニメを活用したマーケティングソリューションを専門的に行う社内横断プロジェクトを立ち上げようと作りました。
■若年層にとってアニメはサブカルではない
建設会社や食品メーカー、ゲーム会社、飲食チェーンなどの「若年層を攻略したい」という目的に対して、アニメを使ったソリューションのニーズが高まっているといいます。そして日本には圧倒的なクオリティを誇るアニメスタジオが多数あるので、スタジオと連携して高品質で独創的なコンテンツを作れるのだそう。
電通が今年12月に実施した調査では、「アニメに対して興味がある」と答えた人が10代後半で約70%、20代で約65%、30代で約55%と年齢が上にいくほど下がっていくという結果が出ました。
武藤:若年と50代で倍ほど差があります。50代の人からすると、アニメはサブカルとかキッズ向けという感覚を持つ方がいらっしゃいますが、若年の方からするとサブカルではなくて、もはや映画や音楽と並ぶメジャーカルチャーになってきている、ということが分かってきています。
■アニメーションがコミュニケーションツールに
電通ジャパニメーションスタジオは、現在9つの日本のアニメーションスタジオと連携しています。
別所:具体的にどんなことをしているんですか?
金:有力なアニメスタジオさんは、映画やテレビ番組の制作で2年先くらいまでスケジュールが埋まっていることがほとんどです。一方で広告の制作は3ヶ月とか、瞬発力で作ります。そこの違いから上手く制作の連携が取れない、というのが課題としてありました。そこで、情報を密に連携していくことで、広告の分野にもアニメーションを起用することを可能にしていく、という考え方をしています。アニメーションは集団作業に支えられているクリエイティブですので、連携や事前のスケジューリングは非常に重要です。
最近は、企業がブランディングやコミュニケーションのツールとして短尺のアニメを使うことが多い、と話す別所。
別所:短尺のオリジナルアニメのメリットはどんなところにあるのでしょうか?
金:まずアニメーションそもそもが非常に優秀で情緒的な表現になってます。これをブランド、商材の伝えたいメッセージに起用していくことで、実写よりも豊かに感情を伝えることができます。
別所:具体的にどれくらいの長さですか?
金:2分から3分くらいを一つの目安にしています。マーケティングというと、どうしても商材を売ることがテーマになりますが、そもそも商材は誰かの役に立ったり、世の中をよくしていく存在だったりするので、そのポジティブな部分にフォーカスを当てて、アニメーションでメッセージを具体化して伝えていくという考え方です。
別所:ネット上でソーシャルメディアも使って、ということになるとその長さになるんでしょうね。
直近の活動を訊くと、「あちこちの企業さんにお声掛けいただいて、様々な企画を練っている段階ですので、いろんなタイプのアニメーションを世の中に発信していきたいと思います」と明かしました。成功事例も出ているとのことなので、楽しみに待ちましょう!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/
2012年から4年間、上海の電通に海外赴任していた武藤さん。そこで、現地社員の日本アニメに対する熱量に驚いたものの、海外の電通拠点はアニメの仕事がしづらい環境にありました。その状況を変えようと、2016年に日本に帰ってきたときに、電通でアニメやキャラクター関連の仕事をしていた金さんに相談をして検討を重ねたと振り返ります。
武藤:日本と海外のクライアントに対して、日本の有力アニメスタジオと連携しながら、アニメを活用したマーケティングソリューションを専門的に行う社内横断プロジェクトを立ち上げようと作りました。
■若年層にとってアニメはサブカルではない
建設会社や食品メーカー、ゲーム会社、飲食チェーンなどの「若年層を攻略したい」という目的に対して、アニメを使ったソリューションのニーズが高まっているといいます。そして日本には圧倒的なクオリティを誇るアニメスタジオが多数あるので、スタジオと連携して高品質で独創的なコンテンツを作れるのだそう。
電通が今年12月に実施した調査では、「アニメに対して興味がある」と答えた人が10代後半で約70%、20代で約65%、30代で約55%と年齢が上にいくほど下がっていくという結果が出ました。
武藤:若年と50代で倍ほど差があります。50代の人からすると、アニメはサブカルとかキッズ向けという感覚を持つ方がいらっしゃいますが、若年の方からするとサブカルではなくて、もはや映画や音楽と並ぶメジャーカルチャーになってきている、ということが分かってきています。
■アニメーションがコミュニケーションツールに
電通ジャパニメーションスタジオは、現在9つの日本のアニメーションスタジオと連携しています。
別所:具体的にどんなことをしているんですか?
金:有力なアニメスタジオさんは、映画やテレビ番組の制作で2年先くらいまでスケジュールが埋まっていることがほとんどです。一方で広告の制作は3ヶ月とか、瞬発力で作ります。そこの違いから上手く制作の連携が取れない、というのが課題としてありました。そこで、情報を密に連携していくことで、広告の分野にもアニメーションを起用することを可能にしていく、という考え方をしています。アニメーションは集団作業に支えられているクリエイティブですので、連携や事前のスケジューリングは非常に重要です。
最近は、企業がブランディングやコミュニケーションのツールとして短尺のアニメを使うことが多い、と話す別所。
別所:短尺のオリジナルアニメのメリットはどんなところにあるのでしょうか?
金:まずアニメーションそもそもが非常に優秀で情緒的な表現になってます。これをブランド、商材の伝えたいメッセージに起用していくことで、実写よりも豊かに感情を伝えることができます。
別所:具体的にどれくらいの長さですか?
金:2分から3分くらいを一つの目安にしています。マーケティングというと、どうしても商材を売ることがテーマになりますが、そもそも商材は誰かの役に立ったり、世の中をよくしていく存在だったりするので、そのポジティブな部分にフォーカスを当てて、アニメーションでメッセージを具体化して伝えていくという考え方です。
別所:ネット上でソーシャルメディアも使って、ということになるとその長さになるんでしょうね。
直近の活動を訊くと、「あちこちの企業さんにお声掛けいただいて、様々な企画を練っている段階ですので、いろんなタイプのアニメーションを世の中に発信していきたいと思います」と明かしました。成功事例も出ているとのことなので、楽しみに待ちましょう!
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【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/