J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』（ナビゲーター：クリス智子）。11月15日（木）のオンエアでは、俳優の池松壮亮さんが登場。間もなく公開される主演映画『斬、』について訊きました。
■「斬れない」侍が主人公、塚本晋也監督の最新作
池松さんは、今年も映画『万引き家族』、『君が君で君だ』や、ドラマ『宮本から君へ』など次々と話題作に出演しています。
クリス：ずっと撮影という感じなのでしょうか。
池松：いやいや、そんなことないですよ。働いてない俳優だと思います（笑）。
クリス：オフのときはなにを？
池松：考え事をしたり、酒を飲んだり、映画を観たり本を読んだり…ひとりで過ごすことも多いですね。
「好きな映画は」と問われた池松さん。1本に絞るのは難しいと悩んで、こう話しました。
池松：今日は僕の最新出演作で、塚本晋也監督の新作『斬、』が11月24日（土）に公開されるのでお邪魔させていただいてるんですけど……この作品は、塚本さんの映画『野火』の派生といいますか。『野火』で描いたことが、この作品にも込められています。『野火』という作品には僕も衝撃を受けました。要は「戦争とは」という話で、素晴らしい作品です。『斬、』とあわせて観てもらえればと思います。
映画『斬、』は江戸時代末期が舞台。斬ることにためらいを持つ侍・都築杢之進を池松さんが演じています。
池松：今あるこの世界への祈りと叫びのような映画になったんじゃないかなと思います。いつ戦争が起こってもおかしくない世界だし、実際に起こっているところもありますよね。そのなかで映画を作る、表現することで、ものすごいシンプルに祈りと叫びを塚本さんが込めた作品になったんじゃないかなと。
クリス：作品や映像を観ていてもシンプルで。「シンプルって何かなと」と思ったときにすごく敏感になることなのかなと。足音だったり、布がはためく様子だったりに、観客がどんどん覚醒していく部分もあると思いました。
池松：本当に塚本さんというのは映画の作り方が上手くて、映像表現といいますか、音と見せる世界とその奥の世界と。映画として素晴らしいものになっていると思います。
■監督、脚本、俳優…なんでも自分でこなす
塚本監督は、俳優として出演もしています。
池松：監督、俳優、カメラ、編集、脚本それから照明もやってらっしゃいます。こんなやり方をやっているのは学生か塚本さんかじゃないですかね。すごいことだと思います。
クリス：監督とはどこまで話すかわからないけど、その感覚も塚本作品ならではなのですか？
池松：経験したことないですからね。映画って本来、商業的なものなんですよ今。商業とかけ離れたところで、簡単に言うと自分の予算でやっていますからね。自分の人生のお金で映画を作っている本当に稀有な、それで本当の根っこの表現とものづくりのあり方を考えて。そのようなやり方をされている方なので、非常にやっていて面白かったですし、学ぶべきことがたくさんありましたね。
■時代劇のパッケージを借りた現代劇
『斬、』に出演し、撮影前と撮影後ではどのような変化があったのでしょうか。
池松：自分も（撮影時）27年間この時代に生きていて色々感じていて、生きてきて、塚本さんの祈りと叫びにあわせて、自分も祈りと叫びを吐き出せる作品でした。ものすごく想像力が必要な役だったんです。今あるここと遠い世界で起きている痛み、どこかである痛み、これからやってくるかもしれない痛みについての映画だと思っているので、自分の世界だけでは成立しない役だったので想像力が問われました。
クリス：本当に時代劇というけれど、今のものなんだなという気がしました。
池松：時代劇のパッケージを借りた現代劇というか、戦争ものでもありますし。
海外でも出品された『斬、』について、池松さんは「ものすごく真摯に観てもらえた印象です。あれだけ遠い海の向こうの人に観てもらい、映画の可能性も感じましたし、とてもいい機会をもらえました。なかなかいい感触もいただけたので、それが励みになっています」と明かしていました。
映画『斬、』は、11月24日（土）より公開されます。ぜひ劇場に足を運んでみてください！
また、オンエアでは池松さんセレクトの音楽も流しました。David Bowie『Modern Love』です。「マザコンの青春の歌と言われるんですけど……（自分は）まったくそうではないけれど、今の気分だなと思って選びました」と語りました。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」（有料）なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名：『GOOD NEIGHBORS』
放送日時：月曜－木曜 13時－16時30分
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
■「斬れない」侍が主人公、塚本晋也監督の最新作
池松さんは、今年も映画『万引き家族』、『君が君で君だ』や、ドラマ『宮本から君へ』など次々と話題作に出演しています。
クリス：ずっと撮影という感じなのでしょうか。
池松：いやいや、そんなことないですよ。働いてない俳優だと思います（笑）。
クリス：オフのときはなにを？
池松：考え事をしたり、酒を飲んだり、映画を観たり本を読んだり…ひとりで過ごすことも多いですね。
「好きな映画は」と問われた池松さん。1本に絞るのは難しいと悩んで、こう話しました。
池松：今日は僕の最新出演作で、塚本晋也監督の新作『斬、』が11月24日（土）に公開されるのでお邪魔させていただいてるんですけど……この作品は、塚本さんの映画『野火』の派生といいますか。『野火』で描いたことが、この作品にも込められています。『野火』という作品には僕も衝撃を受けました。要は「戦争とは」という話で、素晴らしい作品です。『斬、』とあわせて観てもらえればと思います。
映画『斬、』は江戸時代末期が舞台。斬ることにためらいを持つ侍・都築杢之進を池松さんが演じています。
池松：今あるこの世界への祈りと叫びのような映画になったんじゃないかなと思います。いつ戦争が起こってもおかしくない世界だし、実際に起こっているところもありますよね。そのなかで映画を作る、表現することで、ものすごいシンプルに祈りと叫びを塚本さんが込めた作品になったんじゃないかなと。
クリス：作品や映像を観ていてもシンプルで。「シンプルって何かなと」と思ったときにすごく敏感になることなのかなと。足音だったり、布がはためく様子だったりに、観客がどんどん覚醒していく部分もあると思いました。
池松：本当に塚本さんというのは映画の作り方が上手くて、映像表現といいますか、音と見せる世界とその奥の世界と。映画として素晴らしいものになっていると思います。
■監督、脚本、俳優…なんでも自分でこなす
塚本監督は、俳優として出演もしています。
池松：監督、俳優、カメラ、編集、脚本それから照明もやってらっしゃいます。こんなやり方をやっているのは学生か塚本さんかじゃないですかね。すごいことだと思います。
クリス：監督とはどこまで話すかわからないけど、その感覚も塚本作品ならではなのですか？
池松：経験したことないですからね。映画って本来、商業的なものなんですよ今。商業とかけ離れたところで、簡単に言うと自分の予算でやっていますからね。自分の人生のお金で映画を作っている本当に稀有な、それで本当の根っこの表現とものづくりのあり方を考えて。そのようなやり方をされている方なので、非常にやっていて面白かったですし、学ぶべきことがたくさんありましたね。
■時代劇のパッケージを借りた現代劇
『斬、』に出演し、撮影前と撮影後ではどのような変化があったのでしょうか。
池松：自分も（撮影時）27年間この時代に生きていて色々感じていて、生きてきて、塚本さんの祈りと叫びにあわせて、自分も祈りと叫びを吐き出せる作品でした。ものすごく想像力が必要な役だったんです。今あるここと遠い世界で起きている痛み、どこかである痛み、これからやってくるかもしれない痛みについての映画だと思っているので、自分の世界だけでは成立しない役だったので想像力が問われました。
クリス：本当に時代劇というけれど、今のものなんだなという気がしました。
池松：時代劇のパッケージを借りた現代劇というか、戦争ものでもありますし。
海外でも出品された『斬、』について、池松さんは「ものすごく真摯に観てもらえた印象です。あれだけ遠い海の向こうの人に観てもらい、映画の可能性も感じましたし、とてもいい機会をもらえました。なかなかいい感触もいただけたので、それが励みになっています」と明かしていました。
映画『斬、』は、11月24日（土）より公開されます。ぜひ劇場に足を運んでみてください！
また、オンエアでは池松さんセレクトの音楽も流しました。David Bowie『Modern Love』です。「マザコンの青春の歌と言われるんですけど……（自分は）まったくそうではないけれど、今の気分だなと思って選びました」と語りました。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」（有料）なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名：『GOOD NEIGHBORS』
放送日時：月曜－木曜 13時－16時30分
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。
