J-WAVEで放送中の番組『UR LIFESTYLE COLLEGE』(ナビゲーター:吉岡里帆)9月23日(日)のオンエアでは、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文さんをゲストに、音楽の原点やニューシングルのお話を伺いました。
■音楽を作りたいと思った瞬間
まず、音楽の原点についてお訊きしました。
後藤:それまでも洋楽は聴いていたんですけど、浪人時代に友だちから借りた洋楽のアルバム3枚がとてもよかったんです。ティーンエイジ・ファンクラブ(Teenage Fanclub)『Bandwagonesque』、ベック(Beck)『Loser』(アルバム名は『Mellow Gold』)、オアシス(Oasis)『Definitely Maybe』が印象的でした。そのあとに、音楽をやりたい気持ちがむくむくと湧き上がってきたんですよ。その瞬間がなかったら、音楽にのめり込んでなかったですね。「この人になりたい」という気持ちも少しはあったけれど、モノマネじゃなくて「音楽を作りたい」と思ったんです。振り返ると、あの瞬間は大事なことだったなと思います。
吉岡:少年時代に片鱗ってありましたか?
後藤:全くなかったですね。
吉岡:どんな子だったんですか?
後藤:ソフトボール少年から野球少年になって……。
吉岡:全然違うところにいるじゃないですか(笑)。
後藤:ソフトボールを小学生のころにしていて、音楽が好きでレンタルCD屋に行っていましたけど、特別のめり込んだわけでもなく、好きな音楽を聴いていたくらいです。自分がやる側になるなんて全く想像したことがなかったです。中学のころに奥田民生さんが好きで、「ギター弾いてみたいな」と思ってアコギを弾いたんですよ。でも、めちゃ指が痛くて、こんなに苦しい思いをして弾いているんだと思うと、絶対無理だと思いました(笑)。それから諦めて暮らしていましたけど、まさかこうして自分が今バンドマンになるなんて思ってもなかったし、地元の友人も「なんでミュージシャンになったの」と思っている人はたくさんいると思います。
■美しい瞬間を収めるのがレコーディング
アジカンを結成して22年。メンバーと走ってくることができた理由とは……?
後藤:理由はひとつです。メンバー3人がいい奴らだからですよ。絶対そうだと思います。
吉岡:メンバー愛だ!
後藤:どこのバンドでも、シンガーソングライターは浮き沈みがすごいんですよ。好きなバンドを見ても、「あのボーカルとは一緒にやりたくない」と思っちゃうんですよ(笑)。面倒くさいんですよ。
吉岡:面倒くさいと思う瞬間は?
後藤:初めてメンバーに曲を聴かせてアレンジするときに、メンバーに要望を出すんですね。次会うときまでに、当然みんなそれに習ってアレンジしてきますけど、僕が一番怒っているんですよ(笑)。「何だこのアレンジは!」って。メンバーの内心では「おまえが先週言ったことじゃねーか」みたいなことはよくあります(笑)。作っているときは、「今」が大事なんです。先週言ったことは関係ないんですよ。
吉岡:後藤さん、刹那的ですね。
後藤:美しい一瞬を収めるのがレコーディングだと思うんです。積み上げて美しいんだけど、「今」を収めないといけないと思っています。
22年のときを経て、変化している部分についても訊きました。
後藤:最初のころは、足りないことが自分に対してもバンドメンバーに対しても許せなかったんですよ。「なんでそれができないのか」、「なんで努力しないのか」とか、そういう苛立ちがあったんですけど、歳をとると自分たちをスキャンし終わって、「できもしないことをやってみよう」という考えより、「自分たちが出来ることを組み合わせて面白い変化を起こそう」というふうに、順序が逆になりましたね。
吉岡:羨ましく思います。
後藤:これはおじさんになったら……、吉岡さんはおじさんにはならないですけど。
吉岡:私もおじさんになったらわかるのかな(笑)。
後藤さんの考え方を羨ましがる吉岡でした。
■タイトルに込めた想いとは?
アジカンは、9月26日(水)にニューシングル『ボーイズ&ガールズ』をリリース。タイトルにはどんな想いが込められているのでしょうか。
後藤:はじめは「We’ve got nothing」というタイトルだったんですよ。でも、もう少しエールのようなフィーリングを出したかったので、「ボーイズ&ガールズ」と付けました。僕の中にも「ボーイ(ズ)」がいます。すべての人にいるから、柔らかくタッチできる曲になったらいいなと願っています。
今回のCDジャケットも、イラストレーターの中村佑介さんが担当しています。実は吉岡は中村さんのファンで、公式LINEをフォローしていると話します。しかし、吉岡はまだ中村さんに会ったことがないとのこと。
後藤:ぜひ会ってみてほしいです。珍獣、妖怪ですよ(笑)。「この人が、あの絵!?」って思います。すべらない話がたくさんあるので、本人の口から聞いてみてください。
番組では『ボーイズ&ガールズ』をオンエアし、聴いた吉岡は「大好き。歌詞に涙が出そうになりました」と感想を伝えました。
■好きな街は松江と高松
静岡県島田市出身の後藤さん。街の真ん中に「大井川」という大きな川が流れていて、花火大会や上流から40キロほど歩くウォーキングなど、さまざまなイベントがあり、地元の風景として印象的だと話します。
吉岡:ライブでいろんな街へ行かれたと思うんですけど、好きな街はどこでしょうか。
後藤:島根県松江市は良かったです。お城があって、渡し船があってとても綺麗でした。あと香川県高松市。僕、うどんが好きで、「この街に住める」と思いました(笑)。他には美術館もあって、文化も栄えているんですよ。
吉岡:空き時間は探索したりするんですか?
後藤:ツアーのときはよく行きましたね。バンドメンバーはお昼過ぎに起きてスタジオ入りして、お昼ごはんを食べないんですね。僕は朝ごはんからしっかり食べたいんです。朝から営業している定食屋さんを案内してもらって、散歩したりします。そうしないと、自分がどこにいるのかわからなくなるんですよね。
吉岡:すごくわかる。移動が多すぎて自分が日本のどこにいるのかわからない現象ですね。
後藤:毎日ビジネスホテルにいる感じになっちゃって、よくないから。行く街のことを知ったほうがライブも楽しくなるから、散歩とかしましたね。
アジカンは10月31日には『映像作品集14巻 ~Tour 2018「BONES & YAMS」~』をリリース。『ボーイズ&ガールズ』とあわせて要チェックです!
【番組情報】
番組名:『UR LIFESTYLE COLLEGE』
放送日時: 毎週日曜18時-18時54分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/lscollege/
■音楽を作りたいと思った瞬間
まず、音楽の原点についてお訊きしました。
後藤:それまでも洋楽は聴いていたんですけど、浪人時代に友だちから借りた洋楽のアルバム3枚がとてもよかったんです。ティーンエイジ・ファンクラブ(Teenage Fanclub)『Bandwagonesque』、ベック(Beck)『Loser』(アルバム名は『Mellow Gold』)、オアシス(Oasis)『Definitely Maybe』が印象的でした。そのあとに、音楽をやりたい気持ちがむくむくと湧き上がってきたんですよ。その瞬間がなかったら、音楽にのめり込んでなかったですね。「この人になりたい」という気持ちも少しはあったけれど、モノマネじゃなくて「音楽を作りたい」と思ったんです。振り返ると、あの瞬間は大事なことだったなと思います。
吉岡:少年時代に片鱗ってありましたか?
後藤:全くなかったですね。
吉岡:どんな子だったんですか?
後藤:ソフトボール少年から野球少年になって……。
吉岡:全然違うところにいるじゃないですか(笑)。
後藤:ソフトボールを小学生のころにしていて、音楽が好きでレンタルCD屋に行っていましたけど、特別のめり込んだわけでもなく、好きな音楽を聴いていたくらいです。自分がやる側になるなんて全く想像したことがなかったです。中学のころに奥田民生さんが好きで、「ギター弾いてみたいな」と思ってアコギを弾いたんですよ。でも、めちゃ指が痛くて、こんなに苦しい思いをして弾いているんだと思うと、絶対無理だと思いました(笑)。それから諦めて暮らしていましたけど、まさかこうして自分が今バンドマンになるなんて思ってもなかったし、地元の友人も「なんでミュージシャンになったの」と思っている人はたくさんいると思います。
■美しい瞬間を収めるのがレコーディング
アジカンを結成して22年。メンバーと走ってくることができた理由とは……?
後藤:理由はひとつです。メンバー3人がいい奴らだからですよ。絶対そうだと思います。
吉岡:メンバー愛だ!
後藤:どこのバンドでも、シンガーソングライターは浮き沈みがすごいんですよ。好きなバンドを見ても、「あのボーカルとは一緒にやりたくない」と思っちゃうんですよ(笑)。面倒くさいんですよ。
吉岡:面倒くさいと思う瞬間は?
後藤:初めてメンバーに曲を聴かせてアレンジするときに、メンバーに要望を出すんですね。次会うときまでに、当然みんなそれに習ってアレンジしてきますけど、僕が一番怒っているんですよ(笑)。「何だこのアレンジは!」って。メンバーの内心では「おまえが先週言ったことじゃねーか」みたいなことはよくあります(笑)。作っているときは、「今」が大事なんです。先週言ったことは関係ないんですよ。
吉岡:後藤さん、刹那的ですね。
後藤:美しい一瞬を収めるのがレコーディングだと思うんです。積み上げて美しいんだけど、「今」を収めないといけないと思っています。
22年のときを経て、変化している部分についても訊きました。
後藤:最初のころは、足りないことが自分に対してもバンドメンバーに対しても許せなかったんですよ。「なんでそれができないのか」、「なんで努力しないのか」とか、そういう苛立ちがあったんですけど、歳をとると自分たちをスキャンし終わって、「できもしないことをやってみよう」という考えより、「自分たちが出来ることを組み合わせて面白い変化を起こそう」というふうに、順序が逆になりましたね。
吉岡:羨ましく思います。
後藤:これはおじさんになったら……、吉岡さんはおじさんにはならないですけど。
吉岡:私もおじさんになったらわかるのかな(笑)。
後藤さんの考え方を羨ましがる吉岡でした。
■タイトルに込めた想いとは?
アジカンは、9月26日(水)にニューシングル『ボーイズ&ガールズ』をリリース。タイトルにはどんな想いが込められているのでしょうか。
後藤:はじめは「We’ve got nothing」というタイトルだったんですよ。でも、もう少しエールのようなフィーリングを出したかったので、「ボーイズ&ガールズ」と付けました。僕の中にも「ボーイ(ズ)」がいます。すべての人にいるから、柔らかくタッチできる曲になったらいいなと願っています。
今回のCDジャケットも、イラストレーターの中村佑介さんが担当しています。実は吉岡は中村さんのファンで、公式LINEをフォローしていると話します。しかし、吉岡はまだ中村さんに会ったことがないとのこと。
後藤:ぜひ会ってみてほしいです。珍獣、妖怪ですよ(笑)。「この人が、あの絵!?」って思います。すべらない話がたくさんあるので、本人の口から聞いてみてください。
番組では『ボーイズ&ガールズ』をオンエアし、聴いた吉岡は「大好き。歌詞に涙が出そうになりました」と感想を伝えました。
■好きな街は松江と高松
静岡県島田市出身の後藤さん。街の真ん中に「大井川」という大きな川が流れていて、花火大会や上流から40キロほど歩くウォーキングなど、さまざまなイベントがあり、地元の風景として印象的だと話します。
吉岡:ライブでいろんな街へ行かれたと思うんですけど、好きな街はどこでしょうか。
後藤:島根県松江市は良かったです。お城があって、渡し船があってとても綺麗でした。あと香川県高松市。僕、うどんが好きで、「この街に住める」と思いました(笑)。他には美術館もあって、文化も栄えているんですよ。
吉岡:空き時間は探索したりするんですか?
後藤:ツアーのときはよく行きましたね。バンドメンバーはお昼過ぎに起きてスタジオ入りして、お昼ごはんを食べないんですね。僕は朝ごはんからしっかり食べたいんです。朝から営業している定食屋さんを案内してもらって、散歩したりします。そうしないと、自分がどこにいるのかわからなくなるんですよね。
吉岡:すごくわかる。移動が多すぎて自分が日本のどこにいるのかわからない現象ですね。
後藤:毎日ビジネスホテルにいる感じになっちゃって、よくないから。行く街のことを知ったほうがライブも楽しくなるから、散歩とかしましたね。
アジカンは10月31日には『映像作品集14巻 ~Tour 2018「BONES & YAMS」~』をリリース。『ボーイズ&ガールズ』とあわせて要チェックです!
【番組情報】
番組名:『UR LIFESTYLE COLLEGE』
放送日時: 毎週日曜18時-18時54分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/lscollege/
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