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「仕事のやる気の低下」がロボットに見抜かれる!? 生産性を向上させるシステムとは

「仕事のやる気の低下」がロボットに見抜かれる!? 生産性を向上させるシステムとは

J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「ZOJIRUSHI MORNING INSIGHT」。ある調査によると日本の労働生産性は46年間、主要7カ国(G7)の中で最下位です。そんななか、生産性を上げるためのサービスが登場し話題となっています。10月8日(月・休)のオンエアでは、システムを開発したLaboratik代表・三浦豊史さんをお迎えしてお話を伺いました。

三浦さんは、2004年にニューヨーク市立大学芸術学部を卒業。現地のクリエイティブエージェンシーでデザイナーとして勤務したのち、帰国後はGoogleにてインダストリーマネージャーとして、AdWords、YouTubeの広告営業などでコンサルティングをしていました。

2015年にはLaboratikを設立。AIを中心としたテクノロジーを通じて、ワークスタイルを進化させるサービスを開発しています。現在10人弱のチームですが、東京以外に、オランダ、ポーランド、ベトナムを拠点に働く人たちとリモートワークで仕事をしています。


■チームの健全性

Laboratikが開発した生産性向上システムは「A;(エー)」という名前です。周囲の人たちも気がつかない、やる気やパフォーマンスの低下、異変を見抜くと言います。

三浦:世界的に人気のあるビジネスチャット「Slack」の上で動くボット・ロボットという感じです。「Slack」上でやりとりされるチャットを、自然言語処理、言語解析することで、チームのコミュニケーション量や感情傾向を可視化するというものです。特に、「仕事=コミュニケーション」という側面は大きいと思いますが、コミュニケーションを解析したら、チームの健全性がわかるんじゃないか、というのが発想の起点です。
別所:「これがいい」というのはあるんですか?
三浦:重要なのは、チーム内のコミュニケーションのバランスです。それが均等に近ければいい状態。大きく隔たっているようであれば、あまりよくない状態というふうに定義しています。
別所:誰かだけがずっと発信していて、ほかの人は答えないとか?
三浦:たとえば、メンバーが10名いたとしたら、多少の差はあっても10名全員が発言をしたり、相互にやりとりをしている組織は、フラットで健全な組織です。ひとりかふたりしか発言していない場合は、その人しか仕事に関与していない、もしくは、絶大な力を持ちすぎてるんじゃないかと定義しています。
別所:そのことによって、何かに支配されている状態を改善することができるということなんですね。


■日本は10年遅れ

こうしたシステムは、アメリカでは以前から導入されています。

三浦:私たちがやっていることは、「ピープル・アナリティクス」という分野で、働き手のパフォーマンスデータを分析することで働き方を理解し、ひいては組織全体の生産性やクリエイティビティを上げる手法なんです。
別所:日本だと「できる仕事人はしゃべらない」という人もいるじゃないですか。それはどうしましょう?
三浦:日本では働き方改革が起きていて、根性的なことから脱却して、もっと科学的に組織運営しようとする会社が増えてきています。私の古巣であるGoogleは、10年以上前からこういうことをやっています。簡単にいうと、日本は10年遅れてしまっているということです。私たちはそれを取り戻し、追い越すぐらいのサポートをしたいと思っています。

現時点で「A;」は、国内外で1200社ほどの企業が登録しています。昨年、「リコー」と早稲田大学大学院と一緒に共同研究を行ったところ、それを通じてチャットの内容と社員の感情傾向には相関性があることがわかったそうです。

三浦:そのデータを参考にして、社員間のネガティブモードのメンバーと、もっとコミュニケーションを増やしたことで、社員の愛社精神や仕事への満足度(エンゲージメント)が向上したという結果になりました。

しかし、社員の気持ちが読み取れて改善ができるということは、「社員が管理されているんじゃないか」というネガティブな反応は起きないのでしょうか?

三浦:そこを心配する方もたまにいるんですけど、私自身はこのプロセスは人間の健康診断と同じだと思っています。病院に行くのが面倒だと思ったり、大きな病気が見つかっちゃったらどうしようという心配もあるかもしれないですが、まずは現状を調べて可視化するのが最初のステップとして重要だと思っています。いいところも悪いところも見えてくるので、いいところがあれば伸ばす、悪いところがあればすぐに改善する、というループを早くまわすことで組織はすごくよくなるので、データを活用した組織開発は重要だと思います。


■柔軟な働き方の環境作りと選択肢

別所:では、生産性の向上にとって最も大事なことは何だと思いますか?
三浦:ひとつは、柔軟な働き方ができる環境作りだと思っています。今はネットさえあればどこでも仕事ができる時代なので、オフィスに行かなくても可能です。そうなると通勤しなくていいので、通勤時間が減らせて、仕事にもっと時間を充てられます。家から仕事ができるようになるので、主婦の方など、稼働していなかった重要な労働力が増えていくいう流れもできていくと思います。あとは、働き方の選択肢を増やすことで、労働力の底上げをすることができると思うので、その対策が必要なんじゃないかと思っています。
別所:生産性が向上すると、この先どんな未来が見えてくるんでしょう?
三浦:私たちは決して、社員やチームを管理したいわけではなく、最低限のマネージメントはAIや機械に任せて、その分、人間が自由に働くようにするのが理想だと思っています。これがあれば、日本にいようが海外にいようが、オフィスにいようが家にいようが、どこでも自由に仕事ができるようになりうると思うので、私たちはそれに資するようなサービスやプロダクトをつくっていきたいと思っています。

みなさんも、生産性向上システム「A;(エー)」をチェックしてみてください。

【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tmr

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