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“空飛ぶ車”は実現する? 自動運転の未来で可能になることは…

“空飛ぶ車”は実現する? 自動運転の未来で可能になることは…

J-WAVEで放送中の番組『BRIDGESTONE DRIVE TO THE FUTURE』(ナビゲーター:ピストン西沢・松嶋初音)。10月7日(日)のオンエアでは、交通コメンテーターの西村直人さんをお迎え。現在進行中の自動運転の技術から道路などのインフラまで、幅広くお訊きしました。


■飛ぶ車は実現可能?

自動運転車には運転支援の内容ごとにレベルが定義されています。映画『ブレードランナー』に例えて以下のように話します。

西村:『ブレードランナー』の車は完全にレベル10だと思います。レベル5は「どこへでも行ける」ですが、『ブレードランナー』の車は三次移動といって飛ぶことができるため、難易度が高いです。
西沢:「飛ぶ車」は今、国が真面目にやりだしましたよね。
西村:欧州も日本も本気になって考えています。まずはドローンでモノを配達することからですね。重いものを持ち上げるわけですし、プロペラだと揚力も限られるため、飛ばすことは難しいです。これまでは乗り物がそれぞれ独立して進化してきましたが、この先は融合していくと思います。融合しだしたら、進化も早いと思っています。
西沢:JALとトヨタが、ボーイングと日産が融合というのもありうる?
西村:実際、日産とNASAは提携してます。人が日産車を運転しているときの情報を人工知能が覚え、自動運転をするときに路駐している車を抜ける間合いを、ドライバーを真似るんです。


■インフラはすでに導入がスタート?

自動運転技術には、車以外にも道路などのインフラのセンサーなどが同時に必要とされます。

西村:電子地図という、地図の情報や標識情報などが必要で、それがあってはじめてさまざまな場所で車が自動で運転できるようになります。今、お台場の交差点で実証実験が行われており、右直事故という右折と直線の見えなくてぶつかる事故を、お互いがわかるように通信技術の実験が3年前からはじまってます。

現在、内閣府が自動走行システムという枠組みで、5年間で137億円の税金を投入して動いており、状況は大きく変わってくると西村さん。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、自動運転へ対応した信号機も導入されるそうです。

西村:信号機は環境のほうにも使えるんです。「AとBの信号の間を時速何キロで走ると止まらないで走れますよ」というのが、もう実用化されています。
西沢:何キロで走るとスピード違反ですよってわかっちゃいますね(笑)。
西村:それもありますね。


■ドイツでは実証実験も

またAI技術の進化について西村さんは、「乗用車だけでなく商用車や物流などにも大きな影響を与える」と話し、通販といった買い物の形の変化についてこのように続けます。

西村:最終的に自分の家に届くスタイルも変わり、家に配達されなくなると思います。自動運転の車がコンビニの駐車場などにきて、スマホなどに「荷物が来ました」と通知が届き、取りに行くんです。
西沢:荷物を受け取れないと、最近は申し訳ないという風潮ができてきたからね。
西村:ドイツでは「コネクテッド」という通信技術を使い、自宅に乗らない車がある場合は、その車のトランクに宅配屋が荷物を入れてくれるなど、通信技術の発達と自動運転技術の組み合わせで、かなり膨らみが生まれ、ドイツでは実証実験がはじまっています。


■人間が頭に描く未来はいつ実現する?

最後に、この先の自動運転技術がどのように発展するのかを訊きました。

西村:2020年に人工知能が車を運転するといっていますが、現実的にわかりやすい自動運転車が実現するのは、2030年以降。もっと言えば、みんなが思い描いているものは2050年以降ではないかと思っています。車だけでなく、我々の使い方や、保険、道路の状況などを考えると、なかなかすぐにはいかないだろうなと思います。ただし、今一生懸命やらなければならないとも思います。将来的には、子どもたちのための技術として、法律などの問題で棚上げしないで、子どもたちの世代に伝えていくのが大切になるのかなと思います。

西村さんは、法律や技術も含め、「自動運転導入についてあせる必要はなく、子どもたちが安全に使う技術としてしっかり整備していくべきだ」と話しました。

どんな未来になるのか、楽しみですね。

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【番組情報】
番組名:『BRIDGESTONE DRIVE TO THE FUTURE』
放送日時:毎週日曜 19時-19時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/drivetothefuture/

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