J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)。10月3日(水)のオンエアでは、「J-WAVE MUSEUM supported by LEXUS」開催中の六本木ヒルズ・ヒルズカフェ/スペースでの公開生放送に、バレエダンサーの熊川哲也さんがゲスト出演しました。
■今は「振り返るとき」
まずはJ-WAVE開局当時である30年前の熊川さんについて伺いました。
熊川:ちょうどロンドンに渡った2年後だから89年、ローザンヌ国際バレエコンクールを獲ったときですよ。16歳。ロンドンに行ってましたね。
クリス:そうするとバレエ漬けの日々ですか?
熊川:そういうと聞こえはいいですけど、イギリスのカルチャーを全身で学んでいた時期ですね。パンクとはいいませんけど(笑)。
クリス:16、17歳のときに行ったら全部吸収したくなりますよね。
熊川:ただ残念なことに、比較対象である日本のカルチャーを全く知らないで行っているので、何がカルチャーかわからなかった。ただ外国にいるんだなという時期でしたね。
クリス:それから10年後にKバレエカンパニーをつくられるわけですもんね。
熊川:99年でしたからね。
クリス:もうすぐ20年ということで、振り返ることも多いんじゃないですか?
熊川:そうですね。聴く音楽も、当時自分が頑張ってた頃の曲だったりとか。行ってみたいところも、自分が感銘を受けた場所にもう一度行きたくなるんですよね。だから振り返るときなのかなと。さらに進んでいってまた20年後にまた振り返るのかなと思いつつ。バレエだけではなく、人との関係とか景色、夢中になっていたものだったり、取り戻したくなるほろ苦い思い出もありますけどね(笑)。
■スタッフは家族みたいなもの
クリス:最初Kバレエカンパニーはどういう思いで始めることになったのですか?
熊川:まず自分が追求する総合芸術としてのバレエカンパニー、美術や衣装、演出、ダンサーたちのメンタルというところから、自分の小さいながらもグループとしての向上を目指すためにつくりましたけど、何かを変えようとか背負うとか、大きなオーガニゼーションにしようというのは全く思ってませんでした。
クリス:ダンサーの環境を整えたいとかがあったのですか?
熊川:きれいごとを言えばそうかもしれません。ただ、正直に言えば、自分の環境をよりよいものにしたいというのがベースにあった上で、自分の環境が整えば自分についてきてくれるダンサーたちも必然とその環境のなかで踊っていただけるし、それをシェアするファンも豊かな時間を過ごせるんじゃないかなと思いました。
Kバレエカンパニーの公演では、ホールで衣装といった間近でみられる展示など、色々なアプローチが特徴です。
クリス:ステージでみることが大前提ですけど、会場に行くと色々みせてらっしゃるなと感じます。
熊川:劇場空間は特別な空間で、その気持を忘れずに豊かな時間を過ごせる。僕はバレエの伝道師、アンバサダーだから、世間にバレエは素晴らしいと訴えていかなければいけないと思っています。生活に必要のないものなので。
■1年に1回でいいからバレエを観てほしい
Kバレエカンパニーは年内に3つの公演が控えています。『ロミオとジュリエット』『ドン・キホーテ』『くるみ割り人形』です。
熊川:まずはプロコフィエフという素晴らしい音楽家が作曲した『ロミオとジュリエット』。シェイクスピアの世界がバレエになります。『ロミオとジュリエット』は典型的に言葉がいらないバレエがぴったりだと思うので、映画や演劇もあったりするけど、総合芸術のものとしてはバレエなんだなと思いますね。
クリス:『ドン・キホーテ』はどうですか?
熊川:セルバンテスのストーリーでご存知だと思いますけど、バレエはもっと楽しく観れると思います。音楽も楽しめるし、無条件で楽しめると思います。『くるみ割り人形』もだけど、ちょっと高い料理を我慢してチケット買ってもいいと思いますよ。15000円でしょ。
クリス:そうですね。好きな人は行くけど、もうちょっと色々な人に観てほしいというのはありますよね。
熊川:1年に1回でいいから観てほしいですね。
クリス:『くるみ割り人形』は子どもが出てくるような話だからいいと思いますし。あと手拍子だめなんでしたっけ? バレエを観るとき。
熊川:あれはウザいときがありますね(笑)。くるくる回る32回転の大ワザがあって、(手拍子は)大阪のほうで発祥したんですよ。それが静岡あたりまできてるので、なんとか小田原あたりで食い止めたいといけないなと(笑)。
クリス:なんかかえってやってみたくもなりますけどね(笑)。
熊川:あれは立って「シーっ」てやりたくなりますよ。ちょっとうるさい、って(笑)。
ざっくばらんに語ってくれた熊川さん。最後に「J-WAVE30周年なので」と、来年3月には全幕新作世界初演の『蝶々夫人』の上演があることを、はじめてオンエアでアナウンスしてくれました! 新たに挑戦する世界にも注目です!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時—16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
■今は「振り返るとき」
まずはJ-WAVE開局当時である30年前の熊川さんについて伺いました。
熊川:ちょうどロンドンに渡った2年後だから89年、ローザンヌ国際バレエコンクールを獲ったときですよ。16歳。ロンドンに行ってましたね。
クリス:そうするとバレエ漬けの日々ですか?
熊川:そういうと聞こえはいいですけど、イギリスのカルチャーを全身で学んでいた時期ですね。パンクとはいいませんけど(笑)。
クリス:16、17歳のときに行ったら全部吸収したくなりますよね。
熊川:ただ残念なことに、比較対象である日本のカルチャーを全く知らないで行っているので、何がカルチャーかわからなかった。ただ外国にいるんだなという時期でしたね。
クリス:それから10年後にKバレエカンパニーをつくられるわけですもんね。
熊川:99年でしたからね。
クリス:もうすぐ20年ということで、振り返ることも多いんじゃないですか?
熊川:そうですね。聴く音楽も、当時自分が頑張ってた頃の曲だったりとか。行ってみたいところも、自分が感銘を受けた場所にもう一度行きたくなるんですよね。だから振り返るときなのかなと。さらに進んでいってまた20年後にまた振り返るのかなと思いつつ。バレエだけではなく、人との関係とか景色、夢中になっていたものだったり、取り戻したくなるほろ苦い思い出もありますけどね(笑)。
■スタッフは家族みたいなもの
クリス:最初Kバレエカンパニーはどういう思いで始めることになったのですか?
熊川:まず自分が追求する総合芸術としてのバレエカンパニー、美術や衣装、演出、ダンサーたちのメンタルというところから、自分の小さいながらもグループとしての向上を目指すためにつくりましたけど、何かを変えようとか背負うとか、大きなオーガニゼーションにしようというのは全く思ってませんでした。
クリス:ダンサーの環境を整えたいとかがあったのですか?
熊川:きれいごとを言えばそうかもしれません。ただ、正直に言えば、自分の環境をよりよいものにしたいというのがベースにあった上で、自分の環境が整えば自分についてきてくれるダンサーたちも必然とその環境のなかで踊っていただけるし、それをシェアするファンも豊かな時間を過ごせるんじゃないかなと思いました。
Kバレエカンパニーの公演では、ホールで衣装といった間近でみられる展示など、色々なアプローチが特徴です。
クリス:ステージでみることが大前提ですけど、会場に行くと色々みせてらっしゃるなと感じます。
熊川:劇場空間は特別な空間で、その気持を忘れずに豊かな時間を過ごせる。僕はバレエの伝道師、アンバサダーだから、世間にバレエは素晴らしいと訴えていかなければいけないと思っています。生活に必要のないものなので。
■1年に1回でいいからバレエを観てほしい
Kバレエカンパニーは年内に3つの公演が控えています。『ロミオとジュリエット』『ドン・キホーテ』『くるみ割り人形』です。
熊川:まずはプロコフィエフという素晴らしい音楽家が作曲した『ロミオとジュリエット』。シェイクスピアの世界がバレエになります。『ロミオとジュリエット』は典型的に言葉がいらないバレエがぴったりだと思うので、映画や演劇もあったりするけど、総合芸術のものとしてはバレエなんだなと思いますね。
クリス:『ドン・キホーテ』はどうですか?
熊川:セルバンテスのストーリーでご存知だと思いますけど、バレエはもっと楽しく観れると思います。音楽も楽しめるし、無条件で楽しめると思います。『くるみ割り人形』もだけど、ちょっと高い料理を我慢してチケット買ってもいいと思いますよ。15000円でしょ。
クリス:そうですね。好きな人は行くけど、もうちょっと色々な人に観てほしいというのはありますよね。
熊川:1年に1回でいいから観てほしいですね。
クリス:『くるみ割り人形』は子どもが出てくるような話だからいいと思いますし。あと手拍子だめなんでしたっけ? バレエを観るとき。
熊川:あれはウザいときがありますね(笑)。くるくる回る32回転の大ワザがあって、(手拍子は)大阪のほうで発祥したんですよ。それが静岡あたりまできてるので、なんとか小田原あたりで食い止めたいといけないなと(笑)。
クリス:なんかかえってやってみたくもなりますけどね(笑)。
熊川:あれは立って「シーっ」てやりたくなりますよ。ちょっとうるさい、って(笑)。
ざっくばらんに語ってくれた熊川さん。最後に「J-WAVE30周年なので」と、来年3月には全幕新作世界初演の『蝶々夫人』の上演があることを、はじめてオンエアでアナウンスしてくれました! 新たに挑戦する世界にも注目です!
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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時—16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
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