J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「ZOJIRUSHI MORNING INSIGHT」。8月8日(水)のオンエアでは、国立天文台天文情報センターの縣 秀彦さんをお迎えし、地球に大接近している火星や、宇宙の話を伺いました。
■地球に大接近する火星は9月まで見られる
この夏の大きなニュースとして、7月31日に火星が15年ぶりに最も地球に近づくという「火星大接近」がありました。大接近といっても火星は地球のすぐ外側を、同じように太陽の周りを動いているため、今年の9月上旬までは、今とほぼ同じ明るさで見えると縣さんは話します。
別所:火星はどのくらいの時間にどの方向に見えるのでしょうか?
縣:大接近をした7月末は、夜遅くならないと火星には気が付きませんでした。この期間は(7月より)夕方は暗くなりますよね。暗くなってふと空を見上げると、南から東にかけて、(火星が)ハンパなく輝いてます。東京のような都市部でも見られます。確実にみなさんわかります。肉眼で見られます。
■火星の地下に大きな湖を発見?
火星をめぐる話題として、7月にヨーロッパの宇宙機関が「火星に湖がある可能性が高い」と発表。縣さんは、「これは大ニュース」だと話します。
火星探査機によって、これまで火星は非常に気圧が低く、空気の量が少ない。加えて、寒く、表面に水はなく、南極と北極にわずかに氷があるだけだと考えられていました。
縣:ところが今回、ヨーロッパの火星探査機「マーズ・エクスプレス」が、火星の南極近くを詳しく調べてみたところ、地下に幅20キロメートルくらいの広さで液体がある。つまり、地下に湖がある可能性が出てきました。
別所:地下湖があるとすれば、生命の発見も期待できますか?
縣:生命がいるかどうかは、これからいろいろと調べていく必要があります。地球上では氷点下70度の環境下でも微生物やバクテリアなど、一部の生物が生きていることを確認できているので、火星の地下で液体の水が豊富にあるとすれば、生命がいる可能性はあるんじゃないでしょうか。
■小惑星「リュウグウ」で生物を発見?
宇宙の水の話といえば、つい先日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が観測を続ける小惑星「リュウグウ」には、水が存在しない可能性が高いと報告しました。
縣:「はやぶさ2」は毎日「リュウグウ」に近づいています。「リュウグウ」には、地球の海を作り生物を生んだ水が豊富にあるだろうと思われていました。しかし、表面に水はないんです。これは非常に意外なことでした。
「リュウグウ」に水がない理由として、「元々、水がなかった」、もしくは「表面近くは太陽の光にさらされているために、水がなくなってしまった」ことが考えられています。
縣:2019年に「はやぶさ2」は「リュウグウ」に小さな穴をあけ、地下の物質を掘り出して地球に持ち帰ります。そうすれば、水があるかないかが分かります。地球や探査機から見ると「リュウグウ」は表面が黒く、土とは言わないまでも有機物があると考えられています。表面に水がなかったにせよ、もしかすると、そこには我々が知らない未知の物質が存在する可能性があるとJAXAの研究者は言っています。
縣さんも参加するプロジェクト「子どもたちに天体望遠鏡を届ける会」では、「一家に一台天体望遠鏡計画」を進めるべく、現在、学術系クラウドファンディングサイト「academist」で、クラウドファンディングを実施しています(2018年9月4日締切)。ここで1万円以上の支援をすると、天体望遠鏡キット1台のリターンがあります。興味がある方は「academist」のホームページをチェックしてみてください!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/
■地球に大接近する火星は9月まで見られる
この夏の大きなニュースとして、7月31日に火星が15年ぶりに最も地球に近づくという「火星大接近」がありました。大接近といっても火星は地球のすぐ外側を、同じように太陽の周りを動いているため、今年の9月上旬までは、今とほぼ同じ明るさで見えると縣さんは話します。
別所:火星はどのくらいの時間にどの方向に見えるのでしょうか?
縣:大接近をした7月末は、夜遅くならないと火星には気が付きませんでした。この期間は(7月より)夕方は暗くなりますよね。暗くなってふと空を見上げると、南から東にかけて、(火星が)ハンパなく輝いてます。東京のような都市部でも見られます。確実にみなさんわかります。肉眼で見られます。
■火星の地下に大きな湖を発見?
火星をめぐる話題として、7月にヨーロッパの宇宙機関が「火星に湖がある可能性が高い」と発表。縣さんは、「これは大ニュース」だと話します。
火星探査機によって、これまで火星は非常に気圧が低く、空気の量が少ない。加えて、寒く、表面に水はなく、南極と北極にわずかに氷があるだけだと考えられていました。
縣:ところが今回、ヨーロッパの火星探査機「マーズ・エクスプレス」が、火星の南極近くを詳しく調べてみたところ、地下に幅20キロメートルくらいの広さで液体がある。つまり、地下に湖がある可能性が出てきました。
別所:地下湖があるとすれば、生命の発見も期待できますか?
縣:生命がいるかどうかは、これからいろいろと調べていく必要があります。地球上では氷点下70度の環境下でも微生物やバクテリアなど、一部の生物が生きていることを確認できているので、火星の地下で液体の水が豊富にあるとすれば、生命がいる可能性はあるんじゃないでしょうか。
■小惑星「リュウグウ」で生物を発見?
宇宙の水の話といえば、つい先日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が観測を続ける小惑星「リュウグウ」には、水が存在しない可能性が高いと報告しました。
縣:「はやぶさ2」は毎日「リュウグウ」に近づいています。「リュウグウ」には、地球の海を作り生物を生んだ水が豊富にあるだろうと思われていました。しかし、表面に水はないんです。これは非常に意外なことでした。
「リュウグウ」に水がない理由として、「元々、水がなかった」、もしくは「表面近くは太陽の光にさらされているために、水がなくなってしまった」ことが考えられています。
縣:2019年に「はやぶさ2」は「リュウグウ」に小さな穴をあけ、地下の物質を掘り出して地球に持ち帰ります。そうすれば、水があるかないかが分かります。地球や探査機から見ると「リュウグウ」は表面が黒く、土とは言わないまでも有機物があると考えられています。表面に水がなかったにせよ、もしかすると、そこには我々が知らない未知の物質が存在する可能性があるとJAXAの研究者は言っています。
縣さんも参加するプロジェクト「子どもたちに天体望遠鏡を届ける会」では、「一家に一台天体望遠鏡計画」を進めるべく、現在、学術系クラウドファンディングサイト「academist」で、クラウドファンディングを実施しています(2018年9月4日締切)。ここで1万円以上の支援をすると、天体望遠鏡キット1台のリターンがあります。興味がある方は「academist」のホームページをチェックしてみてください!
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