浴衣の着崩れを防ぐには? 正しい歩き方は? 着物コンサルタントが語る

J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「SUNSTAR PLEASURE PICK UP!」。8月23日(木)のオンエアでは「浴衣を着るときのマナー」について、着物スタイリスト・秋月洋子さんにお話を伺いました。


■浴衣を着たときに気をつけたいこと

浴衣を着たら、振る舞いにも気を配りましょう。秋月さんに、気をつけるべき点を聞きました。 ・歩き方

秋月:歩幅は小さめで、内股気味で歩くと綺麗です。下駄を引きずって歩く人が多いますが、動き方としても、音としても美しい感じがしないので、下駄はなるべく引きずらないよう、まっすぐに下ろすような歩き方をすると綺麗に見えます。
別所:男性はガニ股で下駄を“カランコロン“と音を鳴らして歩いたりしますが。
秋月:男性の場合は豪快に歩いても、裾がはだけでも粋で格好いいと思うんです。女性はそれをやりすぎると、はしたなくなってしまうことがありますね。
別所:なるほど!

・脇

秋月:脇は女性は特に“身八つ口“というのがありまして、脇の部分が空いているので、横から見ると中が丸見えになっているときがあります。豪快に腕を上げ下げしていると、横がどうしても空いてくるので、和装したときの体の動きとしては、体の幅以上に動かさないことことが、着崩れを防ぐコツです。
別所:これは大事ですね!

・姿勢

秋月:姿勢を保つことで、綺麗に着ている状態が保てます。猫背は厳禁で、猫背になってくると襟元がどんどん浮いて崩れた感じになってきます。軽く胸を張って、背中の肩甲骨と肩甲骨を寄せて下げるように意識すると軽く胸を張れる状態になるので、襟まわりが綺麗に保てます。洋服のときとは違うので、もしかしたら背中が筋肉痛になるかもしれないけど、意識をすれば綺麗だと思います。

・座り方

秋月:そのまま座ってしまうと、あちらこちらが引っ張られて、着崩れにつながる部分があるので、太ももの前のあたりをつまんで、少し持ち上げるような感じて座っていただくと、引っ張らずにすみます。立ったときも、ストンと落ちて綺麗です。


■浴衣を着て行っても大丈夫なシーンは

せっかく買った浴衣、花火大会やお祭り以外でも着たいですよね。ただし、シーンは選ぶ必要があります。イベンドごとで着る機会の多い浴衣は、「おめかし」という印象を持っている人もいるかもしれませんが、和服としては軽装、普段着なので、かしこまった場所にはふさわしくありません。では、どんなシーンならOKなのでしょう。

秋月:基本的には、Tシャツやデニムで行っていい場所なら、どこでも大丈夫だと思います。逆に、素足にサンダルなどの格好で出入りしないようなところは、避けたほうがいいと思います。例えば、歌舞伎座の1階席はちょっとラフすぎるかなと思います。その場合は、着物としてのスタイルの着方をするのがオススメです。そのほか、美術館のように、歩く音が響くような場所は下駄は避けた方がいいです。
別所:あとは、どういう方とお会いするかが重要ですよね。
秋月:例えば、相手がスーツに相当するの格好でいらしたときに、自分がTシャツとデニムだとバランスが悪いですよね。そういった感じで、バランスは考えるといいでしょう。
別所:バッグに入れておいた方がいいものありますか?
秋月:汗を拭くハンカチ以外に、大判のハンカチや、手ぬぐいのようなものを持っておくといいですよ。食事をするときに膝にかけられますし、外でベンチで座るときに下に敷いたりできます。あとは、鼻緒が擦れたときのために絆創膏を入れておくとか、暑さ対策に扇子を入れておくと快適に過ごせますね。

さらに詳しく知りたい方は、秋月さんの著書『大人のゆかた スタイルブック 似合う1枚が見つかる。きれいに着こなす。』を手にとってみてください。

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【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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