J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:南沢奈央)。8月23日(水)のオンエアでは、習慣化コンサルタントとして活躍中の古川武士さんに、「早起きの技術」についてお話を伺いました。
■なかなか難しい“早寝早起き”の習慣
日本で唯一の“習慣化”をテーマにしたコンサルティング会社、習慣化コンサルティング株式会社の代表をつとめ、オリジナルの“習慣化メソッド”を元に、企業や個人に対してコンサルティングを行っている古川さん。そうした活動のなかで、とりわけ多く訊かれるのが「早起きの技術」なのだそうです。
南沢:公演や研修をされていて、どんな悩みが多いんですか?
古川:習慣で言えば、「英語の勉強を続けたい」とか「片付けを続けたい」、あとは「飲みすぎ・食べすぎをやめたい」みたいなこともあります。ほかにも、「ネガティブにものを考えてしまう」、マイナス思考など。“考え方”も習慣なので、「考え方をどうやって変えるのか?」みたいなことまで、かなり幅広くやります。
南沢:特に多いものは?
古川:やはり“早起き”は多いですね。「早起きして英語の勉強をしたい」というように、繋がってきます。
南沢:古川さんは昔から早起きされていたタイプですか?
古川:私も会社員時代は、夜中2時3時までテレビを観て、朝はギリギリの時間まで寝ていて……。悪循環のサイクルをずっとやっていました。
南沢:どういうキッカケで、早起きの生活にしたんですか?
古川:会社員時代は朝1時間早く行って仕事をすると、夜に遅くまで残って資料をつくる時間が1/3ぐらいになり、はかどって終わることに気づきました。絶対朝早く行ったほうが余裕もありますし、1日“主導権を持ってる”と感じます。「会社の時間に起こされる」のではなく、「自分で起きたぞ」という感じです。感情的には全然違うので、それを味わってみると、「やっぱ朝方だよな」っていうことになります。(体調も)変わりました。夜更かしすると、必要な睡眠時間を取れていないことが結構あります。そのため、頭もはかどらないということがあります。早起きする前提でいれば、ちょっと夏バテ気味で体が疲れているときは、もう少しだけプラスアルファでゆっくりしてみようかなど、いろいろ選べるのですが、体調の事情ってあんま聞けないですよね。
■ちょっとずつ“できてる感”を積むことがコツ
2015年に出版された著書『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』のなかで、「早起きは努力や根性ではなく、技術が必要だ」と説いている古川さん。そんな古川さんによると、「早起き」にはコツがあると言います。
南沢:技術なんですね、早起きって。
古川:そうですね。早起きができない人は、悪循環のパターンがあります。「何を押さえれば早く起きやすくなるのか?」ということを知っていたほうが上手くいくかなということで、この本を書いてみました。
南沢:“起きやすいコツ”は?
古川:早起きっていうと、「起きる時間は何時にしようか」ってずっと考えると思うんです。「5時に起きるぞ」とか。でも、一番難しいのは「早寝が難しい」ということです。
南沢:私、まさにそれです。仕事がないと9時10時まで寝て、夜に寝付けない。いろいろ夜にやってしまうので、翌日も起きられないという循環です。
古川:早起きは、片付けや英語とちょっと違います。片付けや英語は「どこかのタイミングでやればいい」というようにできますが、早起きは起きる時間と寝る時間って繋がっています。また、寝る時間は仕事を終える時間や、家でリラックスする時間、友達と飲みに行くなど、生活リズムと全て絡まっているので、全体を変えることは難しいんです。
南沢:起きやすくするためには、“寝つきやすくする”ということにも注目しないとダメですね。
古川:そうですね、挫折パターンのほとんどは、「5時に起きるぞ」と決めて、起きる時間だけ先に変えます。でも、寝る時間は意識しないと変わらないですよね。そうすると、3日もすると睡眠不足で睡魔に襲われて、「なんて自分は意思が弱いんだ」となります。ですので、寝る時間を変えていないから起きれらない、睡魔がたまるというパターンを変えるためには、「寝る時間を何時にするか決めようよ」ということです。寝る時間にフォーカスということです。
南沢:寝る時間って、何時ぐらいがいいんですかね?
古川:人によりますね。たとえば「睡眠時間は7時間欲しい」という方で「5時に起きたい」となれば、逆算すると22時になります。「5時に起きる」ことより、「22時に寝ること」のほうが難しいんですよね。そこを考えないと、実は早起きって上手くいかないんです。ちゃんと寝れば、誰でも起きられます。私のお客さんで朝4時には起きている人がいますが、以前は「出社前の朝8時のギリギリまで寝てました」みたいなサイクルを15年ずっと続けていました。子育てなどを経て、早く起きるようになりました。夜21時には寝落ちすると、やっぱ起きれるんですよね。
南沢:寝る時間を早くしないと、早起きもできないんですよね。
古川:そうですね。ですので「寝る時間をいかに早くするか?」ということを考え、工夫します。特に、寝る時間だけ変えようと思っても「布団に入る時間って何時にしよう?」とか、あとその手前で「お風呂に入る時間どうしよう?」とか「ご飯食べる時間どうしよう?」や「会社終わる時間、何時にしなくちゃいけない」というように、「1個だけルールを決めて守るといいです。
南沢:でも、会社員の方とか、みなさんそうだと思いますけど、突然飲み会が入ったりとかして、どうしても帰りが遅くなってしまうときもあるじゃないですか。そういうことがあるときは、どうしたらいいんですか?
古川:それはある程度しょうがないと思うので、“例外ルール”として、「23時に帰ったときは、翌日は何時まで寝ていい」とうルールをとって、まずは睡眠を大切にすることをおすすめしています。ただし、2~3日と続けないことをオススメしています。3日、4日になると元のパターンにすぐ戻っちゃうので。
南沢:では、“早寝する”ということも3~4日続けて、それを体に染み込ませなくてはダメですね。
古川:それを目標にしつつ、飲み会や急な残業がなど例外はありつつも、例外ばかりにならないようにする工夫は必要ですね。
南沢:古川さんも最初、“夜型”だったのを“早寝早起き型”にして大変じゃなかったですか?
古川:修正するのは大変ですね。私が最初に工夫したのは、「15分の早起きでいいからやろう」ということです。
南沢:あ、それならなんかできるかもしれない。
古川:「できる」っていう感じしますよね? だから今、1時まで起きているのを、急に「22時に寝よう」って思うのは無理な感じがしますが、「15分だけいつもより早く寝るぞ」と決めるなら、できると思うんです。人間は一気に“ガッ”って大きく変わるのではなく、少しずつ変わり、ちょっとずつ“できてる感”が積まれてくると、「あ、だったら翌週は30分」とか「1時間」とかっていうふうにできるようになるんです。だからちっちゃく、“ベビーステップ”って言って、赤ちゃんの1歩で進めていくっていうのがコツですね。
■まずは3ヶ月を目標に続けることが大切
「早起き」の習慣を身につけるためには、「寝る時間」にも注目しつつ、自分なりのルールを決めることが大切です。古川さんによると、実はこうした日々の行動が習慣として定着するまでには、やはりある程度の時間を必要とするようです。
南沢:早起きを習慣化したいなと思ってるんですけど、何日続けたらちゃんと習慣になるんですか?
古川:習慣によっていろいろありますが、たとえば日記や英語の勉強など行動にかかわることは、1ヶ月ぐらいでできるんです。しかし、早寝早起きや禁煙など、体のリズムにかかわるものはやっぱり3ヶ月ぐらい見といたほうがいいと思います。
南沢:ああ、やっぱり数日じゃダメなんですね。
古川:少なくとも、“寝て起きる”が結構自然になるのは、1ヶ月ぐらいで十分なってくると思うんです。ただ、イレギュラーなことがあると、元に戻っちゃうんですよ。でも3ヶ月ぐらい続けると、それが当たり前のパターンになります。体の方が「こっちが当たり前だぞ」っていうふうに言ってくれるようになるので、そうなると今度はそっち側が習慣として覚えるんですね。ですので経験上、それを定着するには3ヶ月ぐらい見といたほうがいいかなと思います。
このほかにも、お風呂に先に入ることで体を「寝るモード」にしてからテレビやラジオを楽しむ時間にあてたり、朝食の楽しみを用意しておくことで、目覚めをすっきりさせるといった工夫など、様々な手法が紹介されました。
古川さんの著書『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』、なかなか早寝早起きができないという人は一度読んでみてはいかがでしょうか。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月曜-木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
■なかなか難しい“早寝早起き”の習慣
日本で唯一の“習慣化”をテーマにしたコンサルティング会社、習慣化コンサルティング株式会社の代表をつとめ、オリジナルの“習慣化メソッド”を元に、企業や個人に対してコンサルティングを行っている古川さん。そうした活動のなかで、とりわけ多く訊かれるのが「早起きの技術」なのだそうです。
南沢:公演や研修をされていて、どんな悩みが多いんですか?
古川:習慣で言えば、「英語の勉強を続けたい」とか「片付けを続けたい」、あとは「飲みすぎ・食べすぎをやめたい」みたいなこともあります。ほかにも、「ネガティブにものを考えてしまう」、マイナス思考など。“考え方”も習慣なので、「考え方をどうやって変えるのか?」みたいなことまで、かなり幅広くやります。
南沢:特に多いものは?
古川:やはり“早起き”は多いですね。「早起きして英語の勉強をしたい」というように、繋がってきます。
南沢:古川さんは昔から早起きされていたタイプですか?
古川:私も会社員時代は、夜中2時3時までテレビを観て、朝はギリギリの時間まで寝ていて……。悪循環のサイクルをずっとやっていました。
南沢:どういうキッカケで、早起きの生活にしたんですか?
古川:会社員時代は朝1時間早く行って仕事をすると、夜に遅くまで残って資料をつくる時間が1/3ぐらいになり、はかどって終わることに気づきました。絶対朝早く行ったほうが余裕もありますし、1日“主導権を持ってる”と感じます。「会社の時間に起こされる」のではなく、「自分で起きたぞ」という感じです。感情的には全然違うので、それを味わってみると、「やっぱ朝方だよな」っていうことになります。(体調も)変わりました。夜更かしすると、必要な睡眠時間を取れていないことが結構あります。そのため、頭もはかどらないということがあります。早起きする前提でいれば、ちょっと夏バテ気味で体が疲れているときは、もう少しだけプラスアルファでゆっくりしてみようかなど、いろいろ選べるのですが、体調の事情ってあんま聞けないですよね。
■ちょっとずつ“できてる感”を積むことがコツ
2015年に出版された著書『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』のなかで、「早起きは努力や根性ではなく、技術が必要だ」と説いている古川さん。そんな古川さんによると、「早起き」にはコツがあると言います。
南沢:技術なんですね、早起きって。
古川:そうですね。早起きができない人は、悪循環のパターンがあります。「何を押さえれば早く起きやすくなるのか?」ということを知っていたほうが上手くいくかなということで、この本を書いてみました。
南沢:“起きやすいコツ”は?
古川:早起きっていうと、「起きる時間は何時にしようか」ってずっと考えると思うんです。「5時に起きるぞ」とか。でも、一番難しいのは「早寝が難しい」ということです。
南沢:私、まさにそれです。仕事がないと9時10時まで寝て、夜に寝付けない。いろいろ夜にやってしまうので、翌日も起きられないという循環です。
古川:早起きは、片付けや英語とちょっと違います。片付けや英語は「どこかのタイミングでやればいい」というようにできますが、早起きは起きる時間と寝る時間って繋がっています。また、寝る時間は仕事を終える時間や、家でリラックスする時間、友達と飲みに行くなど、生活リズムと全て絡まっているので、全体を変えることは難しいんです。
南沢:起きやすくするためには、“寝つきやすくする”ということにも注目しないとダメですね。
古川:そうですね、挫折パターンのほとんどは、「5時に起きるぞ」と決めて、起きる時間だけ先に変えます。でも、寝る時間は意識しないと変わらないですよね。そうすると、3日もすると睡眠不足で睡魔に襲われて、「なんて自分は意思が弱いんだ」となります。ですので、寝る時間を変えていないから起きれらない、睡魔がたまるというパターンを変えるためには、「寝る時間を何時にするか決めようよ」ということです。寝る時間にフォーカスということです。
南沢:寝る時間って、何時ぐらいがいいんですかね?
古川:人によりますね。たとえば「睡眠時間は7時間欲しい」という方で「5時に起きたい」となれば、逆算すると22時になります。「5時に起きる」ことより、「22時に寝ること」のほうが難しいんですよね。そこを考えないと、実は早起きって上手くいかないんです。ちゃんと寝れば、誰でも起きられます。私のお客さんで朝4時には起きている人がいますが、以前は「出社前の朝8時のギリギリまで寝てました」みたいなサイクルを15年ずっと続けていました。子育てなどを経て、早く起きるようになりました。夜21時には寝落ちすると、やっぱ起きれるんですよね。
南沢:寝る時間を早くしないと、早起きもできないんですよね。
古川:そうですね。ですので「寝る時間をいかに早くするか?」ということを考え、工夫します。特に、寝る時間だけ変えようと思っても「布団に入る時間って何時にしよう?」とか、あとその手前で「お風呂に入る時間どうしよう?」とか「ご飯食べる時間どうしよう?」や「会社終わる時間、何時にしなくちゃいけない」というように、「1個だけルールを決めて守るといいです。
南沢:でも、会社員の方とか、みなさんそうだと思いますけど、突然飲み会が入ったりとかして、どうしても帰りが遅くなってしまうときもあるじゃないですか。そういうことがあるときは、どうしたらいいんですか?
古川:それはある程度しょうがないと思うので、“例外ルール”として、「23時に帰ったときは、翌日は何時まで寝ていい」とうルールをとって、まずは睡眠を大切にすることをおすすめしています。ただし、2~3日と続けないことをオススメしています。3日、4日になると元のパターンにすぐ戻っちゃうので。
南沢:では、“早寝する”ということも3~4日続けて、それを体に染み込ませなくてはダメですね。
古川:それを目標にしつつ、飲み会や急な残業がなど例外はありつつも、例外ばかりにならないようにする工夫は必要ですね。
南沢:古川さんも最初、“夜型”だったのを“早寝早起き型”にして大変じゃなかったですか?
古川:修正するのは大変ですね。私が最初に工夫したのは、「15分の早起きでいいからやろう」ということです。
南沢:あ、それならなんかできるかもしれない。
古川:「できる」っていう感じしますよね? だから今、1時まで起きているのを、急に「22時に寝よう」って思うのは無理な感じがしますが、「15分だけいつもより早く寝るぞ」と決めるなら、できると思うんです。人間は一気に“ガッ”って大きく変わるのではなく、少しずつ変わり、ちょっとずつ“できてる感”が積まれてくると、「あ、だったら翌週は30分」とか「1時間」とかっていうふうにできるようになるんです。だからちっちゃく、“ベビーステップ”って言って、赤ちゃんの1歩で進めていくっていうのがコツですね。
■まずは3ヶ月を目標に続けることが大切
「早起き」の習慣を身につけるためには、「寝る時間」にも注目しつつ、自分なりのルールを決めることが大切です。古川さんによると、実はこうした日々の行動が習慣として定着するまでには、やはりある程度の時間を必要とするようです。
南沢:早起きを習慣化したいなと思ってるんですけど、何日続けたらちゃんと習慣になるんですか?
古川:習慣によっていろいろありますが、たとえば日記や英語の勉強など行動にかかわることは、1ヶ月ぐらいでできるんです。しかし、早寝早起きや禁煙など、体のリズムにかかわるものはやっぱり3ヶ月ぐらい見といたほうがいいと思います。
南沢:ああ、やっぱり数日じゃダメなんですね。
古川:少なくとも、“寝て起きる”が結構自然になるのは、1ヶ月ぐらいで十分なってくると思うんです。ただ、イレギュラーなことがあると、元に戻っちゃうんですよ。でも3ヶ月ぐらい続けると、それが当たり前のパターンになります。体の方が「こっちが当たり前だぞ」っていうふうに言ってくれるようになるので、そうなると今度はそっち側が習慣として覚えるんですね。ですので経験上、それを定着するには3ヶ月ぐらい見といたほうがいいかなと思います。
このほかにも、お風呂に先に入ることで体を「寝るモード」にしてからテレビやラジオを楽しむ時間にあてたり、朝食の楽しみを用意しておくことで、目覚めをすっきりさせるといった工夫など、様々な手法が紹介されました。
古川さんの著書『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』、なかなか早寝早起きができないという人は一度読んでみてはいかがでしょうか。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月曜-木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。