J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。7月3日(火)のオンエアでは、音のない世界で、言葉の壁を超えた対話を楽しむエンターテイメント「ダイアログ・イン・ サイレンス」に注目。その運営の舞台裏について、事務局の佐川久美子さんに伺いました。
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■見ることに集中するコミュニケーション
1998年にドイツで開催されて以来、世界各国で行われ100万人が体験したこのイベント。日本は昨年が初開催。20日間の期間で、3500人が体験しました。
音や声に頼らずコミュニケーションをとる達人である聴覚障害者のアテンドを受けながら、ボディランゲージや表情だけでお互いの気持ちを伝え合うため、さまざまな課題が設定されています。
佐川:音や声がない世界なので、自然と見ることに集中していきます。たとえば親子で体験された親御さんなどは「普段子どもをあまり見てなかったかもしれない」とか、ご夫婦で「見つめ合うなんて久しぶりにしたよね」と話していたり、私も体験して夫の目をあまり見ていなかったかもと思ったり(笑)、お客さまの話を聞いて学びになる瞬間がありました。
サッシャ:目や口を見ないとコミュニケーションそのものが成り立たないシーンってたくさんありますもんね。
佐川:もうひとつ印象に残ったのは、お母さまで「子どもが赤ちゃんのときの子育てを思い出した」という方がいて、赤ちゃんは言葉を話さないので、全身で泣いたり喜びを表現したり、なんとかママにわかってもらおうと伝えていて、母親は「何を言ってるんだろう」と感じとろうとする。「わかろうとすることや伝えようとすることは本当に大事だったんだな」とおっしゃっていました。
■「わかりあえる楽しさ」を知る
『ダイアログ・イン・ サイレンス』は世界各国で開催されていますが、日本ならではの反応について訊きました。
佐川:昨年日本初開催するときに、ドイツの発案者が「このイベントは日本では無理だろう」と、「日本人は表情が乏しくて、感情を表現することに積極的ではなく、よいことではないと捉えているのではないか」と言っていたんですね。でも実際に案内役になる聴覚障害者の方の研修がはじまり、研修生の様子の変化をみたり、オープンして参加者の変化をみると、日本でやってよかった、他の国と変わらないじゃないかと思いました。ただ日本ではそのきっかけが少ないのかもしれないですね。
サッシャ:ドイツ人として言わせてもらうなら、大概ドイツもヨーロッパの中じゃシャイな部類に入るんですから、ドイツで発案してできるなら、日本でもできますよ(笑)。
寺岡:イベントの中のいくつかのミッションで、一番シンプルにできるものは例えばどんなものがありますか?
佐川:全体を通じてシンプルなミッションは、聞こえる人と聞こえない人をつなげるということです。色々な体験をしていただきますが、音や声がなくても楽しめるんだということや、無我夢中でやっているうちにわかりあえていく嬉しさを知ってもらうことが、私たちが一番伝えたいことです。
開催3ヶ月前からスタートするアテンドの研修は、今年は昨年体験した日本人アテンドが自分たちのスキルや経験を共有。非常に盛り上がったそうです。
佐川:音や声がない空間なので、このアテンドは聴覚に障害を持った人だからこそできる仕事ですし、実際去年やってくれたアテンドの人たちは、携わることで「より自分に自信が持てた」とか、「より自由になって創造的になれた」と言ってくれました。なのでひとりでも多くの聴覚障害の方にこの仕事に携わってもらいたい、そしてそれを継続して続けていくことが私たちの願いです。
『ダイアログ・イン・ サイレンス』は7月29日(日)から8月26日(日)、LUMINE 0 NEWoMan新宿で開催されます。チケット予約など詳細は公式サイトをチェックしてみてください。
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
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■見ることに集中するコミュニケーション
1998年にドイツで開催されて以来、世界各国で行われ100万人が体験したこのイベント。日本は昨年が初開催。20日間の期間で、3500人が体験しました。
音や声に頼らずコミュニケーションをとる達人である聴覚障害者のアテンドを受けながら、ボディランゲージや表情だけでお互いの気持ちを伝え合うため、さまざまな課題が設定されています。
佐川:音や声がない世界なので、自然と見ることに集中していきます。たとえば親子で体験された親御さんなどは「普段子どもをあまり見てなかったかもしれない」とか、ご夫婦で「見つめ合うなんて久しぶりにしたよね」と話していたり、私も体験して夫の目をあまり見ていなかったかもと思ったり(笑)、お客さまの話を聞いて学びになる瞬間がありました。
サッシャ:目や口を見ないとコミュニケーションそのものが成り立たないシーンってたくさんありますもんね。
佐川:もうひとつ印象に残ったのは、お母さまで「子どもが赤ちゃんのときの子育てを思い出した」という方がいて、赤ちゃんは言葉を話さないので、全身で泣いたり喜びを表現したり、なんとかママにわかってもらおうと伝えていて、母親は「何を言ってるんだろう」と感じとろうとする。「わかろうとすることや伝えようとすることは本当に大事だったんだな」とおっしゃっていました。
■「わかりあえる楽しさ」を知る
『ダイアログ・イン・ サイレンス』は世界各国で開催されていますが、日本ならではの反応について訊きました。
佐川:昨年日本初開催するときに、ドイツの発案者が「このイベントは日本では無理だろう」と、「日本人は表情が乏しくて、感情を表現することに積極的ではなく、よいことではないと捉えているのではないか」と言っていたんですね。でも実際に案内役になる聴覚障害者の方の研修がはじまり、研修生の様子の変化をみたり、オープンして参加者の変化をみると、日本でやってよかった、他の国と変わらないじゃないかと思いました。ただ日本ではそのきっかけが少ないのかもしれないですね。
サッシャ:ドイツ人として言わせてもらうなら、大概ドイツもヨーロッパの中じゃシャイな部類に入るんですから、ドイツで発案してできるなら、日本でもできますよ(笑)。
寺岡:イベントの中のいくつかのミッションで、一番シンプルにできるものは例えばどんなものがありますか?
佐川:全体を通じてシンプルなミッションは、聞こえる人と聞こえない人をつなげるということです。色々な体験をしていただきますが、音や声がなくても楽しめるんだということや、無我夢中でやっているうちにわかりあえていく嬉しさを知ってもらうことが、私たちが一番伝えたいことです。
開催3ヶ月前からスタートするアテンドの研修は、今年は昨年体験した日本人アテンドが自分たちのスキルや経験を共有。非常に盛り上がったそうです。
佐川:音や声がない空間なので、このアテンドは聴覚に障害を持った人だからこそできる仕事ですし、実際去年やってくれたアテンドの人たちは、携わることで「より自分に自信が持てた」とか、「より自由になって創造的になれた」と言ってくれました。なのでひとりでも多くの聴覚障害の方にこの仕事に携わってもらいたい、そしてそれを継続して続けていくことが私たちの願いです。
『ダイアログ・イン・ サイレンス』は7月29日(日)から8月26日(日)、LUMINE 0 NEWoMan新宿で開催されます。チケット予約など詳細は公式サイトをチェックしてみてください。
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/