仕事が苦しい人へ。“3つの幸せのボール”を回す重要性を、健康社会学者・河合 薫が語る

健康社会学者・河合 薫さんが、モチベーションアップ術の「ぼんやりと生きるススメ」を紹介した。

この内容をお届けしたのは、J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・ノイハウス萌菜)のワンコーナー「SAWAI SEIYAKU SOUND CLINIC」。8月21日(月)のオンエア内容をテキストで紹介する。  

「仕事」「健康」「家庭」のバランスを整えよう

月曜日の「SAWAI SEIYAKU SOUND CLINIC」は、やる気を奮い立たせるメンタル術をお届け。8月は健康社会学者・河合 薫さんがモチベーションアップ術を紹介する。

今回、河合さんは「ぼんやりと生きるススメ」を提案した。

河合:まず最初に質問です。あなたは何のために働いているんでしょうか? お金のため? それとも社会的地位のためでしょうか? 私は、「人は幸せになるために働いている」と考えているんですね。私たちは案外気付いていないけれども、仕事をしているからこそ「自分でもこんなことができるんだ」と、自分の能力に気付くことができます。あるいは、仕事をしているからこそ相手へ敬意を払ったり気遣ったりして人間的に成長できます。

一方、現在の日本社会において仕事は幸せのためではなく金を稼ぐ手段となっており、「仕事は苦しいもの」に成り下がっていると河合さんは語る。

河合:そこで、「ぼんやりと生きろ!」です。人は「仕事」「健康」「家庭」という3つの“幸せのボール”を持っていて、その3つをどれ1つとして落とすことなく、ジャグリングのように回し続けることが大切です。「金を稼がなきゃ!」だけ考えると仕事のボールだけを上げがちです。気付いたときには家庭や健康のボールが落ちてしまいます。だけども、仕事だけが人生ではないですよね。

仕事だけに集中せず、家族団らんの時間を設けたりスポーツをしたりなど、3つの幸せのボールをうまく回し続けることが、人生において重要だ。

河合:もう、忙しい時間は古い。「ぼんやりと生きよう! 仕事だけが人生じゃない!」と、たまにはボーッとしてみましょう。意外なところで働くことの意義を見つけたり、逆に仕事でのヒントを思いついたりすることもあります。なので、無駄な時間、無駄話、無駄な空間など、そんな“無駄”を大切にしてみてください。

サッシャ:何のために仕事をしているのかが曖昧になることってありますよね。スポーツで考えてみると、今って甲子園をやっていますよね。甲子園で優勝するチームがどこのチームよりも練習したかというと、そうではないと思うんですよ。効率よく練習したり、チームワークのほうに気合が入っているとか、ひょっとしたら休みの日に高校生たちが自分の趣味を持っていて、そこで発散できているから野球に打ち込めているかもしれない。家族仲がよく、安心感があるから野球に打ち込めているかもしれない。

ノイハウス:人生のいろんなバランスが整えられているからこそ、いろんなところでうまくいくということですね。

サッシャ:そうですね。河合さんの言うボーッとしてみるというのは比喩的な表現だと思います。自分のなかで拠り所や発散する場所を見つけていくのが重要かなと思いましたね。

河合さんは6月に書籍『40歳で何者にもなれなかったぼくらはどう生きるか』(ワニブックス)を発売した。

サッシャ:40代に限らず、これからのキャリア作りの参考になる一冊です。興味のある方は手に取ってみてはいかがでしょうか。

J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「SAWAI SEIYAKU SOUND CLINIC」では、オンタイムのパフォーマンスアップにつながるヒントを処方。放送は毎週月曜日から木曜日の10時55分ごろから。
radikoで聴く
2023年8月28日28時59分まで

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番組情報
STEP ONE
月・火・水・木曜
9:00-13:00

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