J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』（ナビゲーター：クリス智子）。6月7日（木）のオンエアでは、リリー・フランキーさんが登場。出演した話題の映画『万引き家族』について訊きました。
■「台本いりますか」と言われて…
6月8日（金）公開の映画『万引き家族』は、カンヌ国際映画祭の最高賞、パルムドールを受賞するなど話題に。本作は、家族を通して、社会問題があぶりだされています。
リリー：この賞をいただいてから映画の館数が増えたり、取材も増えて、いろいろな方が観たいといってくれて。でもこういう話ですから「わあスッキリしたね」とか「号泣」とか「犯人結局誰？」とかそういうのじゃないんですけど、でもすごく映画を観たあとになにかご自分の中で感じでいただけることは、ポスターをみてもわかるけど、どの世代の人にもわかります。
出演は樹木希林さん、夫婦役に安藤サクラさん、松岡茉優さん、オーディションで選ばれた2人の子役、城 桧吏（じょう かいり）くんと佐々木みゆちゃん。ストーリーは、おばあちゃんの年金をあてにして家族が暮らしているものの、足りずに、万引きで賄っていくというもの。リリーさんは、駄目なお父さん役を演じています。
リリー：今回は撮影に入る前から監督に手紙のやりとりで「こういうふうに」とやっていたんですけど、監督から言われたのは「デクの棒で最後まで成長しないお父さんでいてください」でした。まわりは成長していくんですよね。
クリス：なんかリリーさん「台本渡さなくてもいいっか」って言われたそうで。
リリー：そうなんですよ。「リリーさん今回台本いりますか？」って言われたんですよ。子役はみんなもらってないんですけど「ついに俺も子役枠に入ったか」と思いましたもん。「ください」って言いました。
今回の子は9歳とか5歳とかでしたからね、『海街diary』のときの広瀬すずは15歳で、是枝さんに「台本いる？」と言われて「じゃあいらないです」って。セリフを撮影直前に「希林さんがこう言ったら、こう」とか「大竹しのぶさん、こう言ったらこう返して」と初めて聞いていたんでしょ。すごい根性じゃないですか。だってね、台本も持たずに大竹しのぶと、樹木希林と対面するという。普通の女優だと舌噛みます、口動かないですよ（笑）。そして俺は、ついにすずを越えて54歳にして「台本いりますか？」の子役枠に……でも台本、もらいました（笑）。直前に言われるのもいいけど、記念にほしいじゃないですか。
■イラストレーターの仕事は
リスナーからの「本業のイラストレーターは新作の発表はあるのでしょうか？」という質問には「痛いところをつきますね」と答えました。
リリー：最初、19歳のときにはじめた仕事がイラストレーターだったので、今でもイラストレーターと名乗っているだけのことですけど。でもこれで俺が「職業・俳優です」とかいったらウザイじゃないですか。確かにイラストの仕事が激減なんです。でもイラストは何かしら毎日描いてるんですよ。お好み焼き屋さんに行ったら色紙におでんくんとか。イラストの仕事は本当に早いので、お聴きのみなさん、よろしくお願いします。
番組の黒板にも、クリスを描いてくれました。
■撮影中は「ストーブのまわりに集まって」
『万引き家族』の現場は、カメラが回っていなくても仲よく過ごしていたそうです。
リリー：僕も子役枠ですから子役同士できゃあきゃあいってるという感じで。是枝さんの作品は、撮影中もセットの外にでても雰囲気が変わらないんですよ。誰も大声だすわけでもなく、監督もすごい穏やかな人なので。セットの外にでると真冬でしたから、今年の1月の末まで撮影していましたからね。それは自然に希林さんもサクラちゃんも、茉優ちゃんも、子どもたち2人も僕もストーブが一個あるまわりに集まるじゃないですか。
夏のシーンの撮影も真冬だったとか。
本当に海水浴に行っていたりとか、子どもたちが蝉を取ったりしているのは夏に撮りましたけど。それは去年の7月とか。設定は1年通してなんですけど、お家の中の夏のシーンとかは真冬に撮っていましたよ。ストーブの近くに集まるし、子ども触っていると暖かいし、そうすると自然に仲良く見えてくるというのはあるね（笑）。セットから出てても、本当にあのポスターの感じでひっついてる状態なんですね。セットの中ではセリフを言っていて、セットの外では希林さんの芸能裏情報を聞いていると、その違いだけです。
リリーさんは『万引き家族』の家族について「犯罪でつながっている……万引きは重罪ですから、そんなことで生計を保っていることは断罪されるべきなんですけど、なんかこの家族を見ていると、この家族のつながりは羨ましいなと思えるというか。夏にとうもろこし食べて発泡酒を飲んでみんなで見えない花火を見てても、それでこの人たち身の丈で生きている幸せな感じがするというかね。ある種、憧れの家族です」と語りました。
リリー・フランキーさんは6月10日（日）のJ-WAVEの深夜の岡田准一さんの番組『GROWING REED』にもゲスト出演します。こちらもお聴き逃しなく！
次週の『GOOD NEIGHBORS』はスペシャルウィーク。11日（月）は新作を発表した安藤裕子さん、12日（火）は舞台『BOAT』に出演、豊田エリーさんとのイギリスのお話、13日（水）は、7月公開の映画『ルームロンダリング』主演の池田エライザさん、14日（木）は配信シングル2曲同時リリースしたチャラン・ポ・ランタンが登場します。お楽しみに！
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名：『GOOD NEIGHBORS』
放送日時：月・火・水・木曜 13時－16時30分
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
■「台本いりますか」と言われて…
6月8日（金）公開の映画『万引き家族』は、カンヌ国際映画祭の最高賞、パルムドールを受賞するなど話題に。本作は、家族を通して、社会問題があぶりだされています。
リリー：この賞をいただいてから映画の館数が増えたり、取材も増えて、いろいろな方が観たいといってくれて。でもこういう話ですから「わあスッキリしたね」とか「号泣」とか「犯人結局誰？」とかそういうのじゃないんですけど、でもすごく映画を観たあとになにかご自分の中で感じでいただけることは、ポスターをみてもわかるけど、どの世代の人にもわかります。
出演は樹木希林さん、夫婦役に安藤サクラさん、松岡茉優さん、オーディションで選ばれた2人の子役、城 桧吏（じょう かいり）くんと佐々木みゆちゃん。ストーリーは、おばあちゃんの年金をあてにして家族が暮らしているものの、足りずに、万引きで賄っていくというもの。リリーさんは、駄目なお父さん役を演じています。
リリー：今回は撮影に入る前から監督に手紙のやりとりで「こういうふうに」とやっていたんですけど、監督から言われたのは「デクの棒で最後まで成長しないお父さんでいてください」でした。まわりは成長していくんですよね。
クリス：なんかリリーさん「台本渡さなくてもいいっか」って言われたそうで。
リリー：そうなんですよ。「リリーさん今回台本いりますか？」って言われたんですよ。子役はみんなもらってないんですけど「ついに俺も子役枠に入ったか」と思いましたもん。「ください」って言いました。
今回の子は9歳とか5歳とかでしたからね、『海街diary』のときの広瀬すずは15歳で、是枝さんに「台本いる？」と言われて「じゃあいらないです」って。セリフを撮影直前に「希林さんがこう言ったら、こう」とか「大竹しのぶさん、こう言ったらこう返して」と初めて聞いていたんでしょ。すごい根性じゃないですか。だってね、台本も持たずに大竹しのぶと、樹木希林と対面するという。普通の女優だと舌噛みます、口動かないですよ（笑）。そして俺は、ついにすずを越えて54歳にして「台本いりますか？」の子役枠に……でも台本、もらいました（笑）。直前に言われるのもいいけど、記念にほしいじゃないですか。
■イラストレーターの仕事は
リスナーからの「本業のイラストレーターは新作の発表はあるのでしょうか？」という質問には「痛いところをつきますね」と答えました。
リリー：最初、19歳のときにはじめた仕事がイラストレーターだったので、今でもイラストレーターと名乗っているだけのことですけど。でもこれで俺が「職業・俳優です」とかいったらウザイじゃないですか。確かにイラストの仕事が激減なんです。でもイラストは何かしら毎日描いてるんですよ。お好み焼き屋さんに行ったら色紙におでんくんとか。イラストの仕事は本当に早いので、お聴きのみなさん、よろしくお願いします。
番組の黒板にも、クリスを描いてくれました。
■撮影中は「ストーブのまわりに集まって」
『万引き家族』の現場は、カメラが回っていなくても仲よく過ごしていたそうです。
リリー：僕も子役枠ですから子役同士できゃあきゃあいってるという感じで。是枝さんの作品は、撮影中もセットの外にでても雰囲気が変わらないんですよ。誰も大声だすわけでもなく、監督もすごい穏やかな人なので。セットの外にでると真冬でしたから、今年の1月の末まで撮影していましたからね。それは自然に希林さんもサクラちゃんも、茉優ちゃんも、子どもたち2人も僕もストーブが一個あるまわりに集まるじゃないですか。
夏のシーンの撮影も真冬だったとか。
本当に海水浴に行っていたりとか、子どもたちが蝉を取ったりしているのは夏に撮りましたけど。それは去年の7月とか。設定は1年通してなんですけど、お家の中の夏のシーンとかは真冬に撮っていましたよ。ストーブの近くに集まるし、子ども触っていると暖かいし、そうすると自然に仲良く見えてくるというのはあるね（笑）。セットから出てても、本当にあのポスターの感じでひっついてる状態なんですね。セットの中ではセリフを言っていて、セットの外では希林さんの芸能裏情報を聞いていると、その違いだけです。
リリーさんは『万引き家族』の家族について「犯罪でつながっている……万引きは重罪ですから、そんなことで生計を保っていることは断罪されるべきなんですけど、なんかこの家族を見ていると、この家族のつながりは羨ましいなと思えるというか。夏にとうもろこし食べて発泡酒を飲んでみんなで見えない花火を見てても、それでこの人たち身の丈で生きている幸せな感じがするというかね。ある種、憧れの家族です」と語りました。
リリー・フランキーさんは6月10日（日）のJ-WAVEの深夜の岡田准一さんの番組『GROWING REED』にもゲスト出演します。こちらもお聴き逃しなく！
次週の『GOOD NEIGHBORS』はスペシャルウィーク。11日（月）は新作を発表した安藤裕子さん、12日（火）は舞台『BOAT』に出演、豊田エリーさんとのイギリスのお話、13日（水）は、7月公開の映画『ルームロンダリング』主演の池田エライザさん、14日（木）は配信シングル2曲同時リリースしたチャラン・ポ・ランタンが登場します。お楽しみに！
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【番組情報】
番組名：『GOOD NEIGHBORS』
放送日時：月・火・水・木曜 13時－16時30分
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
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