J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。5月7日(月)のオンエアでは、東洋経済オンラインの『東急ハンズ新宿店、「オタク店員」登用の理由』という記事について、東洋経済でアパレル専門店を担当している記者、真城愛弓さんに解説して頂きました。
東急ハンズの店員さんといえば、担当ジャンルに特化した知識が抱負なイメージですが、名物のオタク店員さんにはどのような方がいるのでしょうか?
真城:最大の売上高を誇る新宿店では、3月から7人のオタク店員さんが「店主」という肩書をもって常駐しています。たとえば靴のケア用品を扱うフロアの店主さんは、何十年も東急ハンズで販売業務に携わってきたベテラン社員さんなのですが、とにかく靴へのこだわりが強い方で「靴をどうケアしたらいいか」熱弁をふるってくれるんです。店頭には彼の私物の靴がディスプレイされていて、長年履いていた靴だと思うのですが、非常にピカピカで新品のようにきれいに保管されていて、人の靴を見てさまざまなアドバイスをしてくれます。
その他にも睡眠関連のフロアにいる店主さんは、色々なメーカーの枕やマットレスを自費で購入して、使い比べをしているマニアです。
真城:マットレスは4つのメーカーのものを持っていて、メーカーに借りたり頂いたりするのではなく、できるだけ自分のお金で試すことで消費者の目線に立って、という強い思いがあって。自分のお金で買って試した分、この商品がどれだけコストパフォーマンスがあるか、説得力のあるアドバイスをしてくれるんです。
東急ハンズでは現在7人いるオタク店員さんを、9月末までに20人まで増やす予定だそうです。彼らを起用するにはどのような理由があるのでしょうか?
真城:東急ハンズはここ10年ほど売上が横ばい続きで業績が伸び悩んでいました。最大の理由がネット通販の普及で、もともと幅広い品揃えが売りだった東急ハンズですが、わざわざ行かなくても多くの商品がアマゾンや楽天で気軽に買える時代になり、「どうしたら店に足を運んでもらえるか」と社内で考え着目したのが“人”だったそうです。
ハンズには特定の分野にすごい知識があったり、熱心に研究したりするオタク的要素をもった社員が多く、これが強みだと考えたそう。「オタク店員を店頭に常駐させて色々な情報を発信したり、お客さんの相談に応じたりすることで新たな発見ができるお店、この人がいるこの店に行けば何かいい商品やアイディアがみつかる売り場を作りたい、と考えたそうです」と真城さんは言います。
寺岡:専門店が抱える問題とか、今後の課題はあるのですか?
真城:現在でも多くの専門店は、実店舗を主軸に稼ぐ収益構造は変わっていません。専門店に限らず、そこでしか体験できないことや、そこでしか手に入れられないような価値をいかに実店舗で提供できるかが重要だと思います。
“こだわりが強いこと”や“特定の知識”は素晴らしい個性といえます。たとえばアパレルでは、ひと昔前のカリスマ店員のように、各ショップの店員さんが更新するブログやSNSにファンがつき、「この店員さんのコレクションやコーディネートが好きだから店に行く」という人も増えています。
「店員の強烈な個性をマグネットとして、来店してくれる人、お店のファンを増やしたいと考える企業は、業界の枠を超えてこれからもどんどん増えていくのではないか」と話していました。店舗のみならずメディアなど各分野での専門家“オタク”の重用は益々増えそうです。
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
東急ハンズの店員さんといえば、担当ジャンルに特化した知識が抱負なイメージですが、名物のオタク店員さんにはどのような方がいるのでしょうか?
真城:最大の売上高を誇る新宿店では、3月から7人のオタク店員さんが「店主」という肩書をもって常駐しています。たとえば靴のケア用品を扱うフロアの店主さんは、何十年も東急ハンズで販売業務に携わってきたベテラン社員さんなのですが、とにかく靴へのこだわりが強い方で「靴をどうケアしたらいいか」熱弁をふるってくれるんです。店頭には彼の私物の靴がディスプレイされていて、長年履いていた靴だと思うのですが、非常にピカピカで新品のようにきれいに保管されていて、人の靴を見てさまざまなアドバイスをしてくれます。
その他にも睡眠関連のフロアにいる店主さんは、色々なメーカーの枕やマットレスを自費で購入して、使い比べをしているマニアです。
真城:マットレスは4つのメーカーのものを持っていて、メーカーに借りたり頂いたりするのではなく、できるだけ自分のお金で試すことで消費者の目線に立って、という強い思いがあって。自分のお金で買って試した分、この商品がどれだけコストパフォーマンスがあるか、説得力のあるアドバイスをしてくれるんです。
東急ハンズでは現在7人いるオタク店員さんを、9月末までに20人まで増やす予定だそうです。彼らを起用するにはどのような理由があるのでしょうか?
真城:東急ハンズはここ10年ほど売上が横ばい続きで業績が伸び悩んでいました。最大の理由がネット通販の普及で、もともと幅広い品揃えが売りだった東急ハンズですが、わざわざ行かなくても多くの商品がアマゾンや楽天で気軽に買える時代になり、「どうしたら店に足を運んでもらえるか」と社内で考え着目したのが“人”だったそうです。
ハンズには特定の分野にすごい知識があったり、熱心に研究したりするオタク的要素をもった社員が多く、これが強みだと考えたそう。「オタク店員を店頭に常駐させて色々な情報を発信したり、お客さんの相談に応じたりすることで新たな発見ができるお店、この人がいるこの店に行けば何かいい商品やアイディアがみつかる売り場を作りたい、と考えたそうです」と真城さんは言います。
寺岡:専門店が抱える問題とか、今後の課題はあるのですか?
真城:現在でも多くの専門店は、実店舗を主軸に稼ぐ収益構造は変わっていません。専門店に限らず、そこでしか体験できないことや、そこでしか手に入れられないような価値をいかに実店舗で提供できるかが重要だと思います。
“こだわりが強いこと”や“特定の知識”は素晴らしい個性といえます。たとえばアパレルでは、ひと昔前のカリスマ店員のように、各ショップの店員さんが更新するブログやSNSにファンがつき、「この店員さんのコレクションやコーディネートが好きだから店に行く」という人も増えています。
「店員の強烈な個性をマグネットとして、来店してくれる人、お店のファンを増やしたいと考える企業は、業界の枠を超えてこれからもどんどん増えていくのではないか」と話していました。店舗のみならずメディアなど各分野での専門家“オタク”の重用は益々増えそうです。
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放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
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