J-WAVEで放送中の番組『TOPPAN FUTURISM』(ナビゲーター:小川和也・南沢奈央)。4月22日(日)のオンエアでは、予防医学研究者の石川善樹さんをお迎えし、脳と予防医学の関係性などを、お話しいただきました。
■「予防医学」とは「原因の原因に迫る医学」
石川さんが研究している「予防医学」とは、「原因の原因に迫る医学」だといいます。
石川:たとえば飲み過ぎて体調を崩した人がいるとき、お医者さんに行くと「飲み過ぎはよくないですよ」といわれます。これは直接の原因にアプローチしているんですね。僕ら予防医学の人は「この人はそもそも、なんで飲み過ぎてしまったんだろう?」「仕事がつまらないのかな?」「じゃあ、なんで仕事がつまらないんだろう?」というふうに、原因をずっとさかのぼって根本からなんとかしようと考えます。それが予防医学です。
■脳の疲れの原因は?
脳と予防医学は最近になって密接な関係になってきたと石川さん。昔の人は疲れている部分を「体」と答えていましたが、最近の人は「脳」が疲れているそうで、その理由は情報負荷が多くなったことだと指摘。そのような状況のなか、石川さんは「そもそもなぜ脳が疲れているのか?」の原因を、根本から考えています。
小川:なぜ現代人は脳が疲れているんでしょうか?
石川:ひとつの仮説ですけども、都市に住んでいる影響が大きいと思います。脳がいちばん癒やされるのって森のなかや自然のなかにいるときなんです。自然と都市って何が違うのかっていうと、五感のゆらぎがあるかないかなんです。たとえば自然のなかにいると、風がゆらぎ、1日過ごすと日の光も明るかったり暖かい色になったり、音もそうですけど、いろんなゆらぎがあります。マンションや都市のなかにいると、四角い箱のなかにいて、煌々(こうこう)と照る照明のなか、音もほとんど聴こえないので。
かと言って、「都市に住まない」という選択をできる人は多くないでしょう。そこで石川さんは、都市という人工物のなかに、自然のような五感のゆらぎを再現できるかを研究しているそうです。
そんな石川さんに、簡単にできる日常の予防医学の取り入れ方について伺いました。
石川:まずおすすめしたいのは、家のなかや職場の環境を“すてき”にすることです。つまり、自然に近づけるってことですね。緑の量を増やしたり、アートみたいなものを置いてみたり。白い壁に囲まれて暮らすっていうのは、すごく不自然でつらいんですよね。
家や職場に少し自然を加えるだけで、脳が癒やされ暮らしやすくなるそう。また、石川さんは「これからの住環境はギャラリー化するのでは」との考えも話しました。
石川:これまでの住環境は、生活するためのものだったと思うんです。でもこれからは都市に依存することが可能になるので、たとえばコインランドリーが充実して家に洗濯機がいらなくなる。そうなったときにそこに何を置くかを考えていくと、おそらくこれからは住環境が自分のギャラリーになっていくのではないかと思います。
番組では他にも、ストレスの回復を早める休日の過ごし方や、この先の意思決定とAIの関係についてなど、予防医学の観点からさまざまな興味深いトークが繰り広げられました。ぜひradikoでチェックを!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『TOPPAN FUTURISM』
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/futurism/
■「予防医学」とは「原因の原因に迫る医学」
石川さんが研究している「予防医学」とは、「原因の原因に迫る医学」だといいます。
石川:たとえば飲み過ぎて体調を崩した人がいるとき、お医者さんに行くと「飲み過ぎはよくないですよ」といわれます。これは直接の原因にアプローチしているんですね。僕ら予防医学の人は「この人はそもそも、なんで飲み過ぎてしまったんだろう?」「仕事がつまらないのかな?」「じゃあ、なんで仕事がつまらないんだろう?」というふうに、原因をずっとさかのぼって根本からなんとかしようと考えます。それが予防医学です。
■脳の疲れの原因は?
脳と予防医学は最近になって密接な関係になってきたと石川さん。昔の人は疲れている部分を「体」と答えていましたが、最近の人は「脳」が疲れているそうで、その理由は情報負荷が多くなったことだと指摘。そのような状況のなか、石川さんは「そもそもなぜ脳が疲れているのか?」の原因を、根本から考えています。
小川:なぜ現代人は脳が疲れているんでしょうか?
石川:ひとつの仮説ですけども、都市に住んでいる影響が大きいと思います。脳がいちばん癒やされるのって森のなかや自然のなかにいるときなんです。自然と都市って何が違うのかっていうと、五感のゆらぎがあるかないかなんです。たとえば自然のなかにいると、風がゆらぎ、1日過ごすと日の光も明るかったり暖かい色になったり、音もそうですけど、いろんなゆらぎがあります。マンションや都市のなかにいると、四角い箱のなかにいて、煌々(こうこう)と照る照明のなか、音もほとんど聴こえないので。
かと言って、「都市に住まない」という選択をできる人は多くないでしょう。そこで石川さんは、都市という人工物のなかに、自然のような五感のゆらぎを再現できるかを研究しているそうです。
そんな石川さんに、簡単にできる日常の予防医学の取り入れ方について伺いました。
石川:まずおすすめしたいのは、家のなかや職場の環境を“すてき”にすることです。つまり、自然に近づけるってことですね。緑の量を増やしたり、アートみたいなものを置いてみたり。白い壁に囲まれて暮らすっていうのは、すごく不自然でつらいんですよね。
家や職場に少し自然を加えるだけで、脳が癒やされ暮らしやすくなるそう。また、石川さんは「これからの住環境はギャラリー化するのでは」との考えも話しました。
石川:これまでの住環境は、生活するためのものだったと思うんです。でもこれからは都市に依存することが可能になるので、たとえばコインランドリーが充実して家に洗濯機がいらなくなる。そうなったときにそこに何を置くかを考えていくと、おそらくこれからは住環境が自分のギャラリーになっていくのではないかと思います。
番組では他にも、ストレスの回復を早める休日の過ごし方や、この先の意思決定とAIの関係についてなど、予防医学の観点からさまざまな興味深いトークが繰り広げられました。ぜひradikoでチェックを!
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