J-WAVEで放送中の「~JK RADIO~ TOKYO UNITED」(ナビゲーター:ジョン・カビラ)のワンコーナー「THE HIDDEN STORY」。3月30日(金)のオンエアでは、代表の宮川真紀さんがたったひとりで立ち上げた出版社「タバブックス」にフォーカスしました。
■売れ線を狙った本がうまくいかず…
植本一子さんの『かなわない』やリトルマガジン『仕事文脈』などを手がけてきたタバブックス。なぜ宮川さんは出版社を立ち上げたのでしょうか。
宮川:もともと出版社で雑誌や書籍の編集を15年ほど経験し、その後フリーランスで書籍の編集をしていました。そのとき、著者の「こういうふうにしたい」というものではなく、出版社側の「こうしたら売れるのではないか」という営業サイドの意向でやった本がうまくいかず、早いタイミングで重版未定、つまり絶版になってしまって。そこで、もう一度「そもそも著者がやりたかった形で出そう」と思ったんです。小さい出版社が少しずつ立ち上がっているのを知って「こういうやり方があるんだったらできるんじゃないかな」と思い、始めてみました。
2012年の秋、宮川さんはタバブックスを立ち上げました。きっかけとなったユーゴさんの『布ナプキン こころ、からだ、軽くなる』と同時に、リトルマガジン『仕事文脈』を出版しました。
宮川:ライフスタイル系の雑誌で、素敵な暮らしかたの人を取り上げる雑誌も素敵ですが、実際にその暮らしをするためにどんな仕事をしているのか、どういうお金の流れになっているかは、あまり出てないなというところがあって。仕事の本というと、ビジネスのノウハウ的な本や投資、労働問題の本はあるけれど、もうちょっと普通の人の、どんな風に人は働いて、どういう暮らしを作っているのか、というのを取り上げてる雑誌やメディアはないと思いました。
『仕事文脈』では、働くことに困っている、何か問題意識がある人の話を取り上げています。たとえば「ダメ人間 vs ヤバい就活生」という見出しで、「朝起きられない、遅刻しちゃう、時間を守れない」デザイナーさんが「夜中は起きていられるから、夜中に一日で仕事を仕上げる」という話や、企業エントリーをぜすに「私を採用しませんか?」というサイトを作って、企業に逆エントリーを募集した大学院生の女性など、欠点をプラスに変えるような話題を取り上げています。
■最大のヒットになった『かなわない』
タバブックスで、最大のヒットとなったのは、植本一子さんの『かなわない』。この本は今は亡き夫、ラッパーのECDさんと子どもたちとの暮らしをありのままつづった一冊です。そのなかにはお子さんふたりとの生活がありのままに綴られています。キラキラ育児とは真反対の、いやなことや反発の受けてしまいそうなことも嫌味なく綴られているのが特徴です。
その他にもタバブックスは『シリーズ3/4』という、ページ数200ページ以下で、小ぶりの本を出版しています。「ぎちぎちに100%頑張るのではなく、もうちょっとゆとりを持って生きたいなと考える人が、読んで楽しめる本」という思いから作ったそうです。
「仕事、生き方、働き方について考えている人がたくさんいると思うので、そういう方への本は出していきたい。あと、いま世の中にないものを出したい」と語る宮川さん。「売れそうな本」ではなく、今までにない本の出版を目指して、挑戦は続きます。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】 番組名:「~JK RADIO~TOKYO UNITED」
放送日時:毎週金曜 6時-11時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/
■売れ線を狙った本がうまくいかず…
植本一子さんの『かなわない』やリトルマガジン『仕事文脈』などを手がけてきたタバブックス。なぜ宮川さんは出版社を立ち上げたのでしょうか。
宮川:もともと出版社で雑誌や書籍の編集を15年ほど経験し、その後フリーランスで書籍の編集をしていました。そのとき、著者の「こういうふうにしたい」というものではなく、出版社側の「こうしたら売れるのではないか」という営業サイドの意向でやった本がうまくいかず、早いタイミングで重版未定、つまり絶版になってしまって。そこで、もう一度「そもそも著者がやりたかった形で出そう」と思ったんです。小さい出版社が少しずつ立ち上がっているのを知って「こういうやり方があるんだったらできるんじゃないかな」と思い、始めてみました。
2012年の秋、宮川さんはタバブックスを立ち上げました。きっかけとなったユーゴさんの『布ナプキン こころ、からだ、軽くなる』と同時に、リトルマガジン『仕事文脈』を出版しました。
宮川:ライフスタイル系の雑誌で、素敵な暮らしかたの人を取り上げる雑誌も素敵ですが、実際にその暮らしをするためにどんな仕事をしているのか、どういうお金の流れになっているかは、あまり出てないなというところがあって。仕事の本というと、ビジネスのノウハウ的な本や投資、労働問題の本はあるけれど、もうちょっと普通の人の、どんな風に人は働いて、どういう暮らしを作っているのか、というのを取り上げてる雑誌やメディアはないと思いました。
『仕事文脈』では、働くことに困っている、何か問題意識がある人の話を取り上げています。たとえば「ダメ人間 vs ヤバい就活生」という見出しで、「朝起きられない、遅刻しちゃう、時間を守れない」デザイナーさんが「夜中は起きていられるから、夜中に一日で仕事を仕上げる」という話や、企業エントリーをぜすに「私を採用しませんか?」というサイトを作って、企業に逆エントリーを募集した大学院生の女性など、欠点をプラスに変えるような話題を取り上げています。
■最大のヒットになった『かなわない』
タバブックスで、最大のヒットとなったのは、植本一子さんの『かなわない』。この本は今は亡き夫、ラッパーのECDさんと子どもたちとの暮らしをありのままつづった一冊です。そのなかにはお子さんふたりとの生活がありのままに綴られています。キラキラ育児とは真反対の、いやなことや反発の受けてしまいそうなことも嫌味なく綴られているのが特徴です。
その他にもタバブックスは『シリーズ3/4』という、ページ数200ページ以下で、小ぶりの本を出版しています。「ぎちぎちに100%頑張るのではなく、もうちょっとゆとりを持って生きたいなと考える人が、読んで楽しめる本」という思いから作ったそうです。
「仕事、生き方、働き方について考えている人がたくさんいると思うので、そういう方への本は出していきたい。あと、いま世の中にないものを出したい」と語る宮川さん。「売れそうな本」ではなく、今までにない本の出版を目指して、挑戦は続きます。
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