「カーリングAI」の開発、私たちの生活はどう変わる?

J-WAVEで放送中の番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MORNING INSIGHT」。2月7日(水)のオンエアでは、冬のオリンピック競技、カーリングの戦略を考えるテクノロジー「カーリングAI」に注目。システムを開発している、電気通信大学情報理工学研究科の工学博士・伊藤毅志さんが、「カーリングAI」について説明しました。

「これまでカーリングの戦術に関する科学的な研究は、ほとんど行われていなかったんです。カーリングは不確定な要素が多く、ストーンの挙動、プレイヤーのスキル、氷の状態など状況が刻一刻と変わっていくゲームなんです。そのため、熟達者やコーチの口伝で、戦術が議論されてきました。これに科学的なメスをいれたいと思い、不確定な要素をコンピューター上で乱数で再現。不確定要素を含んだ物理的シミュレーターを作り、議論をする場をつくりました。この研究で、口伝で伝わってきた技術が本当に正しいのか、そして人間には思いつかないような新しい戦術をAIが発見してくれるかも、ということを期待して研究をはじめています」(伊藤さん 以下同)

現在は、理想的なカーリング場をコンピューターで再現する研究を行っているそうです。今後は刻々と変わるリンクの状況を再現したり、4人のプレイヤーと対戦相手のスキル情報をもとに、ショットの成功率などを乱数で表現することを目指しているとのこと。そうすれば、「将来的には対戦相手にあわせた戦術といったものも再現できるのでは」と話していました。

すでに将棋や囲碁、チェスなどの世界では、「AIから人間が学ぶ」という現象が起きています。カーリングもAIから戦術を学ぶという可能性はありますが、そのことでコーチが不要になるわけではありません。「戦略はコンピューター、それを実現する方法を考えるのがコーチ」といった役割の変化が起きると予想されます。

それではスポーツの世界での研究は、私たちの生活にどのような影響を与えるのでしょうか? 交通渋滞や天候の変化など、私たちの生活には多くの不確定要素が存在します。カーリングのような不確定要素の研究をすることは、不測の事態に対し最適な戦略を立てるために有効だと伊藤さんは語りました。

さらには災害時の避難など、刻々と変化する状況で最適な行動を提案できるシステムがあれば、多くの命が救われます。私たちの生活にも応用できることが多そうなAI研究、今後も目が離せません。

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【番組情報】
番組名:「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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