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野村訓市「年をとるのはそんなに悪いことじゃない」

野村訓市「年をとるのはそんなに悪いことじゃない」

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「antenna* TRAVELLING WITHOUT MOVING」(ナビゲーター:野村訓市)。8月13日(日)のオンエアでは、先日、野村がフジロックに行った際に念願のライブを観たという、オーストラリア出身のバンド、The Avalanchesにまつわる話をしました。

「音楽を聴くとある特定の記憶を思い出だしたりすることはリスナーの皆さんにもあると思います」と切り出した野村。The Avalanchesが最初のアルバムを出したのは2000年。夏に野村が湘南で海の家をやっている頃で、夏のビーチの明け方や、酔っ払って千鳥足で歩く午後の浜辺で聴くにはぴったりの音楽だったそうです。実際、海の家でかけたときから、そこで働くスタッフや常連さんのお気に入りになり、来る日も来る日もThe Avalanchesをひたすらかけていたそう。しかし、来日もなく新作も出ずに時は流れ、海の家をやめる頃には誰もThe Avalanchesの名前を口にすることはなくなっていました。

それでも野村自身はずっと聴き続け、携帯電話がiPhoneになってからもプレイリストに入れ、旅先のアメリカでDJを頼まれたときもかけていたと言います。

実は野村、The Avalanchesのメンバーのロビー・チェイターの彼女と古い友人で、彼女が毎年東京に仕事に来るたびに「ロビーは一体どうしたんだ。いつになったらアルバムが出るんだ?」としつこく聞き続けていて、あまり調子が良くないことや、「作品をイチから作り直している」「周りからの期待でプレッシャーがあるみたい」といった話を聞いていたそうです。

ある時、彼女が「あなたは本当にThe Avalanchesが好きだから聴く権利があると思うんだけど、聴いてみる?」と彼女が持っていたラフの新曲を聞かせてもらえる機会があったそうですが、「ここまで待ったんだから完成形まで聴きたくない。ロビーが“これだ”というまで俺は待つよ」と拒否したこともあったとか。

そして月日が流れ、昨年になってThe Avalanchesは16年ぶりに新作を出し、2017年のフジロックで野村は待望のライブを遂に観ることがでたそうです!

ライブでは17年間聴いてきたファーストアルバムの曲も演奏し、それを聴いた瞬間に、海の家のことが走馬灯のように蘇ってきたといいます。

「蘇ってくる映像には亡くなった友だちもいて、彼らが酒を片手に走りまわってる様子や光景が浮かんできて、本当に音楽って不思議だなあと…ただの音のつながりなのに、耳にしただけでいろんな風景や感情や匂いまで思い出す。それを松田聖子は時間旅行というのかもしれませんが、僕はその時間旅行をライブ中じっくりと味わいました」と振り返りました。

アンコール曲は野村たちが1番好きだった「Since I Left You」で、この曲を聞きながら、The Avalanchesを初めて聴いたときから今までのことを思い出したといいます。この体験で感じたことを、最後に野村はこのように語りました。

「気づけば玉手箱を開いたようなもので、僕は随分年をとりました。髭や鼻毛だって白髪が混じるようになりましたし、目も悪くなりましたし、酒の抜けは悪いです。でもこうしてしつこくロックフェスにいて音楽を聴けて、そして何より感動できることに、僕はとても感謝しました。年をとるってことはそんな悪いことじゃないですよ」

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「antenna* TRAVELLING WITHOUT MOVING」
放送日時:毎週日曜 20時-20時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/travelling/

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