本邦初の“コーヒーゼリー本”から厳選した2店

J-WAVE日曜朝9時からの番組「SMILE ON SUNDAY」(ナビゲーター:レイチェル・チャン)のワンコーナー「THERMOS SMILE LABO」。9月4日のオンエアでは、『コーヒーゼリーの時間』の著者で、文筆家の木村衣有子さんをお迎えして、意外に奥深いコーヒーゼリーの魅力をご紹介しました。

コーヒーゼリーに特化した本はおそらく日本初。あの、雑誌『dancyu』もコーヒーゼリーの特集を組んだことがなく、「こんな企画をやりたかった!」と悔しがったそう。

コーヒーゼリーは、日本では当たり前にあるものですが、欧米に住んでいたレイチェルによるとアメリカ、イギリス、フランスなどでは、コーヒーを冷やそうとしないため、定着しづらいそうです。

日本でのコーヒーゼリーの歴史は、確認できている中では、1914年に読売新聞の家庭欄にレシピが載ったものが一番古いものだそう。ひとくちに「コーヒーゼリー」といっても味は千差万別。木村さんによるとおいしいコーヒーゼリーの基準は「味が新鮮であること」。

「日持ちしないので、なるべくできたてを提供してくれるお店がおすすめです。味は、使用する豆によって変わってきますが、大切なのは何で固めているかです。ゼラチンで固めているお店が多いですが、寒天を使用しているお店もあります」(木村さん、以下同)

木村さんのお話を聞くと、コーヒーゼリーが食べたくなってきます。そこで、木村さんにおすすめのお店を教えてもらいました。

◯「カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ」(鎌倉)

おすすめは「パフェ・ディモンシュ」。

「器の中にたっぷりのコーヒーゼリーが入っていて、トッピングとして、コーヒーのグラニテと、モカアイスクリームが乗っています」

木村さんご自身、20年間通っているお店だそうです。

◯「ラ・ローズ・ジャポネ」(金町)

「ケーキ屋さんで、人気のコーヒーパルフェは土日限定です。地層のようになっていて、下から、コーヒーゼリー、パンナコッタ、コーヒーのババロア、プラリネ、クランチ、ミルククリーム、コーヒークリームが器の中で重ねられていておいしいです」

ケーキ屋さんが作るコーヒーゼリーということで、喫茶店のコーヒーゼリーとはまた違った華やかさがあるとのことでした。

さらに、コンビニのコーヒーゼリーのおすすめについてもお聞きしました。

「代表的なものは、グリコの『カフェゼリー』です。1979年に発売されたんですが、実は、コーヒーゼリーを作っている人の原体験が、グリコの『カフェゼリー』ということが多いんです。思い出をおすそ分けしてもらっている気がします」

2007年にはグリコから「ドロリッチ」が発売されましたが、それも喫茶店に影響を与えたそうです。

「コーヒーゼリーは土地柄より人柄です。古来のものではないので、土地によって味が違うということがない代わりに、作る人の人柄が表れます」

いろいろなお店のコーヒーゼリーを食べに行くことは、いろいろな人に会いに行くということ…という話になりました。皆さんも、コーヒーゼリーの奥深い世界を味わってみては。

【関連サイト】
「SMILE ON SUNDAY」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/smileonsunday/

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