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知っておきたい、日本の空港が抱える問題

知っておきたい、日本の空港が抱える問題

J-WAVE平日20時からの番組「JAM THE WORLD」(金曜ナビゲーター:青木理)のワンコーナー「BREAKTHROUGH!」。8月5日のオンエアでは、日本の空港事情に迫りました。

●バラバラの運営の問題

今年、2016年は、「空港民営化元年」と言われています。4月から関西国際空港と伊丹空港の運営権が民間の新会社に移り、7月には仙台空港も民営化され、そのほかにも、続々と経営権を民間に売却する動きが進んでいます。

そんな中、空港を動かす仕組みはどうなっているのか? 今、日本が直面している空港の課題とは何なのか? 国土交通省の元官僚で、『空港は誰が動かしているのか』の著者、轟木一博さんに伺いました。

日本には97の空港があり、その運営の形はさまざまだそうです。

「成田であれば成田国際空港株式会社、関西、伊丹両空港であれば関西エアポート株式会社が運営しています。ただし、全国を見ると、もっといろいろな運営の形があって、滑走路とターミナルビルとで運営しているところが違うといったこともあり、このバラバラになっている問題を改革する動きが進んでいます」(轟木さん)

ちなみに、毎年、100億円ほどの補助金を受けていた関西国際空港が、2016年3月の決算では、営業利益が成田国際空港を上回るほどの優良会社になっています。

轟木さんによれば「実際に行われている民営化の前の段階のもので、民営化する前に自浄努力をしようとする取り組みが身を結んだとのことです。ここからさらに民間運営の真髄が世の中に示されていくのでは」とのこと。青木も“公”でやらないといけないことはもちろんあるものの、民間に任せた方が良くなるところは任せていくのが良いのではないかと提案しました。

●将来にツケが残る

空港によっては、民間企業の感覚では「こんな場所に空港を作っても儲からないのでは?」と疑問に思わざるを得ないような、まるで無理矢理に作った印象を受けるところもあります。青木は、人口が減少する中で、今の若い人たちが背負うことになる将来の負担を心配していました。

青木:これからは空港のような巨大事業を進めるときは、将来に対するツケという面でも、慎重に考えないと困りますよね。成田にしても、あの場所に無理矢理作ったのが正解だったのかどうかは、大いに疑問に思います。

轟木:OBとしては、将来に向けてベストを尽くしてほしいと思います。(中略) 空港を人が集まる場所にしようとしています。みんなが切磋琢磨して、新しいものが生まれれば。

リスナーからは「空港が楽しい施設になってきた」というメッセージも。空港の今後に期待したいですね。

【関連サイト】
「JAM THE WAORD」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

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