J-WAVE月曜-木曜11時30分からの番組「BEAT PLANET」(今週はサッシャがお休みということで、ケン・マスイがナビゲート)のワンコーナー「HILLS AGENCY」。5月31日のオンエアでは、東京国立近代美術館で開催されている、奈良美智が選んだ作品の展覧会の魅力を紹介しました。
国内外で活躍するアーティスト、奈良美智さん。独特なタッチで描かれた、印象的な目をした女の子の絵で有名です。実は、ロック好きとしても知られていて、「bloodthirsty butchers」や「少年ナイフ」のCDジャケットも手がけています。そんな奈良さんが選んだコレクション展「奈良美智がえらぶ MOMATコレクション 近代風景~人と景色、そのまにまに~」が東京国立近代美術館で開催されています。企画を担当した、同美術館のキュレーターの蔵屋さんにお話をお聞きしました。
蔵屋さんによると、奈良さんの作品はポップな感じで捉えられているものの、実は奈良さんはもっと古い作品が大好きで、武蔵野美術大学の恩師である麻生三郎さんを非常に尊敬しているそうです。
「奈良さんは弘前生まれで、古い時代の匂いを嗅ぎながら育っているというのがわかって、奈良さんに東京国立近代美術館のコレクションを、麻生三郎さんへの尊敬への念も込めて表現してもらおうと始まったのがこの企画です」(蔵屋さん、以下同)
ケン・マスイも「確かに、今回のビジュアルイメージとなっている、麻生さんの『子供』という作品は、奈良さんの絵に登場する子ども同様に、ものすごい存在感と、リアリティを感じます」と印象を語っていました。
今回は19~20世紀の作品を中心として、子どもを描いた絵をセレクトしていて、日本で特に有名なルノアール、セザンヌ、モネ、ピカソ、マティスなど、巨匠が描いた子どもの絵が集まっているとか。そのほかにも松本竣介、藤田嗣治など同時代の作家の作品が並びます。
奈良さんは、麻生さんをはじめ、戦前の作家が好きだということですが、その理由はどこにあるのでしょう。蔵屋さんによると…
「おそらく、麻生三郎さんも松本竣介さんも藤田嗣治さんもお金のためではなく、純粋に描きたくて描いていて、奈良さんはそういう人に魅かれているのではないかと想像しています」
とのことでした。もちろん、奈良さんご本人の作品も展示されています。
「麻生さんの作品で『目』という、大きな目だけを紙いっぱいに描いたドローイングがあるんですけど、その隣に大きな目をして鼻の頭に絆創膏を貼っているような傷ついた感じの女の子の絵とか、目の大きさや訴える表情で繋がっている作品を、奈良さんが最後の最後でパッと並べたんです。麻生さんとこの奈良さんの作品は、最初からこのセットで考えられたとしか思えないように、お互いの感情を引き立て合っていて、さすが、画家さんの展示は上手いと思って、勉強になりましたね」
戦後を生き抜いた、画家たちの気概を感じる展覧会。ぜひ、足を運んでみてください。同展は、東京国立近代美術館で現在開催中です。
【関連サイト】
「BEAT PLANET」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/beatplanet/
母子アート集団「アーブル美術館」のスゴい結成秘話(2016年05月05日)
https://www.j-wave.co.jp/blog/news/2016/05/post-1520.html
映写技師の写真家が撮影した“映画館”の写真展(2016年05月11日)
https://www.j-wave.co.jp/blog/news/2016/05/post-1555.html
国内外で活躍するアーティスト、奈良美智さん。独特なタッチで描かれた、印象的な目をした女の子の絵で有名です。実は、ロック好きとしても知られていて、「bloodthirsty butchers」や「少年ナイフ」のCDジャケットも手がけています。そんな奈良さんが選んだコレクション展「奈良美智がえらぶ MOMATコレクション 近代風景~人と景色、そのまにまに~」が東京国立近代美術館で開催されています。企画を担当した、同美術館のキュレーターの蔵屋さんにお話をお聞きしました。
蔵屋さんによると、奈良さんの作品はポップな感じで捉えられているものの、実は奈良さんはもっと古い作品が大好きで、武蔵野美術大学の恩師である麻生三郎さんを非常に尊敬しているそうです。
「奈良さんは弘前生まれで、古い時代の匂いを嗅ぎながら育っているというのがわかって、奈良さんに東京国立近代美術館のコレクションを、麻生三郎さんへの尊敬への念も込めて表現してもらおうと始まったのがこの企画です」(蔵屋さん、以下同)
ケン・マスイも「確かに、今回のビジュアルイメージとなっている、麻生さんの『子供』という作品は、奈良さんの絵に登場する子ども同様に、ものすごい存在感と、リアリティを感じます」と印象を語っていました。
今回は19~20世紀の作品を中心として、子どもを描いた絵をセレクトしていて、日本で特に有名なルノアール、セザンヌ、モネ、ピカソ、マティスなど、巨匠が描いた子どもの絵が集まっているとか。そのほかにも松本竣介、藤田嗣治など同時代の作家の作品が並びます。
奈良さんは、麻生さんをはじめ、戦前の作家が好きだということですが、その理由はどこにあるのでしょう。蔵屋さんによると…
「おそらく、麻生三郎さんも松本竣介さんも藤田嗣治さんもお金のためではなく、純粋に描きたくて描いていて、奈良さんはそういう人に魅かれているのではないかと想像しています」
とのことでした。もちろん、奈良さんご本人の作品も展示されています。
「麻生さんの作品で『目』という、大きな目だけを紙いっぱいに描いたドローイングがあるんですけど、その隣に大きな目をして鼻の頭に絆創膏を貼っているような傷ついた感じの女の子の絵とか、目の大きさや訴える表情で繋がっている作品を、奈良さんが最後の最後でパッと並べたんです。麻生さんとこの奈良さんの作品は、最初からこのセットで考えられたとしか思えないように、お互いの感情を引き立て合っていて、さすが、画家さんの展示は上手いと思って、勉強になりましたね」
戦後を生き抜いた、画家たちの気概を感じる展覧会。ぜひ、足を運んでみてください。同展は、東京国立近代美術館で現在開催中です。
【関連サイト】
「BEAT PLANET」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/beatplanet/
母子アート集団「アーブル美術館」のスゴい結成秘話(2016年05月05日)
https://www.j-wave.co.jp/blog/news/2016/05/post-1520.html
映写技師の写真家が撮影した“映画館”の写真展(2016年05月11日)
https://www.j-wave.co.jp/blog/news/2016/05/post-1555.html
この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。