世界が注目する新幹線 海外導入に待ったの声

J-WAVE金曜午前の番組「-JK RADIO-TOKYO UNITED」(ナビゲーター:ジョン・カビラ)のワンコーナー「FEATURE FOCUS」。11月14日のオンエアでは、今年、開業から50年を迎えた新幹線の話題をピックアップ。

日本の新幹線の技術は世界中から注目され「我が国にも新幹線を走らせたい!」という海外からラブコールもあるようです。先日、安倍総理がマレーシアのナジブ首相との会談で、マレーシアとシンガポール間の高速鉄道整備計画に新幹線を導入するよう働きかけるというニュースもありました。

しかし、2000年から新幹線について研究してきたイギリスのカーディフ大学の教授が出版した『Shinkansen: From Bullet Train to Symbol of Modern Japan”』(新幹線、弾丸列車から現代日本のシンボルへ)には、新幹線は地域性がそれぞれに表れているため、単純に技術だけ海外に移植しても成功しないのでは? という分析も書かれています。そこで同書の著者である、クリストファー・フッド教授に話を伺いました。

「新幹線は単なる高速列車ではなく、システムでありパッケージなんです。同じようなものを他に持っていっても、技術的なものはさておき、どうやって運行・運用していくかが問題。新幹線は日本人が運用しているからこそ、緻密な文化を反映してうまくいっている。日本人の乗客はきちんと並びますよね。また、新幹線は少しの間しか駅に止まらず、すぐ乗ってすぐ降りるなど、日本独特の文化が反映されているため、そう簡単な話ではないと思います」(クリストファー・フッド教授)

また、話題のリニアモーターカーについては、「新幹線の登場により、日本に色々なことが起きました。日本のテクノロジーの、ひとつの進化のシンボルですよね。よって、日本でこういうテクノロジーが可能なんだということを感じるだけでも非常に価値がある」と話しました。

世界から注目される日本の新幹線とテクノロジー。海外の目線から見ると新たな発見はもちろん、その問題点も浮き彫りになってきそうです。

【関連サイト】
「-JK RADIO-TOKYO UNITED」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/

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