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山で広げたい1冊 いとうせいこうの『存在しない小説』

山で広げたい1冊 いとうせいこうの『存在しない小説』

J-WAVE月曜~木曜午後の番組「ACOUSTIC COUNTY」のワンコーナー「KODANSHA HERE AND THERE~for reading」(ナビゲーター:坂倉アコ)。今週は、たとえば登山の入り口へと向かう列車のなかで、夜の山の温泉宿で、ぜひ開いてみてほしい4冊と4つの山をご紹介しています。

4月20日(水)のオンエアでは、宮城県の蔵王連峰を紹介しました。

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東北地方の真ん中で、南北に連なる奥羽山脈。そのうち、宮城県と山形県の南部県境に位置する蔵王連峰。広く「蔵王」の名で知られています。

晴れた日には、宮城県の平野からどこまでも緩やかに続く、その広い尾根が見渡せます。雄大で神秘的なその姿は、古来、人々にとって信仰の対象でもありました。いま、蔵王といえば、スキーや温泉など冬の人気の観光地。でも、昔むかしは「ざおうさん」または「ざおうやま」と呼ばれ、それよりも昔は、刈田嶺(かったみね)、不忘山(わすれずのやま)とも呼ばれ、平安時代から修行と鍛錬を積む神の山でした。

蔵王と呼ばれるようになったのは、一説には奈良県吉野町から、修行の仏様「蔵王権現」を勧請してまつるようになったから、と言われています。

ブナの原生林、可憐な高山植物、蔵王は自然豊かな山です。ピンク色のコマクサ、真っ白なワタスゲやシャクナゲ。紫色が鮮やかなリンドウ。標高1,000メートル付近にある蔵王高原坊平には樹齢300年のブナ林、スギ林。

滝が流れ落ちる夏のころ、深呼吸をしに行きたい場所。

そんなトレッキングの合間に広げる1冊は、いとうせいこう、『存在しない小説』。

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本を持って出かけたい場所へのサウンドトリップ。次は、どこの山になるのでしょうか? お楽しみに!

【関連サイト】
「ACOUSTIC COUNTY」オフィシャルサイト

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