提供: Stellantisジャパン
2026年7月24日(金)、東京湾を望む「Hi-NODE」にてJ-WAVE『CITROËN STUDIO CONFORT』の公開収録が開催された。
会場には、この日発表・発売となったシトロエンの新型「C3 AIRCROSS HYBRID」が展示され、約5倍の倍率を勝ち抜いたリスナーが集結。ナビゲーターの長岡亮介(ペトロールズ)とゲストの社長(SOIL & "PIMP" SESSIONS)が、ディープなクルマ談義からそれぞれの人生観までを飾らない言葉で明かした、特別な夜の模様をお届けする。
金曜日。湿度を含んだ夏の風が吹き抜ける港区・日の出埠頭に、この日限りの特別な空気が満ちていた。
J-WAVEのラジオ番組『CITROËN STUDIO CONFORT』。真夏の公開収録の舞台となったのは、湾岸エリアの新たなランドマークとして異彩を放つ複合施設「Hi-NODE(ハイノード)」だ。剥き出しの鉄筋コンクリートや配管が描き出すインダストリアルな造形と、東京湾を見渡す開放的な芝生エリア。往時の面影を残すなど港湾風景とモダンな都市文化が交差するこの場所は、どこかフランスの港町を思わせるエスプリと、洗練されたコンフォートさを漂わせている。
イベント開始に先立ち、芝生エリアにはこの日、日本国内で正式に発表・発売されたばかりのシトロエン新型「C3 AIRCROSS HYBRID」が姿を現していた。
コンパクトSUVという扱いやすいBセグメントの枠組みでありながら、このボディサイズとして国内唯一(※1)となる「3列7シートレイアウト」を初採用した注目のモデルだ。伸びやかで力強い新世代のシトロエンデザイン、新アイコンであるブランドロゴと3セグメントのLEDライトが醸し出す表情は、都会的な佇まいとSUVらしい頼もしさを完璧なバランスで両立している。
収録前、いち早くこの新型「C3 AIRCROSS HYBRID」と対面した番組ナビゲーターの長岡亮介。実車を前に、その絶妙なパッケージングやシトロエン独自の「アドバンストコンフォートシート」がもたらす室内空間に触れた彼は、感嘆の意を込めて次のように語っていた。
「かっこいいじゃないですか! 3列シートもいいですね、お子さんが喜びそうだな!」
1列目・2列目に惜しみなく投入されたアドバンストコンフォートシートと、路面からの衝撃をしなやかにいなすプログレッシブ・ハイドローリック・クッション(PHC)。乗る者すべてを優しく包み込むその乗り心地は、まさにこのイベントのテーマである“コンフォート”そのものと言えるだろう。
ステージにまず登場したのは、本番組の発起人であり、シトロエンのマーケティングを担当するStellantisジャパンの中山氏。「この会場自体がコンフォートというテーマそのもの」と語る中山氏から、雨の中駆けつけた来場者へ感謝の気持ちを込めた贅沢なお土産が明かされる。シトロエンの名車「2CV」のキーリング、そして夫婦でドライブの時間を楽しむ「リカバリー・ドライブ」キャンペーンの一環として常陸野ネストビールで特別醸造されたオリジナルクラフトビール、さらには番組フリーペーパー「STUDIO CONFORT Papier」の夏号。シトロエンの美学が詰まったギフトに、会場は温かい拍手と笑顔に包まれた。
そして中山氏の呼び込みによって、大きな拍手に導かれながら長岡亮介がステージへ登壇する。
ステージ上に用意されていたのは、なんと新型「C3 AIRCROSS HYBRID」からそのまま取り出されたシトロエン自慢のシート。長岡は「本物の座席ですか!? ちょっと座ってみてもいいですか」と自らその特別なシートへ深く腰を下ろし、中山氏と小気味よいジョークで場を和ませつつ、公開収録の幕を開けた。
「こんばんは、長岡亮介です。金曜の夕方ですね。本日は『CITROËN STUDIO CONFORT』真夏の公開収録へようこそおいでいただきました」
いつもラジオのスピーカー越しに聞こえてくる、あの低く落ち着いた声。コンクリートの質感が残る「Hi-NODE」の空間に長岡の声が響き渡ると、一瞬にして会場全体がゆったりとした『STUDIO CONFORT』の空気感に浸されていった。
長岡の紹介とともにステージに現れた社長は、つばの広い帽子に鮮やかな装いという、完璧な“メキシカン”スタイル。フランスの自動車ブランドのイベントでありながら「完璧にメキシコになっちゃった(笑)」とお茶目に笑う社長の佇まいに、会場からは一気に大きな笑いと和やかな空気が広がった。
かつて同じSOIL&"PIMP"SESSIONSのタブゾンビも本番組にゲスト出演しているが、長岡の番組を普段から愛聴しているという社長は、長岡の“自然体すぎる魅力”に羨望を隠さない。「僕がラジオをやると『こんにちは、社長です!』みたいに力が入っちゃうのに、亮ちゃんは『フニャ〜、今日もね』って全身の力が抜けている。ずるいよね、それでいてかっこいいんだから」と語る社長に、長岡は「今日は力を抜いてやってみますか」と微笑み返す。プライベートで飲みに出かける間柄でもある二人のやり取りは、まるで深夜のバーカウンターでグラスを傾けているかのような、飾らない親密さに満ちていた。
トークは二人が立つこの土地――日の出埠頭の深い歴史へと広がっていく。日の出埠頭が開港したのは1925年(大正14年)。100年近く前、まだ江戸時代にちゃんとした港がなかった時代から東京の海を支えてきた歴史ある埠頭だ。
「歴史と最先端の空間が融合しているこの感じが、まさにシトロエン的ですよね」と語る長岡。クイズ形式で客席に投げかけられた「シトロエンの創業と日の出埠頭、どちらが古いか?」という問いに、観客が一斉に「古い!」と答える。正解は、シトロエンの創業が1919年(大正8年)。東京湾の日の出埠頭よりも6歳年上だ。ダブルシェブロンのエンブレムの由来であるヘリカルギア(山形歯車)の特許の話から、二人のトークは一気にシトロエンの深遠なマニアックワールドへと加速していく。
社長が熱っぽく語ったのは、幼少期に心を奪われたモータースポーツの記憶だった。特にWRC(世界ラリー選手権)やパリ・ダカールラリーの最高峰「グループB」時代、市販車をレース専用に過激にチューンアップした“魔改造”のモンスターマシンたち。中でもシトロエン「BX 4TC」の武骨で不恰好なかっこよさに引き込まれたというエピソードに、長岡も深く頷く。
さらに話は、二人が共通して憧れる伝説のクーペ「SM」へと及ぶ。5メートル近いロングノーズの2ドアクーペに、イタリア・マセラティ製のエンジンを搭載したFFモデル。「SMはいやらしい車ですよ。本当にセクシー」と語る社長に、長岡も「似合うよね。ずっと探してるもんね」と共鳴する。フランスのマルセイユで見た屋根のない「メアリ」や、ベルリンの石畳の街並みに佇んでいたシャンパンゴールドの「DS」――二人が旅先で出会ったシトロエンの風景は、一般的な工業製品を超えた“情景としての車の美しさ”を浮き彫りにしていた。
「今の車ってデザインにカドがない。でも昔の車は、プレスラインや面のひとつひとつにまで美意識がピンと張り詰めていた。そのカドや面にこそ、色気やセクシーさが宿っていたんじゃないかな」
社長が語るヴィンテージカーのデザイン論に、長岡も静かに頷く。プラスチックやガラスの加工技術が未発達だった時代だからこそ、鉄板を叩き出し、ライトをどう配置するかに情熱を注いだ当時のデザイナーたちの息遣い。時代を超えて愛されるシトロエンの造形美には、確かな理由が存在するのだ。
社長にとって、車の空間とは「自分の部屋の拡張」であり、感情のスイッチを切り替える大切な場所だという。ライブ後の昂ぶったアドベンチャーな感情を静かに鎮める時間であり、ドライブ中にふと曲のアイデアが降りてくる創作の実験場でもある。
「車の中って、ガチで向き合っていないからこそ気づくことがあるんです。カスカスのスピーカーみたいなローファイな環境で自作の曲を聴いたときに『あ、このアレンジ要らないな』とか気づける。車とラジオの相性もまさにそうですよね」
パーソナルな空間で流れるラジオ、そして音楽。車という動く小部屋の中で自分自身と対話する贅沢な時間について、二人は深い共感を分かち合った。
『CITROËN STUDIO CONFORT』の定番である「好きな道」の話題では、社長の意外なこだわりが炸裂する。出身地である福井県へ向かう際に通る「上信越道」の魅力を熱弁。高崎ジャンクションから西へ進むにつれて露わになる岩山の異国的な景色、小諸や佐久周辺の地形の変化、そして新井パーキングエリアにある名店「食堂ミサ」の野菜味噌ラーメンの絶品ぶり。さらには砂浜の上を走ることができる石川県の「千里浜なぎさドライブウェイ」と、走った後に下回りの塩分を洗い流す温水洗車機のシステムまで、情景が目に浮かぶような巧みな描写で会場を魅了した。
都内の好きな道として挙げられた「靖国通りから左折して半蔵門を通り、皇居を左手に見ながら桜田門へと抜ける5車線の緩やかなカーブ」というディープなチョイスには、長岡も「あそこ気持ちいいよね!」と大きく頷いていた。
そしてトークの終盤、長岡の「こんな機会だから私に質問はありますか?」という発言から、二人の会話はミュージシャンとしての「人生の後半戦」という、真摯で深いテーマへと踏み込んでいく。
大学時代から互いを知り、音楽業界の荒波を生き抜いてきた二人。「人生の最後、音楽人生のしまい方をどう考えているか?」という社長からの問いかけに対し、長岡は飾らない言葉で答えた。
「しまい方なんて考えたことないけれど……やっぱり、よりかっこいいもの、より素敵なもの、より自分が納得いくものを求め続けてやり続けるしかないんじゃないかな。僕が将来、シトロエン専門のメカニックになっているかもしれないしさ(笑)」
「全くの転職もありだよね、中古車屋さんになるとか。ずっと夢見がちのまま、答えを出さないままあと20年行く気がする」と笑う社長。答えを急がず、変化を面白がりながら、自らの美学を追求し続ける。そんな二人の生き様そのものが、シトロエンの掲げる「伝統と革新」、そして型に嵌まらない自由な精神と強く響き合っていた。
トークの最後には、社長が発起人・音楽監督を務めるフェス「ONE PARK FESTIVAL 2026」(9月5日〜6日、福井市中央公園特設会場)の魅力についても触れられた。街の歴史が宿る美しい公園で、縦乗りではなく“横乗り”の心地よいグルーヴとダンスミュージックを共有する空間。9月6日には長岡亮介の出演も決定しており、北陸の風を感じながら音に身を委ねる至福の週末へ向けて、期待が高まる時間となった。
長岡が「途中で気づいて、ちょっとダラダラとやればいいのかなと思ったり、少しバタバタしました(笑)」と照れくさそうに振り返ると、中山氏は「シトロエンの乗り心地のような滑らかなトークでした」と笑顔で応える。前身番組『CITROËN FOURGONNETTE』の頃から形を変えながら続いてきた、シトロエンと長岡亮介の心地よい距離感。観客からの温かい拍手に包まれながら、長岡は深く感謝の意を表してステージをあとにした。
終演後、来場者にはシトロエンの美学が詰まったお土産が手渡され、ステージ上に展示された1920年代のエッフェル塔の広告を再現したセットやアドバンストコンフォートシートでの記念撮影を楽しむ姿が見られた。
外へ出ると、雷雨の去った日の出埠頭にはすっかり深い夜が訪れていた。澄んだ夜空の下、ライトアップされたレインボーブリッジが東京湾の水面に鮮やかな光を落とし、湿り気を含んだ潮風が心地よく吹き抜けていく。
シトロエンという共通のアイコンをきっかけに、車、歴史、デザイン、音楽、そして人生の美学までがシームレスに交錯した特別な夜。そこにあったのは、単なるイベントの枠を超えた、人と人、人と車が織りなす「コンフォート(快適で心地よい)」な関係性そのものだった。
新型「C3 AIRCROSS HYBRID」のしなやかなシートに身を預けるように、日常のストレスをふっと解放し、自分のリズムを取り戻す場所。J-WAVE『CITROËN STUDIO CONFORT』が届ける心地よい時間は、これからも土曜日の夜、そして走り続ける車の窓越しに、寄り添うように広がっていくのだろう。
(取材・文=笹谷淳介、撮影=アンザイミキ)
2026年7月24日(金)、東京湾を望む「Hi-NODE」にてJ-WAVE『CITROËN STUDIO CONFORT』の公開収録が開催された。
会場には、この日発表・発売となったシトロエンの新型「C3 AIRCROSS HYBRID」が展示され、約5倍の倍率を勝ち抜いたリスナーが集結。ナビゲーターの長岡亮介(ペトロールズ)とゲストの社長(SOIL & "PIMP" SESSIONS)が、ディープなクルマ談義からそれぞれの人生観までを飾らない言葉で明かした、特別な夜の模様をお届けする。
日の出埠頭の潮風と新型「C3 AIRCROSS HYBRID」との出会い
東京湾の水面が夕闇に溶け込み、対岸の街明かりやレインボーブリッジのシルエットがくっきりと浮かび上がり始める時刻。竹芝小型船船着場に滑り込む水上バスのエンジン音が、波音と混ざり合って心地よい低音を響かせる。金曜日。湿度を含んだ夏の風が吹き抜ける港区・日の出埠頭に、この日限りの特別な空気が満ちていた。
J-WAVEのラジオ番組『CITROËN STUDIO CONFORT』。真夏の公開収録の舞台となったのは、湾岸エリアの新たなランドマークとして異彩を放つ複合施設「Hi-NODE(ハイノード)」だ。剥き出しの鉄筋コンクリートや配管が描き出すインダストリアルな造形と、東京湾を見渡す開放的な芝生エリア。往時の面影を残すなど港湾風景とモダンな都市文化が交差するこの場所は、どこかフランスの港町を思わせるエスプリと、洗練されたコンフォートさを漂わせている。
イベント開始に先立ち、芝生エリアにはこの日、日本国内で正式に発表・発売されたばかりのシトロエン新型「C3 AIRCROSS HYBRID」が姿を現していた。
コンパクトSUVという扱いやすいBセグメントの枠組みでありながら、このボディサイズとして国内唯一(※1)となる「3列7シートレイアウト」を初採用した注目のモデルだ。伸びやかで力強い新世代のシトロエンデザイン、新アイコンであるブランドロゴと3セグメントのLEDライトが醸し出す表情は、都会的な佇まいとSUVらしい頼もしさを完璧なバランスで両立している。
収録前、いち早くこの新型「C3 AIRCROSS HYBRID」と対面した番組ナビゲーターの長岡亮介。実車を前に、その絶妙なパッケージングやシトロエン独自の「アドバンストコンフォートシート」がもたらす室内空間に触れた彼は、感嘆の意を込めて次のように語っていた。
「かっこいいじゃないですか! 3列シートもいいですね、お子さんが喜びそうだな!」
激しい夕立のあとに訪れた、至福のコンフォート空間
開演直前、東京の空を突如として激しい雷雨が襲った。真夏特有の猛烈な夕立は、まるで日常の喧騒をすべて洗い流す洗礼のようでもあった。足元の悪い中にもかかわらず、会場である「Hi-NODE」には、倍率約5倍という狭き門をくぐり抜けた約50名の熱心なリスナーたちが集結した。ステージにまず登場したのは、本番組の発起人であり、シトロエンのマーケティングを担当するStellantisジャパンの中山氏。「この会場自体がコンフォートというテーマそのもの」と語る中山氏から、雨の中駆けつけた来場者へ感謝の気持ちを込めた贅沢なお土産が明かされる。シトロエンの名車「2CV」のキーリング、そして夫婦でドライブの時間を楽しむ「リカバリー・ドライブ」キャンペーンの一環として常陸野ネストビールで特別醸造されたオリジナルクラフトビール、さらには番組フリーペーパー「STUDIO CONFORT Papier」の夏号。シトロエンの美学が詰まったギフトに、会場は温かい拍手と笑顔に包まれた。
ステージ上に用意されていたのは、なんと新型「C3 AIRCROSS HYBRID」からそのまま取り出されたシトロエン自慢のシート。長岡は「本物の座席ですか!? ちょっと座ってみてもいいですか」と自らその特別なシートへ深く腰を下ろし、中山氏と小気味よいジョークで場を和ませつつ、公開収録の幕を開けた。
「こんばんは、長岡亮介です。金曜の夕方ですね。本日は『CITROËN STUDIO CONFORT』真夏の公開収録へようこそおいでいただきました」
いつもラジオのスピーカー越しに聞こえてくる、あの低く落ち着いた声。コンクリートの質感が残る「Hi-NODE」の空間に長岡の声が響き渡ると、一瞬にして会場全体がゆったりとした『STUDIO CONFORT』の空気感に浸されていった。
日の出埠頭の歴史と重ね合わせる、愛すべき車たちの記憶
「それでは早速お迎えしましょう。本日のスペシャルゲスト、SOIL&"PIMP"SESSIONS、社長!」長岡の紹介とともにステージに現れた社長は、つばの広い帽子に鮮やかな装いという、完璧な“メキシカン”スタイル。フランスの自動車ブランドのイベントでありながら「完璧にメキシコになっちゃった(笑)」とお茶目に笑う社長の佇まいに、会場からは一気に大きな笑いと和やかな空気が広がった。
トークは二人が立つこの土地――日の出埠頭の深い歴史へと広がっていく。日の出埠頭が開港したのは1925年(大正14年)。100年近く前、まだ江戸時代にちゃんとした港がなかった時代から東京の海を支えてきた歴史ある埠頭だ。
「歴史と最先端の空間が融合しているこの感じが、まさにシトロエン的ですよね」と語る長岡。クイズ形式で客席に投げかけられた「シトロエンの創業と日の出埠頭、どちらが古いか?」という問いに、観客が一斉に「古い!」と答える。正解は、シトロエンの創業が1919年(大正8年)。東京湾の日の出埠頭よりも6歳年上だ。ダブルシェブロンのエンブレムの由来であるヘリカルギア(山形歯車)の特許の話から、二人のトークは一気にシトロエンの深遠なマニアックワールドへと加速していく。
社長が熱っぽく語ったのは、幼少期に心を奪われたモータースポーツの記憶だった。特にWRC(世界ラリー選手権)やパリ・ダカールラリーの最高峰「グループB」時代、市販車をレース専用に過激にチューンアップした“魔改造”のモンスターマシンたち。中でもシトロエン「BX 4TC」の武骨で不恰好なかっこよさに引き込まれたというエピソードに、長岡も深く頷く。
「今の車ってデザインにカドがない。でも昔の車は、プレスラインや面のひとつひとつにまで美意識がピンと張り詰めていた。そのカドや面にこそ、色気やセクシーさが宿っていたんじゃないかな」
社長が語るヴィンテージカーのデザイン論に、長岡も静かに頷く。プラスチックやガラスの加工技術が未発達だった時代だからこそ、鉄板を叩き出し、ライトをどう配置するかに情熱を注いだ当時のデザイナーたちの息遣い。時代を超えて愛されるシトロエンの造形美には、確かな理由が存在するのだ。
答えを出さずに探し続ける――車と音楽、美学が響き合う夜
話題は、ドライバーにとっての「車の中の時間」という本質的なテーマへと移っていく。社長にとって、車の空間とは「自分の部屋の拡張」であり、感情のスイッチを切り替える大切な場所だという。ライブ後の昂ぶったアドベンチャーな感情を静かに鎮める時間であり、ドライブ中にふと曲のアイデアが降りてくる創作の実験場でもある。
「車の中って、ガチで向き合っていないからこそ気づくことがあるんです。カスカスのスピーカーみたいなローファイな環境で自作の曲を聴いたときに『あ、このアレンジ要らないな』とか気づける。車とラジオの相性もまさにそうですよね」
パーソナルな空間で流れるラジオ、そして音楽。車という動く小部屋の中で自分自身と対話する贅沢な時間について、二人は深い共感を分かち合った。
『CITROËN STUDIO CONFORT』の定番である「好きな道」の話題では、社長の意外なこだわりが炸裂する。出身地である福井県へ向かう際に通る「上信越道」の魅力を熱弁。高崎ジャンクションから西へ進むにつれて露わになる岩山の異国的な景色、小諸や佐久周辺の地形の変化、そして新井パーキングエリアにある名店「食堂ミサ」の野菜味噌ラーメンの絶品ぶり。さらには砂浜の上を走ることができる石川県の「千里浜なぎさドライブウェイ」と、走った後に下回りの塩分を洗い流す温水洗車機のシステムまで、情景が目に浮かぶような巧みな描写で会場を魅了した。
都内の好きな道として挙げられた「靖国通りから左折して半蔵門を通り、皇居を左手に見ながら桜田門へと抜ける5車線の緩やかなカーブ」というディープなチョイスには、長岡も「あそこ気持ちいいよね!」と大きく頷いていた。
大学時代から互いを知り、音楽業界の荒波を生き抜いてきた二人。「人生の最後、音楽人生のしまい方をどう考えているか?」という社長からの問いかけに対し、長岡は飾らない言葉で答えた。
「しまい方なんて考えたことないけれど……やっぱり、よりかっこいいもの、より素敵なもの、より自分が納得いくものを求め続けてやり続けるしかないんじゃないかな。僕が将来、シトロエン専門のメカニックになっているかもしれないしさ(笑)」
「全くの転職もありだよね、中古車屋さんになるとか。ずっと夢見がちのまま、答えを出さないままあと20年行く気がする」と笑う社長。答えを急がず、変化を面白がりながら、自らの美学を追求し続ける。そんな二人の生き様そのものが、シトロエンの掲げる「伝統と革新」、そして型に嵌まらない自由な精神と強く響き合っていた。
トークの最後には、社長が発起人・音楽監督を務めるフェス「ONE PARK FESTIVAL 2026」(9月5日〜6日、福井市中央公園特設会場)の魅力についても触れられた。街の歴史が宿る美しい公園で、縦乗りではなく“横乗り”の心地よいグルーヴとダンスミュージックを共有する空間。9月6日には長岡亮介の出演も決定しており、北陸の風を感じながら音に身を委ねる至福の週末へ向けて、期待が高まる時間となった。
夜の港に溶けていく、コンフォートな余韻
大盛況のうちに幕を閉じたトークセッション。ゲストの社長がステージをあとにすると、再び登壇した中山氏とともに公開収録の余韻を惜しむようなクロージングトークへと移る。長岡が「途中で気づいて、ちょっとダラダラとやればいいのかなと思ったり、少しバタバタしました(笑)」と照れくさそうに振り返ると、中山氏は「シトロエンの乗り心地のような滑らかなトークでした」と笑顔で応える。前身番組『CITROËN FOURGONNETTE』の頃から形を変えながら続いてきた、シトロエンと長岡亮介の心地よい距離感。観客からの温かい拍手に包まれながら、長岡は深く感謝の意を表してステージをあとにした。
終演後、来場者にはシトロエンの美学が詰まったお土産が手渡され、ステージ上に展示された1920年代のエッフェル塔の広告を再現したセットやアドバンストコンフォートシートでの記念撮影を楽しむ姿が見られた。
外へ出ると、雷雨の去った日の出埠頭にはすっかり深い夜が訪れていた。澄んだ夜空の下、ライトアップされたレインボーブリッジが東京湾の水面に鮮やかな光を落とし、湿り気を含んだ潮風が心地よく吹き抜けていく。
シトロエンという共通のアイコンをきっかけに、車、歴史、デザイン、音楽、そして人生の美学までがシームレスに交錯した特別な夜。そこにあったのは、単なるイベントの枠を超えた、人と人、人と車が織りなす「コンフォート(快適で心地よい)」な関係性そのものだった。
新型「C3 AIRCROSS HYBRID」のしなやかなシートに身を預けるように、日常のストレスをふっと解放し、自分のリズムを取り戻す場所。J-WAVE『CITROËN STUDIO CONFORT』が届ける心地よい時間は、これからも土曜日の夜、そして走り続ける車の窓越しに、寄り添うように広がっていくのだろう。
番組情報
- CITROËN STUDIO CONFORT
-
土曜22:00-22:54