ドラマ『ガス人間』の作中に『いとしのエリー』を起用した理由は?片山慎三監督とUTAが背景を語る

映画監督・脚本家の片山慎三が、Netflixで独占配信中のドラマ『ガス人間』制作秘話を語った。

片山が登場したのは、7月13日(月)放送のJ-WAVE『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:UTA、平原依文〈ともに代演〉)内、あらゆる世界の本質にインサイトしていくコーナー「RESONAC MORNING INSIGHT」だ。

東宝の人気作をリブート! Netflixドラマ『ガス人間』

片山慎三は1981年、大阪府豊中市生まれ。2018年に『岬の兄妹』で長編映画監督デビューを果たし、その後も映画『さがす』、ドラマ『ガンニバル』などを手がけてきた。ポン・ジュノ監督の『TOKYO!〈シェイキング東京〉』、『母なる証明』では助監督を務めた経験を持つ。7月2日から配信がスタートした人気沸騰中のNetflixドラマ『ガス人間』では、監督を務めている。

「ガス人間」 予告編 – Netflix

この日は別所哲也に代わり、UTAと平原依文がお留守番ナビゲート。UTAも出演している『ガス人間』は、どのような作品なのだろうか。

片山:生放送中に大学の教授の体内にガスが入って、爆発するところから始まります。その事件を記者と刑事が追っていって、だんだん謎が明らかになっていくという話になっています。

平原:そもそも、どのような経緯でこの作品を作ることになったのでしょうか?

片山:韓国の映画監督でヨン・サンホさんという方がいらっしゃるんですけど、その方に日本の映画会社の東宝さんが「昔の東宝の映画をリブートしたい」と、話を持ちかけたんです。東宝作品というと『ゴジラ』とかいろいろとありますが、数々の作品のカタログのなかからヨン・サンホ監督が「『ガス人間』をやりたい」となって。そこから脚本をヨン・サンホ監督が書いて、自分が監督をすることになって、というかたちで始まってます。

UTA:企画自体も、6年間かかったと言っていましたよね。

片山:そうですね、最初というと6~7年前ですね。

平原:そのときから関わっていらっしゃったのですか?

片山:はい。最初に声をかけていただいたときは、自分がスケジュール的にできるかどうかわからなかったんですけど、「やりたいな」という強い気持ちがあったので、運よくできてすごく楽しかったですね。

俳優初挑戦のUTAを抜擢した理由

平原は「今日、どうしても訊きたい質問があった」と、キャスティングについての話題を振る。

平原:『ガス人間』のガス人間役はUTAさんですが、初めての俳優経験ということで、なぜUTAさんを抜擢されたのでしょうか。

片山:UTAさんの存在は、もともと知っていたんです。あるプロデューサーから「UTAっていう、身長が190センチくらいあって面白い人がいる」と聞いていて、それで「いつかご一緒したい」とチャンスをずっと狙っていたんです。そして今回、ガス人間役のキャストさんは誰がいいかと話をしているときに、「UTAさんだったらいいんじゃないかな」と思いつきました。

UTA:本当にありがたいです。たびたびメディアでも話していると思いますが、片山さんはどういう存在としてガス人間を描きたかったのでしょうか?

片山:「最初に出てきたときのインパクトは大事にしたいな」と思ってました。声のトーンや表情、まばたきをしないとか、そういうところでまず存在感を見せておいて、のちのちガス人間じゃないときも出てきたりするのですが、「そことのギャップが出ればいいな」っていう思いがありました。

平原:私もこの作品を一気見したんですけど、ガス人間になる前の(堤田)蓮の状態のUTAさんと、最初に出てくる取材のシーンとのギャップがたまらないなと思いました。UTAさんには、どのようなアドバイスをしましたか?

片山:「子どもと接したときに、精神年齢が同じくらいがいいな」「友だちと遊んでる感覚でいられるほうがいいな」と思ったんですよね。だから、そこはすごく狙って相談して、UTAさんとも話して作り上げていったような記憶があります。

UTA:そうですね。自分も(演技が)初めてだったので、「人間を演じるのは、ガス人間より難しいなぁ」と思っていた部分があったので、蓮のパートはけっこういろいろ話しながらやっていきましたね。

ドラマのカギを握る、サザンオールスターズの名曲

作中では、キーソングとしてサザンオールスターズの『いとしのエリー』を起用。全話視聴した平原も「とても印象的だった」と話す同曲を選んだ理由を、片山は次のように語る。

片山:ヨン・サンホ監督に脚本をお願いしたときにこのアイデアが出て、「日本のアーティストで誰か知ってる?」という話になりました。(ヨン・サンホ監督と)共同で脚本を手がけたリュ・ヨンジェさんがサザンオールスターズのファンで、「サザンオールスターズの曲がいいんじゃないか」となり、そこでアイデアが出て、許可を取って『いとしのエリー』を使わせていただいたというかたちです。この曲は本当にいろいろな風味があるというか、イントロはちょっと怖いじゃないですか。

UTA:たしかに、怖いですね。

片山:それもあって、「最初のシーンに合ってるんじゃないか」と思って。その後、何回か流れていくうちに曲の印象がどんどん変わっていって、「そういう意味かぁ」と納得していくのが、この曲だったらできるんじゃないかなと思いました。

いとしのエリー [2024 Remaster]

UTA:あと、以前、片山さんが「曲の途中に女の子が小さく笑っている声がちょっと聴こえる」と言っていて、それがちょっと不気味な感じなんですよね。

片山:そう。最初は不気味に聴こえるけど、途中からうれしそうな笑い声に聴こえるので、不思議な感じがしますよね。

さらに平原は、ドラマ『ガス人間』の制作において「『難しい』と感じたことや、こだわったことはありますか?」と、質問を投げかける。

片山:ガス人間はCGなので目に見えないというか、現場に実際にガス人間がいるわけじゃないんですよ。だから、誰もいない空間に向けてお芝居をするとか、もしくは木の棒に白い布を巻いたようなものを誰かが持って、「これ、ガス人間ですよ」「目線はここですよ」みたいな感じで立ったりしてました。そこは「僕が」というより、俳優のみなさんが大変だったんじゃないかなと思いますね。あとは、ロケ場所が多かったので……。

UTA:多かったですね。

片山:日本全国いろいろと行って撮影していたので、移動も含め、その辺も大変でしたね。

平原:たしかに、今回は港町や地方もたくさん行かれていたと思いますが、東京の街も印象的に映っていました。片山監督は、“東京”の街をどんな街として描きたかったのでしょうか?

片山:東京は人も多いし、人と人との距離感も近いようで遠い感じ。そういうイメージを自分は持っているので、ビル群や東京タワーの都会的な雰囲気のものがいろいろ映っていくなかで、ちょっと無機質な感じが出るといいなと思いましたね。

片山が監督を務めたドラマ『ガス人間』は、現在Netflixで世界独占配信中。最後に片山は「ひとりでも多くの人に観てもらいたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします」とリスナーに呼びかけた。

『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のコーナー「RESONAC MORNING INSIGHT」では、あらゆる世界の本質にインサイトしていく。放送は月曜~木曜の8時35分ごろから。
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2026年7月20日28時59分まで

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J-WAVE TOKYO MORNING RADIO
月・火・水・木曜
6:00-9:00

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