俳優/映画監督の斎藤 工が、カンヌ国際映画祭での経験やショートムービーに込めた想いを語った。
斎藤が登場したのは、6月1日(月)放送のJ-WAVE『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)内、あらゆる世界の本質にインサイトしていくコーナー「RESONAC MORNING INSIGHT」だ。
「やっとお邪魔できました」と笑顔を見せる斎藤に、まずは“朝”をテーマに話を訊く。
別所:朝は強いですか?
斎藤:ご覧のとおり、弱いです(笑)。
別所:あはは(笑)! でも、朝に撮影とかロケをやると言ったら、シャキッと起きますよね。
斎藤:ただ僕、“朝映画”に行くようにしていまして。
別所:どういうこと?
斎藤:今、映画館の事前予約ができるじゃないですか。早いので8時台の上映があったりするので、前日に予約すると起きざるを得ないというか……。
別所:すごい! それで行くと?
斎藤:空いているし、午前中に映画館で映画を観ると、得した1日が始まる気がするんですよ。
別所:もう、映画どっぷりですね。
そんな斎藤は、5月に開催された第79回カンヌ国際映画祭にも参加。現地での様子を次のように語る。
斎藤:僕は約5日間行って、中4日間は華やかなレッドカーペットの半地下で開催されている映画の市場にいました。自分の持って行った企画が7作品くらいあって、肩がぶつかったインドの映画人の方に営業したり、各国の方に日々売り込みをしたりと、ひたすらどぶ板営業をしていました。
別所:本当にプロデューサー業ですね。自分がご出演されたりプロデュースされたりした作品を?
斎藤:そうですね。今回、「Short Shorts Film Festival & Asia 2026」で上映させていただいているラーメンの企画(短編映画『私たちが麺処まろに通うまでに至った件』)ももちろん入っていて、映画を観たあとにその映画のなかで描かれていた食を楽しむカリナリー部門に営業をかけておりました。
別所:たしかに、カンヌは世界中の映画人が集結しますからね。今回でカンヌ2度目、しかもマルシェにも参加されていろんなつながりができたと思いますが、どんな出会いや刺激がありましたか?
斎藤:映画の脚本までできている段階と、完成している段階、企画段階の3つの要素のものが合計7作品あったんですけど、企画段階のものがけっこう喜ばれましたね。「一緒に共同開発したい」という流れが世界にあることを肌で感じました。
別所:実際にディールできそうでしたか?
斎藤:そうですね。イギリスやフランス、インド、タイ、香港の映画人の方に興味を持ってもらった企画がありまして、今まさにやり取りをしています。
別所:うわぁ、すごい! 本格的に国際プロデューサーだ!
斎藤:いやいや、とんでもない! でも、権利のかたちなどが国によって違ったりするので、しっかり守りながら一緒にクリエイトしていきたいですね。
斎藤:先ほど、僕がショートフィルムで映画デビューしたのが2012年とおっしゃってくださいましたが、本格的に僕が監督デビューしたのは2014年なんです。(別所)哲也さんにプロデュースしていただいた『半分ノ世界』という作品で、大橋トリオさんの楽曲を映画にさせていただいて、主演が井浦 新さん、脚本が金沢知樹でした。当時、彼は「脚本家を辞めよう」と思って地元の九州に帰っていて、僕が「『半分ノ世界』をぜひ一緒に作品にしたい」と電話をしたときにはもう別の仕事をしようと漁港を歩いていたんですよ。でも、「じゃあ、これを最後にしよう」と思い留まって一緒に映画を作らせていただいたら、彼のなかで「脚本がうまく映像化される」というのが初めての経験だったらしくて、そこからまた脚本に力を入れようってなって、今の彼があります。なので、金沢知樹も(別所に)とても感謝しているんですよ。
別所:でも「金沢さんとぜひ」と言ったのは、斎藤さんですからね。素晴らしいじゃないですか。
ラーメンをテーマにした『私たちが麺処まろに通うまでに至った件』は、主演・朝日奈 寛が店主を務める、実在のラーメン店が元になっているという。この作品に、斎藤はどのような想いを込めたのだろうか。
斎藤:朝比奈が食と向き合った努力がひと口のスープから伝わってきて、僕は俳優業と副業や食べるためのアルバイトなどが、乖離している必要がない気がしました。これだけ実直にものと向き合うことは俳優業に返ってくるべきだとひと口目で感じたので、「これは何かかたちにするべきだ」と思いました。
別所:ラーメンのお話なんだけど、そこから物語が広がっていくんだよね。
斎藤:はい。実際に彼のお店に通っているお客さんたちをリサーチして、物語を作っていきました。
別所:食の記憶がつないでいく、人間の物語ですよね。
斎藤:そうですね。特にコロナ禍を経験した学生たちの、時代を背負ってしまった部分の開放がまた“食”になるという。
別所:そして再会とか、いろいろなことがにじみ出てきて味わい深いですね。
斎藤:国を超えた“食”のドラマで、やっぱりあの作品が僕のなかにあって、今回の作品にたどり着いている部分もあります。そこにも哲也さんとの歴史がありますね。
別所:うれしい! 『家族のレシピ』という作品で、斎藤さんと一緒に高崎でラーメン屋をやったんだよね(笑)。
斎藤:あとはシンガポールにも来てくださいましたね。
別所:そう、撮影に行きました。
斎藤:この番組があるから、哲也さんのフライト時間の兼ね合いもあって……。
別所:そうだったね~(笑)! 斎藤くんが作ってくれたラーメンを僕が食べるシーンを、シンガポールでやったんですよ。
斎藤:それがラストシーンです。
別所:週末に、弾丸で撮影に行きました。懐かしい。
映画愛あふれる斎藤に、別所はあらためて「ショートフィルムの可能性」について訊く。
斎藤:今は動画があふれている世の中なので、ポン・ジュノ監督の言葉をこの前、引用させていただいたんですけど、「短編映画とショート動画の違いがわからなくなってきている」と。それで「映画たる何か」は、やっぱり名作・旧作から学ぶべきじゃないかって。ロジカルな部分や、食で言うと出汁がどうきいているか、どっちがいい、悪いじゃないと思うんですけど、短編映画という名がつくものや“映画”とは何かということを、もう1度見直すべきだと思っています。そこで、僕は今「旧作映画から何を学べるか」をテーマにしておりますね。
別所:映画とは何か、シネマチックってどういうことだろうって、これだけ動画があふれているから、より重要ですね。
斎藤:そうですね、その答えが古典にあるんじゃないかと思っております。
別所:学んでるね! 頭が下がります。
7月17日(金)には、斎藤が主演を務めるドラマ『犯罪者』がPrime Videoで独占配信開始となる。斎藤は同作について「今しかできないスケール感での、日本のドラマの世界への挑戦状」と語った。
斎藤 工の最新情報は公式サイトまで。
「Short Shorts Film Festival & Asia 2026」の詳細は公式サイトまで。
『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のコーナー「RESONAC MORNING INSIGHT」では、あらゆる世界の本質にインサイトしていく。放送は月曜~木曜の8時35分ごろから。
斎藤が登場したのは、6月1日(月)放送のJ-WAVE『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)内、あらゆる世界の本質にインサイトしていくコーナー「RESONAC MORNING INSIGHT」だ。
カンヌ、ショートフィルムと大忙しの斎藤
斎藤 工は1981年生まれ、東京都出身。モデル活動を経て、2001年に俳優デビュー。数々の映画やドラマに出演し、2012年にはショートフィルムで監督デビューを果たす。その後、自らの映画作品を企画プロデュースするなど、俳優だけでなく映画監督やプロデューサーなど、映画シーンで幅広く活躍している。「やっとお邪魔できました」と笑顔を見せる斎藤に、まずは“朝”をテーマに話を訊く。
別所:朝は強いですか?
斎藤:ご覧のとおり、弱いです(笑)。
別所:あはは(笑)! でも、朝に撮影とかロケをやると言ったら、シャキッと起きますよね。
斎藤:ただ僕、“朝映画”に行くようにしていまして。
別所:どういうこと?
斎藤:今、映画館の事前予約ができるじゃないですか。早いので8時台の上映があったりするので、前日に予約すると起きざるを得ないというか……。
別所:すごい! それで行くと?
斎藤:空いているし、午前中に映画館で映画を観ると、得した1日が始まる気がするんですよ。
別所:もう、映画どっぷりですね。
そんな斎藤は、5月に開催された第79回カンヌ国際映画祭にも参加。現地での様子を次のように語る。
斎藤:僕は約5日間行って、中4日間は華やかなレッドカーペットの半地下で開催されている映画の市場にいました。自分の持って行った企画が7作品くらいあって、肩がぶつかったインドの映画人の方に営業したり、各国の方に日々売り込みをしたりと、ひたすらどぶ板営業をしていました。
別所:本当にプロデューサー業ですね。自分がご出演されたりプロデュースされたりした作品を?
斎藤:そうですね。今回、「Short Shorts Film Festival & Asia 2026」で上映させていただいているラーメンの企画(短編映画『私たちが麺処まろに通うまでに至った件』)ももちろん入っていて、映画を観たあとにその映画のなかで描かれていた食を楽しむカリナリー部門に営業をかけておりました。
別所:たしかに、カンヌは世界中の映画人が集結しますからね。今回でカンヌ2度目、しかもマルシェにも参加されていろんなつながりができたと思いますが、どんな出会いや刺激がありましたか?
斎藤:映画の脚本までできている段階と、完成している段階、企画段階の3つの要素のものが合計7作品あったんですけど、企画段階のものがけっこう喜ばれましたね。「一緒に共同開発したい」という流れが世界にあることを肌で感じました。
別所:実際にディールできそうでしたか?
斎藤:そうですね。イギリスやフランス、インド、タイ、香港の映画人の方に興味を持ってもらった企画がありまして、今まさにやり取りをしています。
別所:うわぁ、すごい! 本格的に国際プロデューサーだ!
斎藤:いやいや、とんでもない! でも、権利のかたちなどが国によって違ったりするので、しっかり守りながら一緒にクリエイトしていきたいですね。
実在するラーメン屋が舞台の渾身の1作
ナビゲーターの別所が代表を務める「Short Shorts Film Festival & Asia 2026」では、斎藤がプロデュースを手がけた『私たちが麺処まろに通うまでに至った件』を上映中。同作の脚本を手がけた金沢知樹について、別所にも関わるエピソードを明かした。斎藤:先ほど、僕がショートフィルムで映画デビューしたのが2012年とおっしゃってくださいましたが、本格的に僕が監督デビューしたのは2014年なんです。(別所)哲也さんにプロデュースしていただいた『半分ノ世界』という作品で、大橋トリオさんの楽曲を映画にさせていただいて、主演が井浦 新さん、脚本が金沢知樹でした。当時、彼は「脚本家を辞めよう」と思って地元の九州に帰っていて、僕が「『半分ノ世界』をぜひ一緒に作品にしたい」と電話をしたときにはもう別の仕事をしようと漁港を歩いていたんですよ。でも、「じゃあ、これを最後にしよう」と思い留まって一緒に映画を作らせていただいたら、彼のなかで「脚本がうまく映像化される」というのが初めての経験だったらしくて、そこからまた脚本に力を入れようってなって、今の彼があります。なので、金沢知樹も(別所に)とても感謝しているんですよ。
別所:でも「金沢さんとぜひ」と言ったのは、斎藤さんですからね。素晴らしいじゃないですか。
ラーメンをテーマにした『私たちが麺処まろに通うまでに至った件』は、主演・朝日奈 寛が店主を務める、実在のラーメン店が元になっているという。この作品に、斎藤はどのような想いを込めたのだろうか。
斎藤:朝比奈が食と向き合った努力がひと口のスープから伝わってきて、僕は俳優業と副業や食べるためのアルバイトなどが、乖離している必要がない気がしました。これだけ実直にものと向き合うことは俳優業に返ってくるべきだとひと口目で感じたので、「これは何かかたちにするべきだ」と思いました。
別所:ラーメンのお話なんだけど、そこから物語が広がっていくんだよね。
斎藤:はい。実際に彼のお店に通っているお客さんたちをリサーチして、物語を作っていきました。
別所:食の記憶がつないでいく、人間の物語ですよね。
斎藤:そうですね。特にコロナ禍を経験した学生たちの、時代を背負ってしまった部分の開放がまた“食”になるという。
別所:そして再会とか、いろいろなことがにじみ出てきて味わい深いですね。
別所とも共演した映画がショートフィルムのヒントに
斎藤は、自身が主演を務め、別所とも共演した2018年公開の映画『家族のレシピ』も、ラーメンがテーマだったと振り返る。斎藤:国を超えた“食”のドラマで、やっぱりあの作品が僕のなかにあって、今回の作品にたどり着いている部分もあります。そこにも哲也さんとの歴史がありますね。
別所:うれしい! 『家族のレシピ』という作品で、斎藤さんと一緒に高崎でラーメン屋をやったんだよね(笑)。
斎藤:あとはシンガポールにも来てくださいましたね。
別所:そう、撮影に行きました。
斎藤:この番組があるから、哲也さんのフライト時間の兼ね合いもあって……。
別所:そうだったね~(笑)! 斎藤くんが作ってくれたラーメンを僕が食べるシーンを、シンガポールでやったんですよ。
斎藤:それがラストシーンです。
別所:週末に、弾丸で撮影に行きました。懐かしい。
映画愛あふれる斎藤に、別所はあらためて「ショートフィルムの可能性」について訊く。
斎藤:今は動画があふれている世の中なので、ポン・ジュノ監督の言葉をこの前、引用させていただいたんですけど、「短編映画とショート動画の違いがわからなくなってきている」と。それで「映画たる何か」は、やっぱり名作・旧作から学ぶべきじゃないかって。ロジカルな部分や、食で言うと出汁がどうきいているか、どっちがいい、悪いじゃないと思うんですけど、短編映画という名がつくものや“映画”とは何かということを、もう1度見直すべきだと思っています。そこで、僕は今「旧作映画から何を学べるか」をテーマにしておりますね。
別所:映画とは何か、シネマチックってどういうことだろうって、これだけ動画があふれているから、より重要ですね。
斎藤:そうですね、その答えが古典にあるんじゃないかと思っております。
別所:学んでるね! 頭が下がります。
7月17日(金)には、斎藤が主演を務めるドラマ『犯罪者』がPrime Videoで独占配信開始となる。斎藤は同作について「今しかできないスケール感での、日本のドラマの世界への挑戦状」と語った。
『犯罪者』特報映像|プライムビデオ
「Short Shorts Film Festival & Asia 2026」の詳細は公式サイトまで。
『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のコーナー「RESONAC MORNING INSIGHT」では、あらゆる世界の本質にインサイトしていく。放送は月曜~木曜の8時35分ごろから。
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