竹原ピストルがニューアルバムのジャケットに込めたのは“ダジャレ”?

竹原ピストルがニューアルバムへの想いや現在、夢中になっていることについて語った。

竹原が登場したのは、5月23日(土)放送のJ-WAVE『KDDI LINKSCAPE』(ナビゲーター:TENDRE、田中シェン)の「CONNECTORS AVENUE」。エンターテイメントシーンなどで活躍するゲストを迎え、つながることで生まれる可能性やヒントを探っていくコーナーだ。

この日の放送は5月30日(土)28時ごろまで、radikoのタイムフリー機能で楽しめる。

番組は、Spotifyなどのポッドキャストでも聴くことができる。
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人生を決めた、友人からの電話

竹原は5月27日(水)にニューアルバム『FIRST CRY!!』をリリース。7月からは「全国ツアー2026 "FIRST CRY!!"バンド編&弾き語り編」と題し、5カ月をかけて計58公演を実施する。

TENDRE:58本というと、計算すると3日に1回ライブということですよね。

竹原:いちおう「47都道府県は絶対に回ろう」なので、まず47カ所は決定しますよね。あとは、わかりやすく言えば北海道とか大きいじゃないですか。だから複数箇所まわるので、その本数になるという感じです。

田中:そんなピストルさんに出会いや、つながりのお話を伺っていきます。これまでの活動のなかで印象的な出会いは、どのようなものがありますか?

竹原:印象的どころか、人生決めたくらいの出会いです。少年時代から将来はプロの歌手になりたいなというぐらい、人前で歌うことがすごく好きだったんです。そのぼんやりとした夢を抱きながらも、部活動として野球やボクシングをやったりして。そんなこんなで、ときが過ぎて大学卒業したあと、ぼんやりとした夢は持っていたけど全然、行動はできていなかったので、そこにはただ部活だけ頑張った、なにもない青年しかいなかったんです。

行動を起こすことができず、大学卒業から10カ月ほどは「生涯のなかでいちばんダメダメでグダグダな、なにもやらないウジウジした日々」を過ごしていたという竹原だが、大きな転機が訪れたという。

竹原:大学でいち友人だった、少なくとも卒業後に電話がかかってくるような関係性ではなかった友だちから、ある日、ポコンと電話がかかってきて。「なんだろうな、意外だな」と思って出てみたら「タケ、なにやってる?」と言われて。「いや、なにもやってないんだよね。音楽やりたいなという気持ちはあるんだけど、なにも行動にうつせなくてね。グダグダ過ごしてたよ」という話をしたら「いや、俺もだいたい同じようなもんなんだ」となって。「じゃあ、なにもやってないんだったら、ちょっとなにかやってみようよ」という1本の電話があったのですが、その電話の主が、私が前にやっていた野狐禅(やこぜん)というユニットの相棒だったんです。ハマノヒロチカというんですけど、その1本の電話がなかったら、さかのぼればそのハマノとの出会いがなかったら、少なくとも歌うたいにはなってないし、そのグズグズとした日々がもうちょっと長引いていたかなと。あの電話がなかったら、あいつがいなかったらと思うと、ちょっといまだにぞっとするぐらいの出会いです。

TENDRE:野狐禅のときは、北海道でのライブ活動がメインだったんですよね。

竹原:そうです。私自身は千葉県千葉市出身なんですが、高校時代に部活でボクシングを始めて体育推薦で北海道のとある大学に進学するんです。ハマノくんも同じ大学に行って、いちおう友だちだったぐらいの感じになって。卒業後も北海道に残って活動して、デビューが決まって東京に出てきてという感じでした。

TENDRE:そういうことだったんだ。

田中:すごく運命的な出会いです。これって節々に思い出したりするんですか?

竹原:けっこうな数、思い出しますね。念願が叶っていわゆるプロの歌手になって、本当に自分で好きなように歌を書いて、好きなように活動させてもらっているくせに、しんどくなるときってあるじゃないですか。

TENDRE:ありますよね。

竹原:こんなに恵まれた、ぜいたくな目標どおりの人生を歩んでいるのに「しんど」となったときに、やっぱりその1本の電話を思い出して。「あれがなかったらない状況だぞ、今」と思うと、なんか頑張れるんですよ。これはすごくありがたい状況なんだから、やらなきゃと思うんです。

40代最後の作品は1stアルバムの気持ちで

続いて、ニューアルバム『FIRST CRY!!』の話題に。「産声」という意味のアルバム名には、竹原の想いが込められているという。

竹原:シンプルに我ながらとんでもない、すごく好きだなあというアルバムになりそうだったんです。この1枚からリスナーのみなさんに聴いてほしいなと、そのぐらいのものができたんじゃないかという意味合いにおいて、もう1回、1stアルバムを出すみたいなことがひとつ。あとは年齢的に40代最後のアルバムで、50代走り出しということで、ちょっと区切りがよかったんです。だから「FIRSTナントカ」という言葉はないかなと思って、インターネットで調べていたら「産声」で「FIRST CRY」と出てきたので「それだ」と思って。

TENDRE:僕僭越ながら聴かせていただきまして、すばらしいアルバムでした。聴いた印象だと、サウンドづくりがすごく多様だなというか、打ち込みが多い印象があります。

竹原:多いですね。

TENDRE:あと、パーカッションがすごく多かったりとか。ピストルさんは弾き語りの印象が強かったので、バンドサウンドのドカンという気持ちよさもめちゃくちゃありましたが、『あたりまえの歌』が食らいすぎて。

竹原:最後のですね。

竹原ピストル『FIRST CRY!!』Trailer

TENDRE:すごかったです。言葉もそうですが、音作りに関してもピストルさんのいろんなこだわりがすごく詰まっているんだろうなという印象があったので、紐解いていきたいと思います。普段はアルバムの曲もそうですが、どういうスパンで曲を生み出していくのでしょうか。常に作られている?

竹原:常に作ってますね。サウンドから離れちゃうかもしれませんが、作詞作曲においては常に“ひねる”というか。「今、面白いことおっしゃったなあ」とか、なんとなく覚えておいて1フレーズひねって。それがそのまま、いわゆるサビのフレーズに持ってきても恥じない、強い力を持っているなと思ったら、それをサビに置きまして。なんでこれに至ったのか、というのをいわゆるAメロBメロの歌詞のつじつまで合わせていく作業がすごく好きで。

TENDRE:すばらしい、そういうことか。

竹原:だから、最初に1個だけぽこっと言葉が浮かんでいるときは、それがラブソングになるのかわからないし、ひょっとしたら平和を重んじようみたいな歌になるかもしれないし、というのが作り方としては多いです。

番組では『FIRST CRY!!』収録の『はなす』をオンエア。同曲は竹原にとって特別なものになったという。

竹原ピストル「はなす」Lyric Video

TENDRE:メロディーのやわらかさが印象的というか。ピストルさんの力強さから一変して、やわらかいメロディーと『はなす』というシンプルな言葉に詰められた想いがあると思いますが、これはどういう想いで作られた曲なんですか?

竹原:私が普段書く曲たちって、身も蓋もなく描写してしまうんです。悪くは言いたくないけど、想像の余地がない曲、歌詞が多いんです。「誰かと誰かがおりまして、どこどこでこうなってこうなりました」を細かく書く詞が多い。だけど、この『はなす』に関しては、シチュエーションは海なんですが、聴く人によって登場するふたりがどんな関係性なのか、男性と女性かな、女性と女性かな、男性と男性かなとか、会社の上司と部下かなとか、聴く人によって解釈が変えられる。私としてはけっこう突然変異的なめずらしい曲なので、「どのような想いで」という質問については「言いたくない」というのが正直なところなんです。

TENDRE:たしかに、なるほど。

竹原:答えを言っちゃうと、聴く人がこうなっちゃう(解釈の幅がせまくなる)かなっていう。ちょっとめずらしい曲なので、ちょっとアピールしたくて、かけさせてもらいました。

ジャケット写真の真相は?

現在、プロ野球観戦に夢中になっているという竹原。選手の姿を見るだけでも心にくるものがあるのだという。

竹原:これは伝わるかわからないですけど、試合前とかに選手のみなさんが準備運動でキャッチボールしていたとします。プロ野球の、NPBの一軍のスタメンに選ばれているみなさんの、超ひと握りの選手たちのキャッチボールなわけですよね。今まで生涯で何千、何万、何億球、この動作を繰り返してきたんだろう、ボールを投げたんだろう、キャッチしたんだろうというのを想像すると、スーッと涙が。

TENDRE:いやあ、そうですよね。

竹原:勝ち上がってきた超ひと握りが9対9で試合してるんですよ。それだけでグッときちゃって。何気ないキャッチボールが泣けてくるんです。

田中:やばい、(竹原と)似たもの同士かもしれない(笑)。

竹原:あははは(笑)! だから、ギュッと集中して応援しちゃうし、結局「みんな頑張れ」になっちゃうんです。

TENDRE:ミュージシャンである我々が、何回Gコードを弾いたかみたいなことになりますよね。

竹原:そういうことです。

TENDRE:その積み重ねで今があって、そこにしかないドラマがあると。それはスポーツも音楽も一緒な部分がありますよね。

竹原:「こうしちゃいられねえ、俺も頑張るぞ」という気持ちになります。

田中:元気もらえますよ。この『FIRST CRY!!』のジャケットも野球をしているんですか?

竹原:本当に言うのも恥ずかしいんですけど『FIRST CRY!!』とひっかけて、「ファーストフライ」という……。

田中:ダジャレだったんだ。

竹原:ここ数年で今いちばん恥ずかしいです(笑)。

竹原は「今後チャレンジしてみたいこと」を問われると「動画配信」だとして、その理由を語った。

竹原:私は昆虫が好きなので、景色がきれいなというか、自然が豊かなだだっ広いシチュエーションのところに、スマホでもいいんですがカメラを置いて。それで動画撮影をポチっと押して、あちこち縦横無尽に虫を探して見つけたら走ってきて「虫、見つけたよ」と、カメラの前に見せに来るのを何時間もやりたいなあ。

田中:いいですね。見せてきたときに「これはナントカ虫だ」「いや違う」みたいな。

竹原:コメントがあってね。私は疎いんですけど、自分が普段、普通にごはんを食べている様子だったりとか、生活している様子を配信してる方もいらっしゃると。それを観ることが楽しかったり、癒やされるとか、そういう感想を抱かれるようなライブ配信をしてらっしゃる方がいると。そのカテゴリーに行きたいんです。「ヒゲのおじさんが、きれいな景色のなかで虫を探している」というのをやりたくて。

田中:それがライブ配信でずっとつながってるわけですよね、めっちゃいいです。「ひとりじゃないんだな」という気持ちになれます。

竹原:そうなってくれたらいいですね。

竹原ピストルの最新情報は公式サイトまで。

人、街、そして、音楽やカルチャーでつながる「ワクワクする未来」を描くプログラム『KDDI LINKSCAPE』の放送は毎週土曜日の16時から。
radikoで聴く
2026年5月30日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
KDDI LINKSCAPE
毎週土曜
16:00-16:54

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