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「あ、レミオロメンだ」 14年ぶりに音を合わせて感じた

「あ、レミオロメンだ」 14年ぶりに音を合わせて感じた"空気"、そして彼らに生まれた覚悟

約14年ぶりに活動を再開したレミオロメンが、再始動までの経緯と現在の覚悟について語った。

レミオロメンが登場したのは、2月22日(日)放送のJ-WAVE『J-WAVE SELECTION TOKYO REAL-EYES GOES ON W/ REMIOROMEN』(ナビゲーター:藤田琢己)。2005年から2016年までの11年半にわたり、J-WAVEでお届けしていた音楽番組『TOKYO REAL-EYES』が2026年1月に復活を果たし、その第2弾としてリユニオンを果たしたレミオロメンの今に迫った。

トークの模様は、ポッドキャストでも配信している。

今が「花」の咲くとき

2012年2月に活動休止を発表して以降、藤巻亮太はソロ活動、前田啓介はオリーブの栽培、神宮司 治はアーティストのサポートなど、独自の道を歩んでいった。番組ではナビゲーターの藤田琢己によるオープニングトーク後に、2005年4月に始まった『TOKYO REAL-EYES』初回放送で1曲目として選曲したレミオロメンの『モラトリアム』をオンエアした。

レミオロメン - モラトリアム

『TOKYO REAL-EYES』にレミオロメンが出演した際の音源を編集してオンエアしたのち、放送前日に収録したレミオロメンへのインタビューの様子をお届けした。まず、藤巻は活動再開までの経緯を語った。

藤巻:レミオとして2025年の1月ぐらいに「新年会みたいなのをやって、ひさしぶりに会って話そう」みたいなのがあって。

藤田:それはただの新年会?

前田:2026年がレミオにとって結成25周年というなかで、2024年ぐらいから2025年に僕らはなにかアクションしたほうがいいんじゃないか、みたいな。それは本当に始まりの旅なのか、終わりの旅なのかわからないけど、「なにか僕らは話し合ってひとつ答えを出すべきなんじゃないか」みたいなことが、ちょうどうごめき始めていた。そんななかで、とりあえず会ってみようとなったのが2025年の1月です。

特に話すことも決めず、7〜8年ぶりに再会したという3人。しかし、そこで感じるものがあったという。

藤巻:そのときの空気感がすごくよくて。14年とか経ってるんだけど、20歳ぐらいで結成していたそのときの空気感とか。高1のときにみんなブラバン部に入り、帰り道とか行き道も同じでブラバンを練習して帰るときの空気感とか、そういうものがあそこに存在してて。「なんかこのあたたかさはいいぞ」みたいになって。まずはふたりの考えていることとか、感じてることを訊きたいなとか、感じたいなというのがいちばんだったかもしれないですね。そのなかでどのグラデーションでも、自分は進む覚悟は決めていたので。「始まりの始まり」をみんな求めているのがわかって、それは幸せなことだなと思いながらごはんの次の約束が決まってね。3人で連絡して「次はどこどこのスタジオで会おうか」みたいなことになって。「オサ(神宮司)ちょっと取ってくれ」みたいなことになり。

神宮司:予約してね。2月に3人でスタジオに各々の楽器を持ち込んで、音出しをね。

藤田:そこ、いちばん大事だよね。言ってはみたけど「あれ、なんかレミオロメンぽくない」みたいなことがあったらね。

神宮司:とりあえず音を出さないとね。亮太君はごはんを食べてるときに「とりあえず音を出そうよ」「とりあえずスタジオ入ろう」って。やっぱりそこからスタートしてるじゃないですか、我々は音を出して。そこで本当に始まるのか、終わるのかわからないけど(笑)。

藤巻:僕は緊張感もあったけど、けっこう「楽しい」という空気が、そっちのほうがね。

神宮司:ネガティブなのは感じなかった。

藤巻:たとえば、そこが変に演奏がもつれたりとかあったとしても、合わす喜びのほうが全然その空間に満ち満ちていて。ケラケラしながらね。

神宮司:音を出したときに「あ、レミオロメンだ」って思って(笑)。3人で出したときには懐かしい気持ち。3人の音が合わさると「レミオなんだな」っていうのはあらためて感じられたというのが、そのときの第一印象だったかなと思います。

藤田:前田君はどうでしたか? 意外に客観視をいちばんしてたかもしれないじゃない?

前田:ふたりが言ったことがすべてだと思います。花と一緒で強引に咲かせようとしても咲かないわけで、今が咲きごろなんだろうなというか。2025年のその季節にそういう感覚はありましたね。実際に咲き始めてると思うし、一分咲き、二分咲きだと思っていて、もっと大輪の花を咲かせるタイミングがくるとは思う。今、すごく楽しめているかな、そういう面では。前を向いて楽しめている感じはします。

“気づける”人生は幸せだと思う

14年という沈黙、レミオロメンのメンバーはそれぞれどんなことを感じていたのか。時間軸をさらに前に戻して話を訊いた。

藤巻:山梨の田舎で生まれて結成して、まさかこうね。たとえば、『粉雪』とか『3月9日』みたいな曲が、北海道に行っても沖縄に行っても知っていてくださる方がいるなんて、夢にも思わない世界でした。多くの方が僕たちの力になってくれて、一緒に音楽を届けてくれて。そういうスタッフさんの頑張りもわかるから僕らも頑張ったし。そうすると「最初の気持ちってなんだっけ」みたいなね。そういうことは本当にやっぱりありました。想いがあって、アクションがあって、リリースやツアーがあってということから、今度はありがたいことにタイアップとかいただいて、そこにツアーの日程が決まって。

藤田:3年後とかもう決まっちゃってるみたいなね。

藤巻:決まっていることに対して、自分がそこに気持ちを作っていくみたいな世界になったときに、そんな人生歩んだことなかったし、それ相応のストレスは3人とも絶対に感じてたと思いますね。でも、やっぱり大人になってくるとわかりますけど、なにか手にするとなにか失うってことはあるんだと思うんです。

藤田:常に腹を割って話せるようなスケジュールじゃなかったかもしれないしね。

藤巻:その現場にいると、みんな想像できると思いますけど、自分が今なにを手にしていて、なにを失っているかってわからないんですよね。あまりに一生懸命だから。なにかを得る喜びも、なにかを失う悲しみも、共感できる力があれば続くんだと思うんですけど、あまりに苦しさみたいなほうが先行しちゃうと、やっぱり人間は共感する力に蓋をされちゃうみたいなところがあって。それは人生の大きな学びなんですけど、20代でそのぐらいの余裕があったかと問われれば、なかなかなかったのかなって。そんなことも思いますし、でもそれって気づける人生と気づけない人生があるとするならば、気づける人生は幸せだと思うんですよね。

藤田:そうだよね。

藤巻:でもそれって本当にすごい人は、一瞬で気づける人もいるかもしれない。自分事ですけど14年間気づかない人もいるわけで(笑)。でも14年かかってでも、気づけたらそれって自分にとっての財産で。教えてもらうことじゃなくて、自分が気づくってことなので。そういうものは今のリユニオンというか、もう1回始める僕たちが各々心のなかに発見していくものがあるから。もう1回取り繕うこともなくわちゃわちゃできたのかな、みたいなのはあるかもしれないです。

藤田:そして、戻るのではなく進めるという言葉がすごく印象的というか。発表した声明のなかにもありますし、「僕たち戻ったよ。懐かしいあの曲をやりますよ」だけではなくて、ちゃんと新曲も出て。それが「おかえり」ではなくてスタートしていくという表現なのが、俺はいちばんうれしくて。要するに、現役のいちバンドとして進んでいくというのが、バンドとしてかっこいいなと思います。

藤巻:「目的なのか、手段なのか」みたいな言葉が好きで。レミオロメンをやることが手段だったら、想いも血も通わないじゃないですか。それだと現役感なんてないと思うんです。レミオロメンの音楽をやることが目的ということを思えたので、そこから先の景色はまた我々が作っていけばね。また出会ってくる方々と一緒に作っていけばいいと思ったので。そうすると、いろいろなことも迷わない気がするんですよね。いい風も吹いてほしいけど、「うう、逆」みたいなこともあるかもしれませんけど、そこにそういうものがあれば一歩一歩いけるんじゃないかなと思っています。

もう1回、同じバンドワゴンに乗って

レミオロメンは2月18日に15年ぶりとなる新曲『さあはじめよう』を配信リリース。新曲の制作秘話などを語った。

レミオロメン-さあはじめよう 【Music Video】

藤巻:(新曲の)タイトルはコテコテですいません(笑)。再始動で『さあはじめよう』ですから、ストレートに「こんな気持ちです」という曲です。

藤田:始まった感じはあったの? 曲が届いて、それをレミオロメン用に自分がアレンジして、みたいな作業もひさしぶりなわけじゃないですか。

前田:デモが来て聴いて、自分らの状況を考えたときに「ワクワクするものにはしたいな」みたいな。聴いている人もね。ツアーとかも観ていたなかで、ツアーでやってもライブでやってもみんながワクワクするものにしていきたいな、とアレンジを始めて。最初は15年ぶりぐらいの新曲になるから、藤巻亮太の声を引っ張って引っ張って、イントロはバンド感ゴリゴリでいって、引っ張ってボーカルだと思っていたんですけど『さあはじめよう』をパソコン上で頭にくっつけてみようと思ってくっつけたら「あ、いいな」と思って(笑)。でも俺、すごい亮太くんを説得してたよなと思って。

藤巻:啓介が「どうしても」と。ありがたいことに僕の声は引っ張りたいんだと、だから「イントロをすごく長くしたいんだ」というので「わかった」と。満を持して俺がAメロで歌う、啓介はそういう気持ちなんだなと思いながらデモテープが送られてきたら、いきなり歌ってました(笑)。

前田:全然違うものになったと思って(笑)。

藤巻:「あれ歌ってる」と思いました。

前田:ふと思ったんですが『朝顔』という曲があって、あれもいろいろなところを寄り道して最後に目的地になっていくという、心の移り変わり、大人になっていくような歌なんですけど『さあはじめよう』もいろいろなところに、僕らが15年のあいだに各々、ソロだったりサポートだったり、僕はまた違うことだったりして、いろいろなところに行って。いろいろなものを持ってきたと思うんです。持ってると思うんです、いいものも大変なものも、つらいものも持っていると思うけど、そういうものを持ち合ってもう1回、同じバンドワゴンに乗って行くみたいな。進んでいくみたいな。ある種、『朝顔』に通ずる気分が自分のなかにあって。曲調も歌詞も全然違うんですけど、なにか通ずる精神性みたいなのがあって、そのなかでみんなで作り上げていったかなというのはあります。

朝顔

藤巻:14年間止まっていましたけど、それぞれの活動を一生懸命やったりとか、そのなかでいろいろな壁にぶち当たったりとかいろいろなこともあったと思うんです。レミオロメンから見たらそれも1個の旅じゃないですか。旅の定義って、帰ってこないと旅にならないので。だから、こうやって14年旅をして戻ってきたときに『さあはじめよう』と『100億の承認欲求』という新曲がありますけど、ここから始まるいろいろな物語。新しい曲なのかライブなのか、たたずまいなのか。ちょっとずつ自分たちの14年間の旅のなにかが現れていったりとか、気づきがあったりして。それもすごく幸せなことなのかなと思います。

レミオロメンの最新情報は公式サイトまで。

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番組情報
J-WAVE SELECTION TOKYO REAL-EYES GOES ON W/ REMIOROMEN
2026年2月22日(日)
22:00-22:54