「第68回グラミー賞授賞式」の注目アーティスト&見どころは? 案内役のジョン・カビラが徹底解説!

世界最高峰の音楽の祭典「第68回グラミー賞授賞式」が日本時間2月2日午前9時、WOWOWで独占生中継される。その模様を、日本のスタジオからお届けする案内役を務めるのが、J-WAVEナビゲーターとしてお馴染みのジョン・カビラだ。ホラン千秋と共に、感動の瞬間を余す所なく伝える。

授賞式に先立ち、カビラが木曜日のナビゲーターを務めるJ-WAVE『MIDDAY LOUNGE』の1月29日の放送回では、世界の音楽シーンのムーブメントを「今」の視点で考察するレギュラーコーナー「MUSIC EXPLORER」にて、グラミー賞2026の注目アーティストを特集した。ここでは特集の内容をテキスト形式で紹介する。

なお、本番組ではこの日、(一部コーナーを除き)3時間の選曲をグラミー賞ノミネート作品縛りでお届けした。radikoタイムフリーで1週間、再生可能だ。

最優秀アルバム部門はバッド・バニーに追い風?

現地時間2026年2月1日にロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナで開催される「第68回グラミー賞授賞式」。「MUSIC EXPLORER」では、最優秀アルバム・最優秀レコード・最優秀楽曲・最優秀新人からなる主要4部門受賞の有力候補やその他の見どころを、カビラ独自の視点から紹介した。

躍進が期待されるのが、ラッパーのバッド・バニー。2022年にリリースした4thアルバム「Un Verano Sin Ti」が、2023年の「第65回グラミー賞」で、スペイン語アルバムとして初の最優秀アルバム部門にノミネートされたプエルトリコのニュースターだ。今年は、6thアルバム「DeBÍ TiRAR MáS FOToS」が最優秀アルバム部門、同アルバムのタイトルトラック「DtMF」が最優秀レコードおよび最優秀楽曲部門にノミネート。主要3部門での候補入りは、スペイン語圏アーティストとして初の快挙だ。

「バッド・バニーに追い風が吹いているようです」とカビラ。グラミー賞の投票は、運営母体である「レコーディング・アカデミー」(NARAS)の会員であるアーティストや音楽制作者によって行われる。今年はその投票メンバーに史上初めて「ラテン・グラミー賞」の投票メンバー全員が参画することが決まっており、新たな会員のうちグラミー賞投票権を持つメンバーのほぼ半数が39歳以下で、60%は白人以外の人種で構成される。このラテン・グラミー賞の常連受賞者がバッド・バニーであることから「ラテン・グラミーのメンバーが本家グラミー賞に投票ができるようになったことで、かなり影響が出てくると思います」とコメント。「もしも最優秀アルバム賞を獲得したらスピーチでどんなことを言ってくれるのか」と話した。

ケンドリック・ラマーは最多9部門でノミネート

最多9部門でノミネートされているのが、ラッパーのケンドリック・ラマーだ。グラミー賞におけるこれまでの受賞回数は、ジェイ・Zの25回、カニエ・ウエストの24回に次ぐラッパーとして3位の22回を誇り、今回の結果次第で1位に躍り出る可能性もある。中でも、過去4年連続でノミネートされながら、いまだ受賞に至っていない最優秀アルバム賞は喉から手が出るほど欲しいはず。6thアルバム「GNX」で「5度目の正直」となるか。仮に最優秀アルバム賞を受賞した場合、ヒップホップのアルバムとしてはアウトキャストの「Speakerboxxx/The Love Below」以来22年ぶり3度目の受賞であり、男性ソロラッパーとしては史上初の偉業となる。

この「GNX」にも収録されているヒットナンバーで、最優秀レコード、最優秀楽曲、最優秀メロディック・ラップ・パフォーマンスの3部門にノミネートされているのが、シンガーソングライター・SZAとのデュエット曲「luther」だ。

同曲はルーサー・ヴァンドロス & シェリル・リンによる1982年のデュエットソング「If This World Were Mine」をサンプリングした曲で、曲名は「ルーサー・ヴァンドロス」のファーストネームから取られている。カビラは「If This World Were Mine」が、1967年にはモータウンの伝説的デュオ、マーヴィン・ゲイ&タミー・テレルも歌っていたとした上で「luther」を「歴史トリビュートがすごく込められた曲」と形容。いずれかの賞に輝いた場合「受賞スピーチでルーサー・ヴァンドロス & シェリル・リンへの思いや、R&Bミュージックが紡いできた歴史への思いが絶対に盛り込まれると思うんですよね」と予想した。

BLACKPINKのロゼも主要部門受賞の可能性

一方で、K-POPの台頭も見逃せない。BLACKPINKのロゼは、ブルーノ・マーズとのコラボ曲「APT.」で最優秀レコード、最優秀楽曲、最優秀ポップ・パフォーマンス(グループ)の3部門にノミネートされ、K-popアーティストとして初の主要部門受賞の可能性がある。このほか、Netflixで大ヒットしたアニメーション映画「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」から誕生した楽曲「Golden」も最優秀楽曲部門の候補に挙がり、韓国とアメリカの共同企画で生まれたガールズグループ「KATSEYE」は、最優秀新人賞と最優秀ポップ・パフォーマンス(グループ)にノミネートされた。

各賞受賞の行方以外にも、カビラは注目すべき点を挙げる。昨年に引き続き行われる最優秀新人賞候補のアーティスト全員によるステージパフォーマンスについて「どういうふうに織り込むんですかね。ジャンルが全く異なる数組がどのようにステージ上でその魅力を引き出してくれるのか楽しみです」といい、恒例の追悼コーナーにて、2025年に亡くなったロバータ・フラック、オジー・オズボーン、ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンらの功績をどのようにリスペクトを込めて表現するのかと期待をこめた。 語った。

そして、6年連続で司会を務めるコメディアンのトレバー・ノアが登壇するオープニングのプレゼンテーションにも光を当てるカビラ。米国は今、ミネソタ州ミネアポリスで発生した不法移民を取り締まる米移民税関捜査局(ICE)の職員による銃の発砲で市民が相次いで犠牲となった事件で揺れている。「音楽の素晴らしさを讃える祭典において、トレバー・ノアが対立と分断が続く今のアメリカが抱える課題をコメディアンとしてどう切ってくれるのか。風刺のスパイスを入れてどう料理するのか」と思いを馳せた。

「第68回グラミー賞授賞式」は2ヶ国語版(同時通訳)の生中継が日本時間2月2日午前9時、字幕版が同午後10時よりWOWOWで放送される。詳細はWOWWOWの公式ページまで。

(構成=小島浩平)

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