「地図・スマホ・高速道路を禁止」で日本縦断! アメリカ人ふたりの挑戦で見えた、日本人の優しさ

J-WAVEの番組『STEP ONE』には、ナビゲーターのサッシャ、ノイハウス萌菜が気になる海外ニュースをお伝えする「CHINTAI GLOBAL BEATS」というコーナーがある。ここでは2025年4月にオンエアされた同コーナーから、イチオシトピックとしてYouTuberがスマホなしで日本縦断した、話題の動画に注目した模様をテキストで紹介する。

【オンエア:2025年4月7日(月)/ナビゲート:サッシャ、ノイハウス萌菜】

アメリカのYouTuberが、バイクで日本を縦断!

今回は、サッシャが『CNN』の記事を紹介。アメリカ人YouTuberが「地図なし・スマホなし・高速道路なし」で日本縦断の旅にチャレンジしたニュースをピックアップした。

【元記事】「How far can you go without a map and smartphone in Japan? US gamer Ludwig Ahgren tries to find out」(外部リンク)

サッシャ:アメリカ人のゲーム配信YouTuber、ラドウィグ・アーグレンさんと、YouTuberで友だちでもあるマイケル・リーブスさんが、バイクで日本縦断の旅に出ました。スタートは、九州最南端・鹿児島の佐多岬。ゴールは日本最北端の北海道・宗谷岬までということで、順調にいけばおよそ3200キロの旅です。

サッシャが「順調にいけば」と言ったのには理由がある。それは、彼らが特別なルール3つを自分たちに課したからだ。

サッシャ:ひとつ目は、アプリも含めて地図を使わない。ふたつ目は、スマホを使わない。グーグル翻訳も、もちろん地図アプリも使えない。そして3つ目は、高速道路を使わない。高速道路はわりと一直線にどんどん進めて、それだとあまり何も考えなくても目的地に着きがちなので、使わないということでした。YouTuberなので、撮影はしていましたが、スマホはカメラ以外使えないようにして、電話はなんとガラケーを持っていました。

厳しいルールに、思わず「え~!」と驚きの声を上げるノイハウスに、サッシャは視聴した動画の内容を伝える。

サッシャ:この企画は「14日間で成し遂げよう」ということで、全14話、1話20分くらいの動画がYouTubeにアップされています。私も見たのですが、道のりがまったくわからないのでどうしているかというと、看板を見るか、人に聞くかという方法で進めていました。ただ、びっくりしたのがふたりとも日本語が相当うまいんですよ。「福岡まで、何時間ですか?」とか「ホテル、どこありますか?」とか。

ノイハウス:そうなんだ。では、けっこう日常会話は(できるのですね)。

サッシャ:フレーズはもちろんですけど、聞き取りもけっこうできていて、かなりのコミュニケーション力だったので、事前に相当勉強をしてきたのではないかなと思いました。ただ、たまに聞き間違えて、それが理由で道を間違えて遠回りしてけっこう苦労することもありましたが、看板などの日本語もカタカナやひらがなはけっこう読めていて、すごいなと思いました。

ただの“観光”では訪れない、さまざまなスポットへ

YouTuberふたり組による日本縦断の旅は、まずスタート地点の鹿児島から福岡へ。そして、広島に向かう予定だったが、思わぬトラブルにより、宮崎県に行ってしまったという。

サッシャ:結局、フェリーを使って四国に渡って、香川からまたフェリーで大阪に行き、失敗が功を奏して近道できたという、そんな珍道中から始まるわけです。印象的だったのは、声をかけた日本の人たちが本当に優しい。本人たちもびっくりしていましたけど、見ていても驚くほどみんな優しかったです。鹿児島のコンビニのおばさまは、道案内で「まっすぐ行くでしょ。で、野球場まで行ったら左ね」といって、「野球場」が伝わらないからバットを振るジェスチャーを思いっきりやっていました。

ノイハウス:すごい!

サッシャ:また、地図は持ってはいけませんが、人が書いてくれたものはOKなので、紙に道を書いてくれたり、バイクで日本縦断しているとわかったら、おばあちゃんがアップルパイをくれたりと、みんな協力してくれていました。地方に行くと、わりとみんな英語が使えないので、ものすごいボディランゲージとか、彼らが日本語をけっこうしゃべれるからそれでなんとかやり取りしていたのですが、だんだん都会に来ると英語をしゃべれる人が増えてきて、わりと難解なことも乗り越えられていました。

回り道をしながらも、なんとか2週間で宗谷岬に辿り着いたふたり。しかし最後にも、思わぬドラマが待っていたという。

サッシャ:この旅が終わったのが(オンエアの)およそ1週間前なのですが、先週は突然むちゃくちゃ寒くなったじゃないですか。ですから、最後に北海道に入ってからが寒すぎて、道路が凍ってバイクが転倒。急遽ヒッチハイクに切り替えて、宿を探して、という……。

ノイハウス:ドラマチックだ……!

サッシャ:かなりハードな旅でしたが、そのおかげで大阪や名古屋などメジャーな街はもちろん、地方の小さな街でもひと晩を過ごしたり、私たちもなかなか乗らないフェリーに乗ったりと、知られざる日本をいっぱい訪れていました。フェリーは施設が豪華すぎて、ふたりも驚いていました。そして、食事もコンビニのごはんから地元の食堂までいろいろ食べていて、名古屋ではうなぎを食べて「いままででいちばんおいしいごはん!」と感動していました。ごはんは、毎回採点もしているんですよ(笑)。

ノイハウス:そうなんだ(笑)。

サッシャ:動画14話は、公開わずかですべて数百万回再生されています。ラドウィグさんは670万人、マイケルさんは756万人と相当なフォロワーがいるので、これをきっかけに「日本に来たい」と思う方もかなりいるのではないかなと。特に、観光とはあまり縁がないところに海外の方が来るきっかけになりそうだなという気がします。面白い動画なので、YouTubeの字幕機能を使って日本語字幕で見ていただいてもいいですし、そもそもいっぱい日本語が登場するので、英語がわからなくてもけっこう楽しめます。

J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「CHINTAI GLOBAL BEATS」では、番組独自の視点で世界を見渡し、国内ではまだ知られていない話題やニュース、ニューミュージックをお届け。放送は月曜~木曜の12時5分ごろから。
番組情報
STEP ONE
月・火・水・木曜
9:00-13:00

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