過去最多動員の「ギタージャンボリー」 初日レポートを公開! 和田唱、安田章大、宮田和弥、トータス松本、竹原ピストルらが出演

J-WAVE毎春恒例の日本最大級ギター弾き語り祭典「J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2025 supported by 奥村組」(以下、ギタージャンボリー)が、2025年3月1日(土)・2日(日)の2日間にわたって両国国技館で開催されました。

「ギタージャンボリー」は、2013年の初開催以来、豪華アーティストによるギター弾き語りを楽しめるユニークなライブイベントとして、多くの音楽ファンにご好評をいただいています。両国国技館ならではの土俵に見立てたセンターステージが特徴で、観客が360度ステージを取り囲む形で臨場感あふれるパフォーマンスを間近で体感することができます。

初日は、トータス松本、竹原ピストル、宮田和弥 、安田章大、キマグレン、和田唱、河口恭吾、鈴木実貴子ズの全8組が土俵入り。

圧巻のアコギパフォーマンスで観客を魅了した様子を、オフィシャルレポートでご紹介します。

キマグレン

国内最大級のギター弾き語りフェスの季節が今年もやって来た! 会場の両国国技館ならではのフードとグッドミュージックをお供に音楽花見を楽しめる、「J-WAVEトーキョーギタージャンボリー2025 supported by 奥村組」! ナイアガラ盆踊りと鏡開きで温まった両国国技館、土俵に見立てたセンターステージに最初に姿を表したのは、昨年の秋再結成を果たした、キマグレンだ。

音楽花見の初日は、「ボーダー・グランド」から幕を開けた。小気味なギターのサウンドと観客の手拍子が会場を包む。ISEKIとKUREIのハーモニー。両国国技館にいるはずなのに、シーサイドの情景を想起してしまう。これが夏を代表する彼らのスキルの妙なのか。「緊張しています。フェスに出るのが10年ぶりです」とKUREIが告白すると、会場からは「えー!」と声が漏れる。

「トップバッター頑張ります!」と1曲目を歌い上げると、回転するセンターステージ。「デビューは実は冬、そんなデビュー曲、2008年にリリースした曲を歌います」とスタートした「あえないウタ」をピンスポットに照らされながら力強くパフォーマンスすると、KUREIもギターを抱え、弦をつま弾く。

〈波、波、涙を隠す〉とISEKIが「月光浴」を囁くように歌い奏でると、会場は息を呑む。幻想的な世界へ誘われる感覚、展開するたびに広がる音像、彼らの世界観に耳を傾けていると、彼らの代表曲「LIFE」とライブは展開。「どんなに年月が経っても色褪せない」とKUREIは言う、始まるコール&レスポンスと鳴り止まないハンドクラップ。

そんな空間の中でKUREIは手拍子をバックにラップをかます。シンガロングも巻き起こる。トップバッターから会場は1つになる。あっという間なライブ、最後にKUREIは昨年再結成した理由を語り、「僕らが一番最初に作った曲」と「君を忘れない」を優しく、温かく歌い奏で、ライブを締め括った。

河口恭吾

次の取組は東からセンターステージへと登場した、2年連続の出演となる河口恭吾だ。デビュー25周の河口は「皆さん、こんにちは! 今日は温かくて最高なギタージャンボリー日和でございます!」と代表曲「桜」からライブをスタートすると会場からは「おお!」と声が漏れる。桜色のペンライト揺れ、ピンクに照らされるステージ、両国国技館に春がやってきた。

情感たっぷりにギターを奏でる河口。客席はそんな彼の歌声と演奏に酔いしれている。「楽しんでいただいていますでしょうか。次は大好きな曲をカバーしようと思います」と玉置浩二の「メロディー」を優しく語りかけるように歌い始めた。極上の歌声と玉置へのリスペクトを感じるパフォーマンスにオーディエンスは歓声を上げる。

「本当にいい曲ですよね!」と少し涙を浮かべながら話す河口としっとりとした雰囲気が漂う会場だが、「次はみんなで歌って遊べる曲を」と始まった「SAY HOO!!!」で会場は一つに。手拍子とコール&レスポンスで会場が温まっていくのが分かる。「全然知らない曲なのに、こんなに大きな声で歌ってくれてありがとう!」とお茶目に歌う河口に呼応するオーディエンス。

みんなの笑顔と大クラップに包まれる中で間髪を入れず「マイ・アイデンティティー」、東京への思いを語りスタートしたラストの「バラと東京」。〈汗を流そう涙ぬぐって 自分をまだ諦めない〉と優しくも力強く歌う、最後の最後まで圧巻のライブだ、胸をグッと掴まれた。

鈴木実貴子ズ

3組目に西からメインステージに姿を表したのは、鈴木実貴子とズ(高橋イサミ)の2人からなる2ピースロックバンド・鈴木実貴子ズ。「初めましての方も多いと思うので」とバンド紹介と小話をゆるく展開する、ズ。そんな彼の話にオーディエンスは笑い声を上げる。そんなまったりした雰囲気でライブは展開すると思った矢先……、鈴木実貴子の歌声がその空気を切り裂く。

「夕やけ」からスタートしたライブ。音圧が耳を刺激する、魂が震えている、そんな感覚。ギターとドラムと声だけのはずなのに、この力強さはなんだ。続く「チャイム」でも鈴木実貴子の圧倒的な歌が響く。その力強い歌を支えるのは、ズの的確なビート。たった一声で会場の空気を掌握した。2曲を披露した後のズのMCは相変わらずまったりしていて、落ち着くけれど、「カバーをやります」と始まったエレファントカシマシの「風に吹かれて」がスタートすると、また、鈴木実貴子の歌声に心を持っていかれる。

圧巻な演奏と歌唱にオーディエンスは、酔いしれている。間髪入れずにスタートした「かかってこいよバッドエンド」をロックにソウルフルに歌い、「めっちゃ楽しいんやけど、なんなんコレ!」と鈴木実貴子が初めてMCで口を開き、矢継ぎ早にさまざまな思いを語る。

彼女たちは根っからのアーティストだ。「ライブが好き、音楽が好き」と「ファッキンミュージック」とタイトルに冠した曲を、最後に愛を込めて歌う。〈ファッキンミュージック〉と歌声が轟く。その歌声を聴いて魂が震える。彼女たちは、最高にクールで鈴木実貴子ズというバンドの血が通った圧巻のライブを披露してくれた。

竹原ピストル

しばしの休憩と新弟子オーディションでグランプリを勝ち取った石原 克の温かくも優しい歌声とギターの音色に大きな歓声と温かい拍手が送られたのち、4番手として取組に臨むのは、東から姿を現した史上最多9回目の出演となる、竹原ピストル。大きな歓声に迎え入れられると、「また出演できて嬉しいです」と言葉にして「逃がしてあげよう」からライブをスタートさせた。

「手拍子でビートを支えていただけたら」と2曲目に投下したのは、「よー、そこの若いの」。一気に会場のボルテージは上がる。オーディエンスが刻む手拍子ビート、心地良さそうに歌う竹原。一体感が生まれる両国国技館、「大切に歌わせていただきます」と西田敏行さんの「もしもピアノが弾けたなら」を歌い始める竹原。歓声が上がる会場。空に届けるように、目の前にいるオーディエンスに語りかけるように、一つ一つ言葉を大切に紡ぐように歌い奏でる。

その歌声が心に浸透していくのが分かる、優しい拍手に包まれる中、竹原は間髪を入れず「あ。っという間はあるさ」を投下。オーディエンスは呼応するようにクラップ。「ビッグマックなんてペロリだよ、の気持ちをもって」とお茶目に笑って、「Forever Young」を投下すると、つられてオーディエンスも笑顔に。〈Forever Young あの頃の君にあって Forever Young 今の君にないものなんてないさ〉と背中を押す歌詞、自然発生する拍手、多幸感が満ち溢れている。竹原の紡ぐ音と言葉に寄り添いながら、体を横に揺らすオーディエンス。

「俺のアディダス~人としての志~」で魅せた力強い言葉の羅列、「Amazing Grace」で泣いてしまったオーディエンスとのコミュニケーション、「みんな〜、やってるか!」で生まれた最高の一体感、ラストを飾った「マイウェイ」でのロングトーン。どの場面を切り取っても竹原ピストル此処に在り!という圧倒的なパフォーマンスだった。

トータス松本

次の取組は、8回目の出演となるギター侍・トータス松本。アレンジ版の「ガッツだぜ!!」のSEが流れると、会場からは大きな歓声が。西から登場した松本はステージに立つと、「こんにちは」とひと言。

ライブは、「明星」から幕を開けた。ギターとハーモニカの音色が会場を包む。さっそく、即興で歌詞を変えながら歌い、オーディエンスを沸かせるトータス松本、流石だ。歓声が上がると、会場のギアが変わった。続く「みいつけた!」では自然に発生したクラップ。一体感が増していく会場でクラップは継続中、オーティス・レディングの「HARD TO HANDLE」のカバーを小気味よく披露すると、会場からは「カッコいい!!」と黄色い声援。「ネコの曲です」と始まった「チークタイム」で魅せたロングトーン。「きゃ〜!」とまた黄色い声援。

場を掌握していく、トータス松本に大きな拍手が送られる。そんな黄色い声援に「やりづらいな〜、もう!」と笑いながら始まった「借金大王」。ブルース調のアレンジが最高にクールだ。鳴り止むことを知らないクラップ、一体感は増すばかり。そんな中で「笑えれば」を投下してくるものだから、また胸が高鳴る。〈笑えれば〉と優しく語りかけるように歌う、松本に酔いしれるオーディエンス。

最後は「また来年も呼んでもらえるように精進します」と代表曲「バンザイ~好きでよかった~」でライブを締め括った。歌詞に合わせて、バンザイするオーディエンスの姿、そしてアカペラで歌うトータス松本と〈バンザイ〉の大合唱は、今年の名場面の一つに刻まれたことだろう。

宮田和弥<JUN SKY WALKER(S)>

トーキョーギタージャンボリーの初日も終盤戦に突入。6番手として、東から姿を現したのは、宮田和弥<JUN SKY WALKER(S)>。初出演となる宮田は、入場してすぐ舞台を降りていくという小ボケをかまし、会場を笑わせる。

そんなお茶目な一面を見せてから始まった、オンステージ。1曲目の「START」から大きな歓声が会場を包む。「いくぞ!!」と高らかに声をあげて、歌い奏でる、宮田。オーディエンスはそんなパフォーマンスにクラップで応える。赤く照らされたステージ上で宮田は客席に平等に視線を送る。ギターをつま弾きながら始まった「さらば愛しき危険たちよ」。表情豊かな宮田のボーカル、ミディアムテンポのサウンドに酔いしれる。

MCでは、「アコースティックギターで革ジャンはしんどいんですよ、脱ぎます」と革ジャンを脱ぎ捨てTシャツ姿に。そして、ジュンスカ結成45周年の話や両国国技館のトイレの大きさに驚いた!と小気味なトークで会場を沸かせると、「春の歌を歌わせてください」と「白いクリスマス」を投下。ジュンスカの代表曲を繊細な歌声で歌い上げると、〈二人はいつも寄り添いあって〉と「声がなくなるまで」を続けて披露。

至極のミディアムバラードでオーディエンスを夢心地に誘うと、会場からは「『歩いていこう』をお願いします」という声。セトリに入ってないことを告げると、ワンフレーズだけ歌うという一幕も。最後は、JUN SKY WALKER(S)デビュー35周年シングル「そばにいるから」。ラスト会場で輝いたさまざまな光、「LaLaLaLa」と宮田とともに歌うオーディエンスの姿、多幸感に包まれながら、宮田和弥のライブは幕を閉じた。

安田章大

7番手に取組に臨むのは、安田章大。彼が西から登場する頃には、会場内は青いペンライトで光り輝いてる。センターステージに立つと、全方位に手を振る安田。「それでは、私の持ち時間30分でございます」と彼らしくおどけて始まったライブ。

即興での自己紹介ソング内では早速「LaLaLaLa」とシンガロングが起こる。どんな曲を歌うかアンケートを終えると、まずはグループの代名詞ともいえる「ズッコケ男道」を投下。SUPER EIGHTが初期から大切に歌ってきた、大人気曲をアコースティックで歌う。大歓声が包む中、間髪入れず「無責任ヒーロー」。〈昭和と平成 またいできました〉、「令和もね!」の掛け声もバッチリ。クラップもダンスの振りも完璧のオーディエンス。

「皆さんと楽しんでいきたいと思います!」と宣言し始まった「ワッハッハー」。力強く歌う安田に呼応するように歌うオーディエンス。この一体感、安田章大という1人のシンガーが作り上げている。「ファンのみんなが喜ぶと思って」一節だけ「Street Blues」を歌うと黄色い声援。続けてONE OK ROCKの「Wherever you are」をカバーする安田。まさに独壇場だ、確かな演奏スキルと歌唱力、圧倒的なパフォーマンスはまだまだ続く。

意外なカバー、アデルの「Hello」で魅せた透き通ったハイトーンボイス、最高だ。唐突に「ジャケ買いみたいに、2曲から選んでください」と安田は「ざわめきは嘘」、「ありのままの扉」と未発表曲のタイトルを提示。オーディエンスとコミュニケーションを取りながら、選ばれたのは「ざわめきは嘘」。未発表のオリジナル曲を情感たっぷりに歌い上げると、最後の曲へ。SUPER EIGHTの「友よ」を両国国技館にいる全員に届けるように歌う、安田。

今日、目の前にいたのはアイドルとしての彼じゃなくて、1人のシンガーとしての彼。安田章大のギター愛、音楽愛、そしてエンターテイナーとしてのスキルをこれでもかと感じる最高のライブだった。

和田唱

「J-WAVEトーキョーギタージャンボリー2025 supported by 奥村組」初日も結びの一番。最高の1日を締め括るのは、12年ぶりの出演となる、和田唱(TRICERATOPS)。東からクールに姿を現すと、ステージ上からオーディエンスに視線を送る。弦を爪弾く、ギターの音色が会場に広がる。

アルペジオが心地いい「鳥」から結びの一番は幕を開けた。情緒を揺さぶる和田の歌唱。まるで物語を読んでいるように展開していく音楽にオーディエンスは聴き入っている。演奏が終わると大拍手が会場を包み、和田は口を開く。「クリスさんの紹介にあったように初回以来の出演なんです。J-WAVEさんもっと呼んで!」と笑いを誘う。そして「安田くんの後に出てくる俺の身になって!」と言うと大歓声が。

「気持ちが通じたようだね、みんなと仲良くなれそうだ」とMC。母親である平野レミの口癖からタイトルをとったという「Heiki Heiki」を投下するとギアが一つ上がった会場、「みんなの声を聞かせて」と始まった<LaLaLa>のコール&レスポンス。オーディエンスとエネルギーや喜びの交換を楽しむ、やはり音楽は最高だなと思う。

次は、歌はなし、ギター1本で、ジャズをぶっかます和田。「Polka Dots And Moonbeams」、両国国技館が一気にジャジーな雰囲気を帯びる。このミスマッチさが妙にカッコいい。「みんなの愛を感じる」と〈愛を胸に抱いて 震えて眠れ〉とルパン三世の「愛のテーマ」を気持ちよくなって歌ってしまった和田はゲストに安田章大を呼び込む。再び、歓声に包まれる会場。TRICERATOPSの「Fever」、イントロを2人は向かい合いながら演奏。交互に歌い、音を奏でる、2人のハーモニーにオーディエンスのクラップは止まらない。安田のギターソロも飛び出し、会場のボルテージは最高潮だ。

安田章大との音を介してのコミュニケーションを楽しみ、最後に鳴り響いたのは、ルーパーを駆使しての楽曲「Raspberry」。一つ一つ音を重ねながら1曲を作り上げていく、和田。ラズベリー色の照明に照らされながら、TRICERATOPSのメジャーデビューシングルをクールに歌い上げると、ギターを掲げ「ありがとうございました!」とライブを締めた。

TGJセッション

結びの一番の後、まだまだ楽しみがあった、今年のトーキョーギタージャンボリー。TGJセッションと題し特別なセッションを我々に届けてくれるのは、トリを担当した和田唱、安田章大、宮田和弥の3人。この3人でどんな曲をやるのかというと……「ロックをやりたい」と誰でも知っている曲をやると和田が宣言。そしてなんと、今回は本日のMCであるクリス・ペプラーがベースを担当する。

なんだかさらに盛り上がってきた両国国技館。会場からは「クリス!!」と歓声が上がる。4人が織りなすグットミュージックに期待するオーディエンス。ビートルズ「I Saw Her Standing There」が会場に鳴り響く。回るセンターステージ、4人は楽しそうに音を奏でている、そんな楽しそうな雰囲気に呼応するかのように、オーディエンスも体を揺らす。

それぞれの歌声、ギター、ベース、ハーモニカ、タンバリン、これぞセッション、音をハブにみんなを巻き込んで楽しむ。大歓声と大拍手、最高の演奏と最高の雰囲気。「J-WAVEトーキョーギタージャンボリー2025 supported by 奥村組」の初日は大団円を迎え、オーディエンスの多幸感に満ち溢れた余韻が、いつまでも会場を漂っていた。
(文=笹谷 淳介 photo by 上飯坂一/ニッタ ダイキ)

■ラジオオンエア情報
イベントの模様をJ-WAVEの特番内で放送いたします。
放送局: J-WAVE(81.3FM)
タイトル:J-WAVE SPECIAL OKUMURAGUMI presents TOKYO GUITAR JAMBOREE 2025
放送日時:2025年3月19日(水)20:00~24:00
https://www.j-wave.co.jp/special/guitarjamboree2025/

■TVオンエア情報
イベントの模様を2回に分けてBS朝日にて放送いたします。
放送局: BS朝日
放送日時:
①2025年3月20日(木・祝)17:00~19:00 ~第一夜・桜らんまん編~
②2025年3月22日(土)25:00~27:00 ~第二夜・夜ふかし花見編~
https://www.bs-asahi.co.jp/guitarjamboree2025/

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