スチャダラパーのメンバー・Boseが、新曲の制作エピソードや、人生の転機となった出来事を語った。
Boseが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『BLUE IN GREEN』(ナビゲーター:甲斐まりか)のワンコーナー「LIFE WITH GROOVE」。ここでは4月8日(土)のオンエアをテキストで紹介する。
Bose:ロボ宙さんは20代前半ぐらいからずっと仲良くしているラッパーです。LUVRAWくんはトークボックスという、口にホースみたいなのをくわえてロボットのような声を出すプレイヤーなんですよね。有名なLUVRAWくんをフィーチャリングして、ちょっと未来感のある曲をやってみました。
甲斐:曲をかけた瞬間からトークボックスが始まるので、曲の雰囲気がパっとできあがりますよね。
Bose:ああいったプレイをできる人って限られているんですよ。それぞれに味があるんですけど、LUVRAWくんがやっている曲が好きなんで、自分らの曲に入れてもらえたらいいなと思って一緒に作りました。
甲斐:トークボックスを入れたいと思ってオファーをしたのでしょうか?
Bose:そうですね。このあとライブもやるんですけど、ライブにも参加してもらって新曲と他の曲もトークボックスでできたらいいなという思いがあり、まずは1曲作ってみようということでできたのがこの曲です。
甲斐:トラックとかメロディー制作は最初からLUVRAWさんが関わっていたのでしょうか?
Bose:SHINCOが作った大枠のものがあって、それをお互い「こんなメロディーどうですか?」というやり取りをほぼリモートでやりました。
甲斐:トラックがスペイシーな、サイバー感がありますけども、歌詞の面ではキーとなるテーマとかワードは曲の雰囲気に合わせて書かれたのでしょうか?
Bose:今回のライブのテーマが「スチャダラ2090」という、遠い未来を設定してやってみようっていうのが最初に決まっていたんですね。2090年の未来ってあまり想像できないんですけど、SF映画で観たようなもののもっと先で鳴っている音楽はどんなものだろうとイメージしました。あと、アニメでは前からあるけど映画でも「タイムリープもの」、時を超えてあの時に戻って何度もやり直すっていうのが歌詞に入ったら面白いなと思ったんです。今いる自分たちも何度目かを繰り返してここにたどり着いているのかなと、そういうテーマで作りました。
甲斐:なるほど!
Bose:現在って実は自分たちが考えていた未来にいるじゃないですか。2023年ってSFの世界の年代に入っているなと思うんです。でも実際にその年になってみるとあまり変わっていないっていうか。未来だけど服装もあまり変わっていないとか、そういうのもテーマになったりして考えましたね。未来になっても服の襟がとんがったりしないイメージ(笑)。昔だと未来で銀色の服を絶対着てたじゃないですか。未来だけどあまり変わってないなっていうのがテーマになりました。
Bose:30年以上前ですけど、自分たちでラップをやり始めて、カセットテープを送ってコンテストに出場したことがあるんですね。それまでは知らない人の前でライブをやったことがなくて、そのときはコンテストを見に来ているお客さん数百人が集まるところでパフォーマンスをしたんですけど、それがうまいことウケたんですよ。ウケたことで審査員たちに褒めてもらい、その瞬間にスイッチが入れ替わった感じです。
甲斐:そのときの経験が自信となったわけですか?
Bose:そうですね。それまでは自分たちのやっていることが面白いのかどうか評価されていないから。自分たちは面白いと思っているけど、ウケた経験はなかったので。DJのテクニックを競うコンテストだったんですけど、そこにラップする人が何人かいて、みんなわりとテクニカルなことをしていたんですね。
コンテストで目立つための手段として、ドラマ『太陽にほえろ!』の曲に合わせてラップを披露したという。
Bose:完全に飛び道具だから絶対にウケると思ってやったら見事にウケました。審査員にいとうせいこうさんや高木 完さんなどの有名な方たちがいっぱいいてバカウケしてくれて、そこで完全に人生が変わりましたね。それがなかったらデビューするきっかけがなかったと思います。
甲斐:コンテストがアーティストになるきっかけだったんですね。
Bose:そうですね。そこから出会いがどんどん繋がっていって、次の年にCDを作ることになったんですよね。
甲斐:いとうせいこうさんからはどんな言葉をかけられたのですか?
Bose:せいこうさんはもともとお笑いもやってるしラップもやってたんです。僕らはラップの内容も面白くて曲も変ということで、「バカなやつが出てきた」みたいな感じで爆笑してくれたんですよね。うまいこと刺さってくれました(笑)。
甲斐:そのときの遊び心が今でも曲づくりに?
Bose:完全にそのイメージでデビューしたので、自分たちが思う日本のファンクとか懐かしくてカッコいい曲みたいなのを使ってラップするのがいいかなと思ったんです。やっぱり、いまだにそれがずっとテーマですね。
Bose:ANIさんとは渋谷にあるデザインの専門学校の同級生だったんですね。当時はデザイナーとかイラストレーターといったクリエイターの仕事に憧れていて、かつサブカル寄りでした。今でこそサブカルって当たり前になっているけど、当時はみうらじゅんさんとか久住昌之さんとかが若手で面白いことをやっていて。そういう人たちに憧れて、デザイン学校にはそういう人がいっぱいいるのかなと思って入ったけど、意外とそうでもなくて。それこそラップが好きとか。学校でANIと会ったら自分と同じようなものが好きですごく仲良くなって、遊んでいるなかで「暇だからラップでもやる?」ってラップグループを作りました(笑)。その出会いがなかったらラップをやってなかったですね。
甲斐:その集まりから30年以上経った今でも関係性は変わらないですか?
Bose:あまり変わらないです。いい部分も悪い部分も結局学生時代の友だち。当時「あのビデオやばくない?」みたいなことを長電話で話していて、それをいまだにやっています(笑)。今は「Netflixのアレ観た?」になっていますね(笑)。
甲斐:本当に変わらない(笑)。
Bose:当時、SHINCOとはANIの弟として知り合ったんですよね。ANIのところに遊びに行くと弟がいて、「弟もDJやるんだ」とか言って、一緒にスケートボードやったりDJやったりしてっていう関係がいまだに変わらないっていう。「友だちとその弟」の関係が続いてるって感じですね。
スチャダラパーは4月16日(日)より「祝・日比谷野音100周年 スチャダラ2090」を開催予定。会場は日比谷公園大音楽堂。詳細は公式ホームページをチェック。
スチャダラパーの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
『BLUE IN GREEN』ワンコーナー「LIFE WITH GROOVE」では、ゲストの今を形作った出会いや体験を訊く。放送時間は12時55分ごろから。
Boseが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『BLUE IN GREEN』(ナビゲーター:甲斐まりか)のワンコーナー「LIFE WITH GROOVE」。ここでは4月8日(土)のオンエアをテキストで紹介する。
2090年の近未来をイメージして楽曲を制作
4月5日、スチャダラパーは新曲『リンネリンネリンネ feat. ロボ宙 & LUVRAW』を配信リリースした。楽曲に参加したのは、盟友のロボ宙と初のコラボとなるLUVRAWだ。Bose:ロボ宙さんは20代前半ぐらいからずっと仲良くしているラッパーです。LUVRAWくんはトークボックスという、口にホースみたいなのをくわえてロボットのような声を出すプレイヤーなんですよね。有名なLUVRAWくんをフィーチャリングして、ちょっと未来感のある曲をやってみました。
甲斐:曲をかけた瞬間からトークボックスが始まるので、曲の雰囲気がパっとできあがりますよね。
Bose:ああいったプレイをできる人って限られているんですよ。それぞれに味があるんですけど、LUVRAWくんがやっている曲が好きなんで、自分らの曲に入れてもらえたらいいなと思って一緒に作りました。
甲斐:トークボックスを入れたいと思ってオファーをしたのでしょうか?
Bose:そうですね。このあとライブもやるんですけど、ライブにも参加してもらって新曲と他の曲もトークボックスでできたらいいなという思いがあり、まずは1曲作ってみようということでできたのがこの曲です。
甲斐:トラックとかメロディー制作は最初からLUVRAWさんが関わっていたのでしょうか?
Bose:SHINCOが作った大枠のものがあって、それをお互い「こんなメロディーどうですか?」というやり取りをほぼリモートでやりました。
甲斐:トラックがスペイシーな、サイバー感がありますけども、歌詞の面ではキーとなるテーマとかワードは曲の雰囲気に合わせて書かれたのでしょうか?
Bose:今回のライブのテーマが「スチャダラ2090」という、遠い未来を設定してやってみようっていうのが最初に決まっていたんですね。2090年の未来ってあまり想像できないんですけど、SF映画で観たようなもののもっと先で鳴っている音楽はどんなものだろうとイメージしました。あと、アニメでは前からあるけど映画でも「タイムリープもの」、時を超えてあの時に戻って何度もやり直すっていうのが歌詞に入ったら面白いなと思ったんです。今いる自分たちも何度目かを繰り返してここにたどり着いているのかなと、そういうテーマで作りました。
甲斐:なるほど!
Bose:現在って実は自分たちが考えていた未来にいるじゃないですか。2023年ってSFの世界の年代に入っているなと思うんです。でも実際にその年になってみるとあまり変わっていないっていうか。未来だけど服装もあまり変わっていないとか、そういうのもテーマになったりして考えましたね。未来になっても服の襟がとんがったりしないイメージ(笑)。昔だと未来で銀色の服を絶対着てたじゃないですか。未来だけどあまり変わってないなっていうのがテーマになりました。
コンテストでの評価が人生を変えた
Boseにとって、ターニングポイントとなった出来事は何だったのだろう?Bose:30年以上前ですけど、自分たちでラップをやり始めて、カセットテープを送ってコンテストに出場したことがあるんですね。それまでは知らない人の前でライブをやったことがなくて、そのときはコンテストを見に来ているお客さん数百人が集まるところでパフォーマンスをしたんですけど、それがうまいことウケたんですよ。ウケたことで審査員たちに褒めてもらい、その瞬間にスイッチが入れ替わった感じです。
甲斐:そのときの経験が自信となったわけですか?
Bose:そうですね。それまでは自分たちのやっていることが面白いのかどうか評価されていないから。自分たちは面白いと思っているけど、ウケた経験はなかったので。DJのテクニックを競うコンテストだったんですけど、そこにラップする人が何人かいて、みんなわりとテクニカルなことをしていたんですね。
コンテストで目立つための手段として、ドラマ『太陽にほえろ!』の曲に合わせてラップを披露したという。
Bose:完全に飛び道具だから絶対にウケると思ってやったら見事にウケました。審査員にいとうせいこうさんや高木 完さんなどの有名な方たちがいっぱいいてバカウケしてくれて、そこで完全に人生が変わりましたね。それがなかったらデビューするきっかけがなかったと思います。
甲斐:コンテストがアーティストになるきっかけだったんですね。
Bose:そうですね。そこから出会いがどんどん繋がっていって、次の年にCDを作ることになったんですよね。
甲斐:いとうせいこうさんからはどんな言葉をかけられたのですか?
Bose:せいこうさんはもともとお笑いもやってるしラップもやってたんです。僕らはラップの内容も面白くて曲も変ということで、「バカなやつが出てきた」みたいな感じで爆笑してくれたんですよね。うまいこと刺さってくれました(笑)。
甲斐:そのときの遊び心が今でも曲づくりに?
Bose:完全にそのイメージでデビューしたので、自分たちが思う日本のファンクとか懐かしくてカッコいい曲みたいなのを使ってラップするのがいいかなと思ったんです。やっぱり、いまだにそれがずっとテーマですね。
スチャダラパーメンバーとの関係性はずっと変わらない
Boseは人生に大きな影響を与えた人物として、スチャダラパーのメンバー・ANIを挙げた。Bose:ANIさんとは渋谷にあるデザインの専門学校の同級生だったんですね。当時はデザイナーとかイラストレーターといったクリエイターの仕事に憧れていて、かつサブカル寄りでした。今でこそサブカルって当たり前になっているけど、当時はみうらじゅんさんとか久住昌之さんとかが若手で面白いことをやっていて。そういう人たちに憧れて、デザイン学校にはそういう人がいっぱいいるのかなと思って入ったけど、意外とそうでもなくて。それこそラップが好きとか。学校でANIと会ったら自分と同じようなものが好きですごく仲良くなって、遊んでいるなかで「暇だからラップでもやる?」ってラップグループを作りました(笑)。その出会いがなかったらラップをやってなかったですね。
甲斐:その集まりから30年以上経った今でも関係性は変わらないですか?
Bose:あまり変わらないです。いい部分も悪い部分も結局学生時代の友だち。当時「あのビデオやばくない?」みたいなことを長電話で話していて、それをいまだにやっています(笑)。今は「Netflixのアレ観た?」になっていますね(笑)。
甲斐:本当に変わらない(笑)。
Bose:当時、SHINCOとはANIの弟として知り合ったんですよね。ANIのところに遊びに行くと弟がいて、「弟もDJやるんだ」とか言って、一緒にスケートボードやったりDJやったりしてっていう関係がいまだに変わらないっていう。「友だちとその弟」の関係が続いてるって感じですね。
スチャダラパーは4月16日(日)より「祝・日比谷野音100周年 スチャダラ2090」を開催予定。会場は日比谷公園大音楽堂。詳細は公式ホームページをチェック。
スチャダラパーの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
『BLUE IN GREEN』ワンコーナー「LIFE WITH GROOVE」では、ゲストの今を形作った出会いや体験を訊く。放送時間は12時55分ごろから。
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2023年4月15日28時59分まで
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番組情報
- BLUE IN GREEN
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甲斐まりか