次世代を担う新人アーティストを、豪華クリエイター・プロデューサー陣が発掘し、メンターとなって育成するJ-WAVEの音楽プロジェクト「J-WAVE MUSIC ACCELERATOR PROGRAM」通称「MAP」。メンターの一人である音楽コンシェルジュ・ふくりゅうが聞き手を務める、審査を勝ち抜いた8組のアーティストへのインタビュー連載をお届けする。
今回は、今年20歳のシンガーソングライター・雫(しずく)へのインタビューを紹介する。アコースティックギターの弾き語りスタイルで、せつなくポップな感情に訴えかける楽曲を手掛ける雫。彼女が創作活動をはじめたきっかけや憧れのアーティスト、また、音楽を届ける上でのスタンスなどを、ふくりゅうが紐解く。
雫:小学生の頃に、はじめて自作の曲を作ったことがきっかけでした。
ふくりゅう:小学生で作曲をするなんてすごいですね!
雫:いや、全然そんな大したものではなく、海にいるクジラと、時間の九時を掛けた、教育番組で流れていそうな曲を作っただけで(笑)。当時は、学校で作文や詩を書く国語の授業なども楽しくて、「私はきっと作曲や作詞が好きなんだな」とぼんやりと思っていたりもして。とはいえ、恥ずかしかったから、「音楽活動をやりたい」とは周囲にアピールしていませんでした。初めて第三者にハッキリと伝えられたのは、高校生の進路相談のときで、それをきっかけに周りに言うようになりましたね。
ふくりゅう:雫さんは「海外で通用するシンガーソングライター」になりたいそうですね。ご自身の中で「海外で通用するシンガーソングライター」とはどんなイメージなのでしょうか?
雫:まだ漠然としていて大きすぎる夢ではあるんですけど、国境を越えても通じる音楽を作りたいと考えています。私自身、最近になって様々な国の楽曲を聴くようになり、その中で、言葉はわからなくてもサウンドで感動することや、ちょっと日本語に疲れてしまったときに落ち着いた気分になることがあって。そんなふうに、言葉の壁を越えて何かを伝えられることってすごく素敵だと思うので、私も世界で活躍するアーティストになりたいという願望があるんです。
ふくりゅう:では、これまでどんなアーティストに憧れたり影響を受けてきましたか?
雫:一番影響を受けているのは、幼少期から父の車で聴いていた西野カナさんやいきものがかりさん、aikoさん、miwaさんです。日本の女性アーティストの方が多いですね。
ふくりゅう:こうした好きなアーティストがたくさんいる中で、自分らしい音楽を作るためにどんなことを大切にされていますか?
雫:「伝わってほしい」という押しつけをしないようにしていて。音楽って、人それぞれで受け取り方が違うじゃないですか。だからこそ、私の歌を耳にした誰かが好きなように受け取ってくれればそれで良いと思いながら曲を作っています。
ふくりゅう:たしかに今の時代、ナチュラルな、いい距離感を取りながらリスナーと寄り添うことがアーティストにとって大事な要素かもしれませんね。とは言いつつも、サウンドを聴いているとけっこう、圧がありますよね(笑)。
雫:言われてみれば、矛盾してますね(笑)。
ふくりゅう:いやいや、何となく“刺さるメロディ”というか。攻めている感があるように感じます。雫さんは今、アコースティックギターで音楽作りをしているそうですが、楽曲制作時に“他の音が鳴っている感覚”みたいなものはありますか?
雫:そうですね。弾ける楽器がアコギしかなく、作曲の手段が一つに限られているんですけど、ただ「ここでこういう音が鳴ったらいいな」というのは、無意識に想像してしまいます。
ふくりゅう:雫さんの楽曲にはアコースティックだけじゃない、ポップソングの匂いを感じます。なので、ギターだけではなく、自分で表現したり、あるいは、マニピュレーターの方などと一緒に作品を作り始めたりしたら、どんなものが生まれるのか今から楽しみです。
雫:ありがとうございます。
ふくりゅう:「MAP」プロジェクトでは、NFTの活用が一つの重要なテーマとなっています。NFTやメタバースなどが音楽と密接に連携しつつある今、雫さんは最新テクノロジーをどのように音楽と絡めて活用すべきとお考えですか?
雫:正直なところ、NFTと聞いたときに全然わからなくて。自分なりにネットなどで調べてみたりしたものの、今私ができるNFTの活用の仕方って全然思い浮かばないんですよね。でも、テクノロジーを活用して、バーチャルの世界の中でアーティストそれぞれのホームが集まった「アーティストミュージアム」みたいなものが、『どうぶつの森』みたいなイメージでできたら、すごく面白いんじゃないかと勝手に考えたりしています。
MAPの今後は、公式サイトまで。
・「J-WAVE MUSIC ACCELERATOR PROGRAM」公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/map/
(構成=小島浩平)
今回は、今年20歳のシンガーソングライター・雫(しずく)へのインタビューを紹介する。アコースティックギターの弾き語りスタイルで、せつなくポップな感情に訴えかける楽曲を手掛ける雫。彼女が創作活動をはじめたきっかけや憧れのアーティスト、また、音楽を届ける上でのスタンスなどを、ふくりゅうが紐解く。
初めて曲を作ったのは小学生の頃
ふくりゅう:現在、ギターの弾き語りというスタイルで活動をされていますが、そもそも創作活動を始めるきっかけは何だったのでしょうか?雫:小学生の頃に、はじめて自作の曲を作ったことがきっかけでした。
ふくりゅう:小学生で作曲をするなんてすごいですね!
雫:いや、全然そんな大したものではなく、海にいるクジラと、時間の九時を掛けた、教育番組で流れていそうな曲を作っただけで(笑)。当時は、学校で作文や詩を書く国語の授業なども楽しくて、「私はきっと作曲や作詞が好きなんだな」とぼんやりと思っていたりもして。とはいえ、恥ずかしかったから、「音楽活動をやりたい」とは周囲にアピールしていませんでした。初めて第三者にハッキリと伝えられたのは、高校生の進路相談のときで、それをきっかけに周りに言うようになりましたね。
ふくりゅう:雫さんは「海外で通用するシンガーソングライター」になりたいそうですね。ご自身の中で「海外で通用するシンガーソングライター」とはどんなイメージなのでしょうか?
雫:まだ漠然としていて大きすぎる夢ではあるんですけど、国境を越えても通じる音楽を作りたいと考えています。私自身、最近になって様々な国の楽曲を聴くようになり、その中で、言葉はわからなくてもサウンドで感動することや、ちょっと日本語に疲れてしまったときに落ち着いた気分になることがあって。そんなふうに、言葉の壁を越えて何かを伝えられることってすごく素敵だと思うので、私も世界で活躍するアーティストになりたいという願望があるんです。
楽曲制作は、リスナーに「伝わってほしい」と押しつけない
雫:一番影響を受けているのは、幼少期から父の車で聴いていた西野カナさんやいきものがかりさん、aikoさん、miwaさんです。日本の女性アーティストの方が多いですね。
ふくりゅう:こうした好きなアーティストがたくさんいる中で、自分らしい音楽を作るためにどんなことを大切にされていますか?
雫:「伝わってほしい」という押しつけをしないようにしていて。音楽って、人それぞれで受け取り方が違うじゃないですか。だからこそ、私の歌を耳にした誰かが好きなように受け取ってくれればそれで良いと思いながら曲を作っています。
ふくりゅう:たしかに今の時代、ナチュラルな、いい距離感を取りながらリスナーと寄り添うことがアーティストにとって大事な要素かもしれませんね。とは言いつつも、サウンドを聴いているとけっこう、圧がありますよね(笑)。
雫:言われてみれば、矛盾してますね(笑)。
ふくりゅう:いやいや、何となく“刺さるメロディ”というか。攻めている感があるように感じます。雫さんは今、アコースティックギターで音楽作りをしているそうですが、楽曲制作時に“他の音が鳴っている感覚”みたいなものはありますか?
雫:そうですね。弾ける楽器がアコギしかなく、作曲の手段が一つに限られているんですけど、ただ「ここでこういう音が鳴ったらいいな」というのは、無意識に想像してしまいます。
ふくりゅう:雫さんの楽曲にはアコースティックだけじゃない、ポップソングの匂いを感じます。なので、ギターだけではなく、自分で表現したり、あるいは、マニピュレーターの方などと一緒に作品を作り始めたりしたら、どんなものが生まれるのか今から楽しみです。
雫:ありがとうございます。
ふくりゅう:「MAP」プロジェクトでは、NFTの活用が一つの重要なテーマとなっています。NFTやメタバースなどが音楽と密接に連携しつつある今、雫さんは最新テクノロジーをどのように音楽と絡めて活用すべきとお考えですか?
雫:正直なところ、NFTと聞いたときに全然わからなくて。自分なりにネットなどで調べてみたりしたものの、今私ができるNFTの活用の仕方って全然思い浮かばないんですよね。でも、テクノロジーを活用して、バーチャルの世界の中でアーティストそれぞれのホームが集まった「アーティストミュージアム」みたいなものが、『どうぶつの森』みたいなイメージでできたら、すごく面白いんじゃないかと勝手に考えたりしています。
MAPの今後は、公式サイトまで。
・「J-WAVE MUSIC ACCELERATOR PROGRAM」公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/map/
(構成=小島浩平)