幾田りら×miletが対談 「歌詞と作曲の関係」を語り合う

幾田りらとmiletが3月26日(土)、J-WAVEで対談。幾田の音楽ルーツや曲作り、ライブへの想いなどについて語り合った。

ふたりが対談したのは、J-WAVE(81.3FM)×「MUSIC FUN !」連動企画である、深夜の音楽座談プログラム『WOW MUSIC』。3月のマンスリープレゼンターはmiletが担当。

物心がつく前から音楽に触れていた

まずは幾田の音楽ルーツについて話を聞くことに。

milet:幾田さんの音楽のスタートって、いつ、どんなシチュエーションでしたか?

幾田:音楽に触れたタイミングは本当に小さいころで、物心つく前ぐらいなので、記憶としてははっきりときっかけを覚えているわけじゃないんです。父がずっと家でギターの弾き語りとかをしている感じの家庭だったので、自然と歌を歌うことが好きで、ずっと「歌手になりたい」って、いつから思ってたんだろうな、というぐらい昔から思っていて。自然と、という感じです。

milet:ナチュラルに音楽にあふれた家庭で育ったんですね。ご両親へのお手紙の内容が歌になったこともあると聞きました。

幾田:小学校5年生か6年生ぐらいのときのホワイトデーに、父が「母に曲をプレゼントしたいから、そのための歌詞をバレンタインデーに自分にくれないか」と言われて、ホワイトデーに完成した曲があります。そのとき父は単身赴任で家にいなかったので、CD音源が届きました。

milet:すてき!

幾田:パソコンしか音楽を聴けるものが家になくて、パソコンの前にみんなで座って聴きました。

milet:りらさんも聴いたんですか?

幾田:はい、すごくよかったです。それまでは人の作った歌を歌うことしかやってきてなかったですし、人が作った歌を聴くことしかしてこなかったんですけど、身近な人が自分たちで作った詞とメロディで歌って、感動し合ってるみたいな姿を身近で見て、「自分たちで作る歌ってすごくハートフルだな」と思って。そこがわりときっかけで「シンガーソングライターになりたいな」と思いました。

「曲作り」を語る。歌詞と曲、順番は?

続いてのテーマは曲作りについて。幾田はもともとギターで曲を作っていたが、最近では小学校1年生から中学校2年生のころまで習っていたピアノでも作るようになったそうだ。

幾田:ギターだと手グセがついちゃうので、本当になにも考えずに楽器も持たずに歌ったりすることも多いですね。

milet:歌詞とメロディはどちらが先ですか?

幾田:昔はわりと歌詞が先のことも多かったんですけど、2021年あたりからはメロディが先だったりします。

milet:平原綾香さんと対談したとき、平原さんはずっとメロディから作っていたけど、最近は歌詞からが多いと言っていて、(幾田とは)逆でした。なんでそこが変わったんでしょうか?

幾田:音楽に対する考え方が若干、この1、2年で変わってきて。音で聴いて気持ちいいメロディから作っていくことが自分的にハマったというか。言葉の発音とかも含めて音で聴いて気持ちいいものがいいなと思ってきて。あとは同時にできることもあります。歌いながらメロディと一緒に言葉が出てきて、その言葉をそのまま歌詞に使うこともけっこうありますね。

miletはメロディ先行で曲作りをすることが多く、最近はプロデューサーとふたりでスタジオに入り、セッション形式で曲作りをしているそうだ。「あまり時間をかけて曲作りをしたくない」というこだわりもあるのだという。

milet:「いまだから歌いたい歌」とか音みたいなのがあったりすると、それをキャッチしたくなるんです。そのときにふり絞れるものを全部出したくて、私はセッションという形が好きです。でもときどき、メロディと歌詞が同時に出てくることはあって、そういうときの歌詞のメッセージ性は、音から作っているものよりも重いというか、聴いてくれる人に「言葉を届けたい」という想いが先にきているものがあるなと。曲の役割によって違うのかもしれないですよね。

幾田:そうですね、本当に。

milet:音楽ってファッションにもなるじゃないですか。だからファッションとしても楽しんでほしい音楽を届ける場合と、一言一言をみんなに受け取ってほしい曲を届けるときって、制作過程から自分の意気込みみたいなのが違うのか、もしかしたらそこから順番とかが違うのかもしれないですね。

幾田はE-girlsの元メンバーの伶(鷲尾伶菜)に『宝石 feat. 幾田りら』を楽曲提供。自身の曲を作るときとアーティストへの提供では意識が異なるのだという。

伶 『宝石 feat. 幾田りら』×360 Reality Audio ミュージックビデオ

幾田:アーティストさんにとって自分の子どもみたいに思ってほしいなという部分がすごくあるので、アーティストさんがどんな方向性で曲を歌いたいかはあらかじめ聞かせていただいて、その上で自分との共通点を探すというか。伶さんも、ずっとグループで活動されて、そこからソロに転向されたということがあって、私もYOASOBIの顔とソロの幾田りらという、ふたつの顔があったり、あとは「ぷらそにか」から卒業してソロの自分があったりするので、旅立ちみたいなのをテーマにしたら、お互いの深いところと繋がり合っていい曲ができるんじゃないかなと思って。そういう感覚って自分ひとりで作っているときには生まれなかったりするので、楽曲提供って面白いなと思いました。

初のライブがオンラインで戸惑いも

幾田はYOASOBIのボーカルとしても活躍。初のライブとなったオンライン配信ライブ「KEEP OUT THEATER」について振り返った。

幾田:シチュエーションが工事現場で。誰も経験したことがないような場所で、ありがたいことにやらせていただいて。でも目の前にお客さんがいるわけではないので、画面の向こうの人に届けるなかで、「気持ちはどこに向かっていけばいいんだろう」みたいな、ライブに向けて最初は戸惑いもありました。でも始まってしまうと「楽しかったな」という印象のほうが大きくて。

milet:すごい! 初ライブで「楽しい」と思えて。緊張はしましたか?

幾田:メチャメチャしました。2021年12月に初めて有観客ライブを日本武道館でやらせていただいたんですけど、その有観客ライブよりオンラインライブのほうが、お客さんが目の前にいないので「ちゃんと届いているのかな?」って不安による緊張がけっこうありました。

milet:初めてというのもありますしね。でもすごくかっこよかったな、あのシチュエーション。あの場所は音の聴こえ方はどうでしたか?

幾田:イヤホンをして歌っている感じ(笑)。逆に普段生活しながら歌っているような感じではありました。ただ環境としては真冬の2月だったので大変さはありました。

milet:寒さのなかで歌っても、歌い始めたらあまり気にならなくなります?

幾田:そうですね、アドレナリンが出て、あのなかでもたぶん汗をかいてました。

最近はテレビへの露出も増えた幾田だが、最初のテレビ出演である『NHK紅白歌合戦』の緊張を越えることは一生ないだろうと振り返り、miletのパフォーマンスに救われたと明かした。

幾田:『紅白』が始まってmiletさんが歌われているのを中継先で観させていただいたときに、本当に勇気をもらったんです。miletさんがNHKの会場でひとりでマイクを持って堂々と歌われている姿が胸に響いて。「同じ初出演という状況のなかでmiletさんがNHKホールでこんなに頑張ってる」と思って勇気をもらって。ちょうどmiletさんの出番が終わってから準備をしたので、最後にmiletさんを観られたことが大きかったです。

milet:うれしいです。いろいろありながらも2021年は日本武道館でライブをされて。いやあ、かっこよかった! 私はオンラインで拝見しました。衣装もステキで。

幾田:私の2倍ぐらいある衣装でド派手に(笑)。

milet:りらちゃんの表情が、お客さんがいるのが本当にうれしそうで。お客さんが目の前にいる人って、生で伝えられるうれしさが表情から見てとれるとわかって。やっぱり気持ちは違いましたか?

幾田:オンラインライブはオンラインライブのやり方があって、そこでの一番ステキな形を求めているんですけど、有観客で実際にお客さんを前にしたときに、やっぱりコミュニケーションをとれるのがすごく幸せで、「ライブって最高だな」という気持ちになって。ライブって歌っている側も愛を届けられるし、ファンのみなさんも愛を届けてくれている、直接愛を交換し合うというか、プレゼント交換し合うような場所だなと改めて感じて、「ライブいいなあ」ってなりました。

『WOW MUSIC』はJ-WAVEで土曜24時-25時。また、『MUSIC FUN !』のYouTubeページには、同番組のトーク動画のほか、ミュージシャンやプロデューサーによる音楽の話が数多く配信されている。

・『MUSIC FUN !』のYouTubeページ
https://www.youtube.com/c/musicfun_jp
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2022年4月2日28時59分まで

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毎週土曜
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