「若者のラジオ離れ」と言われて久しい今も、熱心な若いリスナーはいる。音楽、映画などエンターテインメントのアクセスが容易になったこの時代に、彼らはなぜラジオを愛するのだろうか?
J-WAVE の大学生・専門学生コミュニティ「J-WAVE WACODES」がラジオの思い出を語る連載「わたしとラジオ」。家族と車のなかで、災害時の情報源として、深夜にこっそり夜更かしして……それぞれのラジオとの思い出から、世代を問わないラジオの普遍的な価値を探る。
今回担当するのは、大学4年生のロンロン。身近な存在ではなかったラジオに魅了されたきっかけは? ラジオを聴き始めて得た気づきを語った。(J-WAVE NEWS 編集部)
【前回記事】
J-WAVEは「カルチャーの教科書」だった 大学生が感じる“ラジオならではの良さ”とは
https://news.j-wave.co.jp/2022/01/post-9068.html
子どもの頃、再生機器を持っていなかったわたしにとってラジオは少し縁遠いもので、年に一度、車でおばあちゃんの家に行くときに、好きなアーティストのラジオ番組に周波数を合わせる程度だった。
到底ラジオっ子とは言えない。
そんなわたしが本格的にラジオを聴きはじめるきっかけとなったのが、J-WAVEでパスピエがナビゲートしていた『THE KINGS PLACE』だった。楽曲はよく聴いていたけれど、当時彼らはメディアに顔を出さずに活動していたから、メンバーの人柄までは知らなかった。だけどこの番組を聴くことで、話し方や考え方、さらには好きな音楽から彼らの人柄を知ることができた。音声だけで人柄まで感じとれるところにラジオのおもしろみを感じて、その頃からほかの番組もコンスタントに聴くようになった。
そのあと、さらにラジオの深みにはまっていくきっかけとなったのがニッポン放送の『朝井リョウ・加藤千恵のオールナイトニッポン0』。それまでわたしがラジオへ抱いていた印象は、テレビと同じようにアーティストや芸人、俳優などいわゆる「芸能人」がパーソナリティを務めているものだった。それゆえ、小説家がレギュラー番組を持つことの衝撃は大きかった。以前からふたりの著作を読んでいたし、絶対に聴こうと思った。
当時のわたしにとってはニュータイプのラジオ。いろいろ新しい発見があったけれど、とくに惹かれたのは一つひとつの言葉選びだったように思う。彼らの著作でも言葉の使い方が好きだったけれど、彼らが日常的に言葉に気を使っているのだ、という気づきは大きな発見だった。これを機に、わたしも日常的に一つひとつの言葉を意識しながら話すようになり、話すのが、そして生きるのがより楽しくなったような気がする。言葉にすこし工夫を加えるだけで、世界をより鮮明に表現できるのだ、と。よく考えると、今でも語り手の言葉選びがラジオ番組を聴き続けるか否かの基準になっているような気もする。
ラジオとの出会いは遅かったけれど、もっと早く出会っていれば……!と後悔したことはない。当たり前の存在ではなかったからこその気づきがあったし、自分が興味を持ったタイミングで聴きはじめてちょうどよかったとすら思っている。ラジオデビューはいつからだって遅くない。
ホームページ:https://www.j-wave.co.jp/special/wacodes/
Twitter:https://twitter.com/jwavewacodes
Instagram:https://www.instagram.com/jwavewacodes/
J-WAVE の大学生・専門学生コミュニティ「J-WAVE WACODES」がラジオの思い出を語る連載「わたしとラジオ」。家族と車のなかで、災害時の情報源として、深夜にこっそり夜更かしして……それぞれのラジオとの思い出から、世代を問わないラジオの普遍的な価値を探る。
今回担当するのは、大学4年生のロンロン。身近な存在ではなかったラジオに魅了されたきっかけは? ラジオを聴き始めて得た気づきを語った。(J-WAVE NEWS 編集部)
【前回記事】
J-WAVEは「カルチャーの教科書」だった 大学生が感じる“ラジオならではの良さ”とは
https://news.j-wave.co.jp/2022/01/post-9068.html
年に一度しか聴くことのなかったラジオにハマったきっかけ
わたしがラジオを聴く理由は、いろんな人のいろんな生活や考えが垣間見えるからだと思う。子どもの頃、再生機器を持っていなかったわたしにとってラジオは少し縁遠いもので、年に一度、車でおばあちゃんの家に行くときに、好きなアーティストのラジオ番組に周波数を合わせる程度だった。
到底ラジオっ子とは言えない。
そんなわたしが本格的にラジオを聴きはじめるきっかけとなったのが、J-WAVEでパスピエがナビゲートしていた『THE KINGS PLACE』だった。楽曲はよく聴いていたけれど、当時彼らはメディアに顔を出さずに活動していたから、メンバーの人柄までは知らなかった。だけどこの番組を聴くことで、話し方や考え方、さらには好きな音楽から彼らの人柄を知ることができた。音声だけで人柄まで感じとれるところにラジオのおもしろみを感じて、その頃からほかの番組もコンスタントに聴くようになった。
そのあと、さらにラジオの深みにはまっていくきっかけとなったのがニッポン放送の『朝井リョウ・加藤千恵のオールナイトニッポン0』。それまでわたしがラジオへ抱いていた印象は、テレビと同じようにアーティストや芸人、俳優などいわゆる「芸能人」がパーソナリティを務めているものだった。それゆえ、小説家がレギュラー番組を持つことの衝撃は大きかった。以前からふたりの著作を読んでいたし、絶対に聴こうと思った。
当時のわたしにとってはニュータイプのラジオ。いろいろ新しい発見があったけれど、とくに惹かれたのは一つひとつの言葉選びだったように思う。彼らの著作でも言葉の使い方が好きだったけれど、彼らが日常的に言葉に気を使っているのだ、という気づきは大きな発見だった。これを機に、わたしも日常的に一つひとつの言葉を意識しながら話すようになり、話すのが、そして生きるのがより楽しくなったような気がする。言葉にすこし工夫を加えるだけで、世界をより鮮明に表現できるのだ、と。よく考えると、今でも語り手の言葉選びがラジオ番組を聴き続けるか否かの基準になっているような気もする。
「言葉」に注目することで見えてくるもの
語り手の言葉を意識できるのって、ラジオだからこそだと思う。テレビでは視覚的にも情報を捉えられるからか、わたしはそこまで語り手の言葉を意識できていない。だから、ラジオはその人の声で、その人の話を聞けるのがいい。映像も香りも味も感触もないからこそ、想像を膨らませることで語り手の思考や経験を擬似体験できる。いろんな人の生活や経験を知ることで、自分の知識と経験値がちょっとだけ増える。ラジオの内容が多く記憶に残っているのはこの影響かもしれない、とこれを書きながら思う。ラジオとの出会いは遅かったけれど、もっと早く出会っていれば……!と後悔したことはない。当たり前の存在ではなかったからこその気づきがあったし、自分が興味を持ったタイミングで聴きはじめてちょうどよかったとすら思っている。ラジオデビューはいつからだって遅くない。
プロフィール ロンロン
遊びの研究者。2022年から10年日記をはじめました。日記を続けるのはかなり苦手だけど、なんやかんやで毎年書こうかな、と思う時期がきたりするので「えいや!」と踏み出してみました。続かなかったとしても戻ってこれる場所があるだけでなんかいいし、今を、思い出をちゃんと思い出せるように。気合いです!J-WAVE WACODES
大学生・専門学生コミュニティ「J-WAVE WACODES」は、J-WAVEの主催する各種イベントに参加、特別番組の企画、番組と連動したアンケート調査など、さまざまな活動を行っています。詳しい活動は下記からチェック!ホームページ:https://www.j-wave.co.jp/special/wacodes/
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