ゼロウェイストを目指す「量り売りスーパー」について、広報を務めるノイハウス萌菜が語った。
ノイハウスが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『Diamond head ETHICAL WAVE』(ナビゲーター:坂口真生/豊田エリー)。ここでは1月1日(土)のオンエアをテキストで紹介する。
日本で生活を始めてから1年経った2017年、25歳のときにステンレスストローのブランド「のーぷら No Plastic Japan」を設立。プラスチックを使わない社会を実現するためのブランドを運営しながら、一人ひとりが無理なくできるアクションを呼びかけている。サステナビリティを呼びかける企業の支援も数多く行い、昨年京都に誕生した日本初のゼロウェイストスーパー「斗々屋」の広報も務めている。
「のーぷら No Plastic Japan」の設立は、日本に来たことがきっかけだという。イギリスでは「ゴミを出すか出さないか」という選択が自然とできていたことに、日本で暮らして気がついたのだとか。
ノイハウス:例えば、都心のスーパーだと、野菜や果物ってほぼ個包装ですよね。イギリスが全部個包装というわけではないけど、リンゴを(個包装なしで)1つ買うか、3つ入りの個包装のものを買うかって選択肢はあったんです。その選択肢がない東京での生活で、「ゴミを出さない選択肢がない」ことに違和感を持ったことがはじまりのひとつです。
また、環境にも体にもやさしいことを謳う飲食店に入ったとき、カップもストローもカトラリーも全て使い捨てだった光景に違和感を持ったことも、設立につながっている。
ノイハウス:その飲食店に意見として「変えたほうがいいんじゃないか」と伝えたことも、きっかけのひとつでした。「そういうメールをするのはただのクレーマーっぽいかな」と思ったけど、本当は同じように思っている友だちもいたのに、メールは私からだけっていうのがもどかしくて、それならかたちにしちゃおうってことで、「のーぷら No Plastic Japan」を作りました。
豊田:日本の生活になじむだけでも大変なのに、1年で、しかもひとりでブランドを立ち上げるって苦労もあったんじゃないですか?
ノイハウス:本当にいちばん仲がいい友だちとか仲間って、これがきっかけで仲がよくなった人たちなので、慣れないなかで始めたのもよかったのかもしれないですね。
ノイハウス:商品数は今700品目ほどあります。食材については全て量り売り、または例えばヨーグルトなどすでにビンに詰めているものは、それを返却するとお金が返ってくるというシステムです。量り売りをするお店で、使い捨て容器や袋を有料で提供するところもあると思いますが、斗々屋では無料・有料一切関係なく使い捨てのものはなし。基本的に容器を持参していただくショッピングの仕方です。
坂口:すでに斗々屋は2回ほど行きましたけど、みなさん容器を持って来ているんですよね。僕らはそれがすごく新鮮でした。
豊田:すてきな風景ですよね。
坂口:みんな「これも量り売りできるんだ」ってことがたくさん見つかると思います。
ノイハウス:ビックリされるのは、油とかおしょうゆとか、そういった調味料系も全て量り売りしていたり。
坂口:梅干しもありましたね。
ノイハウス:あと納豆もありますね。納豆一パックみたいな感じのステンレス製のレンタル容器で購入いただくこともできます。お惣菜もたくさんありますし、欲しいものは全部そろうようなかたちに進めていきたいと思っています。
生鮮品を余らせないよう、飲食スペースも用意した。店で売る食材の鮮度が落ちる前に、惣菜などに加工して販売する仕組みがないといけないことを前提に店を作っていったのだという。
坂口:模索しながら進めていると思いますが、今はどう感じていますか。
ノイハウス:私たちはお店の横とか外に(生ゴミを)堆肥化するコンポストを置きたかったのですが、まだできていないんです。でも、野菜を卸していただいている農家さんが野菜を持って来てくださるときに、私たちの生ゴミをお渡しして、農家さんの方で堆肥化していただいてるという循環が生まれていて。お店だけで処理するっていうのも一案ですけど、そうやってつながりができることもいいなと感じています。
ノイハウス:最近思うのは、自分が忙しくし過ぎたときこそ、自分の思いと反するような選択をしてしまったりして。例えば仕事が忙しくて時間がないときに、使い捨てだったり体にもあまりよくないものだったり、いつもならしない選択をしてしまう自分に気づいたんです。ちょっとゆっくりな生活、不便であっても時間をかけることを気にしていきたいと思っています。不便かもしれないけど、そこに豊かさがあるなって。量り売りもそうだと思うんですよね。
坂口:まさにそうですよね。
ノイハウス:個包装されているものを買うほうが早いけど、そこでどのくらい買おうかなとか、どの容器に入れようかなって考える時間は、他に代えられないすごく豊かな時間なのかなと思うので、今は不便さを楽しむみたいなものが豊かさかもしれないですね。
・「斗々屋」の公式サイト
https://totoya-zerowaste.com/
『Diamond head ETHICAL WAVE』は3年先の生き方を探るエシカルな60分。放送は毎週土曜日18時から。
ノイハウスが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『Diamond head ETHICAL WAVE』(ナビゲーター:坂口真生/豊田エリー)。ここでは1月1日(土)のオンエアをテキストで紹介する。
日本で「ゴミを出さない選択肢がない」と気づいた
イギリス・ロンドンで育ち、2016年からは日本在住のノイハウス。現在、J-WAVEで月曜から木曜まで放送中の番組『STEP ONE』で、サッシャと共にナビゲーターを務めている。日本で生活を始めてから1年経った2017年、25歳のときにステンレスストローのブランド「のーぷら No Plastic Japan」を設立。プラスチックを使わない社会を実現するためのブランドを運営しながら、一人ひとりが無理なくできるアクションを呼びかけている。サステナビリティを呼びかける企業の支援も数多く行い、昨年京都に誕生した日本初のゼロウェイストスーパー「斗々屋」の広報も務めている。
「のーぷら No Plastic Japan」の設立は、日本に来たことがきっかけだという。イギリスでは「ゴミを出すか出さないか」という選択が自然とできていたことに、日本で暮らして気がついたのだとか。
ノイハウス:例えば、都心のスーパーだと、野菜や果物ってほぼ個包装ですよね。イギリスが全部個包装というわけではないけど、リンゴを(個包装なしで)1つ買うか、3つ入りの個包装のものを買うかって選択肢はあったんです。その選択肢がない東京での生活で、「ゴミを出さない選択肢がない」ことに違和感を持ったことがはじまりのひとつです。
また、環境にも体にもやさしいことを謳う飲食店に入ったとき、カップもストローもカトラリーも全て使い捨てだった光景に違和感を持ったことも、設立につながっている。
ノイハウス:その飲食店に意見として「変えたほうがいいんじゃないか」と伝えたことも、きっかけのひとつでした。「そういうメールをするのはただのクレーマーっぽいかな」と思ったけど、本当は同じように思っている友だちもいたのに、メールは私からだけっていうのがもどかしくて、それならかたちにしちゃおうってことで、「のーぷら No Plastic Japan」を作りました。
豊田:日本の生活になじむだけでも大変なのに、1年で、しかもひとりでブランドを立ち上げるって苦労もあったんじゃないですか?
ノイハウス:本当にいちばん仲がいい友だちとか仲間って、これがきっかけで仲がよくなった人たちなので、慣れないなかで始めたのもよかったのかもしれないですね。
ゼロウェイストスーパー「斗々屋」
ノイハウスが広報を務めるゼロウェイストスーパー「斗々屋」。ユニークな店舗の仕組みを詳しく訊いた。ノイハウス:商品数は今700品目ほどあります。食材については全て量り売り、または例えばヨーグルトなどすでにビンに詰めているものは、それを返却するとお金が返ってくるというシステムです。量り売りをするお店で、使い捨て容器や袋を有料で提供するところもあると思いますが、斗々屋では無料・有料一切関係なく使い捨てのものはなし。基本的に容器を持参していただくショッピングの仕方です。
坂口:すでに斗々屋は2回ほど行きましたけど、みなさん容器を持って来ているんですよね。僕らはそれがすごく新鮮でした。
豊田:すてきな風景ですよね。
坂口:みんな「これも量り売りできるんだ」ってことがたくさん見つかると思います。
ノイハウス:ビックリされるのは、油とかおしょうゆとか、そういった調味料系も全て量り売りしていたり。
坂口:梅干しもありましたね。
ノイハウス:あと納豆もありますね。納豆一パックみたいな感じのステンレス製のレンタル容器で購入いただくこともできます。お惣菜もたくさんありますし、欲しいものは全部そろうようなかたちに進めていきたいと思っています。
生鮮品を余らせないよう、飲食スペースも用意した。店で売る食材の鮮度が落ちる前に、惣菜などに加工して販売する仕組みがないといけないことを前提に店を作っていったのだという。
坂口:模索しながら進めていると思いますが、今はどう感じていますか。
ノイハウス:私たちはお店の横とか外に(生ゴミを)堆肥化するコンポストを置きたかったのですが、まだできていないんです。でも、野菜を卸していただいている農家さんが野菜を持って来てくださるときに、私たちの生ゴミをお渡しして、農家さんの方で堆肥化していただいてるという循環が生まれていて。お店だけで処理するっていうのも一案ですけど、そうやってつながりができることもいいなと感じています。
豊かな暮らしは、不便さを楽しむこと
この番組では毎回ゲストに、「あなたにとって豊かな暮らしとは」と質問している。ノイハウスは「まだまだ豊かな暮らしに向かっている最中で、まだそのかたちにたどり着いてない」と話しつつ、思いを語った。ノイハウス:最近思うのは、自分が忙しくし過ぎたときこそ、自分の思いと反するような選択をしてしまったりして。例えば仕事が忙しくて時間がないときに、使い捨てだったり体にもあまりよくないものだったり、いつもならしない選択をしてしまう自分に気づいたんです。ちょっとゆっくりな生活、不便であっても時間をかけることを気にしていきたいと思っています。不便かもしれないけど、そこに豊かさがあるなって。量り売りもそうだと思うんですよね。
坂口:まさにそうですよね。
ノイハウス:個包装されているものを買うほうが早いけど、そこでどのくらい買おうかなとか、どの容器に入れようかなって考える時間は、他に代えられないすごく豊かな時間なのかなと思うので、今は不便さを楽しむみたいなものが豊かさかもしれないですね。
・「斗々屋」の公式サイト
https://totoya-zerowaste.com/
『Diamond head ETHICAL WAVE』は3年先の生き方を探るエシカルな60分。放送は毎週土曜日18時から。
番組情報
- Diamond head ETHICAL WAVE
-
毎週土曜18:00-18:54