世界の子どもたちをテーマにした特別番組が、J-WAVEで放送された。
J-WAVEの番組『STEP ONE』と、SDGsに関する活動を後押しする発信拠点である「ITOCHU SDGs STUDIO」がコラボレーションしたもの。
ここではオンエアの中から、国際協力NGO「国境なき子どもたち」が支援するフィリピンの子どもたちへのインタビューや、26日まで開催している写真展「SDGs 世界の子どもとゴールを目指そう」の情報をお届けする。
そのほか番組では、堀 潤と考える「世界の子ども達の現状」のトークや、シシド・カフカが英語やスペイン語で歌うクリスマスライブ&トークセッションなど、世界中の子どもたちとその家族のためにホリデーシーズンを彩る内容をお届けした。その様子は、YouTubeで楽しむことができる。
今回は、フィリピンの「若者の家」で保護され、現在はKnKから金銭的な補助を受けながら大学に進学したJatJatさんにインタビュー。「若者の家」で暮らすようになったきっかけを語ってくれた。
JatJat:2004年、8歳のときに、KnKが私の住む地域にやってきました。その時に、祖母がインタビューを受けたんです。当時は食料を揃えるのが難しい状況で、祖母も体調が万全でない。唯一の稼ぎ手として家計を支えていましたが、近所に助けを求めることもありました。そんな中、KnKが「若者の家」で、食べ物や勉強を支援してくれるということで、私もその一員になったんです。
実際に「若者の家」で暮らすようになって、生活はどう変わったのだろうか。
JatJat:「若者の家」に入ってから、いろいろとポジティブな変化がありました。まず、いろんなスキルを教えていただきました。お料理をするとか、洋服を洗うとか、今では英語を話すことができ、本をたくさん読めるようになりました。今は「若者の家」にある図書館で本を読んだり、ストリートチルドレンに対する思いも変わり、そのような子どもたちとお互いを分かち合ったりしながら生活をしています。
JatJat:自分のできることを伸ばしたいと思って大学に進学しました。今は中学校の教員免許を取ろうと思っていて、その中で苦手科目だった化学のスキルを伸ばそうと勉強をしています。また、身長が150センチくらいで、体格的なハンデを感じていて。それを乗り越えるためにも大学に通って、学問を身につけたいという思いがあります。
教員免許を取った先に、どんな未来像や夢を描いているのか。
JatJat:先生になって子どもを助けたいと思ってます。「若者の家」に入ったときから、その夢を持つようになったんですが、困っている人々が1人で自立できるように、子どもを救っていくことが大きな夢です。
最後に、日本のリスナーに向けて、フィリピンからのメッセージを伝えてもらった。
JatJat:皆さんにお伝えしたいのは「若者の家」は私にとって第2の家のようなものだということなんです。職員の皆さんのことをお父さん/お母さんと呼んで、他の子どたちも兄弟のように接してくれる。自分の中では本当に家と言ってもいい場所。感謝してもし切れません。
JatJatさんが強調するのは、「若者の家」はリハビリセンターのような自由のない場所だと思ってほしくない、ということ。
JatJat:私はここで自由を得て、外に出て、社会のことも学ばせてもらい、外の他の子どもたちとも繋がる機会も作ってもらいました。「若者の家」がなければ今の自分もないです。そんな感謝の気持ちを日本の皆さん、ラジオを聞いている皆様にも知っていただきたいです。
JatJatさんへのインタビューを受けて、ナビゲーターのノイハウス萌菜は「この環境や周りのサポートがあるからこそ、安心してのびのびと成長できる。その土台があるからこそ、その先の未来についても考えられるのではないかなと、JatJatさんのお話を聞いて思いました」とコメント。
同じくナビゲーターのサッシャも「どんなに外で嫌なことがあっても、帰る場所があって、泣ける場所があって、つらかったことを言って共有できるとか、嬉しいことも話せる場所があるって、子どもたちにとって大事じゃないですか。大人になっても大事ですけど、そこにいれば自分も安心して守られてる、殻みたいな場所。子どもたちにそういうことを提供できる『若者の家』の皆様には、感動と感謝しかないなというふうに思います」などと話していた。
──まず団体について、そして今回の写真展についてご紹介いただけますか。
清水:はい。「国境なき子どもたち」は、世界の困難にある子どもたちに教育の機会を提供し、真の自立を促す活動しているNPOです。今回の写真展は、「国境なき子どもたち」が取り組んでいるSDGsの中から、1番「貧困をなくそう」、4番「質の高い教育をみんなに」、8番「働きがいも経済成長も」の3つに絞って展示をしています。
──清水さんは団体の理事をされつつもフォトグラファーとしても活動されています。今回、写真を撮る中でどういうことを伝えたいと思って撮影されたのですか。
清水:今回の展示は、SDGsをテーマにレイアウトを考えました。SDGsとは、2015年に始まって、2030年までの15年間の目標なんですけれども、「貧困なくそう」という目標に対して「そんなことできるわけないじゃん?」と正直思っちゃったんですよね。我々一般人に「世界の貧困をなくそう」と言っても、イメージが持ちづらい。
そこで一度、子どもたちを支援してきた過去15年間を振り返ったのだそう。
清水:そうすると、「あの子もあの子も立派に自立してるやん!」と思ったんですよ。子どもたち一人ひとりに焦点を当てることで、SDGs、「貧困をなくそう」というものが達成できるんじゃないか。そういう感覚になれるんじゃないかなと思ったんですよね。
──具体的にこういう変化に繋がるんだなとすごく実感できました。J-WAVEで今「PASS THE LOVE」というキャンペーンを展開しているのですが、この写真展も、次の世代に繋ぐLOVEを考えていく機会になりそうですね。
■J-WAVE WINTER CAMPAIGN PASS THE LOVE詳細
https://www.j-wave.co.jp/special/passthelove/
清水:そうですね。場所がら、親子連れも多く来てくださっていて、小学校・中学生ぐらいのお子さんも写真を一生懸命見ています。最初は「ちょっと可哀想だ」と思いながら写真を見ているようなんですけれども、写真をキャプションを読んでくれるうちに、ストーリーがそれぞれにあることを知ってもらえるんですよね。「ストリートチルドレン」と一括りにしてしまうのではなく、一人ひとりに名前があって、人生があって、努力できるんだよ、ということを知ってもらえればいいかなと思っています。
ナビゲーターのノイハウス萌菜は「年が同じぐらいの子で、同じ立場なんだということが伝わると、すごくいいですよね」と話し、サッシャは「短い時間に擬似的にその人の人生を少し一緒に歩むことによって、自分ごととして捉えられる。そこで終わらずに、写真展ではさまざまな支援の仕方みたいなところもフォローしている。自分は何ができるだろうと考えるところに繋がるのもまた素敵だなと思いました」とコメントした。
写真展は2021年12月26日まで開催されている。詳細は以下の特設ページまで。
■写真展の詳細
https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/20211116.html。
■ITOCHU SDGs STUDIO公式サイト
https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/about.html
(制作・編集=ピース株式会社、構成=五月女菜穂)
J-WAVEの番組『STEP ONE』と、SDGsに関する活動を後押しする発信拠点である「ITOCHU SDGs STUDIO」がコラボレーションしたもの。
ここではオンエアの中から、国際協力NGO「国境なき子どもたち」が支援するフィリピンの子どもたちへのインタビューや、26日まで開催している写真展「SDGs 世界の子どもとゴールを目指そう」の情報をお届けする。
そのほか番組では、堀 潤と考える「世界の子ども達の現状」のトークや、シシド・カフカが英語やスペイン語で歌うクリスマスライブ&トークセッションなど、世界中の子どもたちとその家族のためにホリデーシーズンを彩る内容をお届けした。その様子は、YouTubeで楽しむことができる。
「国境なき子どもたち」が運営する「若者の家」
伊藤忠商事が長年サポートしている、国際協力NGO「国境なき子どもたち(KnK)」が運営の「若者の家」。フィリピンとカンボジアで運営されている自立支援施設で、虐待を受けた子やストリートチルドレンなど、危機的な状況に瀕している子どもたちを受け入れて保護している。子どもたちは家庭的な環境の中で、衣食住が提供される。心のケアも受けながら、教育の機会も得て、自分で道を切り開いていく。今回は、フィリピンの「若者の家」で保護され、現在はKnKから金銭的な補助を受けながら大学に進学したJatJatさんにインタビュー。「若者の家」で暮らすようになったきっかけを語ってくれた。
JatJat:2004年、8歳のときに、KnKが私の住む地域にやってきました。その時に、祖母がインタビューを受けたんです。当時は食料を揃えるのが難しい状況で、祖母も体調が万全でない。唯一の稼ぎ手として家計を支えていましたが、近所に助けを求めることもありました。そんな中、KnKが「若者の家」で、食べ物や勉強を支援してくれるということで、私もその一員になったんです。
実際に「若者の家」で暮らすようになって、生活はどう変わったのだろうか。
JatJat:「若者の家」に入ってから、いろいろとポジティブな変化がありました。まず、いろんなスキルを教えていただきました。お料理をするとか、洋服を洗うとか、今では英語を話すことができ、本をたくさん読めるようになりました。今は「若者の家」にある図書館で本を読んだり、ストリートチルドレンに対する思いも変わり、そのような子どもたちとお互いを分かち合ったりしながら生活をしています。
「若者の家」で生まれた、子どもを助けるという夢
支援のおかげで、現在は大学に通っているJatJatさん。なぜ進学したいと思ったのか、そして今、何を学んでいるのかを聞いた。JatJat:自分のできることを伸ばしたいと思って大学に進学しました。今は中学校の教員免許を取ろうと思っていて、その中で苦手科目だった化学のスキルを伸ばそうと勉強をしています。また、身長が150センチくらいで、体格的なハンデを感じていて。それを乗り越えるためにも大学に通って、学問を身につけたいという思いがあります。
教員免許を取った先に、どんな未来像や夢を描いているのか。
JatJat:先生になって子どもを助けたいと思ってます。「若者の家」に入ったときから、その夢を持つようになったんですが、困っている人々が1人で自立できるように、子どもを救っていくことが大きな夢です。
最後に、日本のリスナーに向けて、フィリピンからのメッセージを伝えてもらった。
JatJat:皆さんにお伝えしたいのは「若者の家」は私にとって第2の家のようなものだということなんです。職員の皆さんのことをお父さん/お母さんと呼んで、他の子どたちも兄弟のように接してくれる。自分の中では本当に家と言ってもいい場所。感謝してもし切れません。
JatJatさんが強調するのは、「若者の家」はリハビリセンターのような自由のない場所だと思ってほしくない、ということ。
JatJat:私はここで自由を得て、外に出て、社会のことも学ばせてもらい、外の他の子どもたちとも繋がる機会も作ってもらいました。「若者の家」がなければ今の自分もないです。そんな感謝の気持ちを日本の皆さん、ラジオを聞いている皆様にも知っていただきたいです。
JatJatさんへのインタビューを受けて、ナビゲーターのノイハウス萌菜は「この環境や周りのサポートがあるからこそ、安心してのびのびと成長できる。その土台があるからこそ、その先の未来についても考えられるのではないかなと、JatJatさんのお話を聞いて思いました」とコメント。
同じくナビゲーターのサッシャも「どんなに外で嫌なことがあっても、帰る場所があって、泣ける場所があって、つらかったことを言って共有できるとか、嬉しいことも話せる場所があるって、子どもたちにとって大事じゃないですか。大人になっても大事ですけど、そこにいれば自分も安心して守られてる、殻みたいな場所。子どもたちにそういうことを提供できる『若者の家』の皆様には、感動と感謝しかないなというふうに思います」などと話していた。
子どもたち一人ひとりに焦点を当てた写真展
続いて、開催中の写真展「SDGs 世界の子どもとゴールを目指そう」について、イベントを主宰する認定NPO法人「国境なき子どもたち」の理事、清水匡さんをゲストに招いた。──まず団体について、そして今回の写真展についてご紹介いただけますか。
清水:はい。「国境なき子どもたち」は、世界の困難にある子どもたちに教育の機会を提供し、真の自立を促す活動しているNPOです。今回の写真展は、「国境なき子どもたち」が取り組んでいるSDGsの中から、1番「貧困をなくそう」、4番「質の高い教育をみんなに」、8番「働きがいも経済成長も」の3つに絞って展示をしています。
──清水さんは団体の理事をされつつもフォトグラファーとしても活動されています。今回、写真を撮る中でどういうことを伝えたいと思って撮影されたのですか。
清水:今回の展示は、SDGsをテーマにレイアウトを考えました。SDGsとは、2015年に始まって、2030年までの15年間の目標なんですけれども、「貧困なくそう」という目標に対して「そんなことできるわけないじゃん?」と正直思っちゃったんですよね。我々一般人に「世界の貧困をなくそう」と言っても、イメージが持ちづらい。
そこで一度、子どもたちを支援してきた過去15年間を振り返ったのだそう。
清水:そうすると、「あの子もあの子も立派に自立してるやん!」と思ったんですよ。子どもたち一人ひとりに焦点を当てることで、SDGs、「貧困をなくそう」というものが達成できるんじゃないか。そういう感覚になれるんじゃないかなと思ったんですよね。
「SDGs 世界の子どもとゴールを目指そう」は12月26日まで開催中
実際の写真展では、困難な状況にある子どもたちが学校に行ったり、職業訓練を受けたりする様子や、一人ひとりの子どもたちのBefore・Afterがストーリーと共に展示されているという。──具体的にこういう変化に繋がるんだなとすごく実感できました。J-WAVEで今「PASS THE LOVE」というキャンペーンを展開しているのですが、この写真展も、次の世代に繋ぐLOVEを考えていく機会になりそうですね。
■J-WAVE WINTER CAMPAIGN PASS THE LOVE詳細
https://www.j-wave.co.jp/special/passthelove/
清水:そうですね。場所がら、親子連れも多く来てくださっていて、小学校・中学生ぐらいのお子さんも写真を一生懸命見ています。最初は「ちょっと可哀想だ」と思いながら写真を見ているようなんですけれども、写真をキャプションを読んでくれるうちに、ストーリーがそれぞれにあることを知ってもらえるんですよね。「ストリートチルドレン」と一括りにしてしまうのではなく、一人ひとりに名前があって、人生があって、努力できるんだよ、ということを知ってもらえればいいかなと思っています。
ナビゲーターのノイハウス萌菜は「年が同じぐらいの子で、同じ立場なんだということが伝わると、すごくいいですよね」と話し、サッシャは「短い時間に擬似的にその人の人生を少し一緒に歩むことによって、自分ごととして捉えられる。そこで終わらずに、写真展ではさまざまな支援の仕方みたいなところもフォローしている。自分は何ができるだろうと考えるところに繋がるのもまた素敵だなと思いました」とコメントした。
写真展は2021年12月26日まで開催されている。詳細は以下の特設ページまで。
■写真展の詳細
https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/20211116.html。
■ITOCHU SDGs STUDIO公式サイト
https://www.itochu.co.jp/ja/corporatebranding/sdgs/about.html
オンエアをお届けした、青山のITOCHU SDGs STUDIO。
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2021年12月29日28時59分まで
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番組情報
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月・火・水・木曜9:00-13:00