THE THROTTLEの高岩遼、全日本ロカビリー普及委員会会長のビリー諸川さん、イラストレーターのくるみさんがロックンロールの原点・ロカビリーの魅力を語った。
二人が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。ここでは、「こんな時期こそ、うちでツイスト! 六本木ロックンロールナイト! 」をテーマにお届けした4月12日(月)のオンエア内容をテキストで紹介する。
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ゲストには、THE THROTTLEの高岩遼、そして、全日本ロカビリー普及委員会会長のビリー諸川さんが登場。
まずは、諸川さんが“そもそもロカビリーってどんな音楽なのか”を教えてくれた。
諸川:冒頭で流れていたBill Haley & His Cometsの『Rock Around The Clock』が、ある意味ロカビリーのスタイルの原点になります。ただ、さらにそこにファッション性とボーカリストが持っているキャラクターを具現化したのが、エルビス・プレスリー。1954年7月5日にレコーディングした『ザッツ・オールライト』、ここからロカビリーがスタートします。そして、ロカビリーをより具現化したのが、1955年2月にレコーディングされた『Baby Let's Play House』です。
【Elvis Presley『Baby Let's Play House』を聴く】
あっこゴリラ:この曲をきっかけにロカビリーというジャンルが確立したということですが、ロカビリーという音楽の特徴ってどういった部分にあるんですか?
諸川:歌い方の特徴としてしゃくり、これをヒーカップ唱法といいます。それと同時に口籠らせて歌う、マンブル唱法というものがあります。これらは、ロカビリーが先だったわけじゃなくて、エルビス・プレスリーがやっていたものが後付けでロカビリーと定義付けられたんです。
あっこゴリラ:そうなんだ~。
諸川:そこに、例えばギターはギャロッピング奏法、低音弦でベースライン、高音のメロディ、アップライト、スラッピング奏法などロカビリーで不可欠なもの全てがプレスリーの曲に集約されているんです。エルビス・プレスリーがそのスタイルを作ったことによって、後付けで1956年ごろにロカビリーという言葉が生まれたんです。
あっこゴリラ:プレスリーすごいですね。
諸川:なかでもエルビス・プレスリーのファッション性がポイントで、当時黒人がやるようなファッションを白人がやっていたっていうところがすごい。そのようにして当時カントリーミュージックをやっていた同世代の若者たちがこぞってそのファッションスタイルや音楽スタイルまで全部取り入れて真似して、1956年にアメリカではロカビリーを含めたロックンロールのビックバンが起きます。その原点にいるのが、エルビス・プレスリーなんです。
あっこゴリラ:なるほど~。エルビスがいたからローリングストーンズもいたし、ビートルズもいたってことですね。ちなみに、日本における起源はいつになるんですか?
諸川:1958年です。今ほど情報網が発達していなかったので、ロカビリーが伝わるのに2年ほどかかりました。
あっこゴリラ:日本の初期のロカビリーで有名な方というと?
諸川:当時「ロカビリー3人男」と呼ばれていた、平尾昌晃さん、山下敬二郎さん、ミッキー・カーチスさんです。この人たちが、日本のロカビリーの牽引者です。
あっこゴリラ:当時、ロカビリーはどんな層の人達が聴いてたんですか?
諸川:音楽に飢えていた若い人たち、ティーンエイジャーばかりですね。
あっこゴリラ:そうなんですね。最近のロカビリーシーンは、どんな感じになっているんですか?
諸川:小学生がバップを踊ったり、若い子が公園でツイストを踊ったり、ここ10年くらいで一気に若い人たちが増えました。
あっこゴリラ:すごい! ロカビリーのマインドについても教えてください。
諸川:僕が思う一つの定義は、「優しさを持った反骨精神」です。その原点は、やっぱりエルビス・プレスリーなんです。彼の歌声を聴いたらわかると思います。彼がすべての中心なんですよね。
あっこゴリラ:くるみさんは80年代カルチャーが大好きで、聖子ちゃんカットやレトロな洋服でモデル活動などをされているということですが、ロカビリーを好きになったきっかけは何だったんですか?
くるみ:高校生のときに、父から教えてもらって聴くようになりハマりました。
あっこゴリラ:なるほど~。くるみさんは、ツイストを踊ったりもされてるそうですが、踊るようになったきっかけは?
くるみ:原宿にロカビリーのお洋服屋さんがあって、そこの店長さんが踊りを教えてくれてツイストとかジャイブとかを知りました。
あっこゴリラ:今は、どういう場所で踊ってるんですか?
くるみ:今でもローラー族みたいに公園で踊っているたちがいて、横浜ツイスティンクラブっていうんですけど、そこに参加して踊ってます。
あっこゴリラ:楽しそう~! くるみさんが思う、ロカビリーファッションの魅力ってどんなところですか?
くるみ:私が好きな80年代のローラー族の格好もロカビリーに入ると思うんですけど、ポニーテールに大きいリボン付けたり、サーキュラースカートやふわふわのパニエはいているところです。
あっこゴリラ:80年代のロカビリーのカルチャーがあるんですね。高岩くんもロカビリーのファッションしますよね。
高岩:僕は年代決めずミックスなんですけど、例えばスーツスタイルで決める男のスタイルみたいのはロカビリーファッションの中で溢れてて、“決めるときは決めるから僕と踊ろうよ”みたいなところが文化として魅力かな。
あっこゴリラ:似合う~! ではここで、くるみさんが好きなロカビリーソングを選曲してもらいたいと思いますが、どんな曲でしょうか?
くるみ:ロッキーシャープ&ザ・リプライズの『Shout!Shout!』です。先ほど話したツイスティンクラブでも踊っている曲です。
【Rocky Sharpe & The Replays『Shout!Shout!(Knock Yourself Out)』を聴く】
あっこゴリラ:すごいかわいい曲! 踊るときの選曲は誰がしてるんですか?
くるみ:ツイスティンクラブのリーダーのお兄ちゃんとか、グッドスピリッツが流してくれています。
あっこゴリラ:なるほど~。この横浜ツイスティンクラブのリーダーのバンドが、JOHNNY PANDORAってことですが、高岩くんも繋がってるんですか?
高岩:もう兄貴です。実は1時間くらい前まで飲んでました(笑)。
あっこゴリラ:あはははは。やっぱりロカビリーのコミュニティーはけっこう繋がってるんですね。
高岩:かっこいい兄貴たちがたくさんいます。やっぱり極めてカッコつけにいくっていう世界だからね。
あっこゴリラ:そこがすごくキュートですよね。
高岩:間違いない! 超キュート!
【JOHNNY PANDORA『La Bamba』を聴く】
1、Elvis Presley『Hound Dog』
2、Johnny Knight『Rock & Roll Guitar』
3、Moonlighters『Rock-A- Bayou Baby』
4、Johnny Burnette Trio『Train Kept A Rollin'』
5、Buddy Holly『Love Me』
6、Robert Gordon『Rock Billy Boogie』
7、Rocky Sharpe & The Replays『Shout! Shout! 』
8、Stray Cats『Rock This Town』
9、HOUND DOG『浮気なバレットキャット』
10、横浜銀蝿『スモーキン・ブギ』
11、JOHNNY PANDORA『Rock Me Baby』
あっこゴリラ:(ミックスを聴いて)びっくり! 全部かわいい!
高岩:そう。キュート!
あっこゴリラ:諸川さんが「優しさを持った反骨精神」って言ってたけど、なるほどなって思った。素敵~! ずっと聴いてても楽しい。ミックスでかかった曲は、前半と後半で時代が違うんですよね?
高岩:そうですね。1~5曲目までが50年代のオリジナルロカビリーで、6曲目以降は、80年代以降のネオ・ロカビリーと、日本のロカビリー、ツイストでしたね。
あっこゴリラ:最後に、これからロカビリーはどうなっていくと思いますか?
高岩:ロカビリーもロックンロールもR&Bも、そういう世界観を若い人たちがどんどん盛り上げていくと思うし、今回のようにロカビリーを特集してくれたということも一歩前進したのかなと思います。
J-WAVE『SONAR MUSIC』は月~木の22:00-24:00にオンエア。
二人が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。ここでは、「こんな時期こそ、うちでツイスト! 六本木ロックンロールナイト! 」をテーマにお届けした4月12日(月)のオンエア内容をテキストで紹介する。
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ロカビリーの起源はエルビス・プレスリー
番組では、ロカビリーを特集。ロックンロールの原点とも言われる、ロカビリー。歴史ある音楽という印象もあるが、実は最近、若者の間でもリバイバルしているともいわれているとか。ゲストには、THE THROTTLEの高岩遼、そして、全日本ロカビリー普及委員会会長のビリー諸川さんが登場。
まずは、諸川さんが“そもそもロカビリーってどんな音楽なのか”を教えてくれた。
諸川:冒頭で流れていたBill Haley & His Cometsの『Rock Around The Clock』が、ある意味ロカビリーのスタイルの原点になります。ただ、さらにそこにファッション性とボーカリストが持っているキャラクターを具現化したのが、エルビス・プレスリー。1954年7月5日にレコーディングした『ザッツ・オールライト』、ここからロカビリーがスタートします。そして、ロカビリーをより具現化したのが、1955年2月にレコーディングされた『Baby Let's Play House』です。
【Elvis Presley『Baby Let's Play House』を聴く】
あっこゴリラ:この曲をきっかけにロカビリーというジャンルが確立したということですが、ロカビリーという音楽の特徴ってどういった部分にあるんですか?
諸川:歌い方の特徴としてしゃくり、これをヒーカップ唱法といいます。それと同時に口籠らせて歌う、マンブル唱法というものがあります。これらは、ロカビリーが先だったわけじゃなくて、エルビス・プレスリーがやっていたものが後付けでロカビリーと定義付けられたんです。
あっこゴリラ:そうなんだ~。
諸川:そこに、例えばギターはギャロッピング奏法、低音弦でベースライン、高音のメロディ、アップライト、スラッピング奏法などロカビリーで不可欠なもの全てがプレスリーの曲に集約されているんです。エルビス・プレスリーがそのスタイルを作ったことによって、後付けで1956年ごろにロカビリーという言葉が生まれたんです。
あっこゴリラ:プレスリーすごいですね。
諸川:なかでもエルビス・プレスリーのファッション性がポイントで、当時黒人がやるようなファッションを白人がやっていたっていうところがすごい。そのようにして当時カントリーミュージックをやっていた同世代の若者たちがこぞってそのファッションスタイルや音楽スタイルまで全部取り入れて真似して、1956年にアメリカではロカビリーを含めたロックンロールのビックバンが起きます。その原点にいるのが、エルビス・プレスリーなんです。
あっこゴリラ:なるほど~。エルビスがいたからローリングストーンズもいたし、ビートルズもいたってことですね。ちなみに、日本における起源はいつになるんですか?
諸川:1958年です。今ほど情報網が発達していなかったので、ロカビリーが伝わるのに2年ほどかかりました。
あっこゴリラ:日本の初期のロカビリーで有名な方というと?
諸川:当時「ロカビリー3人男」と呼ばれていた、平尾昌晃さん、山下敬二郎さん、ミッキー・カーチスさんです。この人たちが、日本のロカビリーの牽引者です。
あっこゴリラ:当時、ロカビリーはどんな層の人達が聴いてたんですか?
諸川:音楽に飢えていた若い人たち、ティーンエイジャーばかりですね。
あっこゴリラ:そうなんですね。最近のロカビリーシーンは、どんな感じになっているんですか?
諸川:小学生がバップを踊ったり、若い子が公園でツイストを踊ったり、ここ10年くらいで一気に若い人たちが増えました。
あっこゴリラ:すごい! ロカビリーのマインドについても教えてください。
諸川:僕が思う一つの定義は、「優しさを持った反骨精神」です。その原点は、やっぱりエルビス・プレスリーなんです。彼の歌声を聴いたらわかると思います。彼がすべての中心なんですよね。
横浜ツイスティンクラブに参加して、公園で踊る
ここからは、今の時代にちょっと違う角度でロカビリーの楽しさを教えているイラストレーターやモデルとして活動中のくるみさんにロカビリーの魅力を語ってもらった。あっこゴリラ:くるみさんは80年代カルチャーが大好きで、聖子ちゃんカットやレトロな洋服でモデル活動などをされているということですが、ロカビリーを好きになったきっかけは何だったんですか?
くるみ:高校生のときに、父から教えてもらって聴くようになりハマりました。
あっこゴリラ:なるほど~。くるみさんは、ツイストを踊ったりもされてるそうですが、踊るようになったきっかけは?
くるみ:原宿にロカビリーのお洋服屋さんがあって、そこの店長さんが踊りを教えてくれてツイストとかジャイブとかを知りました。
あっこゴリラ:今は、どういう場所で踊ってるんですか?
くるみ:今でもローラー族みたいに公園で踊っているたちがいて、横浜ツイスティンクラブっていうんですけど、そこに参加して踊ってます。
あっこゴリラ:楽しそう~! くるみさんが思う、ロカビリーファッションの魅力ってどんなところですか?
くるみ:私が好きな80年代のローラー族の格好もロカビリーに入ると思うんですけど、ポニーテールに大きいリボン付けたり、サーキュラースカートやふわふわのパニエはいているところです。
あっこゴリラ:80年代のロカビリーのカルチャーがあるんですね。高岩くんもロカビリーのファッションしますよね。
高岩:僕は年代決めずミックスなんですけど、例えばスーツスタイルで決める男のスタイルみたいのはロカビリーファッションの中で溢れてて、“決めるときは決めるから僕と踊ろうよ”みたいなところが文化として魅力かな。
あっこゴリラ:似合う~! ではここで、くるみさんが好きなロカビリーソングを選曲してもらいたいと思いますが、どんな曲でしょうか?
くるみ:ロッキーシャープ&ザ・リプライズの『Shout!Shout!』です。先ほど話したツイスティンクラブでも踊っている曲です。
【Rocky Sharpe & The Replays『Shout!Shout!(Knock Yourself Out)』を聴く】
あっこゴリラ:すごいかわいい曲! 踊るときの選曲は誰がしてるんですか?
くるみ:ツイスティンクラブのリーダーのお兄ちゃんとか、グッドスピリッツが流してくれています。
あっこゴリラ:なるほど~。この横浜ツイスティンクラブのリーダーのバンドが、JOHNNY PANDORAってことですが、高岩くんも繋がってるんですか?
高岩:もう兄貴です。実は1時間くらい前まで飲んでました(笑)。
あっこゴリラ:あはははは。やっぱりロカビリーのコミュニティーはけっこう繋がってるんですね。
高岩:かっこいい兄貴たちがたくさんいます。やっぱり極めてカッコつけにいくっていう世界だからね。
あっこゴリラ:そこがすごくキュートですよね。
高岩:間違いない! 超キュート!
【JOHNNY PANDORA『La Bamba』を聴く】
DJ笹井トシオによるスペシャルロカビリーMIX
ここからは、スペシャルロカビリーMIXをお届け。今回、MIXを用意してくれたのは、ロカビリーを愛してやまないDJの笹井トシオ。若い世代にヴィンテージミュージックの魅力を伝えるべくイベントやライブなどを運営するクルー、BLAST JAMS!! のメンバーだ。1、Elvis Presley『Hound Dog』
2、Johnny Knight『Rock & Roll Guitar』
3、Moonlighters『Rock-A- Bayou Baby』
4、Johnny Burnette Trio『Train Kept A Rollin'』
5、Buddy Holly『Love Me』
6、Robert Gordon『Rock Billy Boogie』
7、Rocky Sharpe & The Replays『Shout! Shout! 』
8、Stray Cats『Rock This Town』
9、HOUND DOG『浮気なバレットキャット』
10、横浜銀蝿『スモーキン・ブギ』
11、JOHNNY PANDORA『Rock Me Baby』
あっこゴリラ:(ミックスを聴いて)びっくり! 全部かわいい!
高岩:そう。キュート!
あっこゴリラ:諸川さんが「優しさを持った反骨精神」って言ってたけど、なるほどなって思った。素敵~! ずっと聴いてても楽しい。ミックスでかかった曲は、前半と後半で時代が違うんですよね?
高岩:そうですね。1~5曲目までが50年代のオリジナルロカビリーで、6曲目以降は、80年代以降のネオ・ロカビリーと、日本のロカビリー、ツイストでしたね。
あっこゴリラ:最後に、これからロカビリーはどうなっていくと思いますか?
高岩:ロカビリーもロックンロールもR&Bも、そういう世界観を若い人たちがどんどん盛り上げていくと思うし、今回のようにロカビリーを特集してくれたということも一歩前進したのかなと思います。
J-WAVE『SONAR MUSIC』は月~木の22:00-24:00にオンエア。
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