日本は「ボーイズグループ」の居場所が少ない…SKY-HI、1億円を出資したオーディションへの想いを語る

J-WAVEで放送中の番組『GROOVE LINE』(ナビゲーター:ピストン西沢)のワンコーナー「GROOVE LINE TOKYO NEST」。5月13日(木)の放送では、4月28日に新曲『To The First』を配信リリースしたSKY-HIがゲスト出演。自身が出資するボーイズグループ発掘オーディションについて語った。

「1億円の出資」が注目…本人の今の気持ちは?

SKY-HIはマネジメントレーベル「BMSG」を立ち上げ、みずから1億円を出資してボーイズグループ発掘オーディション「THE FIRST」を主催。オーディションの様子は『スッキリ』(日本テレビ系)、Hulu、BMSGオフィシャルYouTubeチャンネルで観ることができる。『To The First』はそのテーマソングとなっている。

西沢:大きな話題になっていて、ネットにもたくさん出ていました。1億円という数字が1人で歩いているんじゃないですか?
SKY-HI:かもしれないですけど、キャッチーだなと思ったので「まあ、別にいいかな」という感じもあります。
西沢:そうですね、おかげで僕も目に留まりましたもん。
SKY-HI:やっぱりそうなんですね。
西沢:みんなお金に弱いですから(笑)。

SKY-HIは昨年会社を立ち上げたときにオーディションを企画。才能のある人材が集まったことから「これは番組にしなきゃだめだ」と思ったという。ダメ元でテレビ局に営業をかけてみたところ、『スッキリ』での放送が決まったそうだ。

SKY-HI:ダメ元で営業に行ったら、想像し得るなかで一番ありがたいかたちで放送していただいているという感じですね。
西沢:俺もそういうの好きなんです。自分が中心にいないものをプロデュースして、プロジェクトを大きくするということに興味がある?
SKY-HI:そうですね。特にこのプロジェクトに関してはそうです。

ボーイズグループは「居場所がない」という相談を受けていた

国内のオーディション事情について、「オーディションの数自体は決して少なくないと思うけれど、日本はすでにスタイルや枠があったりする事務所が多い」と話すSKY-HI。近年台頭する韓国資本のオーディションについても、たとえ合格してアーティスト活動をすることになっても、「10代前半から韓国語を学んで、韓国で生活することを選べる家庭はめちゃくちゃ限られていると思う」とコメントした。

西沢:(韓国資本のオーディションは)F1ドライバー目指すのと一緒だよ。「高校行かないで海外に留学レース行きなさい」みたいな。
SKY-HI:日本は人口も多いし、ダンススクールの数とか芸能の距離感を考えたら、才能のある子は多そうだけど、「こんなに消えていってるんだな」と。後輩でもいくつか見たので、「旗を揚げたら集まってくれるのでは?」と思って。実際、やっぱりゴソッといたという感じです。

西沢が「悪い意味での『島国』を感じるよね」とコメント。SKY-HIは日本の音楽業界の状況を「過去の成功が大きすぎる」と語り、「豪華客船みたいなもの。氷山が前に見えているのに、舵を切っても曲がり切れないみたいな状況になってしまっている」と例えた。

西沢:日本で流行る音楽も、あまりにも独特じゃない?
SKY-HI:そうですね(笑)。
西沢:世界基準と音の作り方とかがまったく違うじゃないですか、メロディーとか。
SKY-HI:だからインデペンデントでやっているアーティストとかが、既存のメジャーレーベルと契約しないで、海外のリスナーとかの心もつかんで、自由でうるおった状態でやれているという子たちが多いのも知ってるんです。ただ、ことボーイズグループに関しては、やっぱり「行く場所がない、居場所がない」と、相談も多く受けていたので。
西沢:韓国のああいったボーイズグループがあれだけいくじゃないですか。日本の人たちもポテンシャルがあるんだったら可能性はありますか?
SKY-HI:そうですね、ポテンシャルは相当あったので。番組のなかで1か月間彼らと一緒に暮らしたりするんですけど、そのなかで自分も覚悟を決め、どういった方向でアウトプットしたらいろいろな意味、商業的、カルチャー的な意味も含めて成功を収められるのか、というのをすごく考えて。本当に『ROOKIES』とか『スクール・ウォーズ』みたいな感じに今後はどんどんなっていきますね(笑)。
西沢:なるほど(笑)。「やめてやるよ、こんな野球部!」みたいな。
SKY-HI:(笑)。青春ドラマとしての面白さは、今後期待してほしいところかなと思います。

一番自分がワクワクする使い方をしたかった

「合宿を15人でやりたい」といったところから始まった同企画は、いよいよ15人に人数が絞られる段階まできたという。

西沢:日本の音楽の文化のなかに埋もれていた人たちが、海外に行くきっかけができる可能性がありますよね。
SKY-HI:どうしても、それそこ韓国の芸能が盛り上がっていたところも、20代後半とか30代の現役のアーティストがプロデュース業を盛んにやり始めてからというのを思っていたので。みんな元アーティストというのがあるし、その感性がちゃんとあるうちに作って、ちゃんとクオリティ、クリエイティビティ、アーティシズム、それから商業的な意味でも成功を収めるというのは具体的に野望とか夢としてありますね。

1億円を使って番組を制作したことについて「ギャンブルではあります」と語ったSKY-HI。個人スタジオを作るなどの使い道もあるが、自分が一番ワクワクするお金の使い方をしたかったと話した。

西沢:Facebookにものすごい金額で広告打つみたいな話だよなあ。
SKY-HI:そうかもしれないですね。
西沢:消えちゃうお金だからね。
SKY-HI:そうそう。ただ、いまやらなかったら一生後悔するな、とは思ったので(笑)。
西沢:やるねえ、面白いわ。
SKY-HI:自分が作った会社に自分で1億円融資してるっていう状態なんです。個人口座から融資している状態で、残高を見ると減っていく一方なんです(笑)。
西沢:(笑)。みなさん、こういう不安を抱えたアーティストをどうしますか? 支えるということがファンの務めじゃないんですか? 別にお金をくださいというわけじゃないですが、応援してくださいね。
SKY-HI:応援していただけたらうれしいです。

SKY-HIの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。

『GROOVE LINE』では楽曲を紹介しながらゲストとの軽快なトークをお届け。放送は毎週月曜から木曜の18時10分ごろから。
radikoで聴く
2021年5月20日28時59分まで

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番組情報
GROOVE LINE
月・火・水・木曜
16:30-19:00

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