J-WAVE(81.3FM)×「MUSIC FUN !」連動企画である、深夜の音楽座談プログラム『WOW MUSIC』。“すごい"音楽をつくるクリエイターが“WOW"と思ういい音楽とは? 毎月1人のクリエイターがマンスリープレゼンターとして登場し、ゲストとトークを繰り広げる。
4月のマンスリープレゼンターはハナレグミの永積 崇。4月10日(土)のオンエアでは、秦 基博をゲストに迎えた。ここでは、お互いのギターを弾き合う場面や、秦の恋愛ソングの制作秘話、感動したライブを語った場面を紹介しよう。
秦は3月に、弾き語りベストアルバムの第二弾『evergreen2』をリリースした。
永積:(持って来てくれた)ギターはいくつのときに買ったの?
秦:デビューのタイミングで買いました。プロユースのアコギが必要なんじゃないかって話になって、当時事務所に金を借りて、御茶ノ水近辺の楽器屋を足繁く通って見つけた一本ですね。
永積も持参したギターの思い出を語る。
永積:昔、趣味でカントリーをやっていた親戚のおじさんがいて。そのおじさんがギターを弾かなくなっちゃって、そのギターを譲り受けて。ボロボロで、ヒドい状態だったんだけど。アコギの古いものってどんどんメンテナンスをしていくと、どんどん自分になじんでいくじゃん。
秦:そうですよね。
永積:だからきれいに直して。
秦:すごくいい音ですよね。
永積は「このギタリストはすごいと思う人は?」と秦に質問すると、秦はアメリカのシンガーソングライター、ジェームス・テイラーをあげた。
秦:ジェームス・テイラーのあの音はすごいですよね。
永積:すごいよね。
秦:達人。あんなにアコギが鳴るんだなっていう。
永積:日本のジェームス・テイラーになってよ。
秦:なれるかな(笑)。脱力している感じだけど、そのぶん、倍音出まくりみたいな、ギターのつま弾き方はすごいなと思って。
永積:コロナ禍になって、インスタグラムとかをよりやるようになったじゃん。僕も去年、インスタを見るようになって。それこそジェームス・テイラーとかライ・クーダーとか、ボニー・レイットとか、みんなが家でインスタをあげるじゃん。そうするとかなり似た状況で弾き語りをポロッとやったりするじゃない。そういうときに「ああ、こういうニュアンスとタッチと声量で歌っているんだ」ってよりわかるというか。音源っていくらでも変えられるじゃん。
秦:そうですよね。バランス取ったり。
永積:だから、けっこう去年はそういういろんな人を見るのがすごく面白くて。試しに自分もスマホで撮ってみたりすると、「俺は全然バランスが違うんだな」とか「タッチが強いんだな」とか勉強になって面白かったんだよね。
永積:(秦くんは)恋を扱っている歌詞が多いでしょ。僕はそういう歌詞がどうしても書けなくて。どういうふうに書き進めていいか本当に(わからなくて)。書いてみたいんだけど、書き進められないんだよね。
秦:そういう曲もあるじゃないですか。
永積:でも、なんだろう。どっちかというと景色のほうに持って行くというか。
秦:でも、『マドベーゼ』とか。『光と影』も最初のほうの描写とかは、恋愛なのかなって。
永積:でも、俺は恋愛だと思って書いてなかったな。『光と影』は、以前、秋葉原で大きな事件があったでしょ。あのときに書いたんだよね。恋愛というか、人とこうして会えている瞬間って奇跡的なことなんだな、みたいなことで書いたんだよね。だけど、秦くんの書く歌詞って、言い回しなんだけど、これって「誰かのあのとき」を思い浮かべて書いてるのか、それとも恋愛の歌詞に落とし込んだけど、全く違う場面を見て書いてるとか。どういうふうにしてるんだろうって。
秦:特定の誰かを思い浮かべるってわけではないですね。そういうときもあるんですけど、必ずしもそうではなくて。曲がフィクションかノンフィクションかって言うのはすごく難しくて、入り交じってるんですよね。だから曲の話自体はフィクションだったとしても、そこに込められている感情とか景色はいろんな自分の中の事実とか感じてきたことから入ってきてるから。でも、曲によっては「こんな男の人と、こんな女の人」みたいな書き方をすることもあるんですよ。特定の誰かを想定しない曲も。でも、きっとこの主人公はこんなふうに思うよなってことは、それも自分じゃないですか。
永積:誰かに置き換えたとしても、自分だよね。
秦:自分からすごく離れた主人公はたぶん出てこないと思うんですよね。デートするとか、誰かに対しての気持ちとかって、自分が入ってきていると思うんですけど。なんか入り組んでますね。
秦は「(歌詞には)自分が経験していないことも入ってきている」と続ける。
秦:油断すると髪の長い女性が出てきがちで(笑)。
永積:あはは(笑)。
秦:そういう女性像がパッと出てきて「いかん、いかん」ってことがけっこうありますね。風に揺れている長い髪っていうのが景色としてパッと浮かんできて、でもそうとも限らないなって思いとどまることもありますね。
これまで、いろいろなアーティストとライブでセッションをしてきた秦だが、今でも緊張するときがあるという。
永積:でも緊張が顔に出ないよね。
秦:だからそれが損しているというか、得しているというか。恥ずかしいのかな。でも緊張をしているのが伝わりづらくて、どんどん緊張すればするほど無表情になっていって(笑)。「あいつドッシリしているな」って思われがちなんですけど、内面はドキドキしています。(永積さんは)緊張するんですか?
永積:めちゃめちゃ緊張するね。特に人と一緒に歌うときは、ちょっと気持ちを合わせる瞬間が出てくるじゃん。ついつい、わちゃっとして、わざと先に自分を解放させちゃおうってことがあるんだけど。でもその緊張感も回り回って楽しいというか、かけがえのないものになるしなって。
秦は永積のセッションを観たり聴いたりするときに、「そのときを感じて歌っている」といつも感じるそうだ。
永積:自分の場合はそういうやり方なんだろうね。そういうミュージシャンが昔から好きだったんだよね。僕が憧れたのはボ・ガンボスのどんとさんとか、フィッシュマンズの佐藤(伸治)さんとか、ライブでその日の歌になっちゃうんだよね。オーディエンスとどういう空間になるのかなって。そうやって毎回歌ってきてたんだけど、ここ最近はまた変わってきてるかも。最近は(森山)直太朗とか一緒に歌ったり演奏したりとかしたときに、きっちり音源にしたものをパフォーマンスをしている彼とかを観ていて、それってすごく大切なことだなって思ったんだよね。僕はどんどん変わってきちゃっていいやって思ってたけど、その音源に入っている歌いまわしも含めて覚えている人っているじゃん。
秦:いますよね。
永積:そうすると、どこまで変えてよかったのかなって最近考え直しているところがある。秦くんはどんな感じで考えている?
秦:ここは外さないってところは守って、あとはライブ感をっていうバランスを取っていますね。「この曲を聴きたかったけど、アコースティックだった」みたいな。それでガッカリするってよくあるじゃないですか。でも、歌いまわしだけじゃなくて、その瞬間を感じながらそれが歌にでればいいなと思うんですけど。永積さんはセッションの中での呼吸だったりグルーヴだったりがすぐ体で反応して声になっているなっている気がして、いつもカッコいいなと思って。
永積:それだけなんだけど(笑)。
秦:それって、なかなかできないんじゃないかと思っています。
番組では「J-WAVE LIVE SUMMER JAM 2015」で永積と秦がセッションした『サヨナラCOLOR』をオンエアした。
【radikoで聴く】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20210411004414(再生は2021年4月17日28時59分まで)
永積:アコースティックツアーは定期的にやっているの?
秦:不定期なんですけど。デビューしてバンドを背負ってのライブのほうが増えてきて、もう少し弾き語りとかアコースティックをメインとしてライブをやれたらいいなっていうのでやってたんですけど。今回、久々に弾き語りでツアーをまわります。
永積:アコースティックライブってどんなふうにやるの? 曲を全部決めてやるのか、それとも途中で変えたりするとか。
秦:たぶん、おおまかなセットリストを決めてどこか日替わりにしようかなって思っています。
永積:今回はギターと歌のみ?
秦:そうですね。一人だけですね。
永積:今はなかなかライブが自由にできない時間が続いていたけど、去年はライブをやったりしてたの?
秦:去年は無観客での配信ライブはやってました。でも、全国をまわってお客さんの前でやるのは、コロナ禍以降で初ですね。弾き語りっていうのもあるんですけど、ゆったり歌の世界に浸ってもらえたらいかなって思います。ライブが持っている非日常がすごく好きなので、それを自分もちょっと提供できたらいいなと思っています。
永積は「今までで感動したライブは?」と話題を振ると、秦は「ジェイムス・テイラーとキャロル・キングの来日公演」と答えた。
永積:(あのライブ)行ったんだ。
秦:数年前に行って、それはすごかったですね。ふたりの差が。ジェイムス・テイラーは全部脱力から響いている感じだけど、キャロル・キングは全身で歌う感じで、こんな極端なふたりが共存しているんだなって思った瞬間にすごいなって思っちゃいましたね。
永積:それは素晴らしいコンサートだね。行けばよかったと思ってたんだけど、それに行ったんだね。うらやましい。
秦:その人のアイデンティティというか生き様が歌になっているふたりを観たいなって感じがすごくして。僕自身も、この歌はこの人にしか歌えないんだなっていう歌がすごく好きというか、それに胸を打たれるんですよね。それをすごく観たなって感じがすごくしました。永積さんは?
永積:僕はパッと浮かぶのはポール・サイモンかな。3年前かな、ポール・サイモンのライブを観に行こうと思ってニューヨークに行ったの。2日公演だったんだけど、野外ライブで。彼も本当に声が全然変わらないし、パフォーマンスがすごく脱力していて、めちゃくちゃギターもうまいんだよね。彼はニュージャージー州の出身の方で、地元の人も観に来てたのかもしれないけど、オーディエンスがみんな楽しそうで。オーディエンス含め、よかった。すごく夢中で聴いているのに、横にいるおばさんが「この曲いいわよね!」ってずっと話しかけてきて(笑)。でも、まわりを見るとみんなそんな感じで聴いていて、音楽をとりまく景色を含め、目標にしたいなと思ったね。
秦 基博の最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
『WOW MUSIC』はJ-WAVEで土曜24時-25時。また、『MUSIC FUN !』のYouTubeページには、同番組のトーク動画のほか、ミュージシャンやプロデューサーによる音楽の話が数多く配信されている。
・『MUSIC FUN !』のYouTubeページ
https://www.youtube.com/c/musicfun_jp
4月のマンスリープレゼンターはハナレグミの永積 崇。4月10日(土)のオンエアでは、秦 基博をゲストに迎えた。ここでは、お互いのギターを弾き合う場面や、秦の恋愛ソングの制作秘話、感動したライブを語った場面を紹介しよう。
秦は3月に、弾き語りベストアルバムの第二弾『evergreen2』をリリースした。
すごいと思うギタリストは?
今回、ふたりは普段使用するアコースティックギターをスタジオに持参。それぞれのギターを弾き合いながら、和やかに番組はスタートした。永積:(持って来てくれた)ギターはいくつのときに買ったの?
秦:デビューのタイミングで買いました。プロユースのアコギが必要なんじゃないかって話になって、当時事務所に金を借りて、御茶ノ水近辺の楽器屋を足繁く通って見つけた一本ですね。
永積も持参したギターの思い出を語る。
永積:昔、趣味でカントリーをやっていた親戚のおじさんがいて。そのおじさんがギターを弾かなくなっちゃって、そのギターを譲り受けて。ボロボロで、ヒドい状態だったんだけど。アコギの古いものってどんどんメンテナンスをしていくと、どんどん自分になじんでいくじゃん。
秦:そうですよね。
永積:だからきれいに直して。
秦:すごくいい音ですよね。
永積は「このギタリストはすごいと思う人は?」と秦に質問すると、秦はアメリカのシンガーソングライター、ジェームス・テイラーをあげた。
秦:ジェームス・テイラーのあの音はすごいですよね。
永積:すごいよね。
秦:達人。あんなにアコギが鳴るんだなっていう。
永積:日本のジェームス・テイラーになってよ。
秦:なれるかな(笑)。脱力している感じだけど、そのぶん、倍音出まくりみたいな、ギターのつま弾き方はすごいなと思って。
永積:コロナ禍になって、インスタグラムとかをよりやるようになったじゃん。僕も去年、インスタを見るようになって。それこそジェームス・テイラーとかライ・クーダーとか、ボニー・レイットとか、みんなが家でインスタをあげるじゃん。そうするとかなり似た状況で弾き語りをポロッとやったりするじゃない。そういうときに「ああ、こういうニュアンスとタッチと声量で歌っているんだ」ってよりわかるというか。音源っていくらでも変えられるじゃん。
秦:そうですよね。バランス取ったり。
永積:だから、けっこう去年はそういういろんな人を見るのがすごく面白くて。試しに自分もスマホで撮ってみたりすると、「俺は全然バランスが違うんだな」とか「タッチが強いんだな」とか勉強になって面白かったんだよね。
ラブソングは、特定の誰かを思い浮かべるわけではない
楽曲制作を掘り下げたパートでは、歌詞にフォーカスする場面も。永積は秦の恋愛ソングの制作方法に迫った。永積:(秦くんは)恋を扱っている歌詞が多いでしょ。僕はそういう歌詞がどうしても書けなくて。どういうふうに書き進めていいか本当に(わからなくて)。書いてみたいんだけど、書き進められないんだよね。
秦:そういう曲もあるじゃないですか。
永積:でも、なんだろう。どっちかというと景色のほうに持って行くというか。
秦:でも、『マドベーゼ』とか。『光と影』も最初のほうの描写とかは、恋愛なのかなって。
永積:でも、俺は恋愛だと思って書いてなかったな。『光と影』は、以前、秋葉原で大きな事件があったでしょ。あのときに書いたんだよね。恋愛というか、人とこうして会えている瞬間って奇跡的なことなんだな、みたいなことで書いたんだよね。だけど、秦くんの書く歌詞って、言い回しなんだけど、これって「誰かのあのとき」を思い浮かべて書いてるのか、それとも恋愛の歌詞に落とし込んだけど、全く違う場面を見て書いてるとか。どういうふうにしてるんだろうって。
秦:特定の誰かを思い浮かべるってわけではないですね。そういうときもあるんですけど、必ずしもそうではなくて。曲がフィクションかノンフィクションかって言うのはすごく難しくて、入り交じってるんですよね。だから曲の話自体はフィクションだったとしても、そこに込められている感情とか景色はいろんな自分の中の事実とか感じてきたことから入ってきてるから。でも、曲によっては「こんな男の人と、こんな女の人」みたいな書き方をすることもあるんですよ。特定の誰かを想定しない曲も。でも、きっとこの主人公はこんなふうに思うよなってことは、それも自分じゃないですか。
永積:誰かに置き換えたとしても、自分だよね。
秦:自分からすごく離れた主人公はたぶん出てこないと思うんですよね。デートするとか、誰かに対しての気持ちとかって、自分が入ってきていると思うんですけど。なんか入り組んでますね。
秦は「(歌詞には)自分が経験していないことも入ってきている」と続ける。
秦:油断すると髪の長い女性が出てきがちで(笑)。
永積:あはは(笑)。
秦:そういう女性像がパッと出てきて「いかん、いかん」ってことがけっこうありますね。風に揺れている長い髪っていうのが景色としてパッと浮かんできて、でもそうとも限らないなって思いとどまることもありますね。
「永積さんはその時を感じて歌っている」
「J-WAVE LIVE SUMMER JAM 2015」では、永積と秦が一緒に『サヨナラCOLOR』を歌い上げた。これまで、いろいろなアーティストとライブでセッションをしてきた秦だが、今でも緊張するときがあるという。
永積:でも緊張が顔に出ないよね。
秦:だからそれが損しているというか、得しているというか。恥ずかしいのかな。でも緊張をしているのが伝わりづらくて、どんどん緊張すればするほど無表情になっていって(笑)。「あいつドッシリしているな」って思われがちなんですけど、内面はドキドキしています。(永積さんは)緊張するんですか?
永積:めちゃめちゃ緊張するね。特に人と一緒に歌うときは、ちょっと気持ちを合わせる瞬間が出てくるじゃん。ついつい、わちゃっとして、わざと先に自分を解放させちゃおうってことがあるんだけど。でもその緊張感も回り回って楽しいというか、かけがえのないものになるしなって。
秦は永積のセッションを観たり聴いたりするときに、「そのときを感じて歌っている」といつも感じるそうだ。
永積:自分の場合はそういうやり方なんだろうね。そういうミュージシャンが昔から好きだったんだよね。僕が憧れたのはボ・ガンボスのどんとさんとか、フィッシュマンズの佐藤(伸治)さんとか、ライブでその日の歌になっちゃうんだよね。オーディエンスとどういう空間になるのかなって。そうやって毎回歌ってきてたんだけど、ここ最近はまた変わってきてるかも。最近は(森山)直太朗とか一緒に歌ったり演奏したりとかしたときに、きっちり音源にしたものをパフォーマンスをしている彼とかを観ていて、それってすごく大切なことだなって思ったんだよね。僕はどんどん変わってきちゃっていいやって思ってたけど、その音源に入っている歌いまわしも含めて覚えている人っているじゃん。
秦:いますよね。
永積:そうすると、どこまで変えてよかったのかなって最近考え直しているところがある。秦くんはどんな感じで考えている?
秦:ここは外さないってところは守って、あとはライブ感をっていうバランスを取っていますね。「この曲を聴きたかったけど、アコースティックだった」みたいな。それでガッカリするってよくあるじゃないですか。でも、歌いまわしだけじゃなくて、その瞬間を感じながらそれが歌にでればいいなと思うんですけど。永積さんはセッションの中での呼吸だったりグルーヴだったりがすぐ体で反応して声になっているなっている気がして、いつもカッコいいなと思って。
永積:それだけなんだけど(笑)。
秦:それって、なかなかできないんじゃないかと思っています。
番組では「J-WAVE LIVE SUMMER JAM 2015」で永積と秦がセッションした『サヨナラCOLOR』をオンエアした。
【radikoで聴く】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20210411004414(再生は2021年4月17日28時59分まで)
ゆったり歌の世界に浸ってもらえたら
秦は3月に、弾き語りベストアルバムの第二弾『evergreen2』をリリース。4月27日(火)から9年ぶりとなる弾き語り全国ツアー『GREEN MIND 2021』がスタートする。永積:アコースティックツアーは定期的にやっているの?
秦:不定期なんですけど。デビューしてバンドを背負ってのライブのほうが増えてきて、もう少し弾き語りとかアコースティックをメインとしてライブをやれたらいいなっていうのでやってたんですけど。今回、久々に弾き語りでツアーをまわります。
永積:アコースティックライブってどんなふうにやるの? 曲を全部決めてやるのか、それとも途中で変えたりするとか。
秦:たぶん、おおまかなセットリストを決めてどこか日替わりにしようかなって思っています。
永積:今回はギターと歌のみ?
秦:そうですね。一人だけですね。
永積:今はなかなかライブが自由にできない時間が続いていたけど、去年はライブをやったりしてたの?
秦:去年は無観客での配信ライブはやってました。でも、全国をまわってお客さんの前でやるのは、コロナ禍以降で初ですね。弾き語りっていうのもあるんですけど、ゆったり歌の世界に浸ってもらえたらいかなって思います。ライブが持っている非日常がすごく好きなので、それを自分もちょっと提供できたらいいなと思っています。
永積は「今までで感動したライブは?」と話題を振ると、秦は「ジェイムス・テイラーとキャロル・キングの来日公演」と答えた。
永積:(あのライブ)行ったんだ。
秦:数年前に行って、それはすごかったですね。ふたりの差が。ジェイムス・テイラーは全部脱力から響いている感じだけど、キャロル・キングは全身で歌う感じで、こんな極端なふたりが共存しているんだなって思った瞬間にすごいなって思っちゃいましたね。
永積:それは素晴らしいコンサートだね。行けばよかったと思ってたんだけど、それに行ったんだね。うらやましい。
秦:その人のアイデンティティというか生き様が歌になっているふたりを観たいなって感じがすごくして。僕自身も、この歌はこの人にしか歌えないんだなっていう歌がすごく好きというか、それに胸を打たれるんですよね。それをすごく観たなって感じがすごくしました。永積さんは?
永積:僕はパッと浮かぶのはポール・サイモンかな。3年前かな、ポール・サイモンのライブを観に行こうと思ってニューヨークに行ったの。2日公演だったんだけど、野外ライブで。彼も本当に声が全然変わらないし、パフォーマンスがすごく脱力していて、めちゃくちゃギターもうまいんだよね。彼はニュージャージー州の出身の方で、地元の人も観に来てたのかもしれないけど、オーディエンスがみんな楽しそうで。オーディエンス含め、よかった。すごく夢中で聴いているのに、横にいるおばさんが「この曲いいわよね!」ってずっと話しかけてきて(笑)。でも、まわりを見るとみんなそんな感じで聴いていて、音楽をとりまく景色を含め、目標にしたいなと思ったね。
秦 基博の最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
『WOW MUSIC』はJ-WAVEで土曜24時-25時。また、『MUSIC FUN !』のYouTubeページには、同番組のトーク動画のほか、ミュージシャンやプロデューサーによる音楽の話が数多く配信されている。
・『MUSIC FUN !』のYouTubeページ
https://www.youtube.com/c/musicfun_jp
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